軍事的雑学

4/28更新|西側諸国がウクライナに提供を約束した重装備のリスト

西側がウクライナ軍に提供を約束した重装備は1年で相当量に膨れ上がっており、戦車728輌、歩兵戦闘車/装甲兵員輸送車2,084輌、耐地雷・伏撃防護車両/歩兵機動車3,904輌、榴弾砲/自走砲856門、多連装ロケットシステム93輌に達している。

※データの最終更新日:2023年04月28日

戦車(軽戦車を含む)
米国 M1A1エイブラム 31輌
秋以降の提供
T-72EA 90輌
オランダと共同、現時点で37輌提供済み
カナダ レオパルト2A4 8輌
提供済み
英国 チャレンジャー2 14輌
提供済み
フランス AMX-10RC 推定30輌
提供済み
ドイツ レオパルト2A6 18輌
提供済み
オランダ レオパルト2A4 14輌
デンマークとの共同、2024年初頭提供
レオパルト1A5 100輌
ドイツ・デンマークと共同、年内80輌提供(La Vanguardia
スペイン レオパルト2A4 10輌
6輌がまもなく到着予定、残り4輌は改修中
ポルトガル レオパルト2A6 3輌
提供済み
スウェーデン

レオパルト2A5(Stridsvagn122) 10輌
状況不明
ノルウェー

レオパルト2A4 8輌
提供済み
ポーランド





T-72M/M1/M1R 250輌
提供済み
PT-91 60輌
提供済み
レオパルト2A4 14輌
提供済み
チェコ

T-72M1 40輌
提供済み
ブルガリア

T-72M1 不明
状況不明
北マケドニア

T-72M1 30輌
提供済み
スロベニア

M-55S 28輌
提供済み
約束した提供数は728輌以上
歩兵戦闘車/装甲兵員輸送車
米国




M2A2ブラッドレー 109輌
提供中
ストライカー 90輌
提供中
M113 300輌
提供中
M1117 250輌
提供中
カナダ


LAV ACSV 36輌
提供済み
Senator APC 208輌
夏までに全量を提供予定
英国




FV103 スパルタン 35輌
提供済み
FV432 ブルドッグ 不明
提供済み
M113A1BE 46輌
提供済み
フランス VAB4×4 不明
提供済み
ドイツ マルダー1A3 40輌
提供済み
イタリア

M113 不明
提供済み
オランダ YPR-765 196輌
提供済み
BvS-10 28輌
提供済み
スペイン M113 20輌
提供済み
ポルトガル M113 28輌
提供済み
スウェーデン

CV90 50輌
状況不明
デンマーク M113G3DK 54輌
ドイツと共同、提供済み
フィンランド

XA-180/185 不明
状況不明
ギリシャ

BMP-1 40輌
ドイツと共同、提供中
ポーランド





BMP-1 40輌
提供済み
ロソマク 250輌
ウクライナが欧米の資金で今年4月に発注
チェコ



BMP-1 45輌
提供済み
PBV-501A 56輌
提供済み
スロバキア BMP-1 30輌
ドイツと共同、提供済み
スロベニア


BVP M-80A 35輌
提供済み
ヴァルク
20輌
提供済み(24UR
リトアニア M113 50輌
提供済み
オーストラリア
M113 28輌
提供済み
約束した提供数は2,084輌以上
耐地雷・伏撃防護車両/歩兵機動車
米国






