ウクライナ戦況

ウクライナ人ジャーナリスト、多くの部隊がイェルマーク元長官を歓迎する

汚職疑惑で辞任したイェルマーク元大統領府長官は29日「前線へ行く」「私は誠実でまともな人間だ」と述べたが、いち兵士として戦うウクライナ人ジャーナリストのブトゥソフ氏は「貴方が前線送りにした誠実でまともな人間と同じように戦えば自身の言葉を証明できるだろう」と述べた。

参考:Єрмак може довести свою “чесність та порядність” на фронті на тих посадах, куди сам відправляв інших чесних і порядних людей

ブトゥソフ氏の言及は権力者だったイェルマークに対する強烈な皮肉であり、富を溜め込んだお前に同じことが出来るならやってみろと言いたいのだろう

ウクライナ人ジャーナリストのブトゥソフ氏はЦензор.НЕТの編集長を務めながら、積極的に最前線で取材を行い「ここで何が起きているか」「直面している問題は何なのか」「政府や軍の取り組みはどうあるべきなのか」を発信しつづけ、同時に独自の基金を立ち上げて物資や資金面でウクライナ軍を支援してきたが、2025年5月「軍に入隊することを決めた」「私は数日前に国家親衛隊の第13特務旅団に配属され、現在は訓練を受けている最中だ」と明かし、いち兵士としてハルキウ方面で戦っているらしい。

出典:Президент України

汚職疑惑で辞任した元大統領府長官のイェルマーク氏は29日「2022年2月24日からキーウにいたにも関わらず私は冒涜され尊厳も守られていない」「ゼレンスキーに迷惑をかけたくないので私は前線へ行く(軍に入隊するという意味)」「どんな報復にも覚悟は出来ている」「私は誠実でまともな人間だ」と述べたが、久々にブトゥソフ氏が「多くの部隊が彼を受け入れるだろう」と発信した。

“前線部隊ではドローン、弾薬、自動車などあらゆるものを購入する資金が酷く不足しており、イェルマークには億万長者になった友人が多くいる。エネルゴアトム、国営銀行、防衛契約、暗号通貨ビジネス、ギャンブルビジネスにも人脈があるため、多くの部隊の維持管理を簡単に引き受けられるだろう。しかし、イェルマークは「私は誠実でまともな人間だ」と言ったので、彼は自分自身で「他の誠実でまともな人間」を送り込んだ前線に赴ことを決意した”

“イェルマーク大統領府長官時代、最初の汚職疑惑を告発したのはドミトリー・シュタンコだった。彼はイェルマークとその弟が特定企業の利益のため権力を行使していることを裏透ける動画を公開したが、シュタンコは2022年夏に動員され、軍の対諜報部員に付き添われて基礎訓練を受け、当時の激戦地だったバフムートに移送され、第93機械化旅団の第2歩兵大隊に配属された。彼は敵が占領を試みていたバフムート郊外のパトリス・ルムンバ通りに面した5階建ての建物に配置され、普通の兵士として戦ったが、この配置も誰かの指示によるものだった”

“シュタンコは銃撃や砲撃を受けても撤退を拒否して持ち場を守り、この戦いを通じて誠実でまともな人間であることを証明した。そして2022年10月4日、シュタンコは敵に占領された陣地を奪還するため反撃に出た際、真の英雄のように亡くなってしまった。彼は死ぬ1週間前に「他人の勲章を身に着けながら、兵士の命を犠牲にしながら政治を行い、自分の富まで増やしている宣伝の達人たちを見るのはうんざりだ」とFacebookに投稿していた”

出典:Dmytro Shtanko

“こうした非難を受けたくなければ、イェルマークはシュタンコと同じ立場で戦場に立つ必要がある。そうすれば誠実でまともな人間であることを簡単に証明できるだろう”

ブトゥソフ氏の言及は権力者だったイェルマークに対する強烈な皮肉であり、富を溜め込んだお前に同じことが出来るならやってみろと言いたいのだろう。

関連記事:ウクライナ人ジャーナリストのブトゥソフ氏、軍に入隊したことを報告
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※アイキャッチ画像の出典:Президент України

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コメント

  • コメント (43)

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    • たむごん
    • 2025年 11月 30日

