米国もロシアも「NATOの東への拡大停止」について一歩も譲る気はなく、プーチン大統領は着々とウクライナ侵攻に向けて準備を進めている。
参考:Ukraine crisis: Emmanuel Macron calls for EU security pact with Russia in blow to Western alliance
参考:Nothing less than NATO expansion ban is acceptable
参考:Russia Masses Iskander-M Ballistic Missiles Near Ukraine As Its Build-Up Is “Almost Completed”
参考:Россия перебросит в Беларусь зенитные системы С-400
ロシアはNATOがウクライナの加盟を認めないという保証を米国が約束する以外何も受け入れない
ロシアとの初回交渉を終えた米国は幾つかの部分で話し合いの余地があると考えていたが、ロシアのペスコフ大統領報道官は「提案した新しい安全保障協定の内容はワンパッケージで意見の相違を1ヶ月も1年も議論したくない」と声明を発表、ラブロフ外相も「ロシアは提案した要求について具体的な回答を強く期待している」と述べていたが「ロシアはNATOがウクライナの加盟を認めないという保証を米国が約束する以外何も受け入れない」と19日に新たな声明を発表した。

出典:Ministry of Defense of Ukraine / CC BY 4.0 ウクライナ軍の演習風景
米国は東欧諸国からの戦力引き上げやウクライナへのミサイル配備禁止について話し合いに応じても「NATOの東への拡大停止については絶対に受け入れられない」と繰り返し表明しており、もはや交渉決裂は時間の問題でプーチン大統領は着々とウクライナ侵攻に向けて準備を進めている。
ミサイル防衛シールドをもたないウクライナに効果的な短距離弾道ミサイル「イスカンデルM」をロシアが大量に鉄道輸送している様子が確認されており、ベラルーシ南部と西部に軍事演習目的で移動させたロシア軍の規模や装備は「通常の演習規模ではない」と海外メディアが指摘しているほど大掛かりなものでS-400やSu-35が持ち込まれたらしい。
The video shows what appears to be at least 8 9M723 short-range ballistic missiles with a 500+ km range. This could be the Iskander-M system we saw coming from the Eastern Military District. (h/t @ELINTNews) https://t.co/ThKehn5Nh6 pic.twitter.com/13UUnRyT5Y
— Rob Lee (@RALee85) January 18, 2022
つまり交渉決裂と同時にロシア軍は弾道ミサイルでウクライナの重要拠点やインフラを破壊、米国やNATOが武器や弾薬をウクライナに運び込むこむのを阻止するためベラルーシ南部に配備したS-400で睨みを効かせ、ロシア国境とベラルーシ国境から同時に地上軍を侵攻させキエフを包囲するつもりなのだろう。
現在EUの議長国を務めるフランスのマクロン大統領は19日夜、行き詰まったNATO/ロシアと米国/ロシアの交渉に新たな局面をもたらすためEUとロシアが安全保証問題について協議すべきだと発表したが、ロシアは交渉局面をただ増やすだけの行為を「ウクライナ支援の時間稼ぎ」と判断する可能性が高くマクロン大統領の提案にプーチン大統領が応じるとは到底思えない。

出典:Jens Stoltenberg
どちらにしても米国もロシアも「NATOの東への拡大停止」について一歩も譲る気はないので、欧米メディアはロシア軍によるウクライナ侵攻が現実のものになると認識し始めたと管理人は感じている。
勿論、まだ交渉の余地は残されており奇抜な外交アイデアを主張するメディアもあるが、、、
※アイキャッチ画像の出典:Wendy R. Sherman
善し悪しは置いといて、プーチン大統領の指導力や才能は凄いと思う。
国内や組織の統制という意味ではもちろん傑物だけど
対欧米でやってるのは、囚人のジレンマの中で敵対行動を取ってるだけに見える