HMMWV 2,000輌
提供中
MaxxPro 440輌
提供中
JLTV 100輌
提供中
クーガー 271輌
提供中
M-ATV 不明
提供中
英国




ハスキー 計80輌
マスティフ
ウルフハウンド
提供済み
フランス


プジョーP4 不明
提供済み
バスティオン 20輌
状況不明
ドイツ


ディンゴ2 50輌
提供済み
国境警備車輌 500輌
提供中
イタリア

イヴェコ LMV 不明
状況不明
ルクセンブルク HMMWV 28輌
提供済み
ポルトガル


イヴェコ M40.13WM 4輌
提供済み
イヴェコ VM 90P 不明
状況不明
ノルウェー イヴェコ LMV 14輌
状況不明
デンマーク Spejdervogn M/95 不明
状況不明
ベルギー イヴェコ LMV 80輌
提供中
ポーランド AMZ Dzik-2 不明
状況不明
スロベニア HMMWV 20輌
提供済み
エストニア Mamba Mk.2EE 7輌
提供済み
トルコ BMC Kirpi 200輌
提供済み
オーストラリア
ブッシュマスター 90輌
提供済み
約束した提供数は3,904輌以上
榴弾砲・自走砲
米国






M777 142門
提供済み
M119 72門
提供中
M109A6 18輌
提供中
カナダ

M777 4門
提供済み
英国





L119 36門
提供済み
M109A4BE 32輌
提供済み
AS-90 32輌
提供済み
フランス


TRF1 15門
提供済み
Caesar 30輌
16輌提供済み
ドイツ


PzH2000 14輌
提供済み
RCH155 18輌
2025年3月までに出荷予定
イタリア





FH-70 推定10門
提供済み
M109L 推定60輌
提供済み
PzH2000 推定6輌
状況不明
オランダ PzH2000 8輌
提供済み
スペイン
オート・メラーラMod56 6輌
提供済み
ノルウェー M109A3GN 23輌
提供済み
デンマーク Caesar 19輌
提供済み(Oleksii Reznikov
スウェーデン アーチャー 8輌
状況不明
フィンランド
2A36ギアツィントB 不明
状況不明
ポーランド




KRAB 72輌
18輌以上提供済み
2S1グヴォズジーカ 20輌
提供済み
M120Rak 推定54輌
ウクライナが欧米の資金で今年4月に発注
チェコ


DANA 20輌
提供済み
2S1グヴォズジーカ 不明
状況不明
スロバキア
Zuzana2 8輌
提供済み
Zuzana2 16輌
ドイツ、ノルウェー、デンマークが共同購入
スロベニア
M2A1(M101) 16門
状況不明
ブルガリア
D-20 不明
状況不明
クロアチア
クロアチア 15輌
提供済み
リトアニア


M101 不明
提供済み
M113 120mm 10輌
提供済み
エストニア


FH-70 推定24門
提供済み
D-30 推定36門
提供済み
ラトビア M109A5Ö 6輌
提供済み
オーストラリア
M777 6門
提供済み
約束した提供数は856門・輌以上
多連装ロケットシステム
米国


M142 HIMARS 20輌
提供済み
M142 HIMARS 18輌
新規購入分、提供時期は不明
英国
M270 MLRS 6輌
提供済み
フランス
M270 MLRS 2輌
提供済み
ドイツ
M270 MLRS 5輌
提供済み
イタリア M270 MLRS 推定2輌
提供済み
ポーランド BM-21 推定20輌
提供済み
チェコ RM-70 推定20輌
提供済み
ブルガリア BM-21 不明
状況不明
トルコ TRGL-230 不明
提供済み
約束した提供数は93輌以上

公式発表、メディアの報道、視覚的に確認できたものの羅列なので「参考程度」の信憑性しかないと思って欲しい。

量が増えたので以前のリストとは異なり主要装備(戦車、歩兵戦闘車、装甲兵員輸送車、耐地雷・伏撃防護車両、歩兵機動車、榴弾砲、自走砲、多連装ロケットシステムなど)しかカバーしていない。

関連記事:各国がウクライナに提供している重装備のリスト(過去分)
関連記事:各国がウクライナに提供している装備や物資のリスト(過去分)

 

