ウクライナ戦況

ポクロウシクのウクライナ軍は危機的、リマン郊外にもロシア軍が到達

DEEP STATEはポクロウシク方面について30日「ロシア軍がポクロウシク郊外の集落を占領した」と、RYBARは「ポクロウシク市内の約半分はロシア軍の安定した支配下に入った」と、さらにリマン方面についても「ロシア軍がリマン東郊外に到達した」と報告した。

参考:Мапу оновлено
参考:Успех в Покровске продвижение на север и заход операторов БЛА
参考:Снова в Лимане продвижение ВС РФ в заказнике «Святые горы» и бои за Ямполь

ポクロウシク市内は危機的、ゾロティ・コロディアズ方向への突破はほぼ終息

DEEP STATEはポクロウシク方面について30日「ロシア軍がズヴィロヴェがレオントヴィチを占領した」「ノヴォパヴリヴカとチュニシン方向にグレーゾーンが伸びた」と、RYBARも「ポクロウシク市内の約半分がロシア軍の安定した支配下に入った」「ロシア軍がクラスノアルミイスク機械工場方向に前進している」「ディナス地区にロシア軍が存在する」「ロシア軍がカラコフスキー地区に入ったという情報が登場した」「ロシア軍がディミトロフ北東郊外の住宅地に侵入した」「ロシア軍が第5/6炭鉱付近に上陸して戦闘が続いている」と報告。

出典:管理人作成(クリックで拡大可能)

視覚的にもウクライナ軍がカラコフスキー地区付近=でロシア軍を攻撃する様子、ウクライナ軍がディミトロフの住宅地=でロシア軍を攻撃する様子、ロシア軍に無人機が監視されるウクライナ軍部隊が第5/6炭鉱付近の民家=を捜索中にロシア軍の待ち伏せ攻撃を受ける様子が登場し、RYBARはポクロウシク方面の状況について以下のように述べている。

“ポクロウシク市内におけるウクライナ軍の状況は危機的で、市内の約半分はロシア軍の安定した支配下に入った。ウクライナ軍がポクロウシクの西出口付近に掲げられたロシア国旗をドローンで爆破したが、これは当該地域の支配を失っていることを示している。29日夜までにロシア軍がカラコフスキー地区に入ったという情報が入り、敵はディナス地区にロシア軍が存在すると報告している。ポクロウシクの危機的状況はウクライナ側の情報空間でも確認でき、この事態を引き起こした要因の1つに(ロシア軍の精鋭ドローン部隊)ルビコンによる空中(ドローン)優勢の確保を挙げた”

出典:管理人作成(クリックで拡大可能)

“ディミトロフではロシア軍の突撃部隊(歩兵部隊のこと)が北東郊外の住宅地に侵入し、ウクライナ軍側の防衛ラインに食い込んでる。同時にロシア空挺軍が以前に上陸した第5/6炭鉱付近で戦闘が続いている。ゾロティ・コロディアズ方向のロシア軍を押し戻す敵の試みは現在も続いており、その周辺には広大なグレーゾーンが残っている”

ドブロピリア方面についてDEEP STATEは30日までに「ウクライナ軍がクチェリヴ・ヤル南郊外の領土を奪還した」「ウクライナ軍がシャフコ北西の突出部を押し戻した」と、RYBARも「ウクライナ軍の反撃でシャフコ北西の突出部が大きく後退した」と報告しており、ゾロティ・コロディアズ方向への突破はほぼ終息した格好で、ことの経緯は兎も角「特定地域におけるウクライナ軍の連続した反撃」「ロシア軍を10km以上も押し戻す」という結果は非常に特異で、2023年の反攻作戦以降初めの事例だ。

シヴェルシク方面と合わせて嫌な予感しかしないリマン方面

DEEP STATEはドネツク州リマン方面について18日「ヤムピリ方向に対するロシア軍の突撃は最終的に失敗した」「ロシア軍がリマン方向の森林地帯で浸透戦術を行っている」「特に注目されるのはザリチネ方向でのグレーゾーン拡大だ」と報告していた。