    汚職の容疑者ですから、是非とも前線で活躍して欲しいものですね。

    他人を前線に送り込みながら、汚職に励むくらいですから、賄賂で抜け道を探すかもしれませんが…

    37
      • 名無し
      • 2025年 11月 30日

      イェルマークは、前線で一兵卒として戦ってるという。
      真実を問いただすジャーナリストが、彼に直撃して汚職の話を問いただそうとしたが、彼は本当の前線で戦っているらしく、取材はとても無理だった。

      という報道を、ドバイの別荘で眺めてるんだと思いますよ。イェルマークが。

      53
        •  
        • 2025年 11月 30日

        ドバイみたいな中東諸国はあっさりロシアの浸透を許しそうです。
        ロシア側はロシア側で奴を捕まえて、知りうる情報を狙っているだろうし、簡単に奴を逃亡させるのは危険ではないかと?

        6
          • たむごん
          • 2025年 11月 30日

          Goldなど貴金属取引で、Win=Winの関係を築いていますね。

          ロンドン市場が、ロシアへの制裁によって貴金属取引がドバイに流出、イギリスが貧乏になったというオチですね…

          20
        • たむごん
        • 2025年 11月 30日

        ジャーナリストの会社には、大量の広告が入っていた。

        ジャーナリストは、大量の賄賂を貰っていた、こういうのもありそうですね…。

        8
        • 暇な人
        • 2025年 12月 02日

        彼もユダヤ系なのでイスラエルに逃亡するんじゃないですかね

        2
      • Easy
      • 2025年 11月 30日

      もう既に友人のドローン部隊に配属になっているそうですよ。
      戦時ウクライナ法で、殺人などの重犯罪でなければ投獄の代わりに軍務を選ぶことが出来るそうです。
      で、裁判も欠席裁判となり、一定期間軍務に付けは無罪放免になるシステムです。
      そのシステムを作ったのも弁護士として法知識の豊富なイェルマーク氏ですから、さすが完璧ですよ。

      53
        • 名無し
        • 2025年 11月 30日

        後方なんでしょうけどよりによって捕虜にさせてもらえない所に行ってるんですね…

        10
        • たむごん
        • 2025年 11月 30日

        情報ありがとうございます、勉強になります。

        ウクライナも、刑務所から徴集する対価も、戦局が悪化すればより緩くなっているでしょうし。
        『友人』も、今まで美味しい思いをともにしてきたり、対価を渡してきたからこそ友人でしょうからね。

        汚職文化の国は、何とも救いようがないなあということで、日本人との親和性が最もない国の1つだと常々感じています。

        (2024.06.17 刑務所から塹壕へ、ウクライナ軍による受刑囚徴集の内幕は CNN)

        18
          • D-day
          • 2025年 11月 30日

          そんな事はないよ。
          旧日本軍にも立派に「銀蝿」なんて言葉もある。兵士の記録、グアム島の捕虜の本でも決まった物資が届かないとか中抜きされてたとかある。
          まあ、ウクライナには敵わないでしょう。

          19
            • たむごん
            • 2025年 11月 30日

            80年以上前の話しは、さすがに比較厳しいかなと…

            150億円以上(1億ドル)の汚職、日本基準に直すと凄い金額で。
            ウクライナのGDP30兆円、日本のGDP610兆円くらいなわけです、GDPだけで見れば日本の3000億円以上に匹敵すると考えればエグイものだなあと。

            アフリカの独裁国家・貧困国家、ハマス上層部など、トップ層すごい蓄財やってるわけですから似たようなものかもしれませんね。

            15
    • あろは
    • 2025年 11月 30日

    ウクライナで汚職をやった人間をすべて懲罰部隊に送り第一独立汚職懲罰大隊とか作って、地雷処理や最前線で遺棄された友軍の戦死者を回収する役目などで前線送りにすればいいのに、と思ったところでの疑問。
    汚職者の規模はどのくらいになるのだろうか。大隊では済まず、連隊……はたまた旅団クラスにまで行くのだろうか。

    25
      • nanashi
      • 2025年 11月 30日

      本気で全員摘発したら、
      政府が機能しなくなるんじゃねーのかな。

      29
        • a.k
        • 2025年 11月 30日

        清朝の役人や朝鮮王朝の役人のような「潤滑剤としてのワイロ」が存在しないと、国が満足?に周らずにあちこちが詰まって機能不全を起こす。
        という状態にウクライナが数十年前から既になっているのかもしれません。

