ウクライナ戦況

ウクライナメディア、ゼレンスキーが言う国産ミサイルの生産は疑わしい

ゼレンスキー大統領は度々「国産の無人機やミサイルの開発が順調」「来年には何千~何万発も生産する」とアピールするが、kyiv Independentは「ゼレンスキーのアピールは誇張されたもの」と報じ、専門家も「国内開発されたミサイルの成果を誇張しているように見える」と指摘した。

参考:Why Ukraine’s long-delayed missile production ambitions have yet to get off the ground

ゼレンスキー大統領がアピールするミサイル計画は伝統的な威嚇に過ぎず、今のところウクライナのミサイルが戦場で威力を発揮したことはない

ゼレンスキー大統領は昨年11月「初の国産ミサイルを100発製造した」「国産弾道ミサイルのテストにも成功した」と言及し、取り組んでいる長距離攻撃兵器の開発・製造が良好な結果を示しているとアピール、2025年に向けて「長距離を飛行可能な自爆型無人機を最低でも3万機、巡航ミサイルと無人機の特性を併せ持ったミサイルドローン(恐らくパリャヌィツャやトレンビタのようなタイプのミサイル)を3,000発生産する」と明かしたことがあるが、kyiv Independentは15日「ゼレンスキーが言及する数字や国産ミサイルの技術的特徴は誇張されたものだ」と報じた。

出典:Президент України

防衛政策、ミサイル技術、核戦略の専門家=ファビアン・ホフマン氏はkyiv Independentの取材に「私はゼレンスキー大統領が2024年末に約束したミサイルとドローンの半分でも供給できれば大成功だと思うが、現実的にはそれすら難しいだろう」「ゼレンスキー大統領がアピールするミサイル計画は伝統的な威嚇に過ぎず、今のところウクライナのミサイルが戦場で威力を発揮したことはない」「外部の観測者にとっての課題は威嚇と実際の能力を区別することだ」と指摘。

ホフマン氏は地上目標を攻撃できるよう改良されたネプチューンについて「大型ミサイルプロジェクトの中で最も成熟しているが戦場での存在感は小さいままだ」「ゼレンスキー大統領は2020年にネプチューン採用を発表し、このミサイルを量産するいう話があったが効率的な生産ラインは構築されなかった」「ネプチューンは職人的な手作業で生産され、ひと月の供給量はせいぜい2発か3発だ」「本格的な戦争勃発を受けて生産効率の合理化を行うだろうと予想したが、少なくとも2023年以降の使用率に変化が見られないため、明らかに生産の合理化は起っていない」と述べた。

出典:President.gov.ua/CC BY 4.0

ゼレンスキー大統領がテストに成功したと言及する国産弾道ミサイルは戦前から開発を進めていた「Сапсан=サプサン(現在はGrom-2やHrim-2と呼ばれている)」だと見られているが、ミサイル技術の米国人専門家=マイケル・デュイツマン氏は「ゼレンスキー大統領のテスト成功発言を目にするものの、実際のところはどうだろうか?」と怪訝そうに語り、従来の弾道ミサイルや巡航ミサイルとウクライナのミサイルドローンとの違いについて「科学、工学、物理学、生産技術に要求されるレベルは別次元だ」と言う。

軽量で低速のミサイルドローンは入手性がよい商用向け部品を使用し、小規模施設で製造できるところが利点だが、弾道ミサイルや巡航ミサイルに必要な先進的な誘導システムやエンジン、これに使用するロケット燃料の生産には大規模施設と高度な技術力が必要で、デュイツマン氏は「現在のウクライナには従来型のミサイルを製造できる軍産複合体がない」「これはウクライナの技術力が問題なのではなく定期的な空からの攻撃で基盤産業が破壊されているためだ」と指摘。

kyiv Independentも「従来型ミサイルの生産に関与する生産施設は旧ソ連時代からのもので、ロシア人も多く働いていたため生産施設の所在はよく知られており、ここをロシア軍は積極的に攻撃している。パブログラード化学工場に保管されていた固体燃料の備蓄は戦争初期の攻撃で破壊され、昨年12月21日にロシア国防省はネプチューンやヴィルカを開発したルチ設計局を攻撃したと発表し、1月8日に滑空爆弾で攻撃を受けたザポリージャの現場写真にはネプチューン向けのエンジンを製造してきたモトール・シーチ工場の被害が映っている」と述べ、以下のように報じている。