出典:管理人作成

“ヤムピリ方向に対するロシア軍の突撃は最終的に失敗したが、敵はリマン周辺に広がる広大な森林地帯に注力している。ヤムピリ北郊外の森に集結したロシア軍は線路を越えて集落侵入を試み、ウクライナ軍のドローンオペレーターによって阻止された。そのためロシア軍は西側に迂回して集落侵入のための突破口を探している。これらの試みは現在も続いており成功と失敗を繰り返している。稀に数人の敵兵士が集落に辿り着いても長くは生きられない”

“但し、ロシア軍は浸透戦術の範囲を広げ始め、特にリマン郊外で敵の出没を何回か確認した。少人数編成の敵部隊は夜闇に紛れて奥深くに浸透し、ウクライナ軍の攻撃から生き延び、増援を招き入れ、まとまった戦力の構築を試みている。ウクライナ軍の防衛陣地にも十分な兵力が配置されていないが、ドローンオペレーターによる絶え間ない監視が状況を救っており、敵が特定の場所に集結できないように努めている。同時に地上部隊による掃討作戦も行われ敵の前進と集結を阻止している”

出典:DEEP STATE

“敵の浸透戦術は特定の拠点や領土の確保に拘っておらず、出来るだけで奥深くに侵入し、最終目標付近で同じ目的の他部隊と合流することだけが目的だ。これはセレブリャンカやドロニフカで行われている動きと同じだ。ウクライナ軍は浸透してくる敵を最終目標に向かう過程で排除している。今回の投稿で紹介した画像もヤムピリ付近の森に浸透しようとした敵部隊に砲撃が加えられ、彼らの前進努力と命が無駄に終わった。このような状況を反映して戦況マップ上には広大なグレーゾーンが追加された”

DEEP STATEは25日までに「リマンのマスリャコフカ地区までグレーゾーンが伸びた」と報告していたが、RYBARは30日までに「ロシア軍がシャンドリホラブ、デリーラブ、マーン、ザリチネ、ドロニフカを完全に占領した」「ロシア軍がヤムピリ集落の大部分を占領した」「ロシア軍がノヴォセリフカ近郊まで前進した」「ロシア軍がスタフキー方向に前進した」「ロシア軍が森林地帯をリマン方向に前進した」「ロシア軍がT-0513沿いの砂利採取場方向に前進した」と報告。

出典:管理人作成

視覚的にもウクライナ軍がマスリャコフカ地区=でロシア軍を攻撃する様子が登場し、RYBARはリマン方面の状況について以下のように述べた。

“29日夜、ロシア軍がリマン東郊外に到達したことを確認できる視覚的証拠が登場した。ロシア軍は同時にウクライナ軍をリマン郊外の森林地帯から押し戻して砂利採取場に近づいた。さらにロシア軍は第25軍の補給路を脅かしてきたヤムピリ集落の中心部を制圧することに成功し、敵は南に後退してディブロヴァ方向で新たな防衛ラインを構築している。この成功は敵の補給路を持続的に攻撃したためで、敵の補給路は前線から遠ざけることを余儀なくされている”

出典:120 окрема бригада Сил територіальної оборони ЗСУ

“現時点でリマン周辺におけるロシア軍の存在は小規模なため安定的な足場の確保について話のは時期尚早だ。街周辺の陣地確保が進めばより大規模な予備戦力を投入できるようになり、その結果としてリマン市内への攻撃を展開できるようになるだろう”

RYBARが報告したザリチネ周辺、リマン郊外の森林地帯、ドネツ川沿いでの前進範囲は「DEEP STATEが報告するグレーゾーン」と概ね一致しており、シヴェルシク方面と合わせて嫌な予感しかしない。

追記:リマン方面で登場した例の動画についてDEEP STATEもRYBARも触れないので管理人もスルーすることにした。

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※アイキャッチ画像の出典:93-тя ОМБр Холодний Яр

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コメント

  • コメント (47)

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    • 納豆兵
    • 2025年 10月 31日

    ここにきてロシア軍が一気に勢い付いたな。
    時間を掛けてウクライナ軍の出血を強いたのが幸を成した訳だ。

    37
    • たむごん
    • 2025年 10月 31日

    ポクロウシクのA地点、ティミトロフのB・C地点にまで、浸透されてしまいましたか。

    ロシア=ウクライナ両軍、ポクロウシク方面の兵力差が指摘されていましたから、ここまで取りつかれると時間の問題でしょうね。
    兵力差がある中で、ドブロピリア方面のウクライナ軍が、(押し返さなければどうしようもなかったのかもしれませんが)反撃の為どれくらい誘因されたのか気になります。

