ウクライナ人が運営する情報分析グループ=DEEP STATEは10日「ウクライナ軍がクルスク方面左翼でもロシア軍を押し戻して占領地を回復した」「ポクロウシク方面でも2ヶ所でウクライナ軍が領土を奪還した」と報告、RYBARは「ウクライナ軍がポクロウシク方面で反撃の準備を進めている」と指摘した。
参考:Мапу оновлено
参考:Сили Оборони України відновили положення відразу у двох місцях на Покровському відтинку
参考:Покровско-Мирноградское направление: контратаки ВСУ в районе Котлино и обстановка в Песчаном обстановка по состоянию 17:00 9 февраля 2025 года
参考:Хроника специальной военной операции за 8-9 февраля 2025 года
ウクライナ軍はクルスク方面だけでなくポクロウシク方面でも反撃に出るのかもしれない
複数のロシア人はクルスク州スジャ方面について「フィナセエフカ周辺の敵排除が完了した」と盛んにアピールしているが、DEEP STATEもRYBARもチェルカスカヤ・コノペリカ~フィナセエフカ方向の評価を維持しており、ウクライナ軍は新たに獲得した範囲を現在も保持していると解釈するのが妥当だ。
さらにDEEP STATEは10日「ウクライナ軍が二コラエフカ、スタラヤ・ソロチナ、ノバァヤ・ソロチナの西郊外でロシア軍を押し戻した」「ロシア軍が二コルスキー集落に侵入した」と報告、二コルスキー方向はRYBARの主張を追認した格好だが、マラヤ・ロクニャ方向におけるウクライナ軍のポジション改善も顕著で、ロシア軍が一方的にウクライナ軍を押し込んでいた状況に変化が起きている。
RYBARはリマン方面ゼレベツ川沿いについて「ロシア軍がテルニーからヤンボレフカ集落内に侵入した」と報告、視覚的にもウクライナ軍がヤンボレフカ集落内=Ⓐでロシア軍を攻撃する様子が登場。
ロシア軍にヤンボレフカを抑えられるとトルスケは北と東からの圧力を受けることになるが、西と南が大きく開けているため直ぐに陥落する可能性は低く、逆にトルスケとザリチネを失えばリマンを巡る戦いが勃発するだろう。
DEEP STATEはポクロウシク・ディミトロフ方面東方向について「ロシア軍がT-0504に向けて前進した」「ウクライナ軍がヴォディアン・ドゥルーエの支配を取り戻した」「ウクライナ軍がダチェンスケ集落に侵入した」と報告、グレーゾーンだったヴォディアン・ドゥルーエ集落の中心部を奪還したのは第68独立猟兵旅団の兵士らしい。
RYBARもポクロウシク方面について「複数のロシア軍陣地がウクライナ軍に攻撃されている」「これとは別にウクライナ軍が反撃の準備を進めているという噂もある」「数ヶ月間に渡って訓練と補充を受けていた数ヶ個旅団がドンバスに向けてキーウとクリヴィー・リフを出発した」と報告し、ウクライナ軍はクルスク方面だけでなくポクロウシク方面でも反撃に出るのかもしれない。
因みにロシア軍は再編に入った可能性が高く、ロシア人のプロパガンダは戦場の動きが停滞すると活発化(攻勢が続いているいるかのように見せかえる情報戦)するため、この時期の情報には特に注意しなければならない。
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※アイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС України
春の泥濘期まで、1か月くらいですから、両軍がどういった動きをするのか気になります。
トランプ大統領=プーチン大統領が電話会談しただけでなく、トランプ大統領=ゼレンスキー大統領も今秋会談するようですから、政治外交から何か動きが出るのかも注目ですね。
(2025年2月10日 ゼレンスキー大統領 今週トランプ大統領と会談か 協議開始へ NHK)
