ダヴィンチ・ウルブス大隊で指揮官を務めるセルヒー・フィリモノフ大尉は「新しく編成された旅団の兵士は肉にだけになるだけだ」「効率的な戦い方と訓練条件さえ整えば動員年齢を18歳に引き下げる必要はない」と指摘した。
参考:«Зелені» бригади, які ставлять на смугу з великою відповідальністю, втрачають позиції – Філімонов
参考:Причина катастрофи на Покровському напрямку – вище командування, – комбат Філімонов
参考:Що не так з новоствореними бригадами та іноземною підготовкою українських бійців
かき集め人々を穴の空いたバケツに放り込む戦いでは数的不利のウクライナに勝ち目はない。
ダヴィンチ・ウルブス大隊で指揮官を務めるセルヒー・フィリモノフ大尉は昨年12月「ポクロウシク惨事の主な原因は部隊に非現実的な任務を押し付ける最高司令部、各部隊の能力を理解せず前線の状況も把握していない将軍らに責任がある」と声を上げ、Ukrainska Pravdaの取材にも「新旅団編成はパートナーの要求結果であるだけでなく前線に新たな問題を持ち込んだ」「どれだけ最高の装備と人員を旅団に供給しても適切な調整、経験豊富な指揮官、包括的な訓練が欠けていたため多くの命が失われた」「NATOの教官が教える内容は現代戦の現実に対応してないことがよくある」と指摘。
さらにRadio NVの取材に応じた中でも「非現実的な任務の押し付けが前線にもたらした結果」について言及しており、新旅団の所属していた兵士の運命についても「ありのまま言おう。彼らは肉にだけになるだけだ」と指摘した。
“私が言う「非現実的な任務」とは新しく創設された旅団のことで、彼らは能力に見合わない任務を押し付けられて前線に向かい、そして任された陣地を失う。そのため前線の状況も、同じ地域にいる我々の立場も、旅団も立場も悪くなるのだ。効果的ではない新旅団の見分け方にはポイントがある。これらの旅団は「予備役の将校」や「以前の任務で十分な結果を残せなかった将校」で編成され、第155機械化旅団は特別なケースではない。私が知る限り「効果的ではない新旅団」は10近くもある。彼らとは実際に前線で出会ったり、我々の隣りで戦っていた者たちで本当に沢山いるんだ”

出典:155 окрема механізована бригада
“新旅団の規模は3,000人~5,000人だが、この中には砲兵、対空射手、戦車兵、整備兵などはおらず全員が歩兵で、彼らは各専門分野の訓練を全く受けていない。前線でのローテーションや旅団内での人員配置も同じで、準備もせず、特定の仕事も技術もなく、やる気もない人々が既存の旅団に送り込まれてくるだけで、部隊全体が置き換えられる訳ではないため本当の意味でのローテーションにならない。こういう言い方は間違っていると思うが、ありのまま言おう。(新しく創設された旅団は)肉にだけになるだけだ”
フィリモノフ大尉が指摘している内容を分かりやすくするため補足すると「新旅団は0から編成されたため部隊としてバックボーンが一切なく、これを1から積み上げる旅団の中核人材は主に予備役将校、非戦闘部門出身の将校、以前の戦闘任務で結果を残せず解任された将校らで構成され、上級司令部も準備や能力が不足する新旅団に非現実的な任務を押し付けて前線に投入し、壊滅して陣地を失った新旅団の残存戦力は同じ地域にいる経験豊富な旅団に移管され、装備、武器、人員が剥ぎ取られ、このような旅団を10近く知っている」という意味になる。

出典:Генеральний штаб ЗСУ
砲兵、対空射手、戦車兵、整備兵などはおらず全員が歩兵という言及は「装備を持っていても使い方を知らない」という意味で、新旅団の残存戦力を引き取る既存旅団は役に立たない砲兵、対空射手、戦車兵、整備兵といった肩書きの兵士から装備を剥ぎ取って歩兵として塹壕に送り込み、この戦利品は使い方を熟知している既存旅団の砲兵、対空射手、戦車兵、整備兵に与えられ、最高司令部は新旅団編成に人員を装備を優先供給していたもの「既存旅団は壊滅した新旅団から全てを剥ぎ取って不足分の足しにしていた」ということになり、もはや経験豊富な旅団を補充するやり方としては最悪の効率だ。
