ロシア軍は東部戦線のポクロウシク方面で成功を続けており、ポクロウシク・ディミトロフの後方は直線距離で18kmほど開けているものの、E50の物理的な遮断まで5km、T0515の物理的な遮断まで7kmしかなく、完全にドローンや大砲の射程距離内に収まっている。
参考:Мапу оновлено
参考:Активні просування ворога на Новопавлівському відтинку
参考:Просування ворога в Малинівці
参考:Хроника специальной военной операции за 16 июля 2025 года
参考:Успехи ВС РФ на восточном фланге Покровско-Мирноградского направления
ロディンスケが短期間で陥落すれば「ポクロウシクの物理的な包囲」も現実味を帯びてくるだろう
RYBARはトレツク方面について17日「ロシア軍がクルディウミフカ方向のポケットを制圧した」「ロシア軍がペトリフカをほぼ占領した」「ロシア軍がペトリフカ西郊外で支配地域を広げた」「ロシア軍がH-20沿いで支配地域を広げた」「ロシア軍がルシン・ヤール方向に支配地域を広げた」と報告、DEEP STATEとRYBARはルシン・ヤール方向の評価について一致した格好だ。
仮にRYBARの報告が事実だった場合、ロシア軍はペトリフカ西郊外に前進したことで「シュチェルビニフカの北にある高台=カテリニフカやクレバン・ビク周辺」へのアクセスが可能になり、ここを奪われるとシュチェルビニフカとトレツク北郊外の背後が怪しくなる上、オレクサンドロ・カリノヴェは3方から圧力を受けることになる。
但し、クレバン・ビクスキー貯水池北の高台を正面突破してコンスタンチノフカに接近するのは困難なので、ディリイフカ方向かT-0504方向から貯水池の側面に回り込む必要があるだろう。
DEEP STATEはポクロウシク右翼方面について16日「ロシア軍がウダチネの西郊外に到達した」「ロシア軍がノヴォセルヒイウカ集落内で前進した」と、17日「ロシア軍がピシュチャネを占領した」と、RYBARは17日「ロシア軍がフェドリフカ方向に前進した」「ロシア軍がミコライウカ集落内に入った」「ロシア軍がノヴォトレツケ方向に前進した」「ロシア軍がポピフ・ヤールを占領した」と報告、ポクロウシク後方の開口部は直線距離で18kmあるものの、E50の物理的な遮断まで5km、T0515の物理的な遮断まで7kmしかなく、完全にドローンや大砲の射程距離内に収まっている。
さらにDEEP STATEは11日「ロシア軍が100機以上のFPVドローンでドブロピリアを攻撃した」と報告していたが、ドネツク州当局も16日「ロシア軍機がドブロピリア中心部をUMPKを装着したFAB-500で攻撃した」と発表し、ポクロウシクとディミトロフを守るウクライナ軍への補給は相当複雑化しているはずだ。
RYBARはポクロウシクの状況について「北東方向からディミトロフの半包囲が続いてる」「ロシア軍はラジンとフェドリフカの一部で足場を確保しロディンスケ方向に前進を続けている」と報告した。
“ウクライナ側の情報によればロシア軍はクラスノリマンスカヤ炭鉱を迂回してロディンスケ郊外の墓地に到達した。これが事実なら敵の状況は大幅に悪化するだろう。マヤック周辺の状況が不透明だが、ノヴォトレツケでは戦闘が始まっている。ノヴォエコノミチネ周辺ではカゼニ・トレツ川東側のT0504沿いで敵が陣地を保持している。敵はノヴォエコノミチネに隣接するミコライウカの大半を失い、集落南部の地下室に少数のウクライナ軍兵士が隠れている”

出典:Сухопутні війська ЗС України
“ノヴォエコノミチネ自体の状況は非常に厳しい。敵はあらゆる手段でロシア軍の前進を遅らせようと試みており、集落の学校周辺で激しい戦闘が続いている。予備情報によればロシア軍はラジン方向からもノヴォエコノミチネへの攻撃を開始している。ウクライナ軍はミロリュビフカとフロディフカの間にある貯水湖のダムを破壊しようとしている。ポクロウシクとディミトロフを守るウクライナ軍の状況は非常に深刻で、ウクライナメディアは「効果的な対処が実施されないかぎり1ヶ月以内にポクロウシクを失う可能性がある」と警告している”