“このような脅威を加味すればウクライナ当局がミサイル計画の詳細を明かさないもの頷けるが、それでもアピールされる新型ミサイルが使用された痕跡は殆ど確認されれおらず、本当にウクライナがミサイルを製造しているのか疑わしい。もし新型ミサイルを大量使用すればロシア人が「使用の痕跡」をソーシャルメディアに投稿するのは確実で、ウクライナは計画の詳細を隠しながら「ミサイルの成功」を誇示したがっているだけのように見える”

“但し、ミサイルの成功を誇示したいのはウクライナだけではない。2023年に米国はキンジャールを迎撃したパトリオットシステムの成功を誇らしげに語り、ロシアも実用性の域を越えた兵器開発を自慢する。例えば昨年11月にドニエプル川沿いの軍事施設をオレシュニクで攻撃したが、デュイツマン氏は「注目を集めほどのインパクはなかった」「プーチンがATACMS制限緩和に対抗して何か騒ぎを起こしたかっただけ」「ミサイル自体はRS-26を多少改良したものに過ぎない」「これは政治、軍事、産業、工学な要求が対立した結果でミサイル設計局や製造工場が戦費の分前を享受したいとう脈略のみで意味がある」と指摘”

“ホフマン氏もウクライナのミサイル計画について「国内開発されたミサイルの成果を誇張しているように見える」と、デュイツマン氏も「彼らは自分たちが上手くいっていると見かけることに利益がある」と述べた”

出典:Президент України

交戦当事国が「我々は上手く行っている」とアピールすること当たり前で、新型兵器に対する期待感や敵に与える警戒感を利用するもの当然なのだが、ネプチューンの改良型、Hrim-2、Vilkha-Mは2022年後半から喧伝され、ネプチューンの改良型は量産に入ったと何度もアピールされたが使用頻度も戦場に与える影響も僅かで、Hrim-2やVilkha-Mに至っては実物や戦果が確認されていない。

専門家はウクライナのミサイル計画は誇張されたものと見ているが、問題は「ウクライナがまもなく長距離攻撃兵器分野でロシアと対等になる」「欧米が課す長距離攻撃兵器の使用制限が無意味になる」という間違った認識が一般に広まっている点で、ウクライナが「自前のミサイル計画」をアピールすると同時に「もっと長距離攻撃兵器を提供してほしい」と要求していることを考えれば、ネプチューンの改良型、Hrim-2、Vilkha-Mの現在位置がどこにあるのか容易に想像がつく。

出典:Zelenskiy Official

パリャヌィツャやトレンビタのようなミサイルドローンは2025年に実物と戦果が確認されるかもしれないが、戦争の流れを変えるような決定的な存在ではなく、もしこの種の兵器システムでロシアの継戦能力をへし折れるなら、弾道ミサイル、巡航ミサイル、自爆型無人機の攻撃を受け続けてきたウクライナの継戦能力が先にへし折れていないと辻褄が合わない。

長距離攻撃兵器は敵に負担を強いるものの、それ単体で戦争の流れを変えるようなもの、ウクライナが前線で直面している問題を直接的に緩和するものではなく、ゼレンスキー大統領がアピールする国産ミサイルの見通しは話半分で聞いておかないと後でガッカリすることになるだろう。

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※アイキャッチ画像の出典:Президент України

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コメント

    • 納屋の戸
    • 2025年 1月 18日

    産業基盤がやられる中で開発する長距離攻撃兵器とか、まんまV兵器のポジションですね
    まさか固体燃料の備蓄がとっくに破壊されてるとは
    戦略兵器の使い方をロシアに見せつけられてるというか