Washington Postは2023年の反攻作戦失敗に関する記事の中で「米軍、英軍、ウクライナ軍の将校らは反攻作戦を練るため何度も机上演習を実施したが、この机上演習は新しいテクノロジーで変質した現代の戦場環境を反映していると言い難く、ウクライナ軍の関係者は『制空権がない第1次大戦の塹壕戦』に『ドローンを始めとする新しいテクノロジー』が組み合わさった戦場をNATOは理解していないと述べた」と報じたことがあるが、これは訓練内容も同じで「NATO加盟国が実施する訓練が役に立たない」という指摘は何度も報告されている。

出典:Генеральний штаб ЗСУ
スペインに派遣されたウクライナ人志願兵はUkrainska Pravdaの取材に「こんな訓練内容では(ドローンが監視する)戦場で生き残ることができないと訴えたものの、スペイン人教官は『(自分達が学んできた)訓練プログラムを変更することはできない』と言われた」と述べており、フィリモノフ大尉も以下のように指摘した。
“欧州人は機関銃の撃ち方や手榴弾の投げ方を教えてくれるが、これは戦場で生き残るために必要な知識の10%~15%に過ぎない。歩兵が戦場で生き残るためには偽装し、移動し、陣地を築き、ドローンに対抗し、救急医療の方法を学び、敵を監視し、正しく報告し、塹壕にいる仲間と協力する方法を学ばなければならない。さらに任務のための包括的な支援と計画を立案する指揮官を信頼しなければならないのに、こういったことは海外訓練で教えられない”

出典:155 окрема механізована бригада
ウクライナ人の訓練内容についてNATO側に落ち度があるのか、独特な戦場に必要な知識はウクライナ側で教えるべきなのかは不明だが、最大の問題は上級司令部が「海外訓練から帰国した兵士は直ぐに前線投入が可能」と未だに評価している点で、フランスに派遣された第155旅団の兵士も11月15日に帰国し、12月にはポクロウシク方面の戦いに投入されているため「戦場で生き残るために必要な残りの知識」を伝える時間はなかっただろ。
因みにフィリモノフ大尉は「我々には本当に沢山の人員、装備、武器があるので効率的な戦い方と訓練条件さえ整えば動員年齢を18歳に引き下げる必要はない」「これは人員の配分、訓練、管理の問題で上層部は問題を分析する適切なチームを立ち上げる必要がある」と述べており、準備さえ整っていれば防衛側はより多くの攻撃側と戦うことが出来ると言われるため、ウクライナ軍の酷い準備状況を改善できれば「ロシア軍を占領地から追い出すことは無理でも、前進の阻止や前進テンポを緩やかにすることぐらいは現在の動員体制で出来る」と言いたいのかもしれない。
走り出している枠組みを途中で修正・変更する困難さは十分理解しているが、かき集め人々を穴の空いたバケツに放り込む戦いでは数的不利のウクライナに勝ち目はない。
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※アイキャッチ画像の出典:Сергій Філімонов
僭越ながら指摘しますが、最後の ロシアに勝ち目はない という書き方ではロシア軍が勝てない、という意味になりウクライナ軍内部の問題を指摘する本記事の趣旨にそぐわないものと思われます。訂正を願います。
言いたいことが逆になっていました。ご指摘ありがとうございます。
遥か昔にマスターキートンで見たような話
キートンがゲリラだかの若い民兵を突貫で鍛えろという依頼に応じたけど、射撃・手榴弾の扱い方を教えた段階で訓練兵を前線に連れて行かれてしまい、皆死んでしまう
それに対して「まだ生き残る術をを教えられてなかったのに」と呟く…話だった気がする
十分な訓練が施されないと肉盾や突撃兵として使い潰されるだけなのはいつになっても変わらんのですな
現場ネコ『とりあえずヨシ』みたいに、現実は仰るような感じなのでしょうかね…。
戦時中なわけですが、問題をフィードバックして解決できてるのかな?と、管理人様の諸記事を拝見していて感じます。
内容的にパイナップルARMYの勘違いでは?
