ロシア軍部隊を夜間に襲撃するウクライナ軍のドローン専門部隊について英国のThe Times紙が報じており、トルコ製UCAV以外の無人機もロシア軍を苦しめるのに一役買っているらしい。
参考:Specialist Ukrainian drone unit picks off invading Russian forces as they sleep
無人機を活用する戦術を相当準備しているウクライナ軍、戦場の低空を活用した戦い方
ロシアとの戦いで活躍するトルコ製UCAVに注目が集まっているがウクライナ軍が運用する無人機は他に沢山あり、特に2014年にボランティア部隊として設立されクリミアで結果を残し、正式に陸軍航空偵察部隊として設立されたドローン専門部隊「Aerorozvidka/アエロズビッカ」は今回の戦いでも戦場の認識力拡張に大きく貢献、さらに敵の補給部隊を効果的に攻撃してロシア軍を苦しめていると英国のThe Times紙が報じている。
Aerorozvidkaの司令官はTimes紙に対して「我々はロシア人が眠る夜間に攻撃を行う。暗闇はドローンが敵に発見されるリスクを小さくしてくれる。我々はロシア軍の車列の中から最も価値の高いトラック(輸送車輌)を探しだし、これを正確に攻撃して破壊する。ロシア軍の侵攻開始以来、戦車、司令部、トラック、電子装置運搬車輌など数十もの目標を破壊した」と主張しているが、AerorozvidkaはTB2のような専用機ではなく安価な商用ドローンや独自の改造が施されたオクトコプターなどを使用しているらしい。
Aerorozvidkaが使用する「R18」と呼ばれるオクトコプターはIRセンサーと5kgまでの爆弾(専用に開発されたRKG-1600/300m離れた地点からの投下で命中精度は1mらしい)携行が可能なため夜間攻撃に最適で、ロシア軍は対戦車兵器を使用した待ち伏せ以外にも「ドローンに何時襲われるか分からない」という恐怖とも戦っている。
ただ比較的小型なドローンはUCAVに比べ活動範囲が狭いため無闇に運用しても目標を見つけることすら困難で、これを効果的に使用するには優れた戦場認識力に基づく調整が不可欠だ。
Aerorozvidkaは毎日約300回の情報収集・監視・偵察(ISR)ミッションを実施して「Delta(敵の動きをインタラクティブな地図上に表示して指揮官の戦場認識を拡張し、効果的な作戦立案や優れた判断を素早く下せるようにするシステム)」にデータを提供、ウクライナ軍の指揮官はDeltaの情報に基づいて「優先度の高い目標に無人機で攻撃を行うのか、砲兵を動かして攻撃するのか、追加のISRミッションが必要なのかを判断・調整していく」とTimes紙は説明している。
ウクライナ軍が保有する無人機はTB2以外、比較的能力の限定(ISR専用機、商用ドローン、商用ドローンの改造機など)されたものが多いが、部隊に随伴する地対空ミサイルや近距離防空システムも「流動的な部隊移動を完全にカバーできるわけがない」という脆弱な点をつく戦術=戦場の低空を活用した戦い方をウクライナは相当準備していたのだろう。
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※アイキャッチ画像の出典:AbraxasSpa
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ウクライナ軍はゲーム並の戦場認識力で
ロシア軍は第二次大戦みたいな戦場認識力
(通信がボロボロすぎて発見しても共有化出来てないような)
ゲームだったらクソゲーかチート扱いですよ、、
ハイテク先進国ウクライナに脱帽するしかない、それに引き換え、なんでそうなの?のロシアの惨めさ
やはり自衛官をウクライナ研修に送らないとな
ウクライナ軍がやってるのはハイテクと言えるか微妙なんだよね
(正規戦で軍事使用では目新しいのは確か)
UAVでの監視+投下って
民間だとインフラなどの監視点検+荷物投下とかに言い換えると結構前から行われてて
ロシアでも民間でなら使われてる(土地が広いから需要も高い
ロシア軍がハイテクローテクどころか、電子機器がまともに無い時代の軍隊みたいになってるのがデカイかと
創作作品での現代軍に一方的に発見されて攻撃される、過去の軍隊にみたいにしか見えない、、
では訂正して、可能な最適な組み合わせを選択して効率的な戦闘を展開する頭脳集団だ
こんなとこか?
