DEEP STATEとRYBARは「ロシア軍がヴフレダル方面(南ドネツク)で急速に前進している」と報告、視覚的にもロシア軍がカホフカ貯水池の南に位置するクラホヴォ市内に初めて侵入した様子が登場、もう南ドネツクの防衛ラインがどこまで崩壊するか分からなくなってきた。
参考:Мапу оновлено!
参考:Южнодонецкое направление: освобождение Богоявленки и Шахтерского, бои за Катериновку обстановка по состоянию на 19:00 29 октября 2024 года
急速に南ドネツクの防衛ラインが崩壊するのはヴフレダルの高さの優位性を失ったため
DEEP STATEはポクロウシク・ディミトロフ方面について「ロシア軍がセリダブ市内をほぼ占領した」と報告、視覚的にもウクライナ軍がセリダブ北西郊外のロシア軍陣地=Ⓐを攻撃する様子、ロシア軍兵士がセリダブ市内の西端=Ⓑを歩く様子が登場。
DEEP STATE基準で見るとセリダブ北市内の一部がグレーゾーンなので「ロシア軍がセリダブを占領した」とは言えないが、仮にその部分を維持していても大勢には殆ど影響を及ぼさないように見える。
セリダブを確保したロシア軍は今後「E-50沿い」と「線路沿い」にポクロウシクへ前進する可能性が高いが、街を包囲するため西に向かうかもしれない。
DEEP STATEはクラホヴォ・ヴフレダル方面について「ロシア軍がボホヤヴレンカを占領した」「ロシア軍がトルダベ方向に前進した」「ロシア軍がノボウクラインカを占領した」「ロシア軍がヤスナ・ポリアナ集落内に侵入した」と、RYBARは「ロシア国防省がカテリ二フカを解放したと発表したが確証がない」「ロシア軍がボホヤヴレンカを解放した」「ロシア軍がヤスナ・ポリアナに侵入して集落南西部を支配している」と報告。
視覚的にもウクライナ軍がクラホヴォ市内=Ⓐに侵入してきたロシア軍を攻撃する様子、ロシア軍兵士がボホヤヴレンカ郊外の農場=Ⓑに国旗と赤旗を掲げる様子、ロシア軍兵士がヤスナ・ポリアナ集落内の家屋=Ⓒに国旗を掲げる様子が登場、Ⓐはロシア軍がカホフカ貯水池の南に位置するクラホヴォ市内に初めて侵入したことを強く示唆し、ⒷⒸはDEEP STATEとRYBARの報告が事実であると裏付けている。
急速に南ドネツクの防衛ラインが崩壊するのは「ヴフレダル(と周辺のテリコン)が持っていた高さの優位性」を失ったためで、逆にロシア軍はヴフレダル一帯の高さから「戦場認識力」と「電波到達範囲」を手に入れ、無人機やEWシステムの運用範囲が格段に広がり「砲兵にとって最高の射撃位置」を手に入れた。
ウクライナ人ジャーナリストのブトゥソフ氏も「ここにロシア軍を長く拘束するのは不可能だ」「敵がヴフレダルを支配している以上、この戦場における高さの優位性はロシア軍にある」「敵の方がドローンを使用した作戦で優位なためウクライナ軍は採算が合わない」「そのため当該地域から撤退するのは正当だ」と述べており、ロシア軍はヴフレダル占領の利益を享受している最中、ウクライナ軍にとってはヴフレダル喪失の代償を支払っている最中とも言える。
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※アイキャッチ画像の出典:Colonelcassad
ああ、ただでさえ、強い相手に高所を取られたら、、、、、戦術の基本として、高所を取ることは最優先。まして、相手が強いならなおさら、有利を確保すべきです。クルクスや北朝鮮についてアレコレやっている暇があるなら高所を守るべきでした。
関連記事がウクライナが勢いのあった記事が多く、その時が全盛期で、早期の停戦をするべきだったと思います。
長引かせることで、むしろ不利な停戦しかできなくなりました。
自分も、ご意見に同意です。
ウクライナが、キルレ圧倒的有利(1:10など)の風説を見かけましたが、現状はあり得ないなと感じています。
ウクライナ上層部が、有利な時の停戦を放棄しましたが、今の現実的な戦略目標が分からないんですよね…
西側報道だと投射量、露:ウ、10:1
だけどキルレは1:10
ウクライナ軍の攻撃期待値は露軍の100倍?