    戦争開始3年半以上、ひたすら消耗戦が続いてきたわけですが、かなり厳しくなってそうな雰囲気を感じますね。

    37
      • .
      • 2025年 10月 31日

      北の突出部を1ヶ月かけて必死にちょん切ろうとした結果ディミトロフの北側をごっそり取られた感じ。あの突き出し方はやっぱり陽動作戦やね。

      26
        • たむごん
        • 2025年 11月 01日

        仰る通り、北側の突出部切断に時間がかかりすぎて、結果的に陽動が成功した気がしますね。

        ポクロウシクの都市周辺に部隊がこもるよりも、外に出されてしまった形になったのかなと感じています。

        4
    • もへもへ
    • 2025年 10月 31日

    やはり予備軍を結集させればまだまだウクライナ軍は戦えますが、そうすると他戦線が持たないから、結局奪還した以上の土地を占領される悪い循環です。

    大規模な予備軍がないないと言いながら、改善出来てないことからそろそろウクライナの継戦能力は人的資源から考えて限界に差し掛かっています。
    ロシアも経済面から継戦能力が限界に達しつつあるという観測もありますから、そろそろ双方潮時なのかもしれません。

    この際ロシアの主張する停戦条件の領土割譲を受け入れて、その代わりに凍結資産の接収とウクライナの自由な軍備を認めるという形で停戦は出来ないだろうか。
    国内的には荒れ果てた東部領土を”一時的”にロシアが統治するだけでその使用量として凍結資産を丸ごと接収して、その金でグリペンの購入や軍拡を推し進めて準備整ったら奪還の為再戦するとすれば、ウクライナ国民も厭戦感情が上がってるようですし、説得出来そうな気がします。

    8
      • kitty
      • 2025年 10月 31日

      >凍結資産の接収とウクライナの自由な軍備を認める

      この状況でロシアがそれを受け入れるってのは無想に近いですよ。

      96
        • たむごん
        • 2025年 10月 31日

        日本は、世界最大の対外債権国ですから、何のメリットもないんですよね。

        国内法で、国家資産の接収を認めるようなことが普通になれば、日本の外貨準備もどこにあるのか(アメリカの金庫)って話しですからね。

        50
      • 携帯を失った男
      • 2025年 10月 31日

      何故ロシア凍結資産の元本を使えると言う発想が出るのか疑問。戦争に関係無いロシア人の血税を勝手に摂取して使うのは、倫理的道徳的に欠如しているし、それは銀行の信頼を低下させる行為。感情で物事を語るのはよくない。それは泥棒と同じ。

      76
        • Authentic
        • 2025年 10月 31日

        向こうも海外企業の資産を補償なしで接収してるでしょ
        それにアメリカはもう元本も使用できるように法改正してる
        >それは泥棒と同じ
        それを言うならロシアこそ領土泥棒だよ
        ロシアの領土切り取りには国際法上は何の正当性もないんだから
        法は不法を保護しないのが法治主義の原則だしロシアに物を言う資格はない

        13
          • 携帯を失った男
          • 2025年 10月 31日

          企業に関しては、制裁に対する報復措置でそうしている訳で国家それも独立した中央銀行の資産を活用するのとは全く次元が異なる。領土侵攻したから資産凍結して元本を使って良いと言う理論は無理がある。と言うのも、そもそも主権国家の凍結資産元本を没収するのは前例が無く国際法違反の可能性が高い。アメリカは国際法では無いだから現在に至るまで発動されず凍結止まり。そして、君の論理はアメリカや欧州各国が正義で清く無ければ成り立たない。敗戦もせず実体把握もままならない状態で資産を没収して良いならイラク戦争やアフガン侵攻の様な未だ復興が進んで居ない過去の自分達の責任の説明が付かない。現在進行形でもイスラエルの問題がありこれはダブルスタンダードとなりかねない。国家は、ダブルスタンダードを許容できても金はそれを許容しない。法は不法を保護しないかも知れないが、その法を機能させるのは国家であり人間だ。今回この措置が現実に行われれば、信用問題として取られかねない。ロシアに抗議する資格が無いのは事実かもしれないが欧米がそれを発動する資格もまた存在しない。