※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ

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コメント

    • 2023年 4月 22日

    こう見るとポーランド凄ぇ。
    そりゃ西側ならどこでもいいから数揃えれるとこから戦車買うわな。

    19
    • t14
    • 2023年 4月 22日

    こう見ると陸自を軽く超えるくらいの数が提供されてるのにまるで足りないと感じてしまうロシアの化け物っぷりも際立つ

    61
      • 伊怜
      • 2023年 4月 22日

      世間では「ウクライナ程度も落とせないロシア」なんて言われてますが、今やウクライナの陸上戦力は世界トップクラスですからなぁ

      31
      • ぱんぱーす
      • 2023年 4月 23日

      軍事力2位は伊達じゃないなって思わされますね。
      これほどの支援を受けているウクライナを1国でさらに上回る砲弾の量も恐ろしい……。

      13
        • 2023年 4月 29日

        プリゴジンがまた、軍に砲弾もらえない軍に嫌がらせを受けていると言い出している。
        何となく嫌がらせではなく、ロシア軍全体が砲弾不足で無い袖は振れないように見える。
        錆びて使えるかどうかわからないものが支給されていてソ連時代の遺跡から発掘して使用してる感がある。
        イゴールガーキン氏も1つの方面でしか攻勢をかける余力がないと言っている。
        ロシア国内でも労働者不足で、囚人が軍の人手候補で引っ張りだことのこと。
        ゴロツキ供でも人殺しには役に立つが、生産には役に立つ人材でないと使い物にならないからか ?
        小泉悠さんは良く豊富な火力がロシアにあると言うけど、そろそろ尽きてきているのでは ?

        1
    • TA
    • 2023年 4月 22日

    殆ど還暦のT-64が活躍してるのを見ると兵器は最新かどうかよりまず数だな

    37
      • nachteule
      • 2023年 4月 23日

       そりゃ開戦時の稼働保有素が全体の80%以上、保管のヤツまで含めれば全体65%占める主力だからね。性能だって標準で世界初の複合装甲と125mm滑腔砲とカセトカ積んでるし稼働状態の物は80年代以降に改修済みの反応装甲付きだから古いままでもなく下手なT-72よりも戦闘能力は上。
       17年以降にアップデートした車両も多くある。おまけに侵攻でポシャっている?この先何十年と使うためのクラブプロジェクトのアップデートまであるからロシアのT-72系統と同じ感じで新しい技術とかでアップデートが続いているから年式が新しかろうが74式なんか比較にならないし、改良されたT-72にだって大きく劣る事はないだろう。

       西側戦車を除き純粋なウクライナ固有の戦力で言うならT-64シリーズより戦闘能力が上の戦車なんて20両も無いと思うし、それですら突出して戦闘が高いわけでもない。西側戦車が増えて行くにつれてお荷物扱いされて消えていくのは数も大きく負けて性能も突出しないT-64以外のソ連戦車じゃないの?

      12
        • uralT72
        • 2023年 4月 29日

        >T-64シリーズより戦闘能力が上の戦車なんて20両も無いと思うし

        ええ?T64とT72は戦闘能力にほとんど差なんか無いぞ・・

        こういう、T64に妙な幻想を持ってる奴が時々いて戸惑う。なにをどう誤解したらそうなるのか。

        4
    • MAT
    • 2023年 4月 22日

    損害とかも見ていて特に最近M109とかKrabが目立ってきてるので、本格的に前線で使われてる様子。
    M109の件やMLRSの供与もだけど、ポーランドに隠れてイタリアも頑張ってる
    それにしても、用途が様々違うんだろうけど米国のHumvee供与数が文字通り桁が違う。素朴にアメリカ自体Humveeをどんだけ持ってたんだろ?

    10
      • ido
      • 2023年 4月 22日

      意味わかんないくらい大人買い(爆買い)したので有り余ってるでしょう。無償で提供するとかも言ってたし。捨てるのもめんどくさいだろうしそうなると
      「せや!ウクライナに提供すればいいんや!」となる。まぁ、爆買いしたのが悪い

