ドイツ海軍はかつてないほど規模が小さくなり、ドイツ空軍の航空機は地上から離陸することが出来ず、ドイツ陸軍の装備品はまともに動かない。
参考:Wäre die Marine einsatzbereit?
ドイツが支出した約4兆8660億円もの国防費は、一体何処へ消えたのか?
ドイツ議会の防衛委員会議長、ハンス・ピーター・バーテルス氏はドイツ海軍について「かつて無いほど小さくなってしまった、海軍は15隻のフリゲート艦を保有しているはずだったのに、7隻を廃止し、新たに4隻しか導入予定がない」と語り、ドイツ海軍の艦艇不足に警告を発した。
ドイツ海軍は、1982年から1990年の間に就役した7隻のブレーメン級フリゲート艦を廃止する予定で、すでに5隻が退役し、残りの2隻も2021年中に退役する。
その後継艦としてバーデン・ヴュルテンベルク級フリゲートを4隻建造したが、1番艦をテストした結果、重大な設計ミスが発覚しドイツ海軍が受取を拒否する自体に発展、改修を行い何とか1番艦をドイツ海軍に引渡したが、この時点で計画理より2年以上の遅延が発生しており、残りの3隻がいつ引き渡されるのか決まっていない。
バーテルス氏はさらに、陸軍が運用している53機の攻撃ヘリ「PAH-2(ティーガー)」についても言及し、特定のボルトに欠陥があるため飛行を中断している同機について、徹底的なチェックを行いボルトの交換を行う必要性を指摘した。
さらにドイツ空軍参謀総長が空軍の現状について発言し、空軍機はスペアパーツの不足にため地上に留め置かれているか、メンテナンスのため工場に送られているとし、ドイツ空軍の状況が良くない事を認めた。
今年2月に提出された報告書によれば、昨年、ドイツ空軍のタイフーンは128機のうち39機、トーネードは93機のうち26機しか運用が出来ない状態で、残りの機体は地上から離れることが出来ず、これは主にスペアパーツの供給不足が原因らしい。
そのため昨年、ドイツ空軍875人のパイロット中、NATOが定めた年間最低訓練時間(180時間)をクリアしたのは512人だけで、363人がこの基準をクリア出来ず、この状況に不満を抱いた、少なくない数のパイロットが空軍を去っていった。
ドイツメディアによれば、昨年ドイツ軍に納入された装備の内、まともに動いて就役できたのは39%に過ぎず、特に問題なのは、エアバスA400M輸送機、プーマ装甲歩兵戦闘車、レオパルド2戦車だと指摘した。
もはやドイツ連邦共和国軍のなかで、まともに機能している組織や装備は無いと言っても過言ではなく、その原因についても「スペアパーツが不足してる」と繰り返すのみで問題の根本が見えてこない。
ドイツ海軍はかつてないほど規模が小さくなり、ドイツ空軍の航空機は地上から離陸することが出来ず、ドイツ陸軍の装備品はまともに動かない。
そもそもドイツが支出した約4兆8660億円(2018年度)もの国防費は一体、何処へ消えてしまったのか?
これこそドイツ軍、最大のミステリーかもしれない。
※アイキャッチ画像の出典:Ein Dahmer / CC BY-SA 4.0 バーデン・ヴュルテンベルク級フリゲート
ドイツ軍の人件費比率は日本の45%より高い57%なので、そっちに食われているのでしょうね。
退役後の年金などが人件費に含まれているかは調査不足ですが、年金が人件費と別途で軍事費に含まれているなら、装備品の稼働率に影響しそうです。
人件費とか非効率な組織構造だろうなぁ…
日本の財務省も一括購入認めなかった結果状況変わって導入予算爆騰とかよくあるけど
そういうのがすべての部門で発生してたらそれだけで予算半減ぐらい簡単にしそう
非効率なお役所仕事でしかも融通効かないってドイツと共通する国民性な気がする
現状の違いは共産圏の驚異にさらされ続けてる日本とEUに守られてるドイツの差だろうな
社会福祉事業への費用として国民の手に戻ったのであれば、それに勝る使い方はありません
日本も使えない兵器ばかりバカの一つ覚えみたいに買ってないでドイツを見習うべきでは?
前と同じ人?
何度も懲りずに同じ主張するねぇ。
軍事に興味あるとも思えないけど、ガチ左派の方?
・自衛隊を国防軍にする
・武器輸出をどんどん推進(輸出額世界4位)
・海外派兵もする(旧ユーゴ空爆作戦、アフガン派兵で死者57名)
私は右だが、無知なアンタみたいに簡単にドイツを見習えとは言えません
福祉で飯食わせてもらいたいニートでしょ(笑)
脅威に直面してるのによくそんなことが言えるな……
もっとちゃんと勉強することをおすすめする
予算の使い方回し方の不味さを見習えとは、これ如何に?
バカは口を挟まないようにしなさい。
社会福祉費と軍事費を一緒にするなんて
蓮舫レベルのバカ
ドイツ「EUとかいう牧場兼肉壁ほんと有能」
ドイツ連邦軍とかいう生活保護集団www
最近進んでた冷戦後の緩和ムード と財務関係者の力が強くなり過ぎてるのが原因ではないかな
最近の経済的不景気・赤字の是正を口実に財務関係者の力が強くなって、必要予算ですら、削れる所を削ろうとした結果だろうな
ちなみに最近のアメリカ艦艇による衝突事故の多発も
予算削減による訓練不足が原因では?、っと指摘されてる
かくた
バーデン・ヴュルテンベルク、結局何をどうやって受け取ることにしたのでしょうか? 欠陥は直せばいい(いいのかしら)と思いますが、「見当違いの装備」は今さらどうしようもないと思います。
何回もおんなじ趣旨の記事書くね笑
要求仕様を決めたのは海軍ですから、艦体の傾斜などの欠陥が修正されれば受領する事になります。
ドイツ海軍は非対照戦やグローバル展開を重視し過ぎたため、結果としてロシア海軍の増強に対応出来ない「見当違いの装備」になってしまった訳です。
ここのところ、冷戦型の艦を建造し続けたおかげで増大著しい中国海軍向けの艦隊を保有出来た海上自衛隊とは対称的です。
海自に先見性があったのか、はたまた単に保守的だったのかは分かりませんが…
日本の場合敵は最初から中国ロシアだからじゃないですかねぇ。陸上は対テロを用意したみたいですが、海上は敵が変わりませんから。
いくら「見当違いの装備」でも要求仕様を出したのは海軍だから、艦体の傾斜とかの欠陥が修正されれば受けとる事になります。
ドイツ海軍は非対照戦やグローバル展開に向いた先進的な艦を計画したのでしょうが、結果としてはロシア海軍の増強に対応出来ない艦が出来上がってしまいました。
海上自衛隊は逆に冷戦型の艦を作り続けたおかげで、増大する中国海軍に対してそこそこ有力な艦隊を保有することが出来ました。
日本に先見性があったのか、はたまた単に保守的だったのかは分かりませんが…
重複投稿失礼致しました。