          83
            • NHG
            • 2025年 10月 31日

            結局は、問題になってる片方にどの程度肩入れするかってところに収束するのでは
            国際法うんぬんは抜きにアメリカに侵攻されたイラクのためにアメリカに制裁を言い出さなかったわけだし、イスラエルのガザ侵攻でも14年のウクライナでも同じ

            16
            • Authentic
            • 2025年 10月 31日

            国際法なんてものが所詮は空証文なんだよ
            本質的にアナーキーで自らの権利は自らの力で守るしかないのが国際政治なんだから
            国際政治なんてものは所詮権力関係でしかない
            それでも主権国家の主権を制限し得るものがあるとすれば国連安保理の決議だけ
            安保理の決議だけは従わない場合には国際法上も武力を行使してでも従わせることができるからね
            それ以外のあらゆる国際法は紳士協定にすぎない

            4
            • Authentic
            • 2025年 10月 31日

            なんか承認待ちになってて反映されてないけど主権って書くとロシアの財産権も入りそうだから国際政治のアクターとしての国家の行動の自由って読み替えてくれるといいけど
            いずれにせよ国家を統治する国家が存在しない以上地力救済のためになにをやるのも自由なのが国家だからね
            西側のやり方が気に食わないならロシアは自分の力によって相手の行動を変えさせるしかない
            国際政治には国内と同じ意味での法ははなから存在しない
            変な話お前が殺すのも自由だが俺がお前を殺すのもまた俺の自由みたいなそういう世界だからね国際政治って
            少なくとも僕はリアリズム国際政治学の立場に近いからそうとしか思わないな

            5
            • Authentic
            • 2025年 10月 31日

            なんか承認待ちになってて反映されてないけど主権って書くとロシアの財産権も入りそうだから国際政治のアクターとしての国家の行動の自由って読み替えてくれるといいけど
            いずれにせよ国家を統治する国家が存在しない以上地力救済のためになにをやるのも自由なのが国家だからね
            西側のやり方が気に食わないならロシアは自分の力によって相手の行動を変えさせるしかない
            国際政治には国内と同じ意味での法ははなから存在しない
            少なくとも僕はリアリズム国際政治学の立場に近いからそうとしか思わないな
            (NGワードっぽい字を使っちゃったので再投稿・・・余計な事書くんじゃなかった

            1
              • Authentic
              • 2025年 10月 31日

              てか、○すとか○人の○ってNGワードだよね・・・?
              前書いちゃった時も反映されなかったし

              1
          • ras
          • 2025年 10月 31日

          資産問題は所有権の問題です。
          海外企業の敷地や設備は所在国の領土ではないが、所有権は企業に残る。国家による凍結は所在国の手続きで資産の使用を制限するが、凍結自体は通常、所有権の恒久的剥奪を意味しない。所有権の移転や取り上げには当事者の合意、あるいは有効な裁判判断や国際合意が必要であり、これがなければ名目的な宣言だけでは実効性を欠く。資産問題は所有権の問題です。海外企業の敷地や設備は所在国の領土ではないが、所有権は企業に残る。国家による凍結は所在国の手続きで資産の使用を制限するが、凍結自体は通常、所有権の恒久的剥奪を意味しない。所有権の移転や取り上げには当事者の合意、あるいは有効な裁判判断や国際合意が必要であり、これがなければ名目的な宣言だけでは実効性を欠く。

          ロシアが自国領内で海外企業の資産を接収できるのは、それらがロシアの管轄と実効支配下にあるからで、接収の多くが売却等の形で当事者の合意を伴って処理されております。それは所有権側が負債として抱え続けるデメリットを考慮した判断です。
          一方で、G7等が凍結したロシアの海外資産をロシアが「合意なく」恒久的に取得することは所在国の法手続き、カストディや第三者権利・国際的な執行可能性という複合的障害により現実的にほぼ不可能でしょう。
          なのでそれをするには最終的にロシアに無条件降伏させるか、後から凍結資産を利用した分を補償する覚悟が必要です。
          それでベルギーとかの管轄権を持つ国はそんなことできないって言ってるのですね

