ロシア関連

露メディア曰く、第5.5世代戦闘機相当の新型戦闘機「Su-57M」開発完了

露メディアは26日、戦闘機Su-57ベースに開発していた第5.5世代戦闘機「Su-57M スーパースホーイ」の開発が完了したと報じている。

参考:В России разработали модернизированный истребитель поколения 5+ Су-57М “Супер Сухой”

謎の第5.5世代戦闘機Su-57M スーパースホーイの存在が明らかになるも、詳細は不明

プーチン大統領は第5世代戦闘機「Su-57」をロシア空軍向けに76機調達する方針を決定、すでにロシア空軍に量産機の引き渡しが始まっており、露国防省は今年3月に公開した動画でロシア空軍のパイロットによる訓練も順調に進んでいることアピールしたが、まだ量産が始まったばかりのSu-57をベースに開発された新型機「Su-57M」が存在するという。

露メディアは26日、戦闘機Su-57ベースに開発していたSu-57Mの開発が完了して2022年に初飛行を行う予定だと報じており、この戦闘機は第5.5世代戦闘機に相当すると主張している。

このSu-57Mは開発関係者から「スーパースホーイ」という名称で呼ばれているが正式な名称は「第二段階(セカンドステージ)Su-57」と言うらしく、ロシアが公式に第5.5世代戦闘機と呼んでいるわけではないので注意して欲しい。

ただSu-57Mの性能については一切明らかにされていないため、露メディアが主張する「第5.5世代戦闘機」と呼ぶが相応しいのかは謎だ。

現時点で判明しているのは、Su-57Mは新しいアビオニクスを搭載して以前から開発中だった新型エンジン「Izdeliye30」が統合されると言うぐらいで特別目新しいものはない。

出典:Attribution: Vitaly V. Kuzmin / CC BY-SA 4.0 Su-57

唯一、目を引く情報といえばSu-57Mは動翼を動かす油圧式アクチュエータを全て「電気機械式アクチュエータ(EMA)」に移行する点で、F-35が採用している「電気油圧式アクチュエータ(EHA)」は電気モーターで油圧ポンプを作動させ動翼を動かしているが、Su-57Mが採用するEMAは電気モーターで直接動翼を動かすので油圧装置の面倒なメンテナンスから解放されるとロシアはアピールしている。

本当にこれぐらいしか情報がないので、Su-57Mが露メディアの主張通り「第5.5世代戦闘機」に相当するのか判断がつかないが、初期量産型のSu-57よりも性能が大幅に向上しているのは間違いないはずだ。

果たしてSu-57M スーパースホーイの性能はどの程度向上しているのか、今後も注目して情報を追いかけて行きたい。

関連記事:ロシア空軍、ステルス戦闘機Su-57「フェロン」の正式運用を開始
関連記事:北アフリカでF-16Vと対峙? ロシア、アルジェリアへの第5世代戦闘機「SU-57」輸出が決定

 

※アイキャッチ画像の出典:Moose / stock.adobe.com

海外メディアも注目、横浜で護衛艦「いずも」の空母化工事が始まる前のページ

戦闘機を廃止したアイルランド、ロシアの脅威に対抗するため戦闘機導入を検討次のページ

関連記事

  1. ロシア関連

    T-14の量産が遅れるという報道をロシアは否定、予定通り年内に引き渡されると明言

    ロシアの国営メディアは製造中のT-14引き渡しや連続量産が遅れるという…

  2. ロシア関連

    バフムート市内の複数地点でロシア国旗、プーチン大統領は作戦完了を祝福

    ワグナーは制圧したバフムート市内の複数地点でロシア国旗とワグナー旗を掲…

  3. ロシア関連

    露メディアがモルドバに警告、欧米を支持すればウクライナと同じ目に遭う

    露国営メディアは26日、トランスニストリアを戦いに引きずり込もうとして…

  4. ロシア関連

    兵士不足のロシア軍、ウクライナでの戦いに士官候補生や軍楽隊まで投入か

    ウクライナ軍参謀本部は16日、20日間の戦闘で投入した戦力の約40%を…

  5. ロシア関連

    ロシアのペテンが中国にバレた? S-400は極超音速兵器と交戦できない

    中国がロシア製防空システム「S-400」に不満を述べている原因について…

  6. ロシア関連

    サイバーパルチザンが再びサイバー攻撃、ロシア軍の補給妨害が目的か

    軍用貨物の移動を阻止するため再び「Belarusian Cyber-P…

コメント

    • 匿名
    • 2020年 6月 28日

    Su-57は美しいな!ロシア「ソ連」の戦闘機はデザインがかっこいい。

    2
      • 匿名
      • 2020年 6月 28日

      素晴らしくカッコイイんだけど円断面のエンジンで半没型ではどれほどのステルス性が得られるのかな。

        • 匿名
        • 2020年 6月 28日

        ダクトが直線に近い状態で、低RCS化はレーダーブロッカー頼りかな?
        元のSu-57がRCS0.5㎡とも0.1㎡ともいわれ、4.5世代機﹙小さいもので0.1~1㎡級﹚と大差無いようだし、今回のSu-57MもRCSに関しては余り期待出来ないかも。

        1
      • 匿名
      • 2020年 6月 28日

      曲線美だとSu-27が至高だと思うけどどうだろう。西側だとB-1Bかな。

      1
      • 匿名
      • 2020年 6月 28日

      何世代であれ先ずは作れることが羨ましい
      ただなんとなく一昔前よりロシア(ソ連)戦闘機の影が薄くなってきてる気がしないでもない

      1
        • 匿名
        • 2020年 6月 28日

        MiGが元気無いからかな?