    42
      •  
      • 2025年 1月 18日

      ロシアのミサイル攻撃は迎撃に成功してるはずなんですけどね
      パトリオットも実際はどうなんだか

      23
        • 帝国
        • 2025年 1月 18日

        >パトリオットも実際はどうなんだか

        湾岸戦争で効果絶大と喧伝されたが、1発も撃墜できなかった模様。逆にパトリオットの弾ガラの被害が加わって被害がほぼ倍増した。絶大なのは心理/政治効果だけだと後にバラしていた。

        イラク戦争では今度こそ効果があったと喧伝したものの、サウジらによりイエメン戦争でイエメンの撃つ弾道弾や巡航ミサイル、ドローンなどを邀撃しきれず石油施設や軍事施設が次々と炎上したんで”やっぱりね😥”。
        米欧側の国でもいくつかがパトリオットよりはマシとS-300やS-400系を買うのもムベなるかな。
        もちろん、ウクライナ戦争でも効果は非常に限定的な模様。

        16
          •  
          • 2025年 1月 18日

          あなたは誇張しすぎ
          湾岸戦争におけるパトリオットの迎撃成功率は5割程度です
          私は「ロシアの喧伝した新型ミサイルを尽く迎撃してしまった無敵の盾パトリオット」という虚構を批判したいだけで、別の虚構をもってそれをする必要性を感じませんし、また虚構は等しく批判対象です

          41
            • Gouda
            • 2025年 1月 18日

            湾岸戦争時にパトリオットの迎撃成功率が5割もあったとは思えない
            推定値の最も良いケースで5割といったところで実際には1/42もしくはゼロだったかと
            英wikiのパトリオットの記事にいろいろ書いてある…

            23
              • 2025年 1月 18日

              要はやっぱりミサイルなんかの迎撃は難しいってことですよね…
              ロシアも攻撃食らったら撃ち漏らして何処かしら炎上してるしウクライナもまた然りだし

              14
                • 復讐の鉄カラス
                • 2025年 1月 18日

                つまりや!V1みたいな簡易な飛行爆弾でも、ロシアにとっては十分な脅威になり得るってことやな。迎撃システムも万能やないし、パトリオットですら全部を防ぎきれるわけやない。ミサイル迎撃が難しい以上、限られた資源でも工夫次第で有効な戦略兵器は作れるはずや。ウクライナにもまだまだチャンスはあるで!

                7
              • 2025年 1月 18日

              湾岸戦争時のペトリオットは敵ミサイルの発射時点からのデータをリンクしたもので、
              同じことがしたければアメリカと同等の軍事衛星と警戒機が必要らしいです。
              日本に導入した際の感想でも、「単体ではあそこまでの命中率はない」でした。

              11
            •  
            • 2025年 1月 19日

            あなたも誇張しすぎ
            湾岸戦争時のパトリオットの戦果は約40目標に対して1目標辺り3~4発の複数射撃を行って迎撃成功率最大4割(眉唾)最小0とかいうレベル、確度の高い撃墜戦果情報は2~3目標分しかない
            実態として落せていて精々数発程度で迎撃成功率1割以下であり迎撃成功率0評価でも誇張と言えるレベルではない

            6
      •     
      • 2025年 1月 18日

      V兵器自身は、悪い兵器じゃなかった(V3除く)と思う。
      トレンビタはV1ポイけど、エンジンがV1よりもシンプルなのが面白い。
      戦後、どのように利用されるかが興味深い。設計図が流れて、ゲリラやテロリストたちの間で人気が出たりして。
      イスラム原理主義者たちがロシアやイランとの戦争で利用しそう。

      12
        • 名無し
        • 2025年 1月 18日

        インド洋及び紅海に活動する英米も他人事じゃないですね。
        シリアで活動してる米軍はトルコも狙われるかも

        9
      • 謎謎士
      • 2025年 1月 18日

      日本のSNS上では「ロシア軍はミサイルを民間人にしか使用していない!」とかいうとんでもない珍説が出回っていましたが、
      貴重な精密誘導ミサイルを、そんな無駄な事に使用するワケ無いですからね。
      ウクライナ軍は自国の損耗を公開せず、目標を外れたミサイルだけを大々的に宣伝する、という事をきちんと理解しないといけませんね。

