露国営メディアの「Russia1」で番組司会者を務めるウラジーミル・ソロヴィヨフ氏は25日、ウクライナ占領地域にロシア陸軍の次期主力戦車「T-14」が配備されていることを確認したと明かし注目を集めている。
T-14が実際に配備されているのはドンバス地域らしいが詳細情報は伏せられている
ロシアは次期主力戦車T-14を2015年に発表して「2018年までに連続量産を開始する」と主張したものの新型エンジンが設計通りの出力を発揮できない問題、輸入に頼っていた前方監視型赤外線装置(非冷却マイクロボロメータ)の国産化、当初設計に含まれていない無人運用が追加されたことで量産化が遅れていたのだが、2021年に「全ての問題を解消して2022年から連続量産に入る」と発表。
本格的な連続量産の準備段階として「2021年に20輌のT-14が組み立てられ年内に引き渡される予定だ」ともロシア側は主張していたが、一部の海外メディアはT-14の火器管制システムに幾つも技術的な問題が発生しているので「この調整に時間がかかるため製造中のT-14は引き渡しが遅れる可能性が高く、2022年に予定されている連続量産も2024年に延期されるかもしれない」と予想。
これに反応したクリボルチコ国防副大臣が「T-14は予定通り年内に引き渡される=技術的な問題で計画は遅延していないという意味」と改めて明言して注目を集めていた。
しかしウクライナ侵攻の勃発でT-14の動向など誰も気にしなくなっていたが、露国営メディアの「Russia1」で番組司会者を務めるウラジーミル・ソロヴィヨフ氏は25日「ウクライナ占領地域にT-14が配備されていることを確認した」と明かしたため、これが事実なら2021年に組み立てられた20輌のT-14が完成していることになる。
T-14が実際に配備されているのはドンバス地域(下記動画がドンバス地域で撮影されたもので詳しい場所は不明)で、実戦に投入する目的でT-14を配備したのか、最新鋭のT-14を戦場環境でテストするためドンバス地域に配備したのかは不明だが、ロシア産業界に複雑で高価なT-14を製造する余裕は当面ないと思われるので「戦場環境でテストする目的」という説が有力だ。
因みにT-14の調達コストは約400万ドル(推定)なので西側製の主力戦車と比較すれば割安だが、ロシアでは過去「T-14の調達にはT-90M×2輌分のコストがかかる」と問題視していたことがある。
関連記事:T-14の量産が遅れるという報道をロシアは否定、予定通り年内に引き渡されると明言
※アイキャッチ画像の出典:ВЛАДИМИР СОЛОВЬЁВ NEWS
正直T14投入してもジャベリンとかの対戦車ミサイル相手にT72同様ビックリ箱になる予感しかしない。
こんなんなら本国においておいた方がいいと思うけどね。余裕がないほど戦車がないのか
T-14は一応カセトカ式を改めたらしいしT-72系列伝統のビックリ箱にそう簡単にはならない…筈。
ただロシアもT-90Mよろしくウクライナと西側諸国に丸々1輌プレゼントはしたくないだろうから前線に出てくるのはもう少し土壌や天候が安定してからでは?
まあ鹵獲されて嬉しいことは全くないにしても、戦車はそこまで機密性の高い装備でもありませんから、そのあたりはある程度織り込み済みで使うのではないでしょうか。
前線に出てこないとしたら鹵獲の恐れよりは部品の供給が不安定な問題の方が要素として大きいと思いますね。
東側だけで無人砲塔を可能にするほど高度な半導体を賄えるとは思いませんしね。
横合いから失礼。
最新戦車だとしても、ハードよりソフト、通信規格や暗号デコードソフトなんかが漏れる方が怖いんじゃないですかね?
戦車なんかある程度鹵獲される前提のものですしそれらは一番困らない/困ってはいけない部分じゃないですか?
ついに来たか!って感じです。
早速鹵獲してやろうぜ!
実戦テストはとてもメリットがあるが、鹵獲されるリスクがありますね。残骸でもNATO大喜びでしょう。
Su-57はウクライナ領空に入らないというチキン運用をされてるようですが、これもかなり慎重な運用になりそう。ウクライナ領土に入らないわけにはいきませんが。
もう入っているという話では?