RYBARが言う「ウクライナメディアの報道」が何なのかは不明だが、ロシア軍がクラスノリマンスカヤ炭鉱を迂回してロディンスケ郊外の墓地に到達したという言及は「DEEP STATEが報告するロディンスケ郊外に伸びたグレーゾーン」のことで、ロディンスケが短期間で陥落すれば「ポクロウシクの物理的な包囲」も現実味を帯びてくるだろう。
DEEP STATEはポクロウシク左翼方面について16日「ロシア軍がアンドリーイフカ・クレフツォヴェ方向に前進した」「ロシア軍がフェドリフカ西郊外で支配地域を広げた」と、17日「ロシア軍がシェフチェンコを占領した」と報告し、この方面の状況について以下のように述べている。
“ロシア軍はドニプロペトロウシク州の行政境界線に向けて急速に前進し、そのルート上に位置する植林地、集落、陣地を次々と占領している。特にロシア軍はダクネ方向で活発な戦闘が続いており、ウクライナ軍は集落に定着を試みる敵を阻止し続けている。ノヴォハツケ~ピドゥブネ~ペレブドヴァ~コマール~フェドリフカ~ヴォスクレセンカの区間でも非常に複雑な状況が続いており、ここは全区間の中で最も分析と評価が困難な地域だ”
“ロシアのドネツク州における主要目標は同州の完全占領で、ドニプロペトロウシク州の行政境界線に到達することも情報戦における重要な目標だが、これ自体に目新しいものはない。敵が成功している最大の要因は現地部隊からの偽報告だ。この方面の指揮官は率直な報告を行っても罰せられないと約束されたのに従来通りのやり方を続けている。これが戦場のリスク評価や上層部の迅速な対応を妨げており、本当に壊滅的な結果をもたらす可能性がある”
DEEP STATEはフリアイポレ方面について17日「ロシア軍がゼレーネ・ポール北郊外で支配地域を広げた」と報告し、マリニフカ方向についても「ロシア軍がマリ二フカの完全占領を試みている」「ロシア軍は数的優位を生かして絶え間ない攻撃で集落に侵入してくる」と述べた。
“敵は装備面でかなりの優位性を、さらに兵力面でも圧倒的な優位性を持っていると理解している。現地部隊はどんな手段を使っても敵を止めようとしているが、支援がなければマリニフカを明け渡さなければならなくなるだろう。敵の突出部は我々の防衛ラインを引き伸ばし、より多くの防衛陣地を、それに応じてより多くの人員が必要になる”
果たしてロシア軍はザポリージャ州で新たな攻勢に出るのだろうか?その戦力的余力があるのだろうか?
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※アイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС України

























ロシアの攻勢が止まらない最大の要因はウクライナ軍の疲弊にあると思います。兵装の不足もあるでしょうが、兵士のローテーションができない状況で戦い続ければ疲弊し、陣地を守りきれなくなる。
様々な証拠が示しているようにゼレンスキーがパフォーマンスのために兵力を浪費した結果、領土を失っているのでしょうね。
戦場の状況を見ると、ロシアを和平交渉に引っ張り出すという欧米の姿勢が「ロシアさん!止まってください!」という悲鳴にしか聞こえません。
クルスク侵攻も反転攻勢もやめとけばよかったですよね。
嘘報告、ドラパティ少将の抜擢で一時改善したと思われたのですが……本当に一時でしかなかったなんて……
組織の体質化してしまった問題というのは長い時間を掛けて改革しなくては、解決出来ないものでポクロウシク方面の改善もドラパティの属人的なものに依存していたのでしょうね
幾らRYBARに突き上げられても無くならないシヴェリスク方面やロシア国防省の嘘と通づるものがあり組織レベルで嘘が体質化してしまうと直すのは本当に困難なのでしょう
汚職文化が、組織文化になってたくらいですから、優秀な将軍1人だけでは限界があるのかなと。
日本企業の新経営者を、日経・ビジネス誌が祭り上げたりしますが、組織文化として根付いたものが改善しないのはよくある事例かなと…。
優勢だと正確だけどね。
売上上がりました、利益増えましたは、脱税じゃないか限り隠す必要ないし・・・
それより気になるのが、中規模都市を廃墟にするのか?