ドローンでも数倍の差になってるらしいですしキルレは逆な気がする
キルレは、西側メディアの報道が、特に最近はおかしいですよね。
大数の法則ですから、攻撃・防御を加味したとしても、仰るように変だなと思っています。
西側キルレートは単なるプロパガンダと思っています。それほどなら、なぜ、失地回復ができないのか?クルクスになんの進展もないのか?
実際の進展と矛盾してます。
某有名なセリフをもじって、「西側とウクライナでは、現実なるものはしばしば存在しない。戦争に負けている時は特にそうだ」でしょうか。
まさに正論と思います。
至言だと思います。
戦争では、現実認識できる方が優勢になる。露骨にでています。
なお、イスラエルがすんなりと停戦に応じるという幻想にすがってミサイルを溶かしていますから、現実認識ができるネタニヤフにいいようにアメリカは使われている印象はあります。
西側メディアは大抵ウクライナ軍発表のキルレをそのまま流しているだけであって、この場合おかしいのはウクライナ軍発表という事になりますが。
まさに仰る通りです。
日本人が、西側先進国と比較して、マスコミを妄信する割合が極めて多い事なんですよね…
追記です。
極めて多い事が問題なんですよね…
>極めて多い事なんですよね…
キルレート問題ありましたね。ただのプロパガンダと思って、気にしてませんでしたが。戦況とかけ離れたキルレートはロシアに勝ってる!と思いたい願望が生み出したものだと思います。
某有名なセリフをもじると、「西側とウクライナに現実なるものはしばしば存在しない。戦争に負けている時は特にそうだ」ということかと。
さすがに22年後半から23年の半ばの(ウクライナ軍が主導権を持ってた時代の)発言を引っ張り出すのは時代遅れかと
果てして防衛ラインが崩壊しているのは、ヴフレダル陥落だけが原因ですかね……
単純な防衛ラインでの一進一退ではなく地図上でも明らかなようにロシア軍による包囲殲滅からのウクライナ軍後退という最悪の形での撤退戦ですからねぇ
いや、撤退戦どころか敗走に近い気がする
この状態から防衛ライン再構築なんて出来るのだろうか?
何を言ってるんだ!
何処かに有るゼレンスキー線が防衛ライン再構築の鍵になるさ
それが、ドニエプル川西岸かポーランド国境かは知らんがね。
ヴフレダル以西の南部戦線ドネツク側は、今はもうウクライナ軍の守備隊がろくに配置されていないようです。
何故なら、この方面のウクライナ軍部隊の兵員損失は少な目であるのに、土地は大きく削られているからです。
ヴフレダルやスタロマヨルスケ・ウロジャイネが戦いの焦点になっていた頃とは、落差が大きいようで。
チャソフヤル方面、ハリコフ市郊外北側方面、クルスク方面等の増援のために、南部から兵力を割いた結果、南部が著しく手薄になったのでしょう。
北部戦線が藪蛇だった、とも言えるでしょう。
ロシア大統領選の前にベルゴロド方面で越境攻撃したり、アメリカ大統領選の前にクルスク方面で越境攻撃したり、と。
もはや「補給線を潰した上で仕留めにかかる」ですらなく「補給線が潰れる頃にはケリついてる」になってませんかね…
まあ撤退のタイミングとして正しくはあるのですが。
ヴフレダルのもつ 高地+高い建造物 の優位性は否定しませんが、実際どの程度の範囲まで有効なのでしょうか?
