防衛装備庁は先月31日、日英が共同で進めていた「新型空対空ミサイル=Joint New Air to Air Missile(JNAAM)」について「2023年に実施する試射をもってプログラムを終了する」と発表した。
参考:プロジェクト管理対象装備品等の現状について(取得プログラムの分析及び評価の概要について)(令和5年3月31日)
量産化を視野に入れていたプログラムを「試射と評価の前に終了する判断に至ったのか」をきちんと説明していない
日本と英国は新型空対空ミサイル=Joint New Air to Air Missile(JNAAM)の共同研究を進めており、AAM-4Bに採用された「アクティブ・フェイズド・アレイ・シーカー技術」とミーティアの「ダクテッドロケット技術」を組み合わせたJNAAMの実用化やF-35統合が期待されていたが、防衛装備庁は「2023年に実施する試射をもってプログラムを終了する」と発表した。

出典:防衛装備庁
防衛装備庁の関係者はジェーンズに対して「試射と評価を完了後にJNAAMの量産化を判断する」と述べていたが、試射や評価を行う前に「我が国の高性能電波シーカの小型化に目途がつくなどの成果を上げており、この結果を踏まえ、令和5年度に行う試作品の試験評価をもって現在のプログラムを終了する」と述べており、何がどうなっているのかサッパリだ。
日本の計画は目標設定が曖昧で、経過報告も分かり易いものは言えず、量産化を視野に入れていたプログラムを「試射と評価の前に終了する判断に至ったのか」をきちんと説明していない。
何らかの理由で「プログラムを終了する」という判断自体は別に構わないが、なぜ日本の防衛省や防衛装備庁は「プログラム終了に至った背景や理由」を説明しないのだろうか?
関連記事:日本、新型空対空ミサイル「JNAAM」の試射関連費用として3.5億円確保
※アイキャッチ画像の出典:防衛省
ガダルカナルの戦いの大本営発表の
其の目的を達成せるに依り・・・他に転進せしめられたり。
とよく似た印象を感じてしまう。
官僚の作文だからかな?
日英仲良くアメリカから似たようなのを買わされるのかもしれない。ライセンス生産とかのメリットもあるものならそれもアリだとも思うが果たして事実やいかに。
リンク
2019年のシンポジウム資料曰く「コスト、ワークシェア、インテグレーション、日英の研究開発要領の違い等による開発事業のリスクが高いレベルにあると認識」とのこと
このあたりが装備化を断念する理由になった気がするなぁ…
まぁこれで出来た繋がりでJAGUARの研究開発に繋がったのなら無駄ではなかったのだろう
うーん、あくまでも構想であって研究をするだけってことかな。
防衛省の「新たな空対空ミサイルに係る日英共同研究」の資料を確認すると確かに量産するとか航空機への搭載とか書いてない
「技術基盤の確保」とか「研究試作事業を通じた日英の信頼関係構築」とか「将来の共同事業の実現可能性を検討」を謳ってる。
だから実戦配備を目的とするプロジェクトはまた別に立ち上げるってことなんだろう。
「研究」と「取得」で別々のプログラムになっていそう。
次世代ミサイルとするには中途半端だったから個人的にはこれでいいが…
事業の効果検証と報告がいい加減なのは全省庁に言えることですが、防衛省と防衛装備庁は特にひどく感じます。
GCAP等の情報も日本からより英国から得られるものの方が遥かに多い。元が英国発のプロジェクトというのを差し引いてもおかしい。
これは今まで国民が国防に関心を示さず、与野党もそれぞれの思惑から根本的な議論を行って来なかったのが原因と思っていますが、安全保障に関する注目度がかつてなく高まっている今、納税者に説明責任を果たすという意識を持ってほしい。
国会議員も、制服組を国会に承知しないなんていう甚だ馬鹿げた慣習を改めて、想定される有事から個別の装備導入の理由まで質問してほしいです。
是非、官邸や省に意見を送りましょう。大切なことです。
地元の小選挙区選出の議員さんにも、忘れずに送りましょう。
外交の機微が絡むのか、技術移転や権利面の合意が得られなかったのか、いずれにしてももう少し計画中止に至る具体的経緯説明があって然るべきでしょうねえ。
それと同共同研究成果を将来的にどう役立てるのか、可能性でも良いので構想を示すべきでは。
これで説明終わりとするなら無用の憶測を呼んでマイナス面も多いかと。仮に日本側に非があったとしても、潔く認めて正面から批判を受け止めてほしいものです。
まあぶっちゃけこういう情報をもっとしっかり開示しろって言ってるのってここのコメント欄に色々書き込むぐらいのミリオタがジャーナリストしか居ないし、結局ほとんどの国民も政治家も軍事に興味ない(持つ事自体がタブーな風潮)から防衛省も別に言わなくて良いやってなっちゃうんだよね
後からまともに検証できない研究開発って、裏金や無駄遣いのオンパレードになることは歴史が証明してるんだよなぁ。。。
文面を要約すると、AAM-4Bのシーカーをミーティアに乗せたミサイルを開発していたが、COVID-19流行のせいで計画が一年遅延した。その結果、新しい小型のシーカーの調達に目途が立ったから、作っちゃった物は試射はするけどそれで計画を終了するね♡
今度は新しいシーカーとミーティアを統合する新しいミサイル量産化計画を立てるのかもしれないが、次の計画が同じ段階に至るまでにまた新しいシーカーの目途が出来てまたちゃぶ台をひっくり返すのでは?
