米海軍はベル・ヘリコプターとボーイングが共同開発した艦上輸送機「CMV-22B」の初号機を受け取ったと発表した。
参考:Bell Boeing Host First Reveal Ceremony for CMV-22B Osprey
F-35C搭載エンジンを空母に届けることが出来る唯一の輸送機「CMV-22B」
このCMV-22Bは、洋上で活動する空母へ補給物資を届ける「C-2グレイハウンド」の後継機として垂直離着陸機「V-22オスプレイ」をベースに開発された艦上輸送機で、空母にF-35Cが搭載しているエンジン「F135-PW-400」を届けることができる。
ベル・ヘリコプターとボーイングによれば、CMV-22Bはオスプレイファミリーの中でも非常にユニークな特徴を持っており、最大6,000ポンド(約2.7トン)の貨物を搭載したまま1,150海里(約2,100km)を飛行することが可能で、F-35C搭載エンジン「F135-PW-400」を洋上を航行中の空母に届ける事ができる唯一の航空機だと言っている。
ただしテストに用いられたプロトタイプのCMV-22Bは、昨年に空母「ジョージ・H・W・ブッシュ」で実施されたテストで米海軍が重要視している「F135-PW-400」輸送要求を満たすことが出来なかった。
通常、空母に航空機用エンジンを輸送するには、金属を腐食させる塩分を含んだ風から精密機器を保護するため海軍標準コンテナに「密閉した状態」で輸送する決まりなのだが、CMV-22Bの貨物室に海軍標準コンテナを搭載することが寸法上難しいため、F135-PW-400はコンテナを使用せずむき出しのまま塩分を含んだ風に晒されている空母に輸送しなければならない。
しかも、F135-PW-400をCMV-22Bの貨物室から積み下ろすには機体の一部を分解する必要がある。
現行のC-2は着艦後、場所をあけるため直ぐに主翼を折りたたんでタキシングしながら駐機スポットへ移動することができるが、CMV-22Bは主翼とメインローターを折りたたむとタキシングすることが出来ないため、C-2よりも手間がかかり、空母の発着艦作業を妨げる要因になると指摘された。
当然、米海軍も問題に気づいているがF-35Cの空母運用開始が2021年に控えているため、数年かかると言われる胴体の再設計などは現実的に不可能で、米海軍やベル・ヘリコプターも納入されたCMV-22Bが、これまで指摘された問題を解決したのかについて明らかにしていない。
不完全な状態で納品された可能性が高いCMV-22Bが、第二のKC-46Aにならないことを祈る。
補足:どうしてこうなった? 米軍を悩ませる海上輸送と空中給油機の問題
※アイキャッチ画像の出典:Bell Textron Inc. CMV-22B
この前初めてこの問題を見たけどもう作っちゃったのか…
動作不良が無いといいね^^
試験飛行も含めあと2、3年掛かるかなぁ
KC-46Aは先進性と大胆な設計改良がボーイングに絶賛されてる
レーダー積んで出雲に乗せろ。
E-2Dのシステムを載せられれば、強襲揚陸艦の軽空母化が進むし、他国の軽空母や強襲揚陸艦向けに売れそうなのに。
オスプレイがf35のエンジンを搭載できる設計じゃなかったということか
もうC-2を引き続き運用すればいいんじゃないの
最近、米軍はアホばっかりやな
最悪CH-53E/Kならなんとかなるんでねーの
ならねーよ。普通に機体の大きさをwiki等で見くらべろ
F135-400 5.6m×1.2m
CH53K 9.1m×2.6m×2.0m
他人に見比べろとか命令しながら、自身がこの程度の数字の見比べすらできないとかさすがですね。
米海軍のC-2では径の細いF404/F414エンジンは積めてもF135は積めないし、航続距離の問題もあるので新型の輸送艦載機は必要になるのですが、設計時期のタイミングでV-22の設計段階で要求できなかったのが痛いですね。
リフトファンがあり全長の長いF-35B用F135エンジンがMV-22で強襲揚陸艦に空輸できるのは分解可能な箇所が増えてるのか、F-35Cと同じで剥き出し空輸なのかは気になりますが、後者なら海軍もあんまり気にしてないのかもしれません
ラップでくるんで、運ぶんじゃないか。
むき出し搭載でも、オスプレイの機体ごと格納庫のデッキまて降ろしてから初めてエンジンを降ろすんじゃないかな。甲板上で降ろす事はあるのかな?格納庫デッキで降ろすのなら、海軍は潮風はさほど大きな問題にはならないと考えているかも。