結局欧米が妥協をやめて全面戦争に入った瞬間、全員損しかしないし、要はチキンレースで失うものが多い方がしゃーなしに譲ってるだけっていう
もちろん、そのギリギリのラインで利益を得ることを成果や能力と言っても良いんだけど
ww1で敗北するまでハンガリーではベルヒトルト伯爵(当時のオーストリア外務大臣)も似たような評価だったと思うんだよね
欧米から経済制裁喰らって国内人気ガタ落ちでヤケになってるだけだぞ
国内不満の目を逸らす為、国内人気を回復する為、なんらかの外交的な成果が
必要って悪パターンに陥っている気がする
そこに戦争を利用するのは現代ではもっとも悪手だと思う
ウクライナの線までNATOに進出されたくないって動機自体は分かる気もするが
そもそもウクライナをNATO側へ追いやったのはクルミア強行編入の暴挙と
その後の親露な武装勢力を煽ったウクライナ切り取り政策の結果だし自業自得と
言える
せっかく石油や天然ガス資源に恵まれて外貨獲得手段があるのに、そっちで国家
収益を伸ばそうとせずに、経済制裁くらうような悪手な外交問題ばかり起こす
のか、これはイランも同じなんだけど不思議でならない
国土から金が湧いて出て来る資源国って無資源な日本からすれば羨ましい限りなんだけど
ぐうの音も出ないくらい正論
多分、ロシアという国は侵攻してしまったら今回で無くなるやろう
ロシア内で離反する地方が出てくる
それこそ現状でロシアは分裂の危機が深まってきてるから最後の賭けなんかもしれんが
ウクライナ侵攻(領土獲得)は既定路線で
アメリカをはじめとした西側がどこまで対応できるかの一点ですね
バイデンの失言癖が発揮されて
> 「小規模な侵攻」であれば、全面侵略の場合に比べて対応は軽いものになるだろう
とか言っちゃったもんだから火消しが大変らしいけど
まあ、おかげでロシアとしてはアメリカの腹が読めて大層動き易くなっただろうねぇ
自己レス(見れば分かるけど
他人事みたいに言ってるけど同じ調子で
「金門島だけならセーフ」とか「尖閣だけならセーフ」とか言い出さないかとても心配
米日が極東に釘付け、欧州はロシア産天然ガス&石油でシャブ漬けだった時点でプーチンの勝利は決定。
あとは勝利の確定が西側の譲歩で成されるか、武力衝突で成されるかの違いでしかなかったが、後者になってしまうのか。
金融制裁対策も中国との密約でも有るのだろう。
もしかすると10月の中露日本一周はその為だったのかも。
プーチンは何処まで読んでいたのか。
正直なところ、欧州のエネルギー政策が西側最大の失敗では無いかと思う。欧州は反省して欲しいが、無理だろう。
2010年代に脱原発で欧州とりわけドイツをやたら持ち上げてた有識者()やマスメディアも悔い改めてほしい。
逆に言えばロシアは切れるカードを全部切ってしまった訳で、ここで何事もなく引き下がったら今後ロシアが近隣諸国に対して行う軍事力を伴った恫喝行為が全部相手にされなくなりますよね。米中といった大国プレイヤーから見下されるのは間違いないし、エストニアやグルジアといった(ロシアから見て)格下の隷属国にも足元を見られ始める展開になると、それこそなし崩し的にNATOやEUの東方拡大が進行するように思います。だいいち自尊心の回復を求めてウクライナを攻撃しているロシアの現政権にとって、それは受け入れられないことでしょう。
侵攻があるかどうかではなく、どの規模でどのように(欧米の介入を回避しながら)行われるのかという段階にあるのではないでしょうか。
もっともここでロシアが日和るようなら、日本を含めたロシアの脅威にさらされる国々にとっては力関係を再構築するチャンスですが。
戦争というものは不測の事態がつきもの
開戦せずに目的を達すればプーチンは天才、もし局地戦が全面的戦争に拡大すれば今世紀のヒトラー認定
あまりに危なっかしいですよ
バイデン相手ならポーランドあたりまで引き出せると思ってるんじゃないですかね今なら
毎回ロシアは良くやるね…
SU-57も出てくるかな
ドイツ「天然ガスください」
ロシアがウクライナに侵攻したらNATOやアメリカ軍の直接介入がない限り確実に敗北するよね。
西側諸国も武器弾薬の援助をしているみたいですけど、焼石に水レベルですね。
本気の援助ではないですよね。免罪符が欲しいだけのよう
新冷戦の始まりかぁ
プーチンもバカな事するね、曖昧戦略こそロシアが最も利益を得られるのに‥