        実際政治どころか、戦場の前線ですらワイロが無いと満足に補給が受けられない的な話が散見し続けていたようですから。

        28
          • cosine
          • 2025年 11月 30日

          ウクライナに本当に必要だったのはワイロではなくカイロ…ロシアにもかもですけど。

          11
            • 電話猫
            • 2025年 12月 01日

            もしかするとサイロかもしれない

            1
          • ras
          • 2025年 11月 30日

          まあ多少なら規模の大きめな営業費みたいな贈収賄問題と同じなんですがね。
          ソ連の文化というか貴族官僚文化からの継承というべきか、あるいは今も続く人類社会というべきかともかく…上が怒らない範囲での腐敗を見極めるのが上に行く秘訣です。その基準が壊れると国が壊れるだけで。
          だから現代国家は程度の差はあれ、最高権力以下に権力を分立させて互いに監視しているのです。まあそれがエリツィンよろしく壊れるとどうしようもないのですが。

          13
            • 名無し
            • 2025年 11月 30日

            そのへんは、岡奈津子著「〈賄賂〉のある暮らし :市場経済化後のカザフスタン」という書籍がマジでリアルなので、オススメです。

            17
      • ras
      • 2025年 11月 30日

      いや…戦場?というMIAになりやすい場所に逃げるんじゃなくて、政治家なら政治家として責任を取れですよ。
      結局真相の追及から逃れるための行為にしか見えません。
      金の行方を明かして一部でも返ってきたほうが一人の老いぼれが戦争やったふりするより圧倒的に有益ですよ。

      11
    • 我が祖国万歳
    • 2025年 11月 30日

    歓迎(拳)

    23
      • 舎人
      • 2025年 11月 30日

      まだ官憲に見つかっていない裏金があって、部隊でも賄賂でぬくぬくやってますとか妄想。
      もしくはその金をドローン購入資金にあてて…はなさそうですね。

      4
    • 名無し
    • 2025年 11月 30日

    ウクライナの囚人部隊は第47機械旅団の隷下に入れられてクルスクに投入されてたけど彼もヤバい所に行かされるんだろうか

    3
    • のー
    • 2025年 11月 30日

    度胸もあるし有能な人物なのは確かでしょうから、本気出したら活躍するかも。
    囚人舞台を指揮して前線で大活躍して、汚名返上という映画のような流れを勝手に妄想。

    14
      • 朴秀
      • 2025年 12月 01日

      人間性はカスですが無能でないことは確かですね
      簡単には戦死しないでしょう

      まあ戦死すればこいつより上に捜査の手は及ばないですかね

      6
    • noname
    • 2025年 11月 30日

    捜査に協力して潔白を証明できたらすぐに政府に戻れるようキーウに留まるべきでしょう
    ゼレンスキーが最も信頼する側近で変わりがいる人材ではないのですから捕虜や戦死、行方不明になる可能性も高い前線送りは駄目です

    9
    • kame
    • 2025年 11月 30日

     戦場に立たないまでも自身の資産を最低限生活できる分を残して国家に充当、知る限りの汚職について暴露して身綺麗になれば刑務所にぶち込まれるだけで済むのでは?まあ、そこまでして無事に刑務所から出てこれるとは思いませんが、今更役に立つとも思えない戦場に赴くなんてマイクパフォーマンスをするよりかは幾分かは誠実でしょう。

    17
    • ナナシ
    • 2025年 11月 30日

    イェルマークさんにはYouTubeで戦場生配信を所望します
    技術的にも可能なのですから、戦場の現実をLIVEで
    世界中にウクライナ軍一兵士として、24時間配信してください。
    「誠実でまともな人間」なのですから、当然できますよね?

    20
    • 名無しさん
    • 2025年 11月 30日

    ゼレンスキーと一緒にディミトロフかシヴェリスクに行って開戦時のキエフでやった「我々はここに留まる」自撮り動画をもう一回やれば信頼回復。死ぬけど。

    26
      • 名無し
      • 2025年 11月 30日

      動画撮ってる所にFPV突っ込んできて放送事故になりそう。

      21
        • 無名
        • 2025年 11月 30日

        どちらのドローンでしょうね

        28
          • cosine
          • 2025年 11月 30日

          とりあえず、「西側」から飛来したドローンではありそう。
          …深い意味は無いですよ?