SAS正規兵で、ロイズの調査員が、民兵の訓練なんかしないでしょう。
動員の強化と管理運用の改善の両方が必要で、究極的な優先度はそれが非効率かつ悲劇的であっても一定の効果がある動員強化だと思います。
現状の動員アプローチ(と有権者の戦争に対する意識)で訓練やローテーションを正常化すると、前線の兵力問題や補充間隔は著しく悪化する可能性が高そうなので、前提が崩れてしまうのではないかと。
理論上は動員の強化は年齢の引き下げが無くても可能という意味であれば賛同出来ますが。
この大尉はつまるところ既存旅団に装備を回せと主張しているわけですが、直接的な受益者である彼の言葉をそのまま信じるわけにはいかないでしょう
そもそも高等士官教育を受けたわけでもないたかだか前線指揮官の大尉に編成レベルの話がわかるとも思えません
もっと言えば、砲兵、対空射手、戦車兵、整備兵などの(比較的生存率の高い安全な)専門職は自分達がやる。新兵にやらせる専門職の枠はないから、ただ危険な塹壕に入ればよい、と言っているとも読めます。
もちろん、ここまで極端なことを言っているわけではないのでしょうし、一緒に塹壕に入ってくれる古参兵もいる(生存率から考えれば希少)でしょう。しかし、戦争初期から辛酸を嘗めてきたベテラン兵が、今更やってくる新兵を消耗品扱いせず、手取り足取りきちんと教育してくれるのか甚だ疑問です。
道理としては、りk
失礼しました。道理としては理解出来ても、矢張り大尉の仰る通り十代の若者に戦場に行って欲しく無い、必要無い、という感情は抑えられません。大尉の本心は推し量る術がありませんが、誰であっても“肉に”なって良い人等この世にいない…と言うか、そんな言葉が飛び交う事に絶望しか感じられないのです…。
最前線の部隊が壊滅する前に、後退させて補充することが、極めて重要ということでしょう。
部隊の枠組みが残っているうちに、補充を入れて訓練させて経験を伝える事が、結局のところ効率的に感じます。
ウクライナ戦争は国家間戦争の最先端なわけですから、NATO諸国が後方で訓練するだけでは、暗黙知(どの組織でもあります)が伝えきれないのでしょうね。
NATOの提供する訓練は、制空権を握ってて、圧倒的な砲兵の支援を受けてる前提の訓練と言われてますからね。
制空権も無ければ、相手の方が火力が上で、上空をドローンが飛び交ってる状況の訓練なんて、むしろNATO各国の方が学びたいでしょう。
唯一というか、英国のSASやSBSで訓練を受けた兵士は相手方の方が有利な状況の訓練をしっかり受けていて、かなり強いと聞きますが、クリンキーでかなり消耗してますし。
ウクライナ兵がそれなりに生き残れば、気の利いた人が、優秀な古参兵を退役させて、民間軍事会社作って、NATO各国にインストラクターを高額で派遣しますね。
>“新旅団の規模は3,000人~5,000人だが、この中には砲兵、対空射手、戦車兵、整備兵などはおらず全員が歩兵で、彼らは各専門分野の訓練を全く受けていない。前線でのローテーションや旅団内での人員配置も同じで、準備もせず、特定の仕事も技術もなく、やる気もない人々が既存の旅団に送り込まれてくるだけで、部隊全体が置き換えられる訳ではないため本当の意味でのローテーションにならない。こういう言い方は間違っていると思うが、ありのまま言おう。(新しく創設された旅団は)肉にだけになるだけだ”
ちょっと待て
訓練受けてない新兵で構成された歩兵だけの軍を投入するって……
悪いが正気とは思えない……
やる気が無いはもうそりゃそうだろう、としか……
普通の企業でだって似たような事やれば離職者が大量に出るというのに
北朝鮮の肉弾戦術と馬鹿にしてたらウクライナ軍の新設旅団がそれだったというオチとは…
日本国内の企業でも耳が痛い話ではないかと。
現場が人手不足に伴い新人指導のゆとりが無く、更に厳しい業務が続き過ぎて末端作業員は超レベルアップしてしまい、そんじょそこらの中堅程度の配属でも無能扱いして排除しまう職場は増えていると感じています。
その辺りの事情を理解出来ない上層部だと、ジリ貧に焦って無駄な業務を増やして現場が崩壊し、大量離職したり…
記事で補足されている内容も踏まえて、正直絶句してしまいました。