ウクライナとしても泥濘期に入れば積極的な攻めも行えなくなり、ロシア軍から奪われた集落の防備を固められたら奪還が難しくなるので今は防備を固められる前に積極的な攻めに転じているように感じます。
仰る可能性、充分ありえそうですね。
マラヤロクニャ周辺、ロシア軍がニコルスキー(マラヤロクニャの補給線付近)に定着するのか、ウクライナ軍が突出を叩くのかもしばらく見守りたいと思います。
この方面の勢いのようなものが、しばらくすれば分かりそうですね。
5万人とも言われる後方人員の配置転換で、前線での人的資源不足が解消した結果なのかもしれませんね
これが持続可能なものなのかはわかりませんけど
ぶっちゃけ空軍や海軍の人員(いずれも装備はもう殆ど破壊され済み)を歩兵に転用して突っ込ませているだけだから、良くて時間稼ぎ、悪く言えば人命の浪費。
それRYBERにあった「キーウ・ドニプロで数ヶ月訓練された部隊がドネツクに派遣される」って話を踏まえると信憑性が微妙じゃないですか
それにウクライナ空軍や海軍の装備がほぼ破壊されているなら何故ロシアは制空権や制海権が取れないのか
まさかロシアも同様の状態だからってわけじゃないですよね
MANPADによる近接対空と、パトリオットやS-300などによる遠距離対空がまだまだあるから航空優勢を維持する事はできないでしょ
黒海にしてもドローンとミサイルによる飽和攻撃でモスクワですら撃沈できる事が分かってしまったのに、ミサイル艦以外を無駄に配備して損害を出す理由もないです
いや本当におっしゃる通りだと思います
ですからウクライナ軍の空軍や海軍の装備がほぼ破壊されている、という主張は今は当て嵌まらないわけですわ
海軍はともかく(2014年のクリミアで海軍はほぼ全てが寝返り、残った僅かな艦艇も22年の侵攻時に自沈しました···)空軍はまだ大丈夫そうですね。ここ数日以内に撮影されたと思われるF16の動画が出てきました
空軍については同意見です
しかし海軍についてはウクライナは無人水上艇や海上ドローンを海軍の運用により実際の戦力として活用しています
それが実際的にロシアの脅威となっていますので、艦艇が消えたとは言え海軍がスクラップになった訳では無いのでは
逆に言えば海の上でもチープキルができるようになってしまったということで米国や我が国の様な重厚長大型の海軍大国は頭の痛い事です。
うーん、それはどうなんでしょうね。
艦艇を喪失して海上作戦能力が無いにも関わらず、沿岸砲兵或いは地対艦ミサイル・海軍航空隊・ドローン等を用いて海上に火力投射が可能であるとの理由で健在と称して良い物なのか。
だからクルスクは何がしたいの?これで少しでもウクライナ側の交渉()が有利になるとでも?
そうなんですよね。それはクルスク侵攻の目的に関係してこますね。
それはともかく、短期的には、
スジャが補給の要なので、この攻勢の隙にウクライナ軍はドローンに邪魔されずにスジャに補給と増援を送り込んでいるのでしよう。
たぶん、今回のクルスクやポクロウシクの反撃は1、2週間くらいじゃないかと思っています。
1.マクラロクニャが落ちると一帯の高地を掌握されスジャも落ちる
2.スジャが落ちるとマクラロクニャは補給を絶たれて落ちる
3.クルスクから撤退すると緩衝地を求めるロシア軍が返し刃で国境を越えてくる可能性が高い
やらなくていい逆侵攻を大統領府主導でやったせいでスームィ侵攻を招いたと批判される事態だけは避けたいのでなんとしてでもマクラロクニャとスジャの両方を保持しなきゃいけないというのが実情でしょう
既に始めてしまった以上はそもそも逆侵攻するべきではなかったといくら言っても手遅れなのです…
講和時にロシア側から国境の緩衝地帯としてハリコフ州だけでなくスムィ州やチェルニゴフ州の割譲(要は今現在ロシアと国境接している州全部)を要求されても、交渉材料にする為の戦力まで溶かし続けているから文字通り何の文句も言えない可能性が高い…。
ヴォディアン·ドゥルーエ周辺の陣地が分かりやすい衛星画像(24年8月撮影)を管理人殿のXに引用する形で投稿しました。参考までにどうぞ
追記:2/9撮影の衛星画像にて、セヴァストポリのドックに潜水艦らしき物体が入っているのが確認できました。
ここは伝統に則ってこう言うべきでしょうか。
敵の潜水艦を発見!!
