ウクライナ軍は7日もヘルソン州とハルキウ州で利益を上げ続けており、ロシア軍は反撃を阻止できないまま後退を余儀なくされている。さらに参謀本部は「サキ空軍基地の爆発はウクライナ軍のミサイル攻撃によるものだった」と認めた。
参考:Генштаб подтвердил, что базы в Крыму обстреляли украинскими ракетами
何で攻撃したのか?という点に疑問は残るものの「煙草の火の不始末」ではなかったことが公式に確認された格好だ
ヘルソン州ではウクライナ軍が新たにNovovoskresens’keやShchaslyveなどを解放、ロシア軍は反撃を阻止できないまま後退を余儀なくされており、航空支援を受けたウクライナ軍は着実にロシア軍を押し返している。
特にNovovoskresens’keを失ったロシア軍はNovodmytrivkaやDavydiv Bridへの補給や移動は難しくなり、逆にウクライナ軍はNovovoskresens’ke周辺の突出部を拡大していけばNovodmytrivkaやDavydiv Bridのロシア軍を孤立させることが可能だ。
ノーバ・カホフカに向けて伸びる突出部もShchaslyveを解放してさらに前進しているため、これがドニエプル川まで貫通すればヘルソン北岸地域の右半分に展開するロシア軍は袋の鼠だ。

出典:Google Map ハルキウ州の戦況/管理人加工
予兆なく開始されたハルキウ州での反撃は「ほぼ1日」でバラクレヤを含む複数の拠点を解放、このままウクライナ軍はクピャンスクに向けて前進してイジュームの補給路を遮断する公算が高く、直接イジュームに向かいスラビャンスク方面のロシア軍を背後から脅かすかもしれない。
ロシア軍はウクライナ軍の前進を止めるため激しい砲撃を加えており「Semenivkaに戦力を集結させつつある」との報告もあるが、もはやウクライナ軍の突破が早いか、ロシア軍が戦力を集結させるのが早いかの勝負で、素早くSemenivkaやShevchenkoveを抜かれればクピャンスクすら危なくなってくる。

出典:Генеральний штаб ЗСУ
さらに興味深いのはウクライナ軍参謀本部が「サキ空軍基地の爆発はミサイル攻撃によるものだった」と公式に認めた点で、クリミアの敵空軍基地に対する一連のミサイル攻撃の中で「サキ空軍基地への攻撃が最も成功を収めた」と明かしている。
現時点でクリミアを直接攻撃できるミサイル兵器をウクライナ軍は保有していないため、何で攻撃したのか?という点に疑問は残るものの「煙草の火の不始末」ではなかったことが公式に確認された格好だ。
関連記事:ウクライナ軍がバラクレヤを解放、さらにロシア軍を押し返すため前進中
関連記事:ウクライナ軍が多方面で反撃、ロシア軍はアントノフスキー橋の修復を断念
※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ
トップのボリューム写真の自尊榴弾砲は何でしょか?
155mmよりデカく見えるんだけど、錯覚なのかな???
2S7ピオン自走カノン砲では?
口径203mmなので錯覚ではないかと
2S7、203mm自走カノン砲?
ヘルソン方面は補給が絶たれて弱体化
ハルキウ方面は兵力引き抜かててガタガタだったんかな?
まぁいずれにせよウクライナの反撃が順調そうで何より
数日前にゼレンスキー大統領が複数方面での攻勢について言及した通り、このハリコフ方面での反撃は当初から計画されていたものなのでしょうか?
南部に集結させた機甲戦力以外にも別の部隊を編成して準備していたのでしょうか?