侵攻何かしちゃったらアメリカ以外のNATO君が本格的に軍備を増強しちゃうし、どんな理由があれウクライナ併合は対外的にも支持は得られないでしょう
ロシアの衛星国も万が一の保険を得るため中国に接近するし、自分からロシアの勢力圏にダメージを与えるとか‥本当に愚かだ
それだけ西側制裁が苦しくて、現状打破に戦争まで賭けないと政権が持たないと読める
バイデンはそこを見抜いて動けるのか怪しい
管理人の言う、奇抜なアイデアってどんなのかしら
完全に想像でものを言うけど
要は日本で言う「中国・韓国と国交を断絶せよ!」みたいな話だったりして
まあ、与太話として聞きたい気持ちはありつつ聞いてもしょうがない(このブログのカラーでもない気がします)し
結局、そこで言いたいこととしては「正攻法での外交的打開策無し」なんでしょうけどね
将来の国益より自身の権力基盤を取ったんじゃないですかね。バイデンほどの間抜け相手とかこの先そう出て来ないでしょうし、今二方面やれる決断は無理と。
バイデンは武力介入完全に否定してるしね。経済制裁チラつかせてるけど安保理全会一致で封殺してるはずの北朝鮮すらいつまでたっても崩壊してないわけで。
ドイツも侵攻したらノルド停止するっていってるけどクリミア以降にノルド2できたわけで本気でロシア止める気はないでしょう。
仮にウクライナに侵攻しても、東部を併合するかというと微妙だと思います。
クリミアの編入後、経済支援の財源が足りずロシアの年金基金から抜いて当てたりしてます。
年金問題では反政府デモが起こるなどロシアでもセンシティブです。ウクライナは政府がボンクラで年金積立がないんだそうです。
要は編入後のクリミアはお荷物だそうです。
ウクライナの東部2州の住民もロシアへの編入を願っているそうですが、ロシアにとっては更に負担が増えるのでどうかなと思います。
一方で、一部併合したからといって、他のウクライナ領域や周辺国に西の軍備が強化されれば無意味で、併合はロシアにとってメリットが無いなと思います。クリミアは海へのアクセス確保のメリットがありましたけどね。
侵攻して何をどうしたいのかよくわからないんですよね。できることといえば、軍事施設の破壊くらいでしょうかね?
割と目的は明確だと思うけどな。
ロシアが解決したいのはドンバスのロシア系住民とNATOとの緩衝地帯の設定。
ドンバスは併合するか連邦加盟の独立共和国にする。
緩衝地帯についてはウクライナ東部の軍事力を排除した上で、ドンバスとロシア国境から一定範囲をウクライナ領を非武装地帯にする事をウクライナに呑ませる。
ウクライナがNATOに加盟しないなら単独ではロシアにとって大した軍事的脅威にはならないかと。
クリミア自治共和国のケースと同様にドネツク自治共和国の分離独立を既成事実化し、これ以上のNATO加盟国不拡大の言質を得れば当面は不満が無いんじゃないかと。
プーチンの巧妙なところは、地域住民の自主的新ロシア選択をロシアは支援するという建前を堅持していること、という見解もあるようです。
侵攻の有無に係わらずドネツク自治共和国の分離独立が既成事実化すれば、ウクライナの主権をあからさまに侵害する要求は行わないように思います。
ウクライナ版スルプスカ共和国みたいなの作って事実上の分割連邦化狙うのかね
ロシアがドンバス地方のロシア系住民を守るかも、と外向けに発言していますが、それは介入の口実として使えても、それを目的に侵攻することは考えにくいんですよね。
NATO加盟の阻止は安全保障なので動機としてわかりますけど、ドンバスだけに緩衝地帯を設けても、ロシアとウクライナの国境線は遥かに広大なので、安全保障上の意味は薄い気がします。
それでウクライナがNATO加盟を思いとどまるかどうかは別ですし。
国境線全てに実力で緩衝地帯を作ろうとすれば、かなり大規模な戦闘になりそうですし。
要は、軍事侵攻からウクライナのNATO加盟阻止への道筋がよくわからないんですよね。
ちなみに、クリミアもクリミア共和国としてロシア連邦に加盟しています。で、ロシアの財政の重荷になってるそうです。セヴァストポリは連邦市ですが。
ドンバスの併合は連邦共和国であっても重荷でしょう。
ああ、プーチンが欧米に突きつけてる諸条件を、ウクライナをボコボコに殴って二国間の講和で呑ませるってのはあるか。講和条件を破ったらまた来るよ、と。
ウクライナが徹底抗戦なら、キエフの占領と政権転換までやるのかな?