追加で言うと、これは組織の構造的問題の面もあり、垂直的組織としての連帯調整が行われずモジュールに兵士と装備という単純リソースだけ配備して、各モジュールの中身を整えずに自然淘汰を待つという生物学実験的な状況と言えます。
そしてこれが非合理と認識されながらも軍からなかなか表に出てこなかったのは、ウクライナ上層の統制はあるのを踏まえても、ウクライナのモジュールごとの関係が踈すぎる上にレビュー体制もないことから起きているでしょう。
これが一部の状況にすぎないこと、現代的組織というのは空想とはわかっておりますが、ウクライナ軍の実態がほとんど民兵・傭兵部隊のような烏合の衆に思える話です。これまでの戦争情報の中でも衝撃を受ける状況ですね。
この手の運用を改善すれば追加負担なくてもいけるってやつは人気が出るけど実際にうまくいかない典型でないかと思う。
もちろん現在のウクライナ軍の運用に問題があり改善が必要なのは事実だがそれだけで兵器の数も人数も上回るロシア軍をとめられるかというのは疑問です。
今のロシア軍は2022年の頃より洗練されてるので、ウクライナ軍の改善と同等にロシア軍も改善していると考えるべき。
どちらが一方だけ著しく改善して優位に立つことがないと思う。
実社会でも運用を改善すれば〜は不要ってのに何回泣かされたことか。
>>我々には本当に沢山の人員、装備、武器がある
と言っている部分が良く理解できない。事実なのかな?
この間のウクライナ軍の苦戦について、
ウクライナ側は武器・弾薬の質量が約束通り供給された事はなくそれが苦戦の原因だ。
米=NATO側はいくら武器を送っても人員が足りないから無駄だ。動員せよと言っている。
この大尉はどっちも有り余っており組織(と物流?)の問題だと言っている。
実態は人員数・組織・兵器弾薬の全てに問題があるという事だろうが責任の押し付け合いで混乱している印象だ。
視点が違うんでしょう
政府や軍司令部レベルは統計としての数字しか見てないけど、末端の生きてる人間からすれば目の前で浪費されてる人的・物的資源の部分最適化をするだけでだいぶマシになるんじゃないのってなるやつ
アイキャッチ画像の大尉さんだいぶイケメンだなぁ。広報誌の表紙かと思っちゃった(チー牛顔の僻み)
人物自体は実在ですけど、静止画像はサムネイル用にきれいにいじった合成ですね。被写界深度が不自然すぎ。
以前は「ロシア軍はまともな訓練体制を構築できてないし教官クラスも死傷しているから兵の練度はこれから落ちる一方」「それに対してウクライナ軍はNATO加盟国各国が訓練を全面バックアップしてNATO流の戦い方を叩き込まれるから兵の練度は爆上がりする」とかミリオタ諸兄がネットのあちこちで言っていたなあ
これも残念ながら理想とは真逆の結果になってしまったか…
実際ロシアはどうしてるんでしょうね?
傭兵が中心だから派遣元が教育してるんでしょうか。
ロシアは師団制だから部隊内の教育機構がちゃんと生きてる
ロシア人は横のつながりが強いので勝手になんとかするらしい。指揮官が同郷だったりすると無線なしの双眼鏡だけで部隊連携できることもあるとか。
伝統的に前線将校が有能な軍隊なので、小隊長が観測ドローンで味方部隊を見下ろしながら「第1分隊は20メートル前方の茂みまで走れ」「塹壕にウクライナ兵5人。ここからここやって制圧しろ」ってのを逐一指示出してます。これだけやっても結構な数の兵士が死んじゃうんですが、そもそも火力で優勢なのと、しぶとく生き残った連中がベテランになって指示出す側に回っていくので、うまいこと回ってます。
どこで見たか忘れてしまいましたが…
退役した元傷病兵が教えているとか。正に最新の生々しい知識ですし、教官は増えるばかり。ウクライナや西側への敵愾心を煽るという副次効果もあるそうです。
>傭兵が中心
国軍に組み入れたのでもういない。プリゴジンの乱の最大の要因が、傭兵の国軍移管。ワグネルという組織が存続できなくなったからね。
で、もちろんワグネルらが全盛の時でも志願兵の国軍の方がずっと多い。
ロシアは人口も金も国土の広さも装備弾薬も余裕もあるので、現場部隊に配属するまで6~9カ月程度の訓練を行ってる。徴兵経験があれば更にプラスされた訓練経験があることになる。
ウ軍は早ければ20発の実弾射撃、遅くても4週間の促成栽培だからそりゃあ力がない。