          22
      • 名無し
      • 2025年 11月 30日

      ソ連式でいうと、あの夜の動画、テレビで再放送されるとき、なんか1人減ってるんです。方式じゃないですか?

      9
    • 黒丸
    • 2025年 11月 30日

    最前線に送り込みたい気持ちはわかりますが、万一ロシアの捕虜になったら
    いろいろ情報漏れてウクライナ側にかなりのダメージになりそう。
    死体も見つからない行方不明というのも厄介なので、しばらくは後方の訓練部隊で訓練させるしかなさそ、
    それにいきなり前線送り込んでも体力的に兵士として役に立つかわからないので

    12
      •  
      • 2025年 11月 30日

      だからこそ、訓練中*不慮の事故で殉職*の可能性も。体制の人間だから体制が守ってくれる保証はないんじゃないかな。喋られても困るし。

      14
    • cosine
    • 2025年 11月 30日

    こういう人達の場合、影武者の1人や2人は居そう…
    それ以前にウクライナ人・ウクライナ国内だけで完結してる程度の汚職とも到底思えず、生け捕られて「西欧の制御が利かない国」に移送される可能性は流石に放置されないでしょう。

    「イスラエルに逃がしてやる」のは、せめて命だけは助けてやる類の情けなどではなく、「西側の悪事」をバラされないようにするためでしかありません。

    18
    • cosine
    • 2025年 11月 30日

    「2014年に10代後半以上であった者が、2022年以降に戦場に連れられていった」内容の記述を別所にて見かけて、はっとさせられました。

    ゼ氏が選挙公約を裏切り、件の人物は氏の筆頭プロデューサーも同然だった。それはおそらくそう。
    ただ私達は、それを嘲るだけや憐れむだけでは歴史の韻を踏むことになりかねません。自由主義国家においては、その先は個々人次第でしかありませんが。

    9
      • アンゴラ
      • 2025年 11月 30日

      無理です、歴史を学んだ程度では人類は進化できません
      なぜなら当時の人々が『生きるための最適解を選び続けた結果として、最終的に戦争が起こった』程度の因果関係しかないからです
      我々は歴史という最強の安全壁を通して彼らを見ているから彼らが愚かに見えるだけで、もしも私が歴史をしっかり学んだ上で彼らと同じ境遇になっても、ほぼ間違いなく彼らと同じ選択をするでしょう
      その歴史ですら、相当後世にならなければ、ほぼ間違いなく偏向されています

      2
    • kltty
    • 2025年 12月 01日

    ウクライナ政府には十常侍みたいなのがまだまだ残っているんでしょうね。
    袁紹みたいなのは出てくるんでしょうか。

    3
    • ななしぃ
    • 2025年 12月 01日

    >[貴方が前線送りにした誠実でまともな人間と同じように戦えば自身の言葉を証明できるだろう」
    むっちゃ嫌われててワロタ

    8
    • 暇な人
    • 2025年 12月 01日

    「ウクライナ」人と汚職は切っても切れないからねえ。旧ソ連からの汚職の伝統もあるんだろうけど
    ティモシェンコから汚職で何人もつかまってる。
    イェルマーク、ミンディッチ、ツッカーマン、ここまできてゼレンスキー本人が綺麗とは誰も思ってないだろう

    4
      • ぬっこ
      • 2025年 12月 02日

      元々反汚職、刷新を打ち出して飛び込んできた門外漢の金持ち。政治権力を金に変えるタイプの汚職はやっていないと思います。表に出たら政治生命終わりですし。スキャンダルの種が何もないとは思いませんけどね。

      2
      • Null
      • 2025年 12月 02日

      汚職の一部ではありますが、文化とまで呼ばれていたのは賄賂ですね。
      これは主義によって、市民に身近な医者などの非労働的とされるサービス系職種が、バス運転手のような労働者より給与が低く設定されていた事にも起因します。医者に限っては診療費が完全無料だった事も大きいですが。また党と関連しているかどうかでも一線を引きましたね。
      今回のような金を直接引っこ抜くようなことは憎むべき富の集積であって、シベリアの木を数える羽目になるでしょう。

      4
        • Null
        • 2025年 12月 02日

        訂正: 現代で理解しやすくなるようサービス系と言ってしまいましたが、語弊がありますね。党の概念で労働的か非労働的かで区別されていました。
        赤く染まれば正確に区別できるんでしょうね。

        3

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