          50
            • ras
            • 2025年 10月 31日

            何か前半が二重になってしまいました…

            2
            • ras
            • 2025年 10月 31日

            誤字…
            * ロシアが「合意なく」
            管轄国が~

            2
            • Authentic
            • 2025年 10月 31日

            マクロン大統領の側近のアタル前首相のような有力な賛成派がいるから可能性がないとは思わないけど
            いずれにせよそれは今までの世界の話で国際法は状況によって捻じ曲げられたり変わったりするものだからね
            明日には変わってても僕は驚かないな

            3
            • たむごん
            • 2025年 10月 31日

            カストディにまで触れられているのは、非常に深いなと感じます。

            信託の信用まで毀損することになれば、投資信託~海外ETF~国内ETF~不動産~各種債権の証券化~証券会社の分別管理~企業買収など、色々なところに使われてるわけで金融ぐちゃぐちゃになります。

            国家資産の接収なんか拙速にできないというのは仰る通りで、だからこそ『日本政府もロシア凍結資産の元本に触れてない』と理解しています。

            17
              • Authentic
              • 2025年 10月 31日

              実際今の今まで逃げ回ってたんだからべつに拙速にはしてないと思うよ
              ただそれ以外に国民世論が納得する資金の捻出方法がないだけで
              >信託の信用まで毀損することになれば
              そうならないようにフィッチに圧力掛けるんじゃないかな?
              トランプ政権も似たようなことしてるしね
              なんにせよもう何が起きてもおかしくない状況にはなってるからトランプ大統領の口癖じゃないけどまあ何が起きるか見てみよう

          • Authentic
          • 2025年 10月 31日

          というか、ここって現実主義的な人が多いイメージがあったけど意外と国際法とか国際的な規範が実体として存在してるというリベラリズム的な立場の人が多いね
          僕はハーシュマンとかの異端的な経済学の隣接分野としてリアリズムの国際政治学の本を読んだりしてたから国際政治=アナーキーとしか思わないけど

          6
            • リンゴ
            • 2025年 10月 31日

            法体系や規範が実体として存在するには構成員達の合意が必要なのだが、それが成立してない今は正直アナーキーな状態としか思わない

            23
            • 名無し
            • 2025年 10月 31日

            それをやることで西側が自身に有利なように形成してきた市場経済のルールが崩れて、結果的に自分達の特にならんから、やらんと判断しているのでは?

            正直、それをやるメリットがない。
            特に欧米は。

            15
              • Authentic
              • 2025年 10月 31日

              まあ、僕が言ってるのはあくまで国際法には法としての実体はないってだけの話だから
              やるかもしれないしやらないかもしれない
              ただ
              >西側が自身に有利なように形成してきた市場経済
              この前提はもう崩れてると思う
              なんせアメリカがそれを率先してぶっ壊してるくらいだからね

              6
            • ras
            • 2025年 11月 01日

            戦争はもちろん国家や企業経済も割と国際法?なごまかしだらけなのは事実なのでしょうが、それは契約自体の価値より上位がそこにあるからです。
            一方で、金融は契約が第一層の基盤であり、信頼なしには成り立たない分野です。
            短期の財源確保が政治的急務だとしても、金融インフラの破損は短期的にも大リスクです。ここについては私のようなにわか以上に専門家と国家システムを重視する者は絶対不可侵とする部分でしょう。

            まあ金融システムを信じた結果内部不正が生じてた…というのがリーマン・ショックなのも尤もなのですが、契約不正が生じるとあれと同じように契約破壊は連鎖的な破滅となり、世界全体に途方もない影響が出ると思われます。
            もちろんトランプ時代の不確実性で可能性はゼロではないですが…金融業界の誰も望まない事態でしょうね。

            あとは…リスクヘッジできる程度の額で管轄権を持つ国以外その資産額を保証する仕組みを作って、実質証券としての運用とするとかですかね…間を挟んで短期的にはリスクは減ったように見せるということが試されるかもしれません。