>最大の問題は上級司令部が「海外訓練から帰国した兵士は直ぐに前線投入が可能」と未だに評価している点で、
というより、現況がそうする他ない状況なのでは? 何にせよお互いに歩兵を消耗しての陣地の取り合いなので、訓練上がってきた兵士を遊ばせてる意味はないしその余裕もないのではないでしょうか
ブラウヒッチェとマンシュタインを転生させるしかないかな。
マンシュタイン元帥が、機動防御のために一時後退なんて言い出したら、速攻でクビにされそうなのを感じました…
史実と同じく解任されるのがオチですね。。。
負けが込んでる側はこうやって言葉遊びと責任の押し付け合いに終始するのは歴史上無数に繰り返されてきた光景
>NATOの教官が教える内容は現代戦の現実に対応してないことがよくある
Nato式で現場に裁量を与えるザルジニ戦術が
古いソ連式を圧倒した事になってたけど
嘘八百だったって事ですかね
まだ精兵が生きてた頃のウクライナ軍はそれで大成功しましたが、自律的判断で動ける精兵なんて3年の激闘を経て揃いも揃って黄泉の国に行っちゃったもんですから
2022年の諸反撃は精兵によるNATO戦術で成功したわけではなく、ただ単純にロシアの攻勢限界にあって総動員を完了したウクライナが当然の結果として力押ししただけです
しかも電撃的な占領地奪還には成功したものの内実としてはロシア軍を取り逃しており、野戦軍撃滅に失敗した結果ロシアに部分動員完了までの時間を稼がれ、2023年の反攻は戦力密度を回復させた相手に大失敗しました
結局ウクライナ軍のモジュール組織構造というのはまさに技術組織構造でいうアジュールで、理論上はウォーターフローの要らぬ手間を省けてうまくいく組織構造なのですが、結局はそれは理想論で各モジュールの指揮能力と構成員の技術力に大きく左右される構造ですね。
アジュール開発は一時の流行となりましたが、成功するアジュール開発だけがアジュール開発である、とよく言われますが、ウクライナ軍も一部の部隊の成功を全体に適応したのが間違いでした。
本来それは特殊部隊でいいんですよね。
古今東西どこの国もどの英雄もありとあらゆる点で完璧に組織を統制したり、現実に起きてる問題に即座に完璧に対応なんて出来ていない訳で。
こういうのは戦後に10年20年かけて今回の課題からどうすれば良かったのかを細かく検討して改善していく事かなと。
ロシアも様々な問題を抱えてる上で戦っている。
もしそんなに簡単にこの手の問題が解決するなら、ウクライナは今とは比べ物にならない強さのロシアと戦わないといけなくなる。
まあ、そら記事が言っとることも的を射とるわな。訓練の質や組織運用を改善して「穴の空いたバケツ」状態をマシにするのは絶対必要やし、これが戦場での効率を上げるのは間違いない。特に、ウクライナ軍みたいに人員と装備がギリギリの状況では、無駄を省くのは大事や。でもやな、それだけで今のロシア軍の数の暴力に対抗できるかっちゅうと、それは甘い話やろ?
だからこそ、動員年齢を18歳まで引き下げるっていう選択が重要になってくるんや。若い世代は体力や学習能力が高いだけやなくて、現代戦で必要な技術、ドローン操作や迅速な情報共有なんかに素早く適応できるのも強みや。しかも、18歳っていえば、もう立派な成人やろ?自分たちの国を守る責任を背負う覚悟を決めてもらう年齢としても十分やと思うで。
もちろん、若い子らをそのまま前線に放り込むんか!、なんて心配はあるやろ。けど、それはちゃうねん。記事でも指摘されとる通り、ちゃんとした訓練と準備を整えた上で送り出すってのが大前提や。18歳から動員することで、戦力の厚みを増すだけやなく、ベテラン兵士への負担を軽減し、部隊全体の士気も上げられるんや。
この戦争は優れた戦術と効率的な組織運用が必要やというのはその通り。でも、それだけじゃ勝てへんねん。数も合わせて揃えなあかんのが現実や。18歳から動員を開始することで、その数を確保できるってのが大きいわけや。
ウクライナはここで止まるわけにはいかん。今こそ、若い世代の力も借りて、ロシアに立ち向かう覚悟を見せるときやろ。それが、ウクライナの未来を守るための一歩やと思うで。
国破れて山河あり。
国が敗れても、個人の人生が残るほうがいいという考え方も。
あのさ…訓練してもバッタバタ死ぬのが戦争だぞ?
