ポーランドメディア「Defence24」の取材に応じたエストニアのラーネト国防相は「自由に値段はつけられない。安全保障は自国の文化や社会の生存を担保する唯一のものだ」と述べ、安全保障に対する意識の高さはポーランドに匹敵する。
参考:“Piorun okazał się najlepszą opcją”. Minister obrony Estonii o współpracy z Polską [WYWIAD]
常に不意の来客に備える必要があり、いつ玄関のベルが鳴るのかは誰にも分からない
ラーネト国防相は「絶対に我々はロシアを恐れない。政治家も国民も国防支出の大幅増額(2022年2.3%→2023年2.7%→2024年に3.1%)を支持しており、正直なところ自由に値段はつけられない。安全保障は自国の文化や社会の生存を担保する唯一のもので、ことわざにも『戦争を避けるには戦争に備えよ』とある。我々は国を守る戦いにオープンなアプローチを採用しており、危機発生に国民全員が協力しなけばならない事を知っている」と主張。

出典:Public domain エストニア国防軍
さらにエストニアの特徴的な取り組みに「予備軍(エストニア防衛連盟)」の存在をあげており、ラーネト国防相は「我々の義務教育には軍事訓練が組み込まれているため、ほとんどの人々が予備軍に参加して定期的な演習に参加している。これは国を守るべき人々がきちんと準備しているという安心感に繋がる」と述べているが、エストニアの演習は形式なものではなく非常に実戦的なもので有名だ。
突発的に実施されるシークレット演習は政府や軍の即応性を試すもので、政府は如何に状況を素早く理解して政治的な決断を下せるか、軍は如何に素早く予備軍の召集、部隊の編成、想定戦場への移動を実行できるかを問われ、独特な演習の目的についてラーネト国防相は「様々な不測の事態に対応できなければ意味がなく、この演習は国民にどんな脅威にも対応できるよう準備が出来ているというシグナルだ」と述べているのが興味深い。

出典:public domain フィンランド国防軍のK9
ロシアに対する備えについてもラーネト国防相は「ウクライナでロシアの電撃戦が成功しなかったことを考慮する必要があり、ロシア軍の戦いは第二次大戦の手法に戻り大砲を重視しているため、防衛計画を修正する必要がある」と説明、具体的にはポーランドと同様にK9を取得する予定だと述べている。
エストニアは導入したK9の性能に満足したため2020年8月に追加発注(9月22日時点でK9を24輌保有)を行ったが、ラーネト国防相の口ぶりだと「更にK9を追加取得する」というニュアンスで「装輪式榴弾砲の購入も決定した」と述べており、リトアニアが導入を決めたCaesarを調達するつもりなのかもしれない。