台湾有事が迫る中でそんな悠長なことをしている余裕はないと思うが、適当な理由をつけた先送りな気もする。
結局、英国が満足できる性能到達に失敗したということだ。
今の日本は技術後進国に転落し、失敗と弁解の連続であるだけだから。
そんな簡単に技術後進国に転落する?こんなんで技術後進国なんてアメリカはなんなんだよ…それにまだ結果は出てないんだから試射しないと何もわからない。この時点で決めつけるのは時期早々だと思うがね。
それな。まじで共感するわ。いいねの数が物語ってるw
ここよりもっと一般向けな掲示板だと分かりやすいですが
日本の技術力が落ちた落ちたというコメから技術力のなんたるかの匂いすら感じられないのですよね
(ドローンの想定性能を語らず妄想万能無敵性を語るコメントと同列
ベースがミーティアなので、
各国の利権調整が難しくて量産目処が立たず、
構想段階でプログラム終了の損切り判断
といった所かな?
俺もこれだと思う
というより、そもそもイギリスだけで話進められるの?って思ってた
これはウクライナへの武器の支援のし過ぎで、特にイギリス側の国防予算、研究予算が足りなくなったとかではないでしょうか?
特に榴弾砲の砲弾がまったく足りないので今から増産しよう、弾薬庫増やそう、というのはイギリスだけでなく日本でも言っているわけで、そうなってくるともはやF-35用の新型空対空誘導弾の開発どころではなくなってくる、という事態も想像できます。
新型のミサイルよりも先ずは榴弾砲の砲弾というわけです。
スナク首相もウォレス国防相に、そんなに国防予算増やせないと正直に言って、ウォレス国防相が激怒している最中です。ジョンソン首相他が次々と辞任した影響も考えられます。
各種説明が無いのは非常に残念だが、まあ仕方ないことなのかなとも思う。
なぜ研究終了したかについて説明しても、国民の9割9分9厘の人間は「そもそもJNAAMって何?」ってなるだろう。なんなら我々ミリオタでも存在知らない人はそこそこいるのでは?
説明以前に説明する土壌が出来てないのが問題だと思いますね。ここでは管理人も住人も詳しく説明しろ言ってますが、国内の軍事関係の認知があまりにも低いのでどんなに細かく説明しても危機感を煽ることすら出来ず、大抵の人はなんか失敗したとしか受け取られない可能性が高いです。
防衛省のそういうところを改善するのもそうだけど、国民に軍事の必要性と関心を集めるように土壌を整えるのが先決で、それをせずただ説明だけ求めるのはミリオタの自己満足でしかないんじゃないかな。
国産AESAだとOPS-24やJ/APG-1も世界初の搭載をしたものに性能に難があり、改善してまともになる頃には他国もAESA開発を終え搭載し始めてましたが、
AAM-4のシーカーに関してもこの時期にAESA搭載したのは凄いってだけで、性能は従来のと比べて特別なわけではなかったというオチなんじゃないですかね
だからミーティアの性能をそこまで向上できずに量産化するほどではないと
japg1の初期不良ってただ取り付け位置がまずかっただけの問題ってこと知った上で言ってるんだろうかね?apg1は欠陥だったって馬鹿の一つ覚えみたいに言ってる人多いが あとその分野におけるパイオニアってことの意味軽くみてない?まあ卑屈になるのがこのコメ欄のしきたりだけどさ
レドームの様な樹脂って電波を透過するけど、その際に歪みが発生し得ます。
J/APG-1の場合、テストではF-15のレドームを用い良好な結果を出し、実運用ではテストと形状の異なるF-2のレドームを用いたので、問題を起こしても仕方ない所があります。
後から考えると当たり前な事が見過ごされるのは、不具合事例としては在りがちな事。
次からは同じ様な過ち(試験時と実運用の相違による不具合)を避ける努力はしてね、って感じの事例ですね。
…そう考えると何気に難しい問題でもあるなぁ。
野党も高市ばかりやってないで、この問題も説明責任を兼ねて政府や防衛省を追及してほしいもんだね。
血税を投入しているのだから。
古いけどAH-64調達中止も野党やマスコミが保身重視な説明をした防衛省を追及しなかったね・・・
日本の防衛力を弱体化させたいかそもそも興味無い人しか野党には居ない以上、アパッチ調達中止が意味する所や理由を追求する人なんて居ないでしょう。
「JNAAMをめぐる日英共同研究プロジェクト」は元から2023年度に完了の予定だったので何を騒いでるのかよく分からない。
後続プロジェクトについても「日英両国はその後、ミサイルの性能や価格面などを評価し、量産の可否を判断するとみられる」という話だったんだから現時点で決められる事はないんじゃないのかな。
今年度のいつ試射して来年度の予算固まる前に後続プロジェクトの予定が立つのか、英以外のミーティア陣営の承認を得られる可能性はあるのかとか元々気になる部分がこの期に及んで一向に明確にならないのは心配ではあるけど、元々後者は期待薄だったしなぁ。
終了前倒しが下記の理由だから、では?
