BAYKAR社はKızılelmaとAkinciによる編隊飛行の様子を公開して大きな関心を集めており、テスト飛行を順調に消化すれば2024年にKızılelmaの連続量産を開始する予定で、2025年には強襲揚陸艦からの初飛行に挑戦するらしい。
参考:KIZILELMA ve AKINCI Dünya’da bir ilki başardı
飛行特性が異なる無人機の編隊飛行は世界初の試み
TB2の開発・製造で有名なBAYKAR社はジェットエンジンを搭載する無人戦闘機「Kızılelma(クズルエルマ)」を開発中で、昨年12月にプロトタイプの初飛行に成功、今月24日にはKızılelmaとAkinciによる編隊飛行の様子を公開して再び大きな関心を集めている。
この編隊飛行が自律的に行われているのか、手動制御で行われているのかは不明だが、飛行特性が異なる無人機の編隊飛行(小型機は除く)は世界初の試みなので公開された映像は非常に魅力に映り、無人プラットホームの潜在的な可能性を示している格好だ。
Kızılelmaはテスト飛行を順調に消化すれば2024年に連続量産を開始する予定で、2025年には強襲揚陸艦アナドルからの初飛行に挑戦するらしい。
韓国製パワーパックと国産のサブシステムが統合されたアルタイが完成
トルコメディアは23日「待望の主力戦車アルタイが陸軍に引き渡された」と報じており、ドイツ製パワーパックの入手問題で量産が出来ない期間にサブシステムの国産化が進められたため、韓国製パワーパックと国産のサブシステムが統合されたアルタイは2018年当時のアルタイとは別物で「New ALTAY」という名称で生産されたらしい。
陸軍に引き渡されたアルタイは非常に厳しい実地テスト(1年半~2年)を行う予定で、2025年に連続量産を開始する予定らしい。
因みにアルタイ向けに開発の国産エンジンは2027年頃に実用化される見込みだと報じられている。
90mm砲を搭載する砲塔を組み込んだ高機動車 AKREP II
トルコメディアは「90mm砲まで搭載可能な高機動車AKREP IIが軍のテストをクリアし量産に近づいている」と報じており、既に潜在的な顧客がAKREP IIに関心を示しているらしい。
さらにAKREP IIはディーゼル、電気、ハイブリッドといった代替動力を選択可能で、完全な電気駆動のAKREP IIeも開発中だ。
関連記事:無人機開発で先行するトルコ、予定より早くKızılelmaが初飛行に成功
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※アイキャッチ画像の出典:Baykar
例え手動制御だとしても速度域の異なる航空機を編隊飛行させるのは結構難しいので、それを無人機同士で実現させたBAYKAR社の実力は本物ですわ
それとアルタイ戦車は砲塔部の装甲形状が変わって来て量産へ向けての手直しもかなり進んでいるでしょうから、今後のトルコの軍事産業の動きには目を離せないです
後、未だ開発中のAKREP II高機動車に関心を示しているらしい顧客って、まさかウクライナじゃ無いよね?
クズルエルマは、もうこのまま戦えるんじゃないかってほどの完成度に見えます
でも無人機をこんなにイケイケで開発できるのに、戦車のエンジンには難儀してるのは何故なんでしょうか?
1500馬力級ディーゼルエンジンを車載用としてコンパクトかつ実用レベルの高信頼に纏める技術的ハードルはかなり高いんですよ。
米中露英仏も開発には苦労してます。
その結果が、M1;AGT1500ガスタービン1,500hp、T-80;GTD-1250ガスタービン1,250hp、チャレンジャー2;CV-12 ディーゼル1,200hp、ルクレール;ディーゼル+ガスタービン1,500hp、です。
中国はMTUからの技術導入で98式の1,200hp及び99A式の1,500hpディーゼルエンジン実用化に成功しました。
「飛ばせる=戦える」というほど単純な話ではないと思いますよ。それを言うなら既に初飛行を済ませているアメリカのXQ-58はとっくに実戦配備されているはずですがそうではありません。
今日の無人機運用は衛星通信を使用した遠隔操作が基本なので、音速のジェット機はタイムラグが命取りになる上、電波の送受信がステルス性を損ねる問題が生じます。したがって高度な人工知能による自律作戦が可能になるまで、ステルスジェットUCAVが実戦配備されることはないでしょうね。鹵獲による技術流出のリスクもありますし。
アルタイが、ドイツ製パワーパックが入手できず、しかも、韓国製パワーパックの不具合で、量産化が遅れていたけど、「ドイツ製パワーパックの入手問題で量産が出来ない期間にサブシステムの国産化が進められたため、韓国製パワーパックと国産のサブシステムが統合された」というのは、朗報でしたね。おそらくは、トランスミッションに、なにか改良を加えたのかな?
アルタイ用の韓国製パワーパックに使われるトランスミッションのベースは韓国での試験で失格になったK2用の物ですが、あれは韓国側の試験条件が不合理なまでに高過ぎた(ドイツ製を推す韓国内の勢力が意図的に試験条件を設定した為か?)為で、アルタイ戦車の要求仕様には合致している可能性が高いと思いますよ
韓国製のパワーパックはエンジン(斗山インフラコア製DV27K)の開発には成功したが組み合わせる全自動トランスミッション(SNTダイナミクス製EST15K・前進6段、行進3段)が中々要求性能を満たすことが出来なかった。
トランスミッションは「9600㎞相当の320時間耐久能試験において無整備で性能を満たすこと」の要求が韓国国防部より求められたが7359㎞で使用するドイツ製のボルトが折れたことで試験に失敗することになる。K2では3次量産車より国産パワーパックを採用予定であったがトランスミッションの不具合で2次量産車から引き続き韓国製エンジンとドイツ製トランスミッションの組み合わせを採用せざるをえなくなった(3次量産車を一部転用しているポーランド向けも同様)。
トルコでは韓国製パワーパックをアルタイに搭載した上で1日あたり200㎞の不整地走行を含む8か月間のテストを実施。テストでは前・後進加速性能、最高速度、制動距離、旋回性能、縦・横傾斜地登板試験等が実施され評価試験項目を全てクリアしたことからアルタイの初期ロットには韓国製のパワーパックが搭載されることになった(量産後も2025年までフィールドテストを実施)
21世紀の軍事大国トルコ
いよいよ現実のものに
韓国製兵器のライバルになるだろう。
10年後は、市場を大きく奪われているだろう。
日本は、用途廃止の護衛艦の無償供与から始めないと無理だろう。
早目に新型輸送艦を造って、おおすみ型を無償供与しないとね。
近年のトルコや韓国の動向を見ると兵器産業も商売として語るなら技術的には可能であるかどうかではなくきちんと製品として形にしてラインナップ揃える事の重要性を考えさせられます。
特に新分野では運用面のノウハウ蓄積でのリードタイムもありますから一概に組み立てだけのパッケージングビジネスとしては語れないのがこうしたブレイクスルー期の複雑なところでもあるかと。
ただまあ正規戦回帰の流れがあるとは言え4輪に90mm砲搭載とは重武装化が凄まじい…