        • 匿名
        • 2020年 6月 29日

        コックピットの周りの水色カラーはmigとsuも同じですからロシア「ソ連」らしいです、エースコンバット7で見ましたが(笑)mig-35で元気を取り戻せるか?!

        1
    • 匿名
    • 2020年 6月 28日

    さーてお高いステルス戦闘機をロシアは一体何機作れるのかな
    アメリカ製のステルス戦闘機もキャンセル祭りだしな

    • 匿名
    • 2020年 6月 28日

    ロシアの技術は決して侮れないことは間違いない。
    ただ欧州優先で極東にはそんなに配備しないだろうし、中国にそんな最新鋭機を売るかどうかっていうのを考えると、
    当面は冷静に様子見していられる気がする。

    • 匿名
    • 2020年 6月 28日

    量産されて各地に配備されるか未知数。

    戦車もそうだけど西側と東側の第◯世代感って微妙にずれている。

    • 匿名
    • 2020年 6月 28日

    ロシアの新型って言葉は、先に公開した不完全品を徐々に実用に近づけるって意味、西側で言う新型じゃないから(笑)
    これは、先行量産型に重大な欠陥があるって示唆ですよ

    • 匿名
    • 2020年 6月 28日

    旧東側(あと韓国も)の兵器はハッタリスペックだと思っとる。ソ連崩壊時のように政変が起きて暴露でもされないと確かなことは分からないけど、あんまり信用していない。責任ある人たちは違う受け止めをするんやろうけど。

    • 匿名
    • 2020年 6月 28日

    これで、当初PAC-FAって名前で始めた計画が完了したってこと?

    今、MiGもステルス機作ってるんだよね?

      • 匿名
      • 2020年 6月 28日

      その手の人達にとり、過大評価は良くないけど、過小評価よりは益しでしょうからね。

        • 匿名
        • 2020年 6月 28日

        ごめんなさい。
        一つ上に対してのコメントでした。

    • 匿名
    • 2020年 6月 28日

    5.5世代戦闘機とか4.5世代戦闘機とか、いい加減馬鹿げた呼び方だ。
    多数の現行機を明らかに圧倒・凌駕する能力があって初めて一般的に次世代機と言えるのだろうが、0.5世代追加の主張の滑稽さは、世代の概念をいい加減に捉えていることがまるわかりだからだろう。

    1
      • 匿名
      • 2020年 6月 28日

      まあ数十年経っても埋まらない技術格差がある物を
      「世代」でくくろうってのが無理ですよね。

      • 匿名
      • 2020年 6月 28日

      5世代機の技術の一部を4世代機に応用するから0.5世代追加するのでは?
      戦闘機の分類においてはいい加減でもなんでもない。

        • 匿名
        • 2020年 6月 29日

        であれば少なくとも第6世代機の登場前に5.5世代を自称するのはいかがな物かと。

        1
          • 匿名
          • 2020年 6月 29日

          ロシアはT-14戦車も戦後第4世代と自称しているけど先に言った者勝ちと思っているふしが強い。

          1
    • 匿名
    • 2020年 6月 29日

    アメリカが血で血を洗う内乱で沈んだ以上、今世紀の覇権を争うのはロシアと中華の二大勢力に絞られたからなぁ
    経済面で優勢な中華が二歩ばかりリードしている様だが

      • 匿名
      • 2020年 6月 29日

      三凶ダムが控えてるんだが。

      • 匿名
      • 2020年 6月 29日

      ずいぶん面白い見方をされるんですね。

      1
      • 匿名
      • 2020年 6月 29日

      このサイトでアメリカ分裂による没落論を書き込む人はおそらく1人だけ。

    • 匿名
    • 2020年 6月 29日

    ロシアの機体ってなぜエンジンが塗装されないのでしょうか?
    単に必要ないから?
    詳しい方ぜひ。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ポチって応援してくれると頑張れます!

にほんブログ村 その他趣味ブログ ミリタリーへ

最近の記事

関連コンテンツ

  1. 欧州関連

    BAYKAR、TB2に搭載可能なジェットエンジン駆動の徘徊型弾薬を発表
  2. 日本関連

    防衛装備庁、日英が共同で進めていた新型空対空ミサイルの研究終了を発表
  3. 欧州関連

    トルコのBAYKAR、KızılelmaとAkinciによる編隊飛行を飛行を披露…
  4. 欧州関連

    アルメニア首相、ナゴルノ・カラバフはアゼル領と認識しながら口を噤んだ
  5. 米国関連

    米陸軍の2023年調達コスト、AMPVは1,080万ドル、MPFは1,250万ド…
PAGE TOP