かつて敵の情報はGoogle mapでわかる時代だと国会で発言して大恥をかいた議員がいましたが、それに近いことをできるサービスがふつうに利用できる様になってしまいましたね。
そう何度も上手くいく話でもないですがね。普通の写真は天気の影響を受けやすいですし、SAR画像は対空システムが稼働しているとレーダーの電波がジャマーの役割になってしまいマトモに見えません。
そしてどんな高性能なカメラを積んでいても屋根で覆われてしまえば見ることは不可能です。ブンカーは偉大ですよ
ロシアのプロパガンダは戦場が停滞すると活発化するって面白いですね。
悲鳴みたいなもんなんでしょうか。
兵力移動とかを隠すためでしょう。そもそも何処かで補給線再構築なり兵站を整える必要があるので。場所を変えながらではありますが、前進と共に行ってたこの長い攻勢が通常を超えているというものです。
AMK Mappingによれば、クルスク突出部でロシア軍は反撃に出てチェルカスカヤ・コノペルカを挟撃し、ファナセエフカは包囲状態になりつつあるとしてるけど実際はどうなんでしかね? まあもう少し待てば明らかになるか。
次の停車駅は何処でしょうか?
モスクワ?
それとも……..キエフ?
平和🕊️が待ち遠しいですね
ベルリンかな
クルクス(特にスジャ)は、以前ボグダンさんの発言として確かここの記事かコメント拝読した憶えがあるのですが、「昔のウクライナの首都だった」という発言や、ある時代の歴史的経緯から、多くのウクライナ人や、特に過激派民族主義者にとって、日本人からは想像でき無い「何か」があるのかも知れません。勿論ロシアにとって、その“史観”も西からの脅威としか思えないでしょうから、(罠でなければ)必ず何らかのリアクションが有るのではないでしょうか。
ウクライナ国粋主義者には魅力的ではあるかと思います。到達は難しそうですが。
ドネツク攻略にあまりにも時間を掛けすぎた結果ウクライナに軍政と人事の改革を許して再び反撃・膠着という予想外の結果となってしまった
戦略的な勝利をどちらかが手にするのはまだ遠いようだ
2024年中にポクロウシクを占領できてればロシア軍は安泰だったんだすけどね…やはりドローンがはびこる戦場では戦略的な勝利をつかみにくいですね
冬期攻勢を続けてきたロシア軍将兵も人間、休息と部隊の再編が必要でしょう
その間は空爆とプロパガンダ戦で凌いで停戦まで再攻勢を仕掛ける
半年前(去年8月)にはクルスク市だかクルスク原発確保して交渉材料にするだの、ドンバス捨てて一気にモスクワ攻略だの勇ましい声ばかり飛び交っていた思い出。少し前は北朝鮮兵が参戦していた証拠の確保だっけ?
『ウクライナ戦争の今までの事例では・投入戦力を考えると・鉄道が補給線として使えず・攻撃側は損害がでやすく…』
仰る点、(なんでもいいのですが)上記のような前提を議論せずに、過剰に盛り上がっているのは不思議に感じました。
日本人の弱点は、マスコミに流されやすいことですが(今はYoutubeもですかね)、正解の分からない・正解が一つではない内容も苦手なのかなと。
要因は色々ありましょうが、ロシア軍の装甲車両不足も響いているのでは
普通自動車で進軍し撃破される映像が日に日に増えています。流石にあれじゃマトモに戦えないでしょう
保管されていた旧式車両はほぼ枯渇し、新規製造数は限られ、今後も減る一方ですし
>旧式車両はほぼ枯渇し、新規製造数は限られ、今後も減る一方
ロシアの兵器生産は空爆等による被害が少ない、新規生産数を倍増
も十分可能だろうが停戦が近いなら莫大な設備投資が無駄になる。
停戦後、FPVドローン実戦対応の新型車両生産で部隊を再編成すれば
旧在庫で更新遅れの現NATO軍より強力なロシア軍が誕生するかも
スムイからスジャに至る兵站道路ではウ軍の小型車までがドローンで破壊されている。
フィンランドから東欧、あるいは朝鮮半島の様な森林では、この戦争での経験が最新の戦い方になると思う。
戦車を制するのは戦車砲でもアパッチでもない時代になった。
歩兵を安全に進めるには核の傘ならぬドローンの傘の下を進めるしかない。
偵察や対地攻撃だけでなく、対ドローン空中戦も活発になると思う。
100kgが運べるようになれば、物資や負傷兵・兵員さえ運べるようになる。
超低高度を飛ぶドローン空挺部隊もありうるのでは。
なぜこれほどロシア軍の装甲車生産ペースが引き上げられないのか疑問に思う。
時間は十分あった戦車を作れとは言ってない。安価な装甲車を作ればいいのに何故現場で民間車両に鉄板を貼った粗末な車に頼らねばならんのか?