            7
              • Authentic
              • 2025年 11月 01日

              それは言い過ぎだと思う
              僕も経済史やってたから金融の歴史も少しは知ってるつもりだけど
              その程度のこととまでは言わないにしても今EUがやろうとしてることがシステミックリスクに繋がるとは思えない
              この話は通常の債権のデフォルトリスクとは質が違うしEUから資金を引きあげたところでじゃあその資金どこに持っていくのって話だしね
              サウジにしたってわざわざ波風立てて金融市場を混乱させたところでメリットがない
              格付け機関もこのことを理由に当局の圧力を無視して国債の格下げとかできると思えないし
              だから結局は既成事実化するだけだと思う
              >専門家と国家システムを重視する者は絶対不可侵とする部分でしょう
              意識的に壊そうとはしないだろうけど今はもうできることしていいことの箍の外れた世界だからね
              何が起きてもおかしくない
              事実少なくとも政策議論としては実行一歩手前まで行ってるわけだし
              まあ、ブラフかもしれないけど

              2
        • アンゴラ
        • 2025年 10月 31日

        アメリカが既にアフガニスタンに対してやっちゃってるので今更ですね

        9
          • ras
          • 2025年 11月 01日

          それは性質が異なるでしょう。南ベトナムが崩壊して北ベトナムが併合するのと同じで、承認されない政府が併合した国家資産の所有権を持つかの議論です。
          一体性を持つ国家に対する金融資産に対する所有権のはく奪が問われるのとは話が違います。

          そしてその事例でも資産の一部をアフガニスタン国民のための特定の人道目的のみ、という非常に慎重な運用ですし、アフガニスタンは所有権を主張して訴訟が続いてます。

          6
      • Authentic
      • 2025年 10月 31日

      僕も一年以上前に西側諸国はウクライナに領土奪還を諦めさせてその代わり差し押さえてるロシア資産をウクライナに引き渡して実質的に領土と金の交換を落としどころにすべきって書いたことがあるけど
      あくまで事実上の話で交渉材料として使ってもロシアがはいそうですかと言うとは思えない

      6
    • FAB
    • 2025年 10月 31日

    ポクロウシク市内はもうロシアのDRGの浸透というレベルでなく、普通の歩兵部隊の侵攻になってる。
    逆にウクライナの増援がドローンに封鎖されて市内に到達することができない。

    55
    • nk
    • 2025年 10月 31日

    本格的に要衝リマン攻防戦も近そうですがこのロシアの進軍速度見ていると、リマンも余り保たない様な気がしますね。
    リマン陥落すると恐らく西のイジューム方面へ進むとは思うけど、どうにもならない様に見える。

    49
    • 幽霊
    • 2025年 10月 31日

    このまま行くとウクライナとロシアは停戦しそうですね
    停戦した場合は経済制裁の解除をロシアは要求するだろうけど、西側諸国は実行するかな?

    16
    • ポンポコ
    • 2025年 10月 31日

    1、ウクライナ軍はポクロウスクに増援を送り続けているが、市街には入れないし包囲(実質的)を解くことができていない。
    2、そうしてポクロウスクに力を入れて別の方面から兵力を引き抜いているので、各地で押されるようになっている。

    問題はウクライナ軍の兵士不足だと思う。また、ポクロウスク市街の実情はここ数日で急に進展したものではないと思う。

    10
    • ルイ16世
    • 2025年 10月 31日

    元々10月まで持たない予想だったので予想よりも持った方でしょう。戦術的な改善はあっても動員ギャップなどの戦略レベルでの改善は無かったですから特に驚く様な事でも無いと思います。
    それより次の防衛線をどうするか?の方が重要でしょうね

    23
    • .
    • 2025年 10月 31日

    派手なモスクワドローン攻撃で勝ってる感を出そうとしても都市に進軍してくる歩兵は絶対止まりません。単に自国インフラへの報復を招いて寒い冬を迎えるだけだって学習しようウクライナ

    52
      • kame
      • 2025年 10月 31日

       ウクライナ指導部がインフラ破壊合戦がお望みなんだから国民は付き合うしかないでしょう。今年の冬を乗り切った時点でどれだけ現政権と軍部に対する信頼が失われているか次第で終戦の時期も決まりそうですね。

      53
      •  
      • 2025年 11月 01日

      でもウクライナよりロシアの方が寒いじゃん
      シベリアとか今後の冬はどうするの?