      26
        • 野獣先輩、北朝鮮兵説
        • 2025年 1月 18日

        まーた極論SNS珍説なんて持ち出して。管理人が何度も他所の話は他所でやれって言ってるのに一向に学ばないんですねえ。

        24
          • 匿名
          • 2025年 1月 18日

          名前のせいで他所の読み方がわからない…

          3
          • 通りすがり
          • 2025年 1月 18日

          「日本はもうダメ」「西側は悪」と繰り返すのが目的になっていて結局内輪で盛り上がっているだけなんですよね。

          2
          • 朴秀
          • 2025年 1月 18日

          発言は間違っていないと思いますが名前が…

          2
    • ざる
    • 2025年 1月 18日

    お金が足りなければ電気も足りない、オマケに生産施設も攻撃を受けている上で生産が順調であればどんな魔法を使っているんだという感じですからね。
    記事内でも指摘していますが国産長距離兵器の生産が順調なのに、長距離兵器の支援を求むのは矛盾していると気づかないんでしょうか。

    50
      • 温泉
      • 2025年 1月 18日

      実際、土地を用意して工場を建てて、生産設備を入れて人を雇って、製品を作ってテストして、それでようやく量産という流れですからね。
      欧米の全面的な支援があってめっちゃ順調でも3〜4年かかるような話だと思いますが、電力供給が不安定でさらに定期的に大規模ミサイル攻撃が来る条件だと、そもそも工事が始められないんじゃないですか。

      16
      •  
      • 2025年 1月 18日

      文後半についてですが、この手の兵器の効果は確率論なので自前で大量生産出来ていたとしても数は多ければ多いほどいいので支援を求むのは矛盾とは言えません

      17
    • NHG
    • 2025年 1月 18日

    >ウクライナが「自前のミサイル計画」をアピールすると同時に「もっと長距離攻撃兵器を提供してほしい」と要求していることを考えれば、ネプチューンの改良型、Hrim-2、Vilkha-Mの現在位置がどこにあるのか容易に想像がつく。

    だよね
    高性能ミサイルの増産には欧米のみならずロシアですら数カ月の備蓄期間を設けなければ多用できないなか、ウクライナだけがバカスカ量産できるとは考えづらかった

    22
    • のー
    • 2025年 1月 18日

    この手の大本営発表的なものは、どこの国でも難しい問題ですね。
    「敵を欺くにはまず味方から」という諺があります。
    敵をうまく騙すには、味方も巻き込んだ巧妙な嘘が必要といことですが。
    でも騙したのは良いけど、味方も騙されてしまって、判断を誤るという。

    37
    • nk
    • 2025年 1月 18日

    「ウクライナがまもなく長距離攻撃兵器分野でロシアと対等になる」実際にそうなったら驚嘆するし大本営発表はいつのもことだけど、リソース使うのそこでなくまずは前線の安定を最優先で目指して行動しないと時間稼いでいる前線の人間が全く報われ無いので、リソースをまずは今の前線はもう突破されると見て後方に防衛ラインをしっかり構築することしないと単に補給線切られ包囲され陥落のパターンが早くなって行くだけだと思うけど最後まで戦略的にどうしたいのか明確で無いまま進み、手立て無く現状よりさらに不利になり結局ロシア案飲むで終わるなら即終わらせたほうが傷が浅い。

    29
    • ひこまろ
    • 2025年 1月 18日

    一番上の画像の奴のエンジンてパルスジェットだよね。
    安物ドローンのエンジンとしては簡単にどこでも作れて相性がいいのだと思う。
    アメリカとかも最近作り出してきてるしな
    まぁ今の産業基盤を滅多打ちにされてるウクライナに固体燃料や液体燃料のロケットモーターを作るのは無理だね