出典:public domain Caesar
因みにラーネト国防相は最後に「常に不意の来客に備えなければならない。いつ玄関のベルが鳴るのかは誰にも分からない。これはロシア連邦と国境を接する全ての国に言えることで、玄関のドアは常に閉じて固く固定する必要がある」と付け加えており、安全保障に対する意識の高さはポーランドに匹敵する。
関連記事:エストニアが韓国製自走砲「K-9」を追加発注、累計輸出台数は600輌超え
関連記事:戦争を回避するには戦争の準備が必要、ポーランドが軍を30万人以上に増強
※アイキャッチ画像の出典:Cpl Madis Veltman EST Army/CC BY 2.0
ロシアの嫌われっぷりが目立ちます。
資源開発でも参入していた企業に対してハシゴを外すような結果となっており、今後に大きな影響が出るでしょう。
ウクライナ侵攻によるデメリットを想定していたのでしょうか?
単純にロシアから手を引けば良いって訳じゃなくて、自由主義陣営が抜けた穴にどこが入るかが問題になってくる事もある。
日本が手を引かなかったのは中国に渡るのを阻止する目的がある。
たぶんメリットしか考えてなかったんだと思う。プーチン的には2日でキーウを堕とすつもりだったから、ロシアの快進撃に世界が恐れおののいてひれ伏す未来しか思い描いてなかったんだろう。
ウクライナの場合鳴ったのは玄関のベルではなく、警報装置で
しかも固定したドアごと蹴破ってきたのは国家ぐるみの武装強盗だったからなぁ。
防衛計画を常に改定し、実行しておかないと最低限の安全保障も得られない。
我が国もロシア連邦と国境を接する全ての国のひとつなんだから
少なくとも国を挙げて安全保障の意識を高める努力はしないといけないと思う。
もうロシアと戦争して
懸念を完全に取り除いちゃえばいいのに
NATOが参戦する大義名分はもうあるし
核のリスクはロシアが延命する限り永遠につきまとう
今の時点で大義名分があるなら4月時点で十分参戦出来ている、それをしてないならお察しでしかない。表向きのロシアへの攻撃トリガーはNATOへの攻撃(飛来する放射性物質含む)かウクライナ国内への核攻撃に対する通常攻撃だけのようだし、普通にまともな国家が攻撃の段取りするならウクライナへの攻撃は許さないか無差別攻撃も対象にすると公表してからだろう。
そのNATOの大義名分が具体的にどんな物かは分らないけど、それを振りかざして武力を使うならば今後同様のケースがあれば状況関係なく平等に武力介入してくださいとしか思わない。ウクライナ戦争だけ特別扱いは無しでやって貰わないとロシア批判なんて出来ないよ。
当然だけどNATO内部でも温度差あるし、いきなり戦争加盟国と国民を戦争に巻き込むってのはロシア並みの乱暴な話。ウクライナを守りロシアに打撃を与えたいなら今の時点で自らの国の意思として参戦すればいいだけで、どこにもそんな国が無いなら直接戦おうなんて期待なんて出来ないだろう。
>「自由に値段はつけられない。安全保障は自国の文化や社会の生存を担保する唯一のものだ」
それを理解してない人間がどれだけいるか・・・・。
アメリカ嫌いから、その敵のロシアを敵の敵は友だと思っている頭能天気。
世界の危機に対して金も武器も出したくないと、未だにこの事態を自分達とは無関係と思っている無思慮者。
平和NO武器平和NO軍隊で、呪文を唱えれば民主主義が守れると思ってる愚か者。
そんなんが多いですね・・。
アジア自由主義陣営の誇り韓国
西側で、唯一世界レベルの兵器を製造している国
先日は韓国が発射した弾道ミサイルが2発、自国領土を攻撃したり明後日の方向に飛んでったりしてましたが。
>西側で、唯一世界レベルの兵器を製造している国
主語でかすぎてアメリカを超える超大国韓国が爆誕しとる。
君、フィリピンの潜水艦の記事でも露骨な韓国推ししてたけど、何なの?荒らし目的?韓国の熱心な愛国者の人?
いずれにしろ西側で世界レベルの兵器製造と言えばまずアメリカドイツフランスイギリスだろ。
それを言うならアジアの西側で唯一だろ?日本が頑なに武器輸出をしないから韓国がその恩恵に預かっているわけで。
ロシアと近い国はどこもピリピリしてるなあ。日本が平和ボケしてるだけか?
自由に値段はつけられない・・・エストニアやポーランドの安全保障意識の高さには敬服するなぁ。
それから韓国製の兵器も次から次へと売れまくって凄いと同時に羨ましい・・・
日本の現実逃避で平和ボケした能天気な連中も少しは見習え!
「絶対に我々はロシアを恐れない。政治家も国民も国防支出の大幅増額を支持しており、正直なところ自由に値段はつけられない」
ソ連時代を経験した国だからな。説得力が違う。
「安全保障は自国の文化や社会の生存を担保する唯一のもので、ことわざにも『戦争を避けるには戦争に備えよ』とある」
チャーチルの「平和主義者が戦争を起こす」並みに日弁連や憲法学者たちが聞きたくない言葉だろうな。
バイデンが開発中止にしたアメリカの超長距離砲は作らないのかな
何処ぞの島国の緊縮増税大好き省とその操り人形にも言ってやってください
日本の軍事力は充分強い。大砲や戦車より科学技術力を高める方がいい。中露と陸続きの国は大変ですが…
まっこと、そのとおり。
適度な幅での財政出動と、減税で、日本の諸問題はだいたいなんとかなるんですけどね・・。
K-2売れ過ぎ問題
50年後の専門誌に今の専門誌のIII号戦車みたいな記載されてそう
ぶっちゃけ韓国が日本に売ってくれないだろうけど、こんな関係性でなかったら日本でもの導入アリだと思う
似たスペックの99式があるので、もし必要なら改良モデルを国内開発する方が防衛産業的にも利点があるかと。
公平に見て、K9と99式、どっちがいいのだろうか?
私には、K9はヨンピョン島の件の印象が強くて、スペック通りに使えないというイメージがあるんだけど。
普通に99式のアップデートか新型で良いからいらん。
何が悲しくてわざわざ仲の悪い技術も下の韓国なんかからわざわざ買う必要がある?
日本には国産でもっと優れたものがあるだろ。
少なくとも韓国だけはあり得ない。これは韓国兵器がダメだからではなく日本にとってメリットがなくデメリットしかないから。
実際それはそう
冷や飯食らいで導入数自体少なくこれからも削減される可能性濃厚な陸自特科の為専門に開発するのは無駄が過ぎる
その結果イニシャルコストもランニングコストもK-2より高い
絶対性能も今やK-2A2>99式>K-2無印
デメリットしか無い
ただ政治は軍事の上位存在だからね…
ミス
K-2→K-9
その絶対性能の根拠はどこから?カタログスペックだけ見て言ってる?まあ実戦が無いからカタログスペック見るしかないのはわかるが、それにしても韓国だけは無いわ。日本が導入するとしたらPzH2000あたりでしょ。装輪型でもいいならカエサル8×8やアーチャーも。
エストニアは東欧諸国の中でも1,2を争う対ロ強硬派であり、その意識が(ロシア系を除く)国民に浸透している。我が国と違い、国防の増強は国家の課題と見なされている。
今週、エストニア日刊紙「Eesti Ekspress」に、バルト諸国のインテル責任者たちへのインタビュー記事が掲載された。彼らがロシアをどう理解しているかがよく分かる。最近眼にしない良記事。
リンク
K9は値段安めで標準的な性能は持ってるし売れるのはおかしくないけど、
製造キャパって24時間操業しても全く足りないのでは
(そもそも、韓国で24時間操業とか労組が認めない現実があるし)
これ、どこのを持ってくるんだろうな、韓国軍納入予定分なんだろうか
現地生産を認める流れになるんじゃないですかね?
とにかく実績さえ取れれば、どこで生産しても構わないと言う柔軟性が
韓国製兵器の最大のメリットとも言えますし。