ですね、柔軟な発想と応用力が現代軍事でもやはり大事だということが
実戦証明されたというやつですね
アゾフ部隊とか私兵組織が国軍昇格してると部内競争力も高まるしそういう連中はロビーや広報が上手いから戦果配信能力もあるけど露軍は皆無
しかも無人機持ってても現場に給電能力無いとゴミだし空挺軍みたいに近代装備も捨て去ってとんずらして山賊化してる露兵めっちゃいると思う
遊兵の山賊化なんて近現代通り越して三十年戦争(近世)に逆戻りですね……
しかし凄いですねぇ・・・
軍用じゃないその辺の家電量販店で普通に販売されてるドローンがまさかここまで役に立つとは・・・
技術の進歩は恐ろしいですなぁ・・・
それこそ第一次世界大戦とかの、気球での上空から偵察+爆弾手投げって発想の転換すると
廉価で入手性の高い民生用が最適なのかも
— 民生用でペイロード5kgですと、農薬散布用で、このへんでしょうか。
— リンク張ると承認に時間がかかるとのことですので、型名で検索をお願いしますm(. .)m。
ヤマハ発動機
YMR-08AP
¥2,062,500(税込)
長さ×幅×高さ 1923×2181×702mm
(折り畳み時:573×1799×702mm)
積載量 液体10L/粒剤10kg
1フライトでの飛行時間(分) 6分/1ha
— 10kgなら6分ということなので、5kgなら少し伸びるかもしれません(まあ、農薬の場合は散布するに従い軽くなってはいくのですが)。
— 索敵する時間を考えると、もう少しバッテリーがほしいかな、とも思いました。帰って来る時間まで入れて30分くらいはほしいでしょうか。
— 引用元。
ヤマハ発動機「YMR-08AP」がオススメな理由|農業用ドローンコレクション | AGRI JOURNAL
リンク
開口合成ついてる道路整備用ドローンで敵見つけて自立飛行可能な農業用ドローンで投弾する民生爆撃装置は一式0,5億以内
ここでも取り上げられてましたけど、中東配属の米軍ですら、「ウォルマートに売っているような商用小型ドローンが我々の驚異となっている」「カウンターUAVシステムの構築を至急求む」と言っていたくらいですからね
ウクライナは優秀なIT技術者が多いからこういう小型なシステムの構築はお手のものなのだろうな。
しかし相当接近して使用する必要があると思うのだけどよく補足されないな。
夜間では攻撃側もやりにくいって言うが今や赤外線カメラの価格は10万そこらまでさがってるからちょっとした改造で使えちゃうんだよな…
なんなら大量に供与したジャベリンの発射機部分はそのまま赤外線センサーとして使えるから…
おそらく小型UAV側は赤外線LEDライト使ってるんだろうから、
赤外線感知センサーがあれば気づけそう
あと同じく赤外線センサーで、夜間の上空感知させれば効果的かも
電池駆動だとしても、すくなくとも冬場の夜間なら探知は容易でしょうし
まあロシア軍にそんな装備があるかとか、そんな装備を運用できる体制にあるかとか
みつけても通報できる通信体制があるかとか問題だらけですが
ドローンに取り付けるIRカメラは熱を感知するので、赤外線ライトは不要ですよ。
低空なら、音が聞こえることもありますが、夜間に小型ドローンを探知、迎撃するのは専用装備がないと不可能でしょうね。
基本的なIR画像装置であれば、それこそ自動ドアのセンサー(超低解像度)から、携帯電話の顔認識ロック解除(まあまあ解像度が高い)まで、組み込み部品の知識があればさらに安価に確保できますね。戦場での実用性を考えたらジャベリンの発射機とかそういう検証済みのものが必要でしょうが。
TB2もそうですが無防備な移動や休憩、寝る暇も与えないのは堪えそう
過度期とは思いますが、万能でなくても選択肢は多いほうがいいですね
ドローン監視も手伝ってかウクライナ南部での反撃うまく行ってるようですね
アンドレイモルドビチェフ中将を討ち取って、少将以上の首級は初だとか
例のヘルソンの飛行場で大量にヘリを砲撃破壊した際に中将もいて、ほか多数の将校も戦死したとか
ロシア軍って最前線の意識が希薄すぎなんでしょうか
ソ連時代の亡命将校の話に、とにかく将校と兵隊との資質の格差が酷くて、大事なとこは将校がやらないと進まないという意がでてくる。民度というか教育格差なのか、
そのため、70年代にソ連軍を大々的に紹介した公式映画でも、出演はすべて将校のみ、兵隊の制服を将校に着せて撮影せざるを得なかったとか。
今も精兵はプーチン配下の国家親衛隊にとられてるから、一般のロシア軍兵士は残りカスなのかも知れない、自ずと将校の負担が高まり死傷率も上がるだろう
昔の有名なアルファ型原子力潜水艦は乗員が全て士官って話もありました。
函館に亡命してきたベレンコも視察にくる将軍が好きな木を視察の通り道に植える作業をさせられた話もあります。
兵士、下士官のレベルも低いが士官の地位、待遇も悪いのが伝統なんでしょう。
ムィコラーイウ攻略部隊はかなり突出しているので、
危険を承知でもヘルソン飛行場に指揮所を置いていたのでは。