ここら辺にロシアの戦争計画の不甲斐なさが出てるように思える。生産力自体は健在なのに。
>>戦争計画の不甲斐なさ
ロシアに戦争計画なんて無かったからじゃないかな・・・。
本来なら2週間で終戦予定だったんだから、ウクライナ相手に長期戦のプランニングなんてあるはずもなく。
装甲車としては安価な軍用車両でも、民生普通自動車に比べたら遥かに高額で、費用対効果を考慮したら、ボコボコと破壊される普通自動車の方が合理的だと判断したのだと考えられます。運転可能な人材確保という点でも、消耗前提なら優れている性質の1つとなります。
先の大戦時と較べ、民間車両の普及率や生産力、性能がまるで違っている点も重要でしょう。終戦後も生産能力が無駄にならないでしょうし。
どうせ1両がぶっ飛ばされるのなら乗員プラス10人近い兵隊がやられる可能性のあるお高い装甲車両じゃなくてただ走れるだけ、廃車寸前の中古車in兵隊4人の方が安上がりなのは間違いないですね。
本当に戦争はクソですよ全く。
クルスクはウクライナ軍の補給線がロシア軍のドローンの射程圏に晒されているため援軍に来た車両が七面鳥撃ち状態になっていますね。
今回の攻勢はその補給線を守る意味合いも含まれているらしいですが、うまくいっているようには見えません。
ロシア軍としては相手が戦力を投入している間は無理に攻めずにひたすらドローンや砲撃などで削るのはお馴染みなのでウクライナが援軍を送り続けている間はこのままでしょう。
今回の作戦もグエボからプレホベを取り返して90度左に転進すれば南からの兵站線に対する脅威を減らせるのにね。
スジャから指を拡げた様な作戦はスジャ自体を長期に確保する気が無い様にさえ思える。
評価で「信頼できないソース」の欄をクリックするのを手ぐすね引いているフォーブスの記事ではありますが、ウクライナ版シールズが参加している云々と…(御免なさい。詳しく読むと「ジオンの脅威」のブライトさん状態で「何を言うか!!」と本気で絶叫してしまい、健康に悪いので、流し読みですが…)。まさかとは思いますが、対トランプ用の「攻勢」じゃ無いですよね…。
特殊な能力を有しているから特殊部隊なわけで、陸に上がった河童のような使い方したらちょっと練度の高い小部隊でしかありません。
本家のSEALsだって本来の水陸両用作戦や精密な外科手術的攻撃に用いられています。
じゃあクリンキみたいな作戦ならいいのかというとまた別の次元で無駄遣いなんですけどね。
レッドウイング作戦···ウッ、頭が···
ロシア側のOSINTがベルゴロドからハリコフにロシア軍が越境したなんて話が出てますね
事実なら偵察部隊なのかガチの主力なのか続報が待たれる所
ポクロウシク周辺でのウクライナ軍の動きはヘルソン西岸での攻勢前と似ていますね。おそらくロシア軍の配置と砲兵の位置を把握しようとしてるんでしょう。ウクライナは兵役免除者の徴兵や空軍から陸軍へ5万の配置転換でトランプ停戦前に攻勢に出るつもりなんでしょう。