そんで戦後、居なくなった若者の代わりは誰が働くんだ?
エセ関西弁にした途端に生成に返信がついとんのはおもろいな。知らんけど。
お互いドローンで末端まで監視し合って大規模な機動戦とかやりにくいんですかね
無茶ぶりするとすぐに探知されて砲弾とか自爆機とかすっ飛んで来るし
結局ぶっ叩かれないように第一次世界大戦見たいな塹壕にこもって少人数のグループで甘そうなところ突いて削って広げていくしかない訳で
エアーサポートや潤沢な砲弾とか有れば少しは違うんですかね?
ドローンといえば、写真の自作と思われる機体がまたスゴイですね。
RPG?の弾頭を運ぶための強力なモーター4発と、それを稼働させるための大型バッテリーでしょうか。
カメラは安物っぽいけど外観だけではわかりません。
なんらかの既存の機体の部品も利用しているのでしょうけど、ミニ四駆以上の魔改造やっていそう。
>魔改造
多数の3Dプリンターで改造用部品を量産という動画がありましたね。補修改良強化魔改造のための部品はそうやって作っているのでしょう。
とはいえ、中国にケンカ売って制裁を喰いドローンとその部品は第3国経由も含め輸入困難。特にバッテリーは9割以上が中国製なんで非常にきついでしょうね。まあ、ペイロード削って水銀電池でも使えばいいのかもしれませんが
大規模な突破は2022年のハルキウ攻勢みたいにどこか兵力密度の低い箇所があるか
アルデンヌのごとく全く想定してない場所での攻勢が必要だけど
2023年の南部攻勢が失敗に終わったようにもう戦力密度が低くて地雷と複郭陣地もないところがロシア側にはあんまりないんじゃと
それに突破が出来てもその後がもう続かないかと、クルスクのように。
もう降参した方がいいんじゃないかな
元も子もないけど一刻も早い降伏が良いでしょうね。
司令官変えようが効率改善しようが若年層動員かけようがプロパガンダで取り繕おうが、そもそもの国力差があり今後の支援も不透明で人員不足も顕著で戦況も非常に悪く戦況の改善の手立ても全く見えずとくれば答えは出てると思うけど、スポンサーがまだ許さないであろうという蟻地獄の様な様相を呈して来ましたね。
>もう降参した方がいいんじゃないかな
ここの住民は結局これ言いたいだけですね
ロシアの侵略成功をどうしてもこの目で見たいだけ
降伏するなら抵抗力を残した状態でなければ、完全に生殺与奪の権をロシアに預ける形になるのでよせってだけで、まあ今もその権を欧米という他国に預けているのでなんだという面もある。
この記事の真に恐ろしいところは、NATO式訓練だけではドローン飛び交う現代戦に通用しない=NATOが現代戦を知らないから教えられない=NATO自身がロシアと相対したとき、全く対処できない可能性をも示唆している点です
北朝鮮がクルスクに派兵しているのも、自軍が時代遅れになっている可能性を危惧して、実戦でドローンの扱い方と対処法を学ぶ目的であろうと考えられ、実際に米軍筋からも北朝鮮軍の戦闘能力が強化されているという報告が上がっています
この戦争で鍛え抜かれたロシア軍を相手に、旧態依然の欧州が対抗できるのか、危機感が全く足りないように思いますね
戦時中の国ほど迅速ではないでしょうが、経験者の義勇軍の出身国はそれなりに情報を得ていて対応を進めていることでしょう。現時点で即座に表に出したり新兵教育法を書き換える必要がないだけですよ。
また、今時点でもドローン戦法論が変化しているのも理由でしょうが、表にすると対応されるので現時点では隠すのが正解かと思います。
昨日のウクライナの記者がした前線を有能な指揮官を変えれば戦況は改善される話もそうだったけど、今日の話も含めて見通しが甘過ぎるだけじゃなくて、今実際に最前線で起こってることを全く見ていないようにしか思えなくて薄っぺら過ぎる。