将官クラスの損耗もすごいですが、
一般的には前線指揮官が一番損耗がひどいはずなので、
上級指揮官も玉突きで大隊レベルの指揮所に出てきてるのかなとか想像します。
充電や簡単なメンテナンスだったら民家で素人が行うのも可能だろうし、協力者がいれば後方深くに浸透して行動出来るな
民間用の安価なドローンが戦場でここまで役に立つとは驚きましたが考えてみればドローンは元々単純に軍事目的で開発されていた代物ですからね。
しかも今の時代じゃ民間での販売はおろか個人ですら一から自作しようと思えば出来ちゃいますし爆弾取り付けてテロにも使用出来ちゃいますからなぁ・・・
どんどん嫌な世の中になっちゃいますね・・・
もうこれロシア兵精神保てて無いんじゃ無いかなぁ。。
「眠い、しんどい、お腹空いた、帰りたい」
戦う以前にブラック企業の社員みたいに気力も残って無さそう。
米戦争研究所の分析では、士気低下が極度の深刻さで自傷して帰還を狙う兵まで出始めたと報じてます…
日本も攻撃型無人機の導入はよ
せっかく斥候が敵情把握しても火力持ち合わせてない場面多いなら手榴弾も投擲可能にするのだろが本来ならドローン持ち斥候がFOしたら砲迫弾の雨だろ
敵砲兵が圧倒的だとカウンターバッテリー怖くてそれできず無人機攻撃なんだろうが要するに弱小砲兵な旧軍の木の上狙撃兵となんら変わらん手段だよね
陸自で部隊編成するなら各師団、旅団の偵察部隊に小型ドローン専門小隊、中隊を組み込むのが良いかも知れませんね
そういうノウハウ含めて、ウクライナに頭を下げてでも教えを乞うべき
実戦で得たデータと経験は何者にも勝る財産
今後の新装備がUH2しかない師旅団の航空科と機甲科レコンでスキャンイーグルよりデカイの運用したらと思うし航機統合の部隊新編だね
ならばTB2級も装備可で戦時限定で軽ATM搭載までやれて10億のUHで機銃攻撃したがるの終わらせられるし何より航空科人員保護できる
クリミア以来こういう寡を以て衆を制す戦い方の準備いろいろしてたんだろうな。臥薪嘗胆ですわ、そりゃ舐めプで勝てるわけない。
ドローンはゲームチェンジャーでしたね
少将どころか中将もサクッと討ち取られてて笑えない
ロシア軍どうなってんの
慣例ばかりで新しいことに反対ばかりで手や体を動かさない組織と違い、失敗を恐れずトライできる組織みたいで素晴らしいと単純に思う
ヘリや中型大型UAVと比べると航続距離や速度で大きく劣るとは言っても、映像見る限り三次元立体機動で敵を探し出す小型ドローンは斥候兵に取って代わる存在になると思うで
戦場認識能力拡大を目的に、日本の場合、師団旅団レベルと中隊レベルでドローンを装備運用してはどうかと。
中隊長は、担当エリアの戦況を数機の小型偵察ドローンを運用して把握する。
連隊長はその情報を共有し、中隊の要請に応じて重迫撃砲等の火力支援を指揮する。
師団旅団司令部はネットワークを通じて中隊ドローンの情報を一括し、全体の戦況を把握する。また中隊ドローンより大型の師団旅団ドローンを戦線後方に送り込むみたいな。
中隊レベルから司令部レベルで、ドローンで得られる敵の位置情報等をリアルタイムで共有することで、例えば火力支援の精度とレスポンスを劇的に向上するとか、できそうだよね。
この場合、中隊ドローンは、装備品というより消耗品の扱いで、最低限の対妨害性能をもたせた民生品で良いと思う。
— みなさんが興味を持つ話題かどうかはわからないのですが、個人的には、自衛隊が偵察ドローンを導入したとして、どういうストーリーの演習をおこなおうか、という点にすごく興味があります。
今度米軍が送るAeroVironment Switchbladeがそれじゃないかな。Switchblade300は2.5kgの個人携帯用で一通り戦場を偵察した後、弾頭として対人地雷のクレイモアくらいのものが付いていて非装甲目標を破壊できる。基本的に小隊用。Switchblade600は重量・威力ともジャベリンと同等で、偵察兼中隊用の対装甲火力を兼ねる、という感じ。
ロシア国防省は、キエフ近郊でウクライナのバイラクタルTB2を撃墜したと主張
「キエフ地域で撃墜されたバイラクタルTB2ドローンの1つ」
「(3月17日)夜間、ロシア航空宇宙軍の航空機および防空システムは、1機のバイラクタルTB2を含む、さらに6機のウクライナの無人航空機を空中で撃墜した」
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Middle East EyeのRagıp Soylu氏 によれば「ウクライナにおけるバイラクタルの最初のKIAではないか」
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クリミア以降どれだけ真剣にロシアの侵攻に対する戦略を練ってたのかを感じるわ
アメリカがウクライナ軍の戦いを創造的と称賛してた記事を思い出した
装備や周辺国の支援もあるんだろうけど、よその軍とは気迫が違うんだろうな