    23
      • うくらいだ
      • 2025年 1月 18日

      普通に考えれば、あれだけ生産施設なんかに攻撃されてるのに、長距離ミサイルの大型プロジェクトが順調に進むはずないわな。専門家の細かい指摘を読むとなるほど納得心

      28
    • イーロンマスク
    • 2025年 1月 18日

    むかしむかしある国に、国産ミサイルが大好きな大統領がいました。ある日大統領府に、ふたりの詐欺師が武器商人のふりをしてやってきました。ふたりは「国産弾道ミサイルや、自爆型無人機」を作ることができるといいます。
    大統領は敵国本土を直接爆撃することを目論み、その兵器を作るように命じました。
    ふたりの詐欺師はバーチャルオフィスを設置し、さっそく仕事をしているふりをしました。実際には「国産弾道ミサイルや、自爆型無人機」なんて存在しないため、PCをカタカタして仕事をしているふりをしているだけでした。
    いよいよドンガラ(CG)が完成しますが、当然のことながらそのミサイルは使えません。けれども、どの家来も親露派と思われたくないし、汚職でウハウハなので、次々にそのミサイルを褒めました。
    もちろんそのミサイルは大統領自身にも使えるようには見えません。けれど大統領もまた、自由と民主主義の守護者と思われたいために、周りの人に調子を合わせてそのミサイルを褒めます。
    新しいミサイルをお披露目するYoutubeでもまた、視聴者も周りに合わせてミサイルに期待してるふりをします。
    しかし、みんながミサイルを褒めそやす中、あるひとりの子ども(SNSで親露派と大バッシング)が「ミサイルはがらくただ!」と叫びます。すると、それを聞いた人伝いに、ミサイルが期待外れということがどんどんと広まっていきました。
    しかしながら、今さらロシア本土の直接攻撃をやめることもできない大統領は、そのまま地下壕で叫び続けました。

    28
      • ティムクック
      • 2025年 1月 18日

      むかしむかし、ある国に戦争をひたすら推進する大統領がいました。ある日、クレムリンに二人の経済詐欺師が訪れ、軍事産業の専門家を装って提案を持ち込みました。彼らはこの計画が経済を支える鍵だと豪語しましたが、結果として予算は浪費され、彼らの豪華な生活が潤っただけでした。

      その間、最前線には旧式の装備を持たされた兵士が送られ、補充される戦車は骨董品のような代物ばかりでした。それでも政府は新型兵器や最新技術を誇らしげに宣伝し続け、どの指導者もその戦略を疑うことはありませんでした。兵士たちも指摘を恐れて現場の苦境を黙殺しました。

      やがて、兵士たちの家族が声を上げ、どれだけ動員しても成果が見えないことを抗議し始めましたが、政府はすべてを西側諸国のせいにしました。抗議する人々は逮捕され、現実の厳しさに気づく者たちの声はかき消されていきました。

      それでも、大統領は経済が壊れ、兵士が消耗していく現実から目をそらしながら、地下壕の中で国の復活を語り続けました。未来を信じているのか、ただそう言わざるを得ないのか、誰にも本当のところはわかりませんでした。

      皮肉な話ですが、プロパガンダとはどの国にとっても都合の良い道具なのです。それを使って時間を稼ぐうちに、現実がどうなるかは誰にもわかりません。ただ、一つだけ言えるのは、事実は誤魔化しでは変えられないということです。

      4
        • 帝国
        • 2025年 1月 18日

        主語(地名)入れ替え話ですな。

        15
        • 通りがかりさん
        • 2025年 1月 18日

        あなたもずいぶん汚染されているようで。

        17
        • イーロンマスク
        • 2025年 1月 18日

        裸の王様をベースにしたんだけど伝わらなかったかな?

        11
    • 名無し
    • 2025年 1月 18日

    ミサイルだけじゃなくて死傷者や戦況の見通しまで、ゼレさんが言う言葉は半信半疑で聞いてた方が精神衛生上よろしいな

    そう考えるとゼレさんはあくまで下から上がってくる報告をそのまま公表しているってだけで、悪いのは嘘報告を申告してくる部下だといえるか?