      2
        • 名無し
        • 2025年 11月 01日

        シベリアの人口はウラル以西よりも極端に少ないので冬を越せる程度のガスやガソリンは十分に回せると思いますよ?

        10
    • 2025年 10月 31日

    リマン方面見てみると、ロシア軍が平地を避け森林ルートを使って進軍してるのが分かりやすい。
    Hoi4的にいえばドローンにデバフがかかる地帯なのか

    16
    • 赤狐
    • 2025年 10月 31日

    一度長々と書いたのですが、長過ぎになったので消しました。
    という事で、あらましだけ。

    ポクロフスクは防衛拠点ってのもあるでしょうけど、炭鉱の存在が俺は大きいと思っています。これがウクライナ側に有るかロシア側にあるかで経済的にも大きな違いが出てくる。特にウクライナ側にとっては深刻でしょう。だから、戦線整理もウクライナが難しいのはわかるのです。他の拠点よりも純軍事的な理由を除いても放棄しにくい。軍事的にも新しい防衛ラインはずっと西になるからヤバいのですが。
    しかしですね、そんな事などわかっていたので、俺としては(ゼレンスキーはやらんだろうな 英国もさせないだろうな)と思いつつ、トランプが強く言っていた停戦に何故乗らないのだろうとずっと思っていました。乗らないだろうと思いつつ、(どうにか出来るあてがあるのかよ……)って。
    今となってみるとウクライナとかはあてはあると思っていたのかもしれませんが、元々はそんなものはなく、片方でロシアもというかプーチンもウクライナの戦後をそこまで困らせるつもりは実は無かったのだと思います。なんで作戦開始したかというと、石油施設とかインフラとかをウクライナが攻撃しはじめたからでしょう。「もうお前達の考えはわかったから容赦しない」になったのだと思います。
    結局、終始ロシアとプーチンを馬鹿にしきっている人達なのだろうというのが、ゼレンスキーとか西側の指導者達なのでしょう。そしてそれを割と簡単に突き崩されて怒る。これを繰り返してるというのもこの戦争の特徴だと思います。つまり昔ながらの欧州とロシアの関係のままでもあります。

    66
      • リンゴ
      • 2025年 10月 31日

      相手を侮って痛い目見るのを何回繰り返す積りなんだろうか、と思う事は最近多いですね
      自分達の価値観や考え方、視点がただ凝り固まっているだけなのにそれがスタンダードで、そのスタンダードに従わない人間を攻撃する人達が増えたな、と
      それがどんなに愚かな事か、いい加減気づいて欲しい気持ちは徒労なのだろうか

      47
        • なんとも
        • 2025年 10月 31日

        仰る通りです。
        この戦争だけでなく、アフガン、ベトナムから西側は何も学ばなかったのでしょうね。
        「最新兵器があれば勝てるほど戦争は甘くない」これが戦訓だったと思うのですが、、、、

        後、ロシアが時間かかっているとはいえ、アフガン20年。ベトナム10年で敗北したアメリカより戦争上手だと思います。客観性を欠くと勝利に必要なことを考えることすらできなくなる。恐ろしいですね。

        46
      • ノーテイスト
      • 2025年 10月 31日

      建国以来1回も“国家存亡の危機”“国体の崩壊と転換”を経験しておらず、しかも少なからぬ国民が“神の御加護”を妄信し、常に勝ち組のいじめっ子側の米国は(個人・小集団レベルは兎も角)、「○ななきゃ直らない」状態だと思います。同じく傲慢な軍事大国として米国と並べられてしまうロシアは、それらの危機や崩壊を仮にも経験しており、その差が出ているのかも知れません。

      15
      • 名無し
      • 2025年 11月 01日

      短くしてそれかよ

      1
    • tokisada
    • 2025年 10月 31日

    ここが陥落したら、もう他領土奪回が不可能だからイギリスは完全に引き揚げると聞いたけどヤバいじゃん。

    17
      • 名無し
      • 2025年 10月 31日

      もう少し、ウクライナの脛を齧ってから去るやろう。
      どれだけウクライナに被害出ても欧州、特にイギリスは軽傷やし。

      32

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