2023年中にはロシアからウクライナに引き渡されるかな
流石に2022年中は無理やろなぁw
なんですと…
先行量産型の20両っきりだとすると2個中隊を組んだら終わりでしょうし、前線に出せないのは仕方ないですよね(じゃあ何で戦地に持ち込んだんだよって話ですが)。その20両が本格的な国産化車体量産の布石なのか、とりあえず手元にある輸入済みの部品で組み立てられた上限なのか分からんですが、なんとかして無傷で西側の手に渡ってくれないかな…戦中のイギリス軍だったら間違いなくコマンド部隊を送って盗んでるシチェーションだと思うんですよね。
しかし400万ドル(5.3億円)でも高すぎるというのは本当にソ連/ロシア軍にとっての戦車という兵器の立ち位置を表す見解ですね。5億なら16式(8億円)よか安いですが、そのくらいの価格帯じゃないと全軍に配備できない、配備できないと陸軍の機械化率を維持できない、維持できないと通常戦力優位が…ということなんでしょうね。T-14は共通車体化のせいで価格が上がっているような気もしますけど、この先ロシアの戦車帝国としての地位も盤石ではないですね。
それはお金がないから安い戦車しか作れないんじゃなくてそもそも東西の戦車の運用思想が違うだけです
ロシアは金がないから安い戦車しか作れず質より量でいくしかないんよ察してくれよホント。
金があったらそれこそ機能てんこ盛り戦車作って売って外貨稼ぎたいと思ってるよ。
運用思想どうこうの難しい話じゃなくて単純に「金がない」んだってw
残念ながら我が国の10式(1000万ドル以上)なんか
T-14(約400万ドル)どころかT-90M(150~200万ドル)ですら装備しているRWSや乗員用エアコンさえありませんよ。
カタログスペック比べをすれば5倍のコストをもってしてもあなたが質の悪い安物扱いしているT-14以下のT-90Mにも負けるということです。
まあ所詮カタログスペックですから、だからと言って10式が弱い戦車だなんて主張したいわけではありませんけどね。
言いたいことは1点だけです。
調達コストの高い安いなんてものは国情と運用思想によって変わるもので、値段が他国のものと比べて高/安ければ強/弱い戦車なんて単純な話ではありません。
>お金がないから安い戦車しか作れない
そんな話はしてないですね。
東西で戦車に求めるものが違っていたのは確かですが、ソ連がソ連式MBTに満足してた訳でもないんです。ソ連ではT-44以来踏襲し続けてきた車体レイアウトを一度捨てて、西側MBTの技術や駆動系レイアウトを導入しようという検討を80年代ごろから度々やっています。T-72良い戦車じゃん何が気に食わないねんといえば、トランスミッションに起因する問題でソ連戦車は重量に制限が存在するんです。具体的な数字は自分も分かんないですが、多分T-72系列の車両は50トン超えたあたりでまともに走れなくなっていくんだと思われます(T-72のサブタイプで48トンを超えるものはほぼない)。普通、戦車って世代をまたぐごとに砲と装甲は重くなっていきます。現に西側第3世代MBTに互換できるレベルの装甲をT-72B3やT-90Mなどの最新世代ロシア戦車は持っていないとも言われています(対APFESDS性能のあるERAを熱心に研究していた理由がこれ)が、重量に制限がある戦車はその分性能が制限されてしまうんです。
ただやっぱり戦車ってソ連/ロシア軍の戦術の中核になる装備で、かつソ連/ロシア軍という多方面に分散した大軍団に戦車を割り振る必要から、逆算して戦車一両あたりに許容できるコストというのが決まってしまうんです。お金が無いんじゃなくて、需要がめちゃくちゃ多いんです。そこに他にもいろんな政治的見解や汚濁が乗っかった結果、今に至るまでロシアではT-72系の戦車が走り回っています。…という流れで登場したT-14は最初から50トンを越えてどう見ても高度な駆動系を持っているように見えて、本当に画期的な戦車だったんですよ。
ロシアにとってのT-14は、完成されているが故に袋小路に陥っているソ連の戦車技術を西側水準まで押し上げられるかどうかという重大な運命を背負った戦車だったんです。ここに至っては東西の戦車思想なんて既に無くて、古いドクトリンと新しいドクトリンがあるだけです。大統領令でT-14の開発(発展研究?)は凍結されてしまいましたが、あれの代わりにT-72B3やT-62Mを増産して配備するようになったら今度こそロシアの通常戦力優位は終わりです。
いつも解りやすいお話で有り難いです。
何となく、素人的にはそれどうなんかなーとか思っていたその辺りに、
腑に落ちる知識と見解が感じられて、
どの辺が問題視されてるのかの理解の取っ掛かりになって有り難い。
外需狙ってのバトルプルーフ!って思いとは裏腹に最前線にでばると無様な姿を晒すのは目に見える。異質過ぎる運用問題は現場の情報統制で秘匿されようが、これ単独での実力発揮がそもそもおかしい。
これアルマータフリート運用するから強いし強固なのに、T14だけ単独で既存部隊に少数組み込んで配属受ける隊はこれをどうしてやれるのか。中隊運用にもならず中隊指揮車か大隊長乗車にするしか無いのではないか。
要は残存性が高く通信機能が新しい面を最大活用して現場最高指揮官のシェルターにする方法。それなら未完成な連接戦闘システムを稼働させる必要もなく実戦で使えるとなる。そんな走らんで良いなら足が壊れもしないだろう。
アルマータ供与してくれるとかロシアは相変わらず太っ腹だ
なるべく早い供与をお願いします
仮に鹵獲されても、ウクライナ側には(弾薬以外)共有できる部品少なそうだから戦力化は微妙な気が…
NATO「高く買うよ~」
拙速に前線に配備すると、エンジンの不調や、兵站の悪さゆえ燃料切れで動けなくなったところに遠距離砲弾が飛んできて、乗員が逃走して鹵獲される可能性が大。ウクライナ軍とNATO諸国は、配備されるのを楽しみに待っているのでは?
