ウクライナ戦況

ウクライナ、ロシア軍を監視するため小型UAVを986機調達すると発表

ウクライナは約1万機のUAVでロシア軍を監視する「Army of Drones計画」を進めており、新たに19億フリヴニャで小型UAV(ドローン)を986機調達すると発表した。

参考:“Армия дронов”: законтрактовали почти 1000 беспилотников на 2 миллиарда

制裁の影響でUAV調達に支障を来すロシア軍、最終的にUAVを1万機調達する予定のウクライナ軍

ロシア軍との地上戦でウクライナ軍が優位に戦いを進めている要因の1つは「UAVを使用した戦場認識力の拡張」で、UAVに搭載されたセンサーは昼夜を問わず「視覚的な戦場認識力」を兵士にもたらしてくれるが損耗するも可能性も高く、ウクライナ軍もロシア軍もISR任務に使用可能なUAVの補充に心血を注いでいる。

出典:FEDOROV

ウクライナは資金調達プラットホーム「United24」を通じて8億5,500万ユーロ=約1,200億円を確保、これで2,450kmもの前線を約1万機のUAVで監視する「Army of Drones計画」を進めており、同計画を主導するフェドロフ副首相兼デジタル化担当相は「これまでに計472機のUAVを受け取った」と8月末に明かしていたが、19億フリヴニャ=約74億円で小型UAV(ドローン)を986機調達すると発表した。

今回の調達もArmy of Drones計画の一部で、消耗品の小型UAVをどんどん戦場に供給することで戦場認識力を強化するつもりなのだろう。

発表された調達機種(全て赤外線センサーを搭載したモデル)
ウクライナUkrJet社AIRBORNE
Culver Aviation社SKIF
ABRIS社Flirt Cetus
Skyeton社BPAK RAYBIRD-3
ポーランドWB社FlyEye3.0
WARMATE3.0
中国DJI社Matrice300RTK
Mavic3
Autel Robotics社EVOII
米国Edge Autonomy社Penguin-C Mk2

ロシア軍は既に1,000機以上のUAVを失い、制裁の影響で新たにUAVを調達するのも困難なので、両軍の戦場認識力は今後差が広がっていく可能性が高い。

関連記事:472機のUAVを受けったウクライナ、ロシア軍を監視する無人機の群れを公開

 