こんな感じだから無茶ぶりされた最前線の真面目な兵士から死んで行くし、無茶ぶりされてバカバカしいことに気づいた兵士は脱走していく。
ロシアは太平洋戦争の時のアメリカみたくウクライナに
核兵器は使わないのをいいことに戦争を続けるのはバカなことだと思ってる時点で昨日の記者も今日の軍関係者もゼレンスキーやシルスキー共々ガチで無能極まりない。
マジな話、一昨年の秋から冬にかけてザルジニーが「F16が来ようとも勝てない(オブラートに包んでたけど)」と言ってた通りになってるし、そんなザルジニーをイギリスに島流しにしたゼレンスキーがどれだけ無能だったのかが証明されてしまってる。
ザルジニーが無謀な人海戦術やってなきゃ
もう少しマシな戦いになってたわな
ブトゥソフ氏お気に入りの一つである前線部隊から上級司令部への告発は、割り引いて読まれるべきである。というのが私の結論だ。
Censor,netにおけるブトゥソフ氏のウクライナ軍への問題提起と汚職告発は前線部隊からの直接的情報提供によりすぎており、すでに信頼を失っている上級司令部は全て間違った判断を下し続けている前提でモノを書いていると思う。
現場主義と現実主義を混同するよう言い換えているように見えて、前線配置の旅団司令官・参謀・部隊指揮官の意見を絶対とする論調は間違っているし、政権トップ(ゼレンスキー、イエェルマック含む大統領補佐官と大臣連中)〜参謀本部〜方面司令群も上級司令官全て無能とする論調には批判を超えた違和感しか感じない。
なぜなら彼の出す対案は無能な指揮官は罷免して有能な現場指揮官をそのまんま前線を指揮させ昇進させるな、とゆうものだからだ。
これは最前線で耐えている前線配置旅団への兵員補充を優先させろゆう主張と繋がっていて、最前線で戦う兵のローテーションや復員にも全く繋がらない主張である。
ブトゥソフ氏はさらにこれ以上の徴兵は必要無い・18歳までの徴兵動員はいらないとまで言っており、兵士は死ぬか不具になるまで塹壕に置かれる事になる。
ブトゥソフ氏が主張している事を総合するとですね。
「ウクライナ政府と軍はまず前線の安定化を図るべきである。逆襲してうまく行くとか考えるな。それよりは少しでもマシな形での停戦を願うし、それに向かうべきだ」
って感じに読めます。
前線に今更精神的にも安定性を欠いている若者を入れても肉楯にしかならない。多くは確かにならないでしょう。
戦線の安定化には今どうなってるか理解している兵隊への梃子入れがまず大事です。これもその通りです。
徴兵しないとどうなるか。ジリ貧です。でも、してもジリ貧ではないかと思っているからしなくていいと思っているのでしょう。
彼は、事実上の敗戦とも言える停戦を強く主張している訳ではありません。
しかし、勝てるかどうかと言うとまず無理だろうと明らかに思っている。徴兵に反対ってそういう事です。現場維持が精々だと。
そして現状維持するだけなら今戦っている兵隊達に可能な限りの支援をする方がいいんです。
ブトゥソフ氏の場所からはウクライナはもう戦いを継続する事に限界が来ていると見えている可能性が高いです。
でも、負けるにも負け方、停戦するにも停戦の仕方があります。若者を注ぎ込んでも効果が無かったらそれは純粋に損失であるというだけで、ロシアがこの戦争をやめる理由がまた一つ無くなるだけなんです。
そういう意味で若者の動員には俺も反対です。十代の終わり頃から二十代前半出してその部隊が粉砕されたら、今度はおばさん達でも前線に送るのですか、となる。言っちゃ悪いですが役に立つ訳ありません。
交渉の為にも余力は残さないといけないのです。
新たに指揮下に入った専門職は能力と経験が足りないから装備を奪って歩兵に降格
大尉殿の立ち位置からしたらそれが最適解なのかもしれませんがその場しのぎで明日がないやり方ですよね
精鋭部隊も徐々に擦り減る一方で替わりは全く育ってない訳ですから…