それとも、無血開城をするのか?
インスタ映え、ビジュアル的には、廃墟だな。
単純に力負けしてるのを誤魔化してるように見えます
翻訳のせいか勘違いしそうな、すこし分かりにくい文面になっていますが、
「ウクライナ軍前線からのウソ報告」によって、ウクライナ司令部が正確な情報を掴めず、
その誤情報の為に、前線の脆弱部分を食い破って前進してくるロシア軍に対する防御が上手く行っていない原因になっている。
という認識で良いんですよね?
攻勢側が戦果を水増し報告しているのでは無く。
劣勢の防御側が「我々は敵を撃退して、まだ踏み留どまれている」という自分の首を絞める情報をわざわざ出しているのが理解できませんけど。
もっともそれが、バフムートやトレックやその他の戦場でよく見られた「司令部への報告無しに、前線の一部隊が勝手に無断撤退した為に、隣にいるはずの部隊がいつの間にか消えて戦場で自分たちだけが孤立していた」というのであれば分かりますが
文面を見ていますと、不利な報告をするだけで罰せられるのでウソ報告をしていた。→以前。
現在は不利な報告だけでは罰せられないのに、ウソ報告の習慣を続けていたというのが問題になっているようです。
ゼレンスキー本人が不利な話は聞きたくない人だそうで、その考えが浸透した結果ではないかと思います。
将校が相当ひどいのは事実ですが、耳障りの良さとインスタ映えを追求した政権の責任はやはり大きいなと。
前線の状況を見ればわかるようにロシアの条件で停戦するのがベストではないでしょうか?ウクライナが有利な条件で停戦できる確率は0。後は損害をどれだけ抑えられるかしかないでしょう。
SNSなどで遂に「ポクロウシクは物流の拠点ではない(ので価値は低い)」という言説が出るようになってしまいました
この手の発言が表面化するというのは、これまでのパターン的に相当状況が悪いのでしょう
直近だとブルレダール陥落のときに「ロシア軍を跳ね返した防衛の重要拠点である→こんなところ軍事的価値はなーい!」を聞きましたw
前線歩兵が、血汗を流して防衛してきたのに、SNSで下げるよことに行き着くのは残念に感じますね。
(情報戦の一環かもしれませんが)彼らが、何のために防衛したのかという点が、ファジーになるなと…
ポクロウシク市すぐ周辺はガチガチに守ってるみたいだけど街の北側となるとスカスカなようだ。ヴェリカノボシルカでも見た光景。でもそことは違って街2つ分だし守ってる兵も比べ物にならないぐらいの人数だろう。とんでもない数の捕虜が出そうだね。
お母さん怒らないから正直に言いなさい、で嘘をつくのは万国共通なんだな
ロシアのドローン生産は、昨年150万機生産したうえに今年5月は昨年平均よりも『1.6倍増産、月産20万機?』という情報があります。
ロシア側の発表として見る必要はありますが、ポクロウシク方面などの厳しさを見ていると、かなりの数を生産していることに間違いないのかなと。
ドブロピリアは、ポクロウシク方面の鉄道・幹線道路が通過しているため、補給線として機能してきたことが推察されます。
ドブロピリアにFABが飛んでくるという事は、ポクロウシク=ディミトロフ方面は前線が近くなりすぎて、防空システムが機能していない=もしくは密度が薄い可能性が極めて高いと感じています。
>CAMACによると、ドローン生産の過去5カ月間の月平均増加率は3.7%で、5月は2024年の平均月間生産量の1.6倍の増加となった。
(2025年6月30日 ロシア、5月のドローン生産が前月比16.9%の大幅増=シンクタンク)
ポクロウシクの状況が一目で分かる良いマップ、金とって売れるレベルだと思う
イラク戦争の大量破壊兵器など、独裁を倒すため、民主主義のためなら、嘘をついて良いし、何をやっても良いとのトレンドは、イラク戦争以降定番化。
アメリカ内政においても、民主党・共和党ともに、嘘とズルをやりまくり。
