米国は近年、軍の近代化を図るため国防予算を大幅に引き上げているが、米空軍は予算不足で必要と思われる水準には達していない。
将来への投資を増やす為に戦力の空白覚悟で戦力整理を計画中
特に米空軍の近代化は冷戦期に製造されたレガシーな航空戦力を維持するために多くの予算を喰われ思うような成果が挙がっておらず、ステルス戦闘機F-35Aの調達速度引き上げや第6世代機と言われる次期戦闘機FXプログラムなど将来への投資を増やす為、大胆な戦力整理を計画している。
その内容はレガシーなF-15C/Dを出来るだけ早く全機退役させ、F-16C/Dも数百機は退役させるというもので、さらに爆撃機B-1BやB-2A、早期警戒管制機E-3、対地版早期警戒管制機E-8、空中給油機KC-10などの退役も検討されていると何度も報じられている。
米空軍は攻撃機A-10、偵察機U-2、情報収集機RC-135、無人偵察機MQ-9なども早期退役させようと計画していたが、このような戦力を失えば代替機がないという理由で米議会が拒否した。
では、それ以外の戦力整理に米議会が賛成しているのかについてはよく分かっていないが、これだけの戦力を早急に整理してしまえば一時的に米空軍の航空戦力は大きく減少してしまうのは確実で、航空支配によるプレゼンス低下を許容できるのかに掛かっている。
将来的にF-15C/DやF-16C/Dが抜けた穴はF-35AとF-15EXで、B-1BやB-2Aが抜けた穴は開発中のB-21で埋めることが可能だが、早期警戒管制機E-3や対地版早期警戒管制機E-8の後継機種は開発されていないため、失われてしまう前線の航空管制能力をどのような手段で補うのか米議会に説明しなければ、A-10やU-2などと同じように拒否されるだろう。
ただし、NATO(北大西洋条約機構)も2035年までに早期警戒管制機「E-3 セントリー」を廃止し、全く別の手段で置き換えることを表明しており、米空軍もF-35や無人機をネットワークで繋ぎ収拾した情報を高高度を飛行するU-2で中継して後方の司令部に伝達する疑似的な「早期警戒管制網」構築実験を行っているが、実用化の目処まではたっていない。
関連記事:大型の早期警戒管制機は時代遅れ? NATO、2035年までに「E-3 セントリー」廃止
空軍が直面する予算不足をもっと簡単な方法で解決するのは予算を単純に増やせば良いのだが、今年、米空軍に割り当てられた予算は約1,660億ドル(約18兆円) で昨年よりも98億ドル(約1兆円)も増えているのに、必要と思われる水準に達していないと言うのだから、この問題は予算の多い少ないではなく米空軍が主張するように構造的な問題(レガシーな航空戦力が予算を食いつぶす)なのかもしれない。
だからと言っても大胆な戦力整理という方法は「劇薬」に近く、F-35Aにトラブルが発生したりB-21の開発期間が遅延すれば戦力の空白が長期化することも考えられるため熟慮を擁する決断になるだろう。
果たして、米議会は米空軍が提案する大胆な戦力整理を認めるのか非常に注目される。
※アイキャッチ画像の出典:Public Domain 米空軍のF-15C
時の最新鋭機で代替すると言われつつもまたしても生き残りそうなA-10
政治的にも相変わらずしぶとい
必要な航空戦力を米空軍だけでなく、海軍、海兵隊も員数に数えて検討してもだめなのかが素朴に疑問に思う。
ただ、F-15EXとF-35の組み合わせは、前者は単なる的に終わるだけで機能しないと思う。
数合わせという意味では、F-15EXもいいかも。
既存のF-15C/Dの機体寿命が付きかけており、F-35の生産数を早急に引き上げることができないなら、ボーイングの施設が活用できるので、いい案かもしれない。
しかして、自衛隊のF-15J/DJは、長生きだな。CFTも付ければいいのに。
ステルス機と的が編隊組むのはいい組み合わせだと思う
まあその役目は安価なヴァルキリーでいいんだけどさ
F-15E系は大型兵器の運用が楽だからね
何でもかんでもF-35に統合するのも、将来に渡ってF-35のウェポンベイサイズに縛られるのもアレだし
冷戦終結後の約30年間に、失敗しまくった新兵器開発プロジェクトで一体何億ドルをドブに捨てたのかと、米空軍のお偉方を小一時間説教してやりたいな。
旧式兵器の維持で予算を食い潰していると言うが、元を正せば、その後継兵器の開発が上手く行かなかったツケが、今になって回って来ているのだけど。
因みに、これは空軍だけでなく米軍全体の問題でもある。
失敗なくして成功はない
失敗しすぎているから批判しているのだが
そればかりはやってみないとわからないからなぁ。
何しろ米軍こそが先駆者だから前例がないわけで。
試してみる前から成功するか失敗するかわかるならだれも苦労しない。
米軍が失敗して初めて、このアイデアの実現化は難しいのだと実証されたというだけだしな。
英国という、その道の先駆者がいたんだけど
F-15やF-16のC/D型なんて江戸時代の戦闘機、現代では高性能な対空ミサイルを持った国相手ではやられメカでしかない。
今の日本ならXF9-1とハイパワーAESAとX-2で得た経験でステルスデザインの機体を数年で作り上げるのは造作もないことだろう、世界最高の性能が必要なわけではない、このような機体でもF15XやF-16C/Dよりはるかに役に立ち隊員の安全性も確保できる。
スマートスキンや随伴無人機、IRST、全視界ヘルメットなんかは今すぐ絶対に必要な物ではない、後付けか次世代機で採用すれば全く問題ない。
F-15JもF-2も寿命末期に差し掛かっている、今必要なのは軽トラックのような安くて酷使に耐えるステルス機をできるだけ早く手にすることであって、それでもSuー57やJ-20と比べて圧倒的に高性能な機体になる。
いまや単純な戦力で中露に勝てる国はもう何処にも存在しない
これ常識
お前の中ではな。
中国の人達は今日も元気だね
特にアメリカやヨーロッパ防衛用の第四世代機はもうあまり意味がない。
地対空ミサイルの射程が急激に伸びて戦闘機の有効性を減じた
それはないな。
ロシアの地対空ミサイルが優秀なのは認めるが、高額目標に撃たないとペイ出来ないだろう。
全ての戦闘機に撃つのはロシアの経済力ではきつすぎる。
A10は海兵隊か米陸軍に移管した方が良い気はするけどね。
コブラやアパッチよりいい仕事するだろうに。
戦闘機をF16とF15をF15EXへ
F35とF22を第6世代戦闘機能力付加し
A10は空軍から海兵隊へ
これじゃ無理か
うほっ
マルチロールの夢を捨てて用途専用機でアキラメロン
高速の指令母機とドローン部隊で航空艦隊を再編するのだ
新兵器の研究開発製造と既存の戦力の維持って人員被ってないから、
予算をより多く振ってもインフレ率が過大に膨れ上がるなんてことにはならなそうだけど