高台とはいえ周囲に比べて数十メートル標高が高いだけですし、コンクリートアパート群の高さも100mはないでしょうから、とても100km先まで有効とは思えないです。シャフタールやヤスナ・ポリアナへの進軍がヴフレダルの優位性によるものとすれば、とりあえず20kmは有効範囲内なのでしょうが・・・
仮に地盤高とアパートとアンテナの高さを合わせて100mの標高差を作れるなら、40km程度は見通せます
通信方法と用途によりますが、少なくともクラホヴェまでの間は管制下にあるとみていいと思いますよ
アウディーイウカ・クラスノホリフカ・ヴフレダルは
紛争前から10年かけてウクライナが構築した、
ドンバス親露派民兵との戦闘の拠点で、ドネツク市の
親露派住民を無差別砲撃する喉に刺さった棘でした
この三都市は互いに補完しあう強固な拠点でしたが、
崩れ始めたのはヴフレダル・クラスノホリフカの結接点
であるマウリンカが落ちた(というか更地になった)
時点からですな。私もどうしてあんな小都市を両軍激しく
奪い合うのか、不思議に思っていたのですが
その後ロシア軍はヴフレダルに力攻めをしますが、失敗。
そこでアウディーイウカの陥落を目指し、多大な犠牲を
払いつつ落とし、そのまま西に進撃してクラスノホリフカ
の背後に回り込み、ポクロウシクからの補給線を切断し陥落
クラスノホリフカが落ち、ヴフレダルの補給線も完全に
絶たれ、ヴフレダルは包囲され陥落
ウクライナ軍は南ドネツクの主要な要塞を全て失って、もう
まともな防衛陣地はなく現在ロシア軍がクラホヴェの背後に
回り込むべく南から進撃中、というわけですな
天気がいい日の昼は遠くまで見晴らしが効くかもしれませんが、夜間や雨天時曇天時は話が別ですよね。
ヴフレダル陥落前に、増援を送るべきですが、クルスク侵攻に使ってしまったので仕方ないですよね。
ウクライナは、前線整理すべきと思いますが、無理そうなので削られすぎなければよいのですが…
ロシア軍の正確な狙いはわかりませんが
クラホヴォへ向かって南から押し上げて
大規模包囲ですかね
ある程度、南から圧が掛かれば
ウクライナは撤退するしかなくなるし
ロシアの攻略目標はアンドリイフカなのだろうか、まだ距離はあるけどロシア到達となった場合、クラホヴェは完全に補給線切られて抗戦も難しく半包囲からの撤退戦に追い込まれる何時もの光景になりそう。
突如6km北上してシャフタールへ到達かましたので、それくらいまで速やかに機動できそうに見えますね。
あるにはある途中の陣地を、誰かしら防衛してると
言えるかどうか。
強制動員組の50代がジーっとしてるだけでしょう。
いつもの光景といえば、発電所で援軍の来ない籠城を強いられるウクライナ兵もありそう。
現代の砲弾・爆弾・ドローン飛び交う地上戦で訓練期間一ヶ月以下の50代なんて戦力になるのだろうか?
防弾ベストですら10kg、ヘルメット3kg、銃5kg等々、装備だけで20kgを超えるわけで若い中国人傭兵ですら10kmも行軍したらヘトヘトな重労働
自分だったら小さな穴を掘ってそこでジッとしてるしか出来ない気がする
上でクラホヴェ包囲とか書いてアレなんですが、
東からの攻めであっけなく、、、もあるかも
ポクロウシク・ディミトロフに東からの力攻めだけでは
さすがにキツいので、ロシアはアンドリイフカ落として
北上して南からも圧迫するのでしょうかね。
距離的には80キロくらいあるんですが、今のロシアの
踏破スピードだと、来年2月末くらいにはポクロウシク・
ディミトロフに南と東から市街地に突入されているかも
しれませんな
今まではロシア軍は航空爆弾と砲撃でウクライナ軍陣地をを更地にしていたのが、最近の南部戦線では比較的損害を与えずに町を占領しているようで、ウクライナ軍の守備隊に余裕がなくなっているのがうかがえる
ウクライナ軍陣地が更地になっていたという事は、
それだけ航空爆弾と砲撃によってウクラナの守備兵が「粉々に」吹き飛ばされていた、と言うわけですからね。
ドローンによって負傷したロシア兵をいたぶる動画を、SNSにアップロードしウクライナ軍の勝利を誇っていた場合では有りませんでした。
どちらが人的損耗が激しかったかは、もはや隠しようが有りません。
本記事とはちょっと違う話なのだけれど、当ブログでは10月初めくらいから陥落認識だったコスティアンティニフカが今日上がってた日経の記事だと10月11日時点でまだ前線に到達してない(少なくとも最前線ではある)という内容だった
【ロシア軍迫るウクライナ東部ルポ 限界の前線と市民生活:日本経済新聞】
このブログでは主に戦場の様子はディープステートとライバーの報告がメインです。彼らは報道機関ではないのでそのまま外に出せます(多少の忖度はあるが)。
もし日経が先走り記事を出したなら、一つは先走りによる誤報(あまりないが)、政治的要求から他のニュースでの取材拒否などの不利、また不買運動や広告拒否のリスクを負いかねません。
大手メディアの報道はそれを割り引きして見るべきだと私は考えています。
日本人からすると平野なんだけどな
地図を見ると、突出してるロシア軍はヴェリカ・ノヴォシルカの北側に向かえそうな位置まで来てますね。
ヴェリカノヴォシルカ北側の守りが弱いと判断したらクラホヴェ包囲よりヴェリカノヴォシルカ包囲に動くかも。