>3 準重点対象装備品の選定の解除
> 「将来中距離空対空誘導弾」は、特に準重点対象装備品としてプロジェクト管理を実施する必要性が低下したと認められ、準重点対象装備品の選定の解除を行った。
終了前倒し、とは?
実証実験を行い、その結果的を解析し、事後の判断をするのでは無く、
実証実験の前段階で「プロジェクト管理を実施する必要性が低下したと認められ」プログラム終了の判断した様なので、
判断の「前倒し」です。
ずるずると判断を先延ばしする印象の日本官僚機構らしくなく、判断が早い事が英国との共同開発から生じた事なら、個人的には歓迎したいです。
必要性が低くなったモノへの損切り実施判断が早いなら、必要性の高いモノへのテコ入れ判断も早くなるでしょうし。
あとついでに、
日本の場合、ステルス機同士での多対一の戦闘を強いられるでしょうから、
個人的には、ステルス機相手では使えない長射程より、射程は程々でも対ステルス戦闘機(低RCS高速高機動目標)に特化したミサイルを多数装備の方が必要、と思っています。
今後もし後者(対ステルス戦闘機の小型ミサイル)の開発に舵を切ってくれるのなら、これまた歓迎したいです。
こちらは、妄想の類いになっちゃいますが。
海上自衛隊P-1哨戒機の部隊がシードラゴン2023演習でチャンピオンベルト獲得(JSF)らしいけどP1欠陥説とは何だったんだろうね。
恐らくは、「この銃、欠陥品だ、撃つたびに銃身が前後に後退して銃剣付けれないじゃない。」と同じ感じのおとぼけで、そうすることで何かの売り上げが上がるとかじゃないの?
GM6 Lynx // Lynx GM6 // by Sero // Rifle .50 Cal Antimaterial
リンク
なんでも日本下げをすることが、さも公平で客観的な視点であると勘違いしている人たちが騒いでいただけ
ということでしょう
海洋事業部サイドは、P-1のASW能力がP-8どころかP-3Cにも劣る結果が出た際も
>古いP-3Cと言えどもあちらはワールドワイドで使用され、長い間熟成された世界標準機。
>経験が足らないこちらはが劣っていてもある程度仕方ない。
として、それほど深刻に気にせず、今後伸びしろに期待していた風ですが(P-1へのP-8のアンコ導入は明確に全否定してたし)、
その期待していた潜在能力が顕在化した、といった所でしょうか。
逆に言えば今年まで他国のP-3Cの後塵を拝していたんだよね、P-1
P8もね。
JNAAMって量産前提だったっけ?元々取得を前提としない開発プログラムとして進めるってなってた気がするけど
防衛省の資料には量産するとは書いてないですよね。
読めば読むほど「予定通り」なのでは?というのが今のところの見解です。
JNAAM自体は仰る通り実証実験用途のミサイルですが、「JNAAM能力の実証及びJNAAMの能力を把握した上での次ステップの適切な判断」も予定していました。
それが『「将来中距離空対空誘導弾」は、特に準重点対象装備品としてプロジェクト管理を実施する必要性が低下したと認められ、準重点対象装備品の選定の解除』となり、JNAAMの試験前にプログラム終了判断となっているのが問題だと思います。
なるほど「プロジェクト管理を実施する必要性が低下した」ことで前倒し終了なのですね。
回りくどい書き方なので中距離空対空誘導弾自体の必要性が低下したのかどうかよくわからないし
取得の可能性は減ったようには思いますが、かといって完全に諦めたとも判断がつかない感じですね。
日本としては国内生産したいだろうし、英国の立場では輸出したいだろうし、中国が強くなったからタイフーンやF-15じゃなくF-35戦闘機に統合しないと勝てなさそうだし、量産は大変そうだ
軍事において技術の進化は日進月歩だし、研究の末実用化のめどが立っても、今の情勢に合わなくなって中止はよくある話。むしろ「走り出したら止まれない」とばかりに量産しても使えなかったら困るし、逆にそこからさらに発展的に開発する手もある。「中止」の一言だけで何でも否定的にとらえるのはよくない。
もっとも説明が不十分、というかわかりにくいのは確かに問題。国民が国防を意識するためにも文章は読みやすくするべきだ。
これで日英の将来戦闘機はBVRAAM、
英独共同のミサイル開発計画を抜けた時のドイツみたく、採用後に性能が即陳腐化するのを嫌ってのことなら理解できるけど、これだけじゃ判断つかん
これで日英はBVRAAM、空中発射スタンドオフミサイル、
随伴型無人機を個別に開発していく事になりますね
それらを運用するであろう両国の将来戦闘機もそこまで共通化を考えない形になりそうです。
防衛省の文章を有り難がるミリオタ(自称)もネットではよく見かけますけど
他の省庁のそれと同様に責任回避を最大の使命とする役人たちの作文なんですよね
言うて防衛省をありがたがる奴なんてそんなおるか?
