台湾国防部は先月末、防空識別圏に侵入した中国空軍機の中に未確認だった輸送機Y-20の空中給油機バージョン「Y-20U」が含まれていたと明かして注目を集めたが、このY-20Uが浙江省の衢州市上空を飛んでいる様子が動画でアップされた。
同機の配備が順調に進めば中国空軍のネックだった長距離展開能力が格段に向上するはずだ
中国が開発したY-20は米国のC-17に匹敵する大型輸送機で最大66トンの貨物を運搬できると言われているが、台湾国防部の発表まで空中給油機バージョンが存在するとは確認されていなかった。
ただ中国のグローバルタイムズ紙(環球時報の英字版)は台湾国防部の発表を受けて「Y-20ベースの空中給油機が最近海上で空中給油の機能をテストした、余裕のあるY-20の機体は多くのバリエーションを生み出すのに役立つ」と報じており事実上先月末に実施された防空識別圏への侵入が空中給油機バージョンY20のお披露目であった可能性が高いのだが、遂にY-20UがJ-16(もしくはSu-30MKK)に空中給油を行いながら飛行している様子が動画でアップされた。
Flights of the new Xian Y-20U tanker and PLA Air Force J-16 fighters over the city of Quzhou in the coastal Chinese province of Zhejiang. The province is in close proximity to Taiwan.The 85th Aviation Brigade of the Eastern Zone of the PLA Combat Comd is stationed near the city. pic.twitter.com/GfAg7rnWgr
— Asia.India-Defense (@Xia257) December 9, 2021
この動画が撮影されたのは台湾に隣接した浙江省の衢州市で、Y-20Uは浙江省の柯城区に駐屯する第85航空旅団(Su-30MKKを装備した部隊)と同じ基地に配備されているのかもしれない。
どちらにしてもY-20Uが実際に稼働している姿が確認されたため、同機の配備が順調に進めば中国空軍のネックだった長距離展開能力が格段に向上するはずだ。
関連記事:Y-20ベースの空中給油機が初登場、中国空軍の長距離展開能力が格段に向上する可能性
※アイキャッチ画像の出典:投稿された動画のスクリーンショット
>どちらにしてもY-20Uが実際に稼働している姿が確認されたため、同機の配備が順調に進めば中国空軍のネックだった長距離展開能力が格段に向上するはずだ。
また厄介になるなぁ。
前記事で、NGADやB-21が投入されれば台湾海峡で勝利できるって米空軍が言ってるらしいけど、中国軍の進歩をあまり考慮していない気がする。
やっぱり今の人民解放軍と正面からやり合おうってのが無理な話なのかもしれないけど。
米軍が今考えてるようなLRHWによる基地への直接攻撃、それによる仮想敵の航空機展開力の低下と同時に反抗部隊が作戦を行うってプロセスに対しては給油機を使った遠方の基地からの応援部隊という形で基地の復旧までの時間をカバー出来るようになるのでそこは確かに大きいと思う
ただ、AIM-260のようなロングレンジ化されたAAMが給油機等にとって脅威となるのは中国側も一緒なのでそこをどう解釈するか、かねぇ
後方に下げりゃいいって言っても下げた結果、遠方基地からの援軍が短時間しか作戦に従事できないんじゃ米軍のF-22やF-35と同じ問題抱えちまうし、そうなってくるとJ-20みたいな長距離を飛べるとされる切り札戦闘機を投入する必要になって来るけど、じゃあそうするとJ-20で後方の支援機を狩るための機体の数が大丈夫なのかとかって話にもなるだろうし
まぁ正面からやるのが無理かどうかは正直今の段階じゃまだ何とも言えない感じだと俺は思ってるなぁ(厳しい状況が引き続き続くのは事実だと思ってるけど
中国国内では空中給油機の自己防護装備の強化(各種ミサイル警報装置の増設等)が唱えられていますね。
ただし、中国国内にはダミーの基地も含めて軍事基地が無数に分散配置されているし、中国軍は統合防空ミサイル防衛(IAMD)能力を持っているので、LRHW等で中国の航空機展開力をどれだけ低下させられるかは不明瞭。
中国軍は第1・第2列島線内の航空優勢を確保できるだけの戦力を温存できるかもしれない。
まぁ給油機や早期警戒狩りのためのロングレンジAAM導入で先進してるのは中国だから当然逆の事されるケースの対応策の検討もするはずだもんね
中国国内のダミー基地や本命基地の位置特定を事前の作戦に必要な物資搬入の時点までで特定可能な情報収集能力をアメリカがどれだけ確保出来てるかも肝になるかもしれないねぇ(まぁつまるところサイバー空間&宇宙空間での戦いという話になるのだと思うけども)
複層の防空網に対して地上の攻撃手段だけではどうしても破壊しきれない、よしんば破壊しても復旧部隊による機能回復は当然なされるものとして考えると同時展開できる反抗作戦部隊の動きとの連携が上記の情報収集&判断の次に重要な要素だと思う
まぁそれらをしっかりと把握してるであろう米軍のシミュレーションの結果が現状の戦力では将来の台湾有事で負ける、NGAD含む新戦力であれば勝利できるという結果であった事を考えると現状のこちら側の状況は誇張抜きにきついんだろうとは思ってるよ(アレ予算獲得のための名目じゃなくてガチの方面のシミュレーションの結果だったぽいし
昔は予算獲得のために中露を過大評価している部分がありましたけど、今は予算獲得しないと本当に中露に負けるから米軍は焦っていますね。
危機感を持っていない米政治家は多いみたいですし。
対米や対日を想定したものではなく、中国はもともと第二列島線までを支配領域に取り込むという戦略目標を公表していたから、台湾落としたあとオーストラリアすぐ北の島々まで各種航空機を送り込むためのものとして作ったんじゃないかな
あれ?
こいつらの弱点は
対潜戦ぐらいしか無くね?
経済戦でイチコロ
昔なら兵糧攻め、現代なら経済的封じ込めがいちばんだけど、アメリカのコンテナニュース見てると無理だな。
食糧や資源は輸入頼みで切羽詰まってるし、輸出の方も順調にハブられつつあるんですが
バブル崩壊もこれまた順調に進んでますよ
どこの世界線の人やねん
最近の中国軍は対潜戦にも力を注いでいるからなぁ。
Y-8Q(中国版P-3C)は運用開始から数年で50機前後揃えているみたいだし、対潜型の無人機も中国軍で運用中。
対潜機さえ用意すれば事足れり、というものでもないけどね。
対潜機の増加だけでなく、主力戦闘艦のほぼ全てにVDS-TASSを搭載したり、音響測定艦も3隻運用中。
そして、対潜訓練もちゃんと行っている。
普通に脅威になりつつありますよ。