※アイキャッチ画像の出典:Мінцифра

ロシア国防省、ヘルソン州北西部やハルキウ州北東部からの撤退を明示前のページ

米国、ウクライナにHIMARS、M777、エクスカリバー砲弾を追加提供次のページ

関連記事

  1. ウクライナ戦況

    ドイツがウクライナに新型砲弾を提供、PzH2000の最大射程は70kmへ

    ドイツは新たにPzH2000で使用する射程延長弾=VULCANO弾提供…

  2. ウクライナ戦況

    バフムート方面でもロシア軍が反撃を開始、戦場の主導権交代が濃厚

    RYBARは「バフムート方面のロシア軍がクリシェイフカ郊外に取り付いた…

  3. ウクライナ戦況

    ゼレンスキー大統領、ロシアを止めるために必要な武器リストを公開

    ウクライナのゼレンスキー大統領は13日、世界中の国に対してロシアの侵攻…

  4. ウクライナ戦況

    ウクライナ軍、オスキル川の対岸にあるクピャンスク東部地区を解放か

    ウクライナ国防省直轄の特殊部隊「クラーケン」がクピャンスクの東部地区=…

  5. ウクライナ戦況

    ウクライナ政府、ロシアの侵攻計画を事前に把握して入念に準備していた

    ウクライナ国防安保委員会のオレクシー・ダニロフ氏は英BBCに対して「自…

  6. ウクライナ戦況

    ウクライナ軍、巡航ミサイルで大型揚陸艦と改キロ型潜水艦の破壊に成功

    セバストポリ造船所に対する13日の攻撃で大型揚陸艦のミンスクと改キロ型…

コメント

    • パセリ
    • 2022年 10月 05日

    民生品だろうと何だろうと数は力やね
    東アジアでは中国が圧倒的なドローンを保持してるし、自衛隊も今から集めんと有事には隊員の血で損害を埋めることになるね

    50
    • 名無しのプログラマー
    • 2022年 10月 05日

    ロシアにはもう核兵器しか材料が残されていない印象

    5
      • 匿名
      • 2022年 10月 06日

      核攻撃のEMPでUAVの電装品が在庫分含めて軒並みイカれるなら、ロシア的には一石二鳥にはなる
      それ以外のデメリットは計り知れないけれど…

    • 匿名
    • 2022年 10月 05日

    ここまでの戦況を見てると、戦場認識能力の分野ではウクライナ軍が圧勝してるように見えるな
    というか最近は顕著だけどロシア軍は戦場が見えてない
    クレミンナでロシア軍のHQが滅多打ちにされてるって報告もあるように、ウ軍が的確に相手の急所を狙ってるのに対して
    ロシア軍は当てずっぽうに撃ってるような報告が多いし、部隊間の連携もお粗末に見える
    この辺は指揮統制や通信の問題も大きいんだろうが

    まあ、現状は米英の情報提供によるところが大きいと思われるけれども
    戦場認識能力がもたらす利益の大きさを認識してるからこそこういった大規模な投資に踏み切ったんだろうね

    22
      • samo
      • 2022年 10月 05日

      トイドローンの赤外線センサーの測定距離なんて数百mぐらいしかないけれど、
      それでも戦場が狭くなりがちで、不規遭遇が多発しがちな森林地帯での戦闘では、大いに役立つしね。
      ウクライナ北部は森林地帯が多く、反転攻勢にでている北東部も森林地帯が多いから尚更

      3
    • 無印
    • 2022年 10月 05日

    DJIって結局ウクライナ側に立ったのかな?

    2
      • ブルーピーコック
      • 2022年 10月 05日

      事業停止は続いてますし、両国の侍者ドローンの軍事活動への使用と改造は許さないと宣言してます。ただ、ヨーロッパ諸国が民間からの支援という名の下にウクライナに続々と送り届け、活躍してるのが現状です。

      9
        • 匿名
        • 2022年 10月 05日

        少し前に、「DJI君、ロシアに操縦者の位置情報リークしてない…?」みたいな疑惑もあったよね

        DJIが否定して終わったけど、中国が消極的な感じで支持したり棄権したりしてる態度を見てると、
        あれはロシアが自前で逆探知して操縦者を狙ってたんだろうな(そういう動画も出てきてるし)

        5
    • 2022年 10月 05日

    マジで現代の戦場はドローン運用前提になったんだな

    18
    • 2022年 10月 05日

    弾頭が13個のwarv?
    移動させているようだけど・・・・死なば諸共か?

    • 名無しさん
    • 2022年 10月 05日

    開戦前は「民生用ドローンはECMで簡単に無力化されるのでは?」との懸念があり、
    実際その通りな面もあったけど、
    ①戦線が広大過ぎてECMが間に合わない
    ②ECM電波を出すとそれを目標に自爆ドローンや砲兵射撃が飛んでくる
    ③上記妨害がなくても24時間ECMを出し続けるのは発電燃料・整備面で難しい
    ④ECMでドローンがやられても、安くて民間にも数があるのでどんどん補充する

    との諸条件が相まって戦前の予想を上回る活躍ぶりだもんなドローン。
    もちろん、ドローンの情報を活かしてそれを打撃力に変換するには従来の重戦力も必要だけど、
    それらの重戦力を節約・活用するためにもドローンを始めとしたISRアセットは必須。
    もう兵科として独立させてもいいレベルだよな。

    30
      • 成層圏
      • 2022年 10月 05日

      陸自からラジコンやゲーム好きを募集したら、1,000人くらいの部隊がすぐにできるんじゃない?
      市販品の調達や改造もOKにしたら、やりがいもあって楽しそうだな。
      仕事中に趣味みたいなことできるんだから、願ったり叶ったりになりそう。

      20
    • ブルーピーコック
    • 2022年 10月 05日

    自衛隊のドローンは20年度に200機ほど増やしたりなどして、試験中のものも含めて8機種で1000機近くを保有しているらしいが、自衛隊の規模と領土領海に比べて数は足りんよな。
    さらには一機につき一人運用だから人手は足りないし、攻撃用途に使えるのはまだ無いしで課題は多いが、問題解決に向けた動きを報じるニュースもあるから台湾あたりに火が吹く前に態勢を整えてほしい。