敵は非難するが、身内のモラルの低いのはOKというダブルスタンダードで、感覚がマヒを通り越して崩壊。
自由は叫ばれるが、古き良きアメリカのフェアー(公正)やオーネスティ(正直さ・誠実さ)は叫ばれず。
欺瞞と謀略と大本営発表に塗れて滅亡して行った轍を西側民主主義陣営が踏んでしまう→イスラエルですでに踏みまくってるので、いまさらです。
それより、ダム破壊の戦略的意義が問われるべきです。前後の復興を考えればダム破壊は悪手。それを押して行うのであれば、それなりの意義があるべきです。足止め目的ということであれば、何の意味もありません。
ウクライナ軍はこれまで何度も無駄な作戦を繰り返してきました。反転攻勢、クルスク。純軍事的に考えれば、この無能集団を放置した西側の罪は重いです。
これまでの半包囲地域なら「兵站絶たれて戦力無駄にする前にさっさと下がって立て直せ」が正解だったのかもしれんけど、ポクロウシクはドネツク州東部の最後の防衛拠点みたいなもんで、ここ抜かれたらもはや後方にまともな要塞都市や鉱山はなくてどこまで食い込まれるか分かったものではない感じだから、もう下がれんのよな。非常にマズイ
ここから一気に何十キロも北上されようものなら、スラビャンスクらへんの要塞都市群の背後に潜り込まれて、あそこの防衛ラインの価値が無くなってしまう。露軍の西進を防ぐための都市陣地だったのに、ポクロウシクからガンガン北上してきた敵軍にいつの間にか背後に回り込まれていましたーーなんてなったら悪夢
下がれない場所ですよね、ウクライナ側としては。
戦況を見ているとロシアが停戦交渉を進めない理由がわかりますね。
これほど優位であれば、焦って進める必要はないですからね。
ポクロウシクはドンバス一帯の大動脈でした
他の方も書かれておりますが、ポクロウシクを失うということは
重要な補給線を喪失し、少なくともドンバス州の西部一帯を失い
さらにはドンバス州を越えた、ドニエプロ河以東のザポリージャ
ドニプロペトロウシク州がロシアに占領される可能性が
一気に高くなるということです
アウディーイウカは単なる軍事的拠点でしたが、ポクロウシクは
ドニエプロ河以東以南の全ての重要拠点です。これは致命的です
自己レス訂正
ドンバス州→ドネツク州です、すみません
ポクロウシクもウクライナにとって重要な拠点ではないかのような論調が強まっている印象ですが、どのような理由からでしょうか?
ある種の負け惜しみみたいなもの。確かに補給拠点としての価値は既にドブロピリヤ(但し記事にもある通り既に攻撃に晒されている)に譲ってると思うけど、ここまでの市域を持つ周到に準備された陣地は恐らくパウロフラードまで存在しない。新ドンバス線の構築も進んでるけど、出来も怪しいし、現状でボロボロなのに維持できるのかって話にもなる。この都市陥落はロシア軍の志向性を拡大することに繋がるし、下手したらアウディーイウカ、ウフレダール以上の惨劇になるかもしれない。だから依然としてポクロウシクは重要拠点なのよ。
ポクロウシクはドネツク州内に二箇所ある操車場の片割れ(もう片方はクラマトルクス)が存在し更には複数の高速道路も接続するドネツク州屈指の物流拠点です。
更には郊外には、現在もウクライナ側で操業している唯一の炭鉱が存在しておりウクライナの鉄鋼産業を支える重要な資源地でもありました。
既に全ての幹線道路を砲の射程内に置かれコンスタンチノフカと接続する高速道路は切断され炭鉱も戦闘の接近に伴い操業を停止している今、ポクロウシクの重要さが低下しているのは間違いでは無いと思います。
それでも拓也さんの述べている通りポクロウシクは防衛上の要所のであり陥落すれば後背には次の防御適地がありません。
そしてバフムート、アウディーウカ、ヴフレダルとあらゆる要所を巡る戦いで趨勢が不利になると「こんな価値の低い場所にコストを注ぎ込むロシアw」という論調は、出ていたのでいつもの人たちが起こしてるただの発作でしょう。