この戦車を前線に出すときはアホほど砲兵が耕してから偵察で安全が確認できたうえで沢山の随伴歩兵を付けて進軍させるでしょう。危なくなったらさっさと撤収。お姫様扱いで今までの戦車のような雑な扱いはしないと思います。
現地の部隊は逆に負担になりそうです。
おいてけ~おいてけ~、その戦車おいてけ~
???「なぁお前!!最新型だろ!最新型だろお前!!なぁ!
おいてけ!!最新型おいてけ!!」
BMPTと同じくテストと広報目的でしょうね。
ウクライナの戦場に投入するメリットが現時点で皆無なので。
というか、メンツの為だけに不具合持ちを前線にブッ込んでいるとか平気でやりそうだしなぁ。
MiG-25「いいか!絶対に鹵獲されるなよ!絶対だぞ!」
押すなよ押すなよって感じ?
無人砲塔のT14くん 羨ましいね
ジャポネの10式も無人砲塔とは言わずともRWSは載せて欲しかったな
にっぷの技術力じゃ無理www
一応、10式設計段階で「オーバーヘッド型0人砲塔」がコンベンショナル型(採用された砲塔)と比較、検討されていて、重量は軽くなるが、車体幅が3.3m以上となり要件を満たせないので不採用と書かれていますよ‥無人砲塔が軽量化に効くのは間違い無いので次は確実に無人砲塔で来ると思いますよ。
非対称戦以外で使わんだろあんなん
誰もウクライナの心配してなくて草
この程度で戦局が変わるとか想像できないから
むしろT14が実用に耐えるものなのか、あるいは機能を省力し戦場に間に合わせた先行量産型なのか
関心はそっちだよ
T-14の性能がよかろうと悪かろうと戦車が新型になるくらいで戦況は変わりません
最後の動画のドナドナ感よ。
ルクレール:1260万ドル
10式:977万ドル(9.7億円といわれてるけど最近は13億円前後)
M1A2C(台湾)957万ドル
K2戦車:850万ドル
レオパルト2A7V:777万ドル
T-14:400万ドル
時価や政治的な部分はあるが、ドルベースだとT-14ってすげー安いじゃん
自軍配備の話するなら購買力平価じゃなきやダメじゃないっすかね。
あと、提示していただいた価格だとT-90は200万ドルになるけどほんとか!?
ドローンとか使えるコンピューター内蔵なはずだから、防空レーダーでの防空防衛やドローンでの情報収集が主になりそう。前線にはでてこなさそう
なんとなくですが。
第二転輪の横辺りを、T72の125mm砲で、初弾は多目的榴弾、
二発目を徹甲弾で8秒間隔(でしたっけ?)で撃たれたら、
悲惨な結果になりそうな気がします。
個人カプセルも、戦車砲の徹甲弾には抗堪できないでしょうし。
一度に搭乗員全滅になりそうな気がします。
指揮戦車の立場で参戦するのでしょうが、
護衛の他戦車を引き剥がされたらそんな結果になるのでは。
T-14アルマータはAPSアフガニートが標準装備で、ついでに初速2000m/秒までのAPFSDSの迎撃に対応している為に、攻撃通すのが大変ですよ。なので最初にAPSを破壊する方向でレーダー狙うか、砲塔の下の方に付いてる迎撃用弾体(スモークじゃないよ)狙うか、後ろから襲うかしないとですね。
参考
リンク
軍事パレードで披露した戦車ということはウクライナ側は対策練っているでしょうね。
Warmapperでクレミンアよりは詳細が出ているバフムトは、ごみ捨て場(そんなもん取ってどうする)、南は病院・スーパーマーケットあたりの建物・道路を取り合っていそうです。
プーチン新年挨拶までクレミンアは持つでしょうか。去年のようにプーチンは7日には正教会クリスマス・ミサ初詣?