ドンバスはウクライナ領内にあってこそ価値があるので、「自治権の拡大」を入れる程度と想像。
ロシアはドイツという味方を得てから、西進をすすめ続けてるね
ドイツのアシストは強力に効いてるから、NATOはもう殆どなすすべがない
ドイツ当てにしないでポーランド米軍増員した前政権無かったら普通にベルリンまで進軍出来てますね
ウクライナはどういった防衛戦略で望むつもりなんだろう?
結果は見えているとは言っても何もせず殴られてやるつもりはさらさらないだろう。
かといって、有効な防衛方針も思い浮かばない。
ゼレンスキー大統領「最新の防衛方針の極秘資料、どこに置いてあったかな?」
ロシア大使館「大統領執務室の机の右袖の上から3番目の引き出しにある青と黄色で縁取りされた、
約3㎝の厚さのファイルがそれですよ。昨年からの改正点は、ここですよ。ほかに質問は?」
みたいな状態かと思う。
執務室はもともとソ連製の建物で、しばらくは親露大統領が続いていたし、汚職が横行する状況だから
防衛戦略なんかも筒抜けになっているような気がします。
ネタじゃなくてガチでこれがあり得るからね
汚職や国家戦略のミス等、半ば自業自得の面もあるし負けてもしゃーない
古典的手法抜きでもロシア側がサイバー戦でも完勝してますし、失言した段階でウクライナは戦地になるか見捨てられるかで勝ち筋がないですね…
ウクライナ側は志願兵や民兵だらけなので、機動防御みたいな器用な真似は厳しそうですよね…。一部の正規軍機械化部隊などを応援打撃にして、他の低練度部隊は今までやってきたように塹壕を掘って蛸壺に兵士を配置して戦線に貼り付けるしかないのではと思います。
自国民を肉の盾にして市街地ゲリラ戦を展開して時間とロシア側出血を稼ぐという考えもありそうですが、露はそんなの気にせず住民ごと街を焼き払うだろうことはソ連軍主力だったウクライナ人がよく分かってそうですし、やはり郊外での野戦防御に徹するような気がします。
バイデン発言で、西側がウクライナを見棄てるつもりなのがバレてしまった、まあトランプがいても結論は同じだろうが。
もはや必敗のウクライナは今後はトルコなどの第三極に接近を図るだろう、そして旧ソ連諸国、旧東側は安全保障の再確認と見直しを始めてNATOは揺らぐ
漁夫の利を得るのは誰か(笑)
少なくともトランプなら陸軍派遣はしなくても、それ以外の抑止力なりトップ電話会談とかはやろうとしたでしょうね。戦争を避けるための抑止力を最初から否定せず
あっさりと、ウクライナはロシアと安全保障条約を立ち上げるべきとか言い出してた気がするw
それもあながち間違いでは無いから
で、東欧の他国には逆にテコ入れしてバランスを図る
棄てるもんは棄てて守れるもんだけ守る、経営者の感覚ね
アメリカ側は最初からウクライナに侵攻した場合、ウクライナをアフガニスタン化させるつもりのようやね
つまり最初の侵攻は全部成功させて、侵攻後に延々と安定させず
ロシアに延々と出血を出させる方針
アフガン化する要因とは、どんな条件なのか?
汚職がひどい?他民族?宗教的な問題?
これ、もしアメリカが台湾もアフガン化させようとしたら、、。(こわっ!)
まあ、中共ならウイグルみたいに粛清するから、そんなことはないと思うが、。
それはそれで問題だけどね。