イージスアショアにしろ文科省並みにやらかしてる印象しかないぞ
防衛省がこう言ってるんだからそうに決まってる!と錦の御旗みたいに掲げる奴ばっかだよ
防衛省が𓏸𓏸したんだから正しいんだ!𓏸𓏸したんだから凄いんだ!𓏸𓏸したんだから最強なんだ!、と)
次期戦闘機はちゃんと開発してね
また日本が足引っ張ったのか
これの何が問題なのか、誰か教えてくれませんか。
元々、試作と試験評価がこのプロジェクトの第3段階の目標ですよね。
量産化云々もこのプロジェクトはその判断材料に使うだけの予定でしたし。
令和5年度で、目標としていた試作と試験評価を行えることの何が問題なのかがよくわかりません。
前倒しで進めなくてはならないほど、状況が緊迫しているのならば別の意味で問題だというのも、理解できますが。
「JNAAM能力の実証及びJNAAMの能力を把握した上での次ステップの適切な判断」を予定していたプログラムが、「準重点対象装備品の選定」から解除されて「試作品の試験評価をもって現在のプログラムを終了」。
開発中のプロジェクトを中断する際に、切りの良い所まで作業してプロジェクト終了ってのは、個人的には何度か経験したことがあるので、
試験評価を文字通り打ち上げ花火扱いしてプロジェクト終了するように見えます。
確かにCBS総括表の、研究開発段階に進めないという事は量産化を諦めたように見えます。
ただこれは、「JNAAM能力の実証及びJNAAMの能力を把握した上での次ステップの適切な判断」の結果ではないでしょうか?
量産化断念なら、非常に残念ですが、一応プロジェクトとしては構想段階までしか予定していなかったため、前倒しで完遂しているように見えます。
個人的は名称を変えた量産化を目指すプロジェクトを新たに立ち上げて欲しいですね。
でも一つ気になるのが、シーカの試験評価用試作って試射も含まれるのでしょうか?どうも、シーカ部のみでミーティアとのインテグレーションを行わない、行えない?とも読み取れますね。そうなると全く話は違ってプロジェクトの目標は達成出来なかった事になりますね。
「ウェポンリリース・ステルス化の研究」に示されたイメージ図及び防衛技術シンポジウム2017で展示された同研究に係る風洞模型に鑑み、次期戦闘機の搭載AAMはミーティアを構想していると解釈されていたんですよ。
ですから、JNAAMの共同研究の次段階としてミーティア改良型の共同開発に発展させる意図があると広く思われていました。
今回の公表資料においても「本プログラムは、構想段階で終了」とあって、次段階が有り得たという印象の表現になっています。試射と評価を待たずに現時点でプログラム終了を発表する事情についても説明不足かなと。
いずれにせよ、ミーティア・パートナー国参画が無いのなら、F-X搭載用中距離AAMはミーティア導入或いは本研究を活用した国内開発になるのかもしれません。
確かに、今後の展望が全く書かれていないのは説明不足ですね。
このプログラムの目標の一つである今後を判断出来たのだから、どのように判断したのか書いて欲しいものです。
確実にわかるのは少なくともシーカの要素技術は手に入れましたよ位ですね。
そうですね、AAM無しはありえない以上、個人的にはミーティアではなく国内開発のプログラムが新たに発足する事を期待したいです。
仮にそのまま量産するにしてもやはり実戦配備型はそれなりに手を加える必要があるはずだから
「研究用JNAAMと実戦用JNAAMは別」だって区分けしている可能性は十分あると思われる
北朝鮮の可変軌道に対抗して超可変速度ミサイル❓️