9月26日から日本近海で、日米印3ヶ国の海軍が参加して行われる国際共同演習「マラバール(Malabar)2019」が実施される。
日米印3ヶ国による国際共同訓練「マラバール(Malabar)2019」
マラバールと呼ばれる共同訓練は、1992年に米国とインドの2ヶ国間演習として始まったが、1998年にインドが核実験を強行したことでマラバール訓練は中止されることになる。しかし2001年9月に発生した「米国同時多発テロ事件」がきっかけで、再び共同演習が再開されることになった。
マラバールは毎年開催されており、日本は2007年から同演習に参加、2015年には、米印が正式に日本をマラバール参加国メンバーとして承認した。以降、日米印3ヶ国が持ち回りで演習を主催しており、今回、日本は初めて主催国として「マラバール2019」を日本近海で実施する。
この演習は、空母による戦闘機戦闘演習、水上艦や潜水艦による海上戦闘演習など、様々な演習内容で行われ、参加艦艇(航空機も含む)の規模も非常に大きな演習だ。
海上自衛隊からは空母化への改造が決定しているヘリ搭載型護衛艦「かが」、イージスシステムを搭載した護衛艦「ちょうかい」、むらさめ型護衛艦「さみだれ」、いずも型護衛艦が就役するまで海上自衛隊最大の艦艇だったましゅう型補給艦「おうみ」、対潜哨戒機「P-1」が参加する。
米海軍からはアーレイ・バーク級駆逐艦「マッキャンベル」と、艦名不明ながらロサンゼルス原子力潜水艦が1隻、対潜哨戒機P-8Aが参加し、インド海軍からは、シヴァリク級フリゲート「サヒャディ」、カモルタ級コルベット「キルタン」、対潜哨戒機P-8I(インド向けのP-8A)が参加する予定だ。
2017年にはインド海軍の空母「ヴィクラマーディティヤ」、2018年には米海軍の空母「ロナルド・レーガン」がマラバールに参加したが、今回は両国の空母が1隻も参加していないので、恐らく主催国の海上自衛隊のヘリ搭載型護衛艦「かが」が、その役割を担うことになるのだろう。
今回の共同演習とは関係ないが、管理人個人としてはインド海軍の艦艇に興味がある。
特に注目したいのは、今回派遣されるインド海軍のシヴァリク級フリゲート(満載6,300トン)や、カモルタ級コルベット(満載3,150トン)はインド海軍が運用中の艦艇の中でも、比較的新しい部類に属し、旧ソ連やロシアの艦艇でよく見かける無骨なデザインではなく、フランス海軍のアキテーヌ級駆逐艦のような「シャープ」で「シンプル」な外観が、日米艦艇とは異なるカッコよさを見せており、出来るなら、間近でじっくりと観察してみたい。
今回の「マラバール2019」停泊フェーズが佐世保で行われる予定なので、もしかするとインド海軍の艦艇は海上自衛隊の佐世保基地に寄港しているのかもしれない。もし可能なら、演習終了後の艦艇一般公開を実施して頂けたら嬉しいのだが・・・
※アイキャッチ画像の出典:海上自衛隊
空母や軽空母を持っていると演習の幅も広がって良いですね。