    15
      • うくらいだ
      • 2025年 1月 18日

      結局不都合な報告にヒステリーを起こし寛容性のないゼレンスキーが虚偽報告を上げるシステムを作り出しているので、組織はそういうものですからね。
      ほとんど、ゼレンスキーのせいでしょうね。
      以前あったシルスキーがゼレンスキーの叱責を恐れている記事もあったしね

      10
      • 2025年 1月 18日

      そもそもウクライナ、ロシアどちらに戦況が有利になろうが日本には関係ないしな
      ロシアとウクライナが争ってくれてる状況こそ日本にとっては助けになる
      北朝鮮の兵士や弾薬も吸い出してくれるおまけ付きだ
      向こうは欧州に任せて、日本は有難く対中に専念すべしよ

      2
        • 2025年 1月 18日

        いやいや北朝鮮も失ったものもあるでしょうがその代わりに最新のドローンなどが飛び交う現代戦での経験ってものが手に入れるんで恐ろしいですよ。

        18
        • どねつくぼうし
        • 2025年 1月 18日

        ロシアは北朝鮮に対空ミサイルを供与したとの事。
        戦闘機の供与も約束したとも伝わっていますし技術供与も期待できるでしょう。
        そして日米韓どの国も経験していない最新の戦訓を持ち帰ることで北朝鮮軍の戦力は大いに向上します。
        この戦争、日本にとって損しかないと言っても過言ではありませんよ。

        14
    •  
    • 2025年 1月 18日

    もはや何を言っても信用ないなゼレンスキー

    13
    • ななし
    • 2025年 1月 18日

    あまりお伽話を語らない方がよいと思いますが。悪ノリし過ぎでは

    俺も悪ノリする悪癖があるのですが、また掲示板が閉鎖のみならず
    ブログが閉鎖になることはミリオタニキ全員が望んでいないでしょう

    35
    • たむごん
    • 2025年 1月 18日

    長距離ドローンの方が、生産性もよく・コストも安いでしょうし、かなりの役割を果たせると思うんですよね。

    速度が中御半端に速いため、レーダーからカットされて、映りにくいという指摘もあります。

    両国お互い宣伝の意味で、ミサイルという言葉の果たす役割が、大きいのでしょうね。

    4
    • マンゴー
    • 2025年 1月 18日

    >デュイツマン氏も「彼らは自分たちが上手くいっていると見かけることに利益がある」と述べた
    これが全てだと思う
    世知辛いなぁ、航空宇宙業界は……
    戦闘機にも似たような話あるしね
    親族にロケット開発に携わってる人が居て、数学が非常に得意な人が居たのですが(去年亡くなりましたが、プロジェクトは無事成功)、水素燃焼の計算だけでも相当な知見と能力が要求されると言ってました
    加えて協力会社との付き合いや指揮やら新人の教育やら、その手の話をかなり聞かされていたので、ゼレンスキー氏の数字を聞いた時おったまげましたね
    如何に旧ソ連の航空宇宙工業セクターを一部受け継いでいても、戦時中にそこまでは無理だろうと……
    10年がかりのプロジェクトになるだろうし、しかもそういうのは中国とかが先に到達してしまいそうです

    9
    • パチパチ艦隊
    • 2025年 1月 18日

    戦争初期に敵のサプライチェーンを叩く重要性を示す事例だ
    本来は国力で劣るウクライナこそやらなくてはならかったことで、複雑な思いだ
    我が国も中共に対して劣位を強いられている。
    戦争の終わりは見えないものなので、我々も戦時には初期に軍需工場を撃滅するのが理想だ
    ただそれはエスカレーションの上昇にほかならず、十分な量の弾薬備蓄が必要だ
    我が国にその意志と能力はあるだろうか
    俺は戦争が怖いよ。軍拡して戦争を回避しよう。

    6
    • 理想はこの翼では届かない
    • 2025年 1月 18日

    落ち着け、落ち着くんだ…まだこれが情報戦の一環である可能性が(微粒子レベルで)存在しているはずだ

    7
    • Authentic
    • 2025年 1月 18日

    まあ、当然本格的なミサイルはその辺で買ってきた部品だけでは作れないからね
    マシニングセンタやNC旋盤が最低限必要で固体燃料作るなら混錬機もいるしじゃあそれどこから供給されてるのという
    納期も日本で発注してもどれだけ早くても数カ月普通は半年~1年だし
    国内に残ってる工作機械かき集めてもロシアのリャザンとかクラズニィプロレタリの古い機械じゃちょっと無理があるしな
    さすがにモトールシーチはもっと良い機械使ってるだろうけどどう考えてもとっくに壊されてるし

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