    30
    • 匿名
    • 2022年 10月 05日

    ウクライナ兵の犠牲が一人でも減ればドローンなんて安い投資

    23
    • 名無し2
    • 2022年 10月 05日

    台湾周辺有事に必要なのは多くの高性能な艦船と航空機とミサイルのはずでありウクライナで活躍しているタイプのドローンを優先して取得する意義は見出せないし既に多くの各種ドローンを日本は持っているので日本は遅れている論は間違いだ。

    13
      • zerotester
      • 2022年 10月 05日

      遅れている部分もあるのは自衛隊も認めているのでは。特にTB2のようなクラスの中型のドローンはあっていいと思えます。主に戦場認識能力を高めるために。

      22
        • ブルーピーコック
        • 2022年 10月 05日

        ドローンを活用した、市街地戦を想定した訓練をアメリカ軍と行ったりしているので、知見を持った部隊は居るはずです。
        だから早く正式採用と採用機種のアナウンスを早う早う。

        4
          • zerotester
          • 2022年 10月 05日

          バイラクタルの式典に自衛隊の人が招かれてましたし、いろいろ検討はしてるでしょうね。トルコ製の兵器を導入したらビックリですが。

          3
            • 名無し2
            • 2022年 10月 06日

            米「ほう…トルコ製ドローンですか…大したものですね」

            2
    • 霞ヶ浦
    • 2022年 10月 05日

    自衛隊にドローン増やすのはいいけど運用主力は空自がやってくれ
    正直陸は手が足りん

    2
      • k.ziro
      • 2022年 10月 05日

      ちゃんと連携できるんですかね?
      責任と負担の押し付け合いになりそうなんですが?

      7
    • 32
    • 2022年 10月 05日

    解析する人も大変だろうね。自衛隊だと人手不足だし
    そこで
    ネット民の心霊写真とかパンチラ見逃さない眼って凄い
    なんとか

    1
      • 黒丸
      • 2022年 10月 06日

      たぶんAI に学習させれば、舟艇や工作員が上陸可能な海岸とそこを訪問する人物を分析し、
      怪しい動きをする男女を追跡して、上空から特異な反応地点を赤外線で捕らえ
      詳細画像を撮影し、敵に発見されずく観察可能な迎撃地点の解析までできるかと

      1
        • SSM
        • 2022年 10月 06日

        今のAIって凄いよね。
        マスクしてても本人特定とか、ロシアだと挙動や表情で不審者選別とか
        艦艇の識別なんて難しくないかも

    • うぃるびぃ
    • 2022年 10月 05日

    ウクライナ軍によるドーロン活用

    ◇フランスメディア「France24」紹介
    ギークたちが民生品ドローンを改良してロシア軍に爆弾投下のゲリラ部隊に
    リンク
    ◇BBC前線取材 ウクライナ部隊、ドローンで攻撃目標を特定
    リンク
    ◇TERRAユニット
    対戦車ミサイルによる対戦車攻撃
    ドローンによる偵察及び攻撃
    ドローンによる偵察及び着弾観測
    と変化しています。
    隊員の1名が、旧ドイツ国防軍 スプリンターパターン 迷彩ヘルメットカバー を着用しています、
    拘りが有るのか 入手しやすかったのか 興味深いです。
    リンク
    リンク
    リンク
    リンク

      • うぃるびぃ
      • 2022年 10月 06日

      マーク・ハミル ドローン調達を支援するための募金活動UNITED24の大使に就任
      リンク

  1. この記事へのトラックバックはありません。

  1. 中国関連

    中国は3つの新型エンジン開発を完了、サプライチェーン問題を解決すれば量産開始
  2. 米国関連

    米陸軍の2023年調達コスト、AMPVは1,080万ドル、MPFは1,250万ド…
  3. 軍事的雑学

    サプライズ過ぎた? 仏戦闘機ラファールが民間人を空中に射出した事故の真相
  4. 日本関連

    防衛装備庁、日英が共同で進めていた新型空対空ミサイルの研究終了を発表
  5. 欧州関連

    オーストリア空軍、お荷物状態だったタイフーンへのアップグレードを検討
PAGE TOP