      4
      • 2023年 4月 22日

      アフガニスタンにも大量に捨てていってタリバンの主力装備になってるしな

      6
      • TA
      • 2023年 4月 23日

      イラク戦争で作り過ぎたMRAPを警察に無償で渡したりしてるから腐るほどありそう

      3
        • 戦略眼
        • 2023年 4月 23日

        腐って無いことを祈る。

        2
    • RAAF
    • 2023年 4月 22日

    アメリカ軍のアフガニスタンに放棄していったMRAP車両がもったいなかったねと思う
    今回の供与で在庫が大幅になくなっていそう

    9
    • よん
    • 2023年 4月 22日

    ガチで冷戦時代にロシアとやりあってたらやばかったんだろうなぁ・・・

    13
      • hiroさん
      • 2023年 4月 22日

      そうですよね。
      現在はNATOメンバーの旧東ドイツ、ポーランド、旧チェコスロバキア、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、バルト三国等もワルシャワ条約機構側でしたし。
      冷戦当時のNATO側の予測では、陸上では遅滞作戦しか為す術もないので、戦術核の使用か戦略核による抑止しか方策が無いというものでしたね。

      13
      •  
      • 2023年 4月 23日

      東ドイツに駐留してたソ連軍だけで今のウクライナにいるロシア軍くらいの規模だったしな

      1
    • 無題
    • 2023年 4月 22日

    西側の全面協力があるとはいえこれだけ複雑な兵站を管理できるウクライナ軍は化け物だな
    さすがソ連軍の後継なだけのことはある

    13
    • おわふ
    • 2023年 4月 22日

    使える兵士の頭数の方が心配になってくる。

    2
    • 名前
    • 2023年 4月 22日

    貰い物で世界有数の陸軍大国になってしまう…

    11
      • くらうん
      • 2023年 4月 23日

      とはいえ相当数が有償供与なので、まあ・・。
      戦後の復興事業への参入が軍事援助の貢献度に比例というのは、そういう意味合いもあるのでしょう。
      全てを資金返済となったらはじけちゃいますから。

      4
      • 千葉の猫
      • 2023年 4月 23日

      平和になる事があれば一気に軍縮するでしょう、隣国との緊張状態次第ですが。
      そもそも援助あってこそ今の戦備を維持できてるので自国の予算で基本的に賄うとなれば種類も数も大幅に減らさざるを得ないかと。近隣国家で整備やってもらってる分もあるし
      なんせウクライナの2023年予算における安全保障・国防分野で5~6割程度の支出で
      GDPに占める割合が18%なので戦後復興も考えたらとうてい維持できない
      (出典:ウクラインフォルム)
      リンク

      3
    • T
    • 2023年 4月 23日

    これだけ多くの装備品があると戦後どうなるのか気になる
    ウクライナ経済じゃ平時にこんなに多くの装備を維持できるわけないし

    2
      • 戦略眼
      • 2023年 4月 23日

      西側装備は返却だろうね。
      整理してNATOの弱小国に配備でしょう。

      5
      • 58式素人
      • 2023年 4月 29日

      これからの戦闘の結果によるのでは。
      旧東側戦車は、おそらく西側戦車に比べて損耗が大きいでしょうし。
      T64/72/80/90はどのくらい残れるでしょうか。
      戦後、ロシアはなんらかの形で(潜在的な敵性国家としても)
      残るでしょうから、それなりの対策も必要でしょうし。
      中東でのイスラエルに似た立ち位置になるのでは。
      ですから、東側兵器で残ったものは、西側基準に改装され、
      必要に応じ、譲渡される形では。NATOとの相談の上で。
      ただ、大量の小火器はどうするのかな。
      弾丸をNATO制式弾に変えると、機関銃は改修可能と思いますが、
      小銃は廃棄するほかないのでは。

    • 霞ヶ浦
    • 2023年 4月 23日

    これでも少ないと感じるのは大戦や冷戦期で感覚麻痺してるんだろうか…?

    6
    • 半分の防衛費の国から
    • 2023年 4月 23日

    この戦争は期間が長引いて犠牲者が増えていくという事は忘れないでおこう‥そして新兵器の実験場になるということも。

    参考

    バフムートの戦い(らしい)
    リンク
    ドローン
    リンク

    3
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