全て見越した上での攻撃であれば、あっぱれとしか言いようがないです。
イジューム周辺の偵察は1か月以上前から継続して行われており、
ウクライナはこの地域のロシア軍がどれだけ減少しているかは絶えずチェックしていた模様です。
ロシアからも毎日のように威力偵察のような突撃が繰り返されてきましたが、
8月下旬からは砲撃のみで突撃回数は減ってきており、この地域のロシア軍に変化の兆しがありました。
それが、再攻勢のための戦力温存か、ヘルソンへ移動させたための戦力減かは不明でしたが
ウクライナは後者と判断して攻勢に出て、今のところ成功しているようですね。
クリミアもヘルソンへの攻勢も大規模な陽動
露軍の注意を南に集中させてからの、本命は手薄なった東部への奇襲が進行中て感じかな。
今の所物凄く上手くいってるよう見える
結果を見てると、ロシア軍の詳細な配置状況まで丸裸になってる感じですね
ここまで自軍の戦力配備状況の欺瞞隠蔽してなかったとは、、
TB2などウクライナ側の偵察能力だけではここまで即時かつ正確に把握しきれないでしょうし、おそらく偵察衛星の情報を(公式には認めていないものの)逐次提供している国があるのでしょうね
常時動いている戦線やその後方支援部隊をいつ通るかわからない偵察衛星から常に隠しておくのは不可能に近いですし
あとはどれだけウクライナ軍が頑張れるか…西側からの援助もしっかり継続させて冬までにはある程度のところまで奪還してほしい
攻勢の主導権を明らかにウクライナ軍が握ってるな。下手したら戦争のイニシアチブも握ってるんじゃ
Wikiで確認しました
『発射速度は最大で1分あたり1.5発』だそうですから、発射速度の大きい155mmクラスのほうが使い勝手は良さそうですね。しかしデカイねえ、、、、
ワシントンポストにヘルソン攻勢負傷兵の記事が出てますが、ヘルソンのウクライナ軍は徴兵が多く経験も浅い一方で、彼らが戦ったロシア軍は装備充実していてコンクリートトーチカ完備の陣地にUAVジャマーがあり、偽基地局と思しきシステムが展開しているなど、一筋縄ではいかないようです。兵士数も近く、正面からやりあうなら明らかにロシア有利な上にウクライナは陣地を攻める不利までついていて普通なら勝てない相手ですが、兵站妨害がどこまで効いているか、見守ることになりそうです。
やはり主要拠点正面のロシア軍は堅いんでしょうね。ここ数ヶ月陣地構築に費やして増援の空挺も入れてるわけですし。
遠戦火力による間接的アプローチでどこまで抵抗力を削れるのか、興味深いものです。
ヘルソン方面では明らかにウクライナ軍の機甲戦力が少ない、歩兵を中心に進軍させてると
テレグラムでロシア側の証言や軍事ブロガーからも指摘されてるのを見ました。
やはり方々で言われてるよう、南は陽動で本命は東部攻勢何でしょうな
ヘルソン方面ではウクライナ軍が機動戦を成立させており、ロシア軍の強力な機甲部隊が燃料補給に苦しみ機動防御が満足に行えていない兆候があります。成功すれば――の話ですが、心理的圧迫でロ軍の最精鋭を最も弱体化する戦場に誘引した上で、戦力を引き抜かれ弱体化した他戦場を虎の子の機甲部隊で制するという、巧みな一挙両得を狙いに行ったのではないかと思っています。
今までの陣前逆襲レベルの攻撃とは次元が違う進展にちょっと感覚が追いつきませんね(笑)
>バラクレヤ突破
クピャンスクにより深く楔入するにしても、M3道路に沿って領域を広げイジュームの後方を脅かすにしても、チュグエフ方面やイジューム西側面からの助攻が欲しいところ。単一軸だと、そこに集中した防御なり反撃なりで対応されてしまうので。というかこれ攻撃正面に一個旅団は入れてますよね? 第三戦車旅団の一個大隊基幹だけというのはさすがに有り得ない…
攻撃兵力の数=以後の進展の可能性の幅、なので続報に期待。
>インフレット川橋頭堡~ヘルソン戦域北部
この橋頭堡も夏の間中、ロシア軍が数個旅団で圧迫してた筈の戦場なんで感覚が(笑)
ヘルソン戦域中北部では、ウクライナ側が小規模限定的ながら航空作戦すら可能になっている状況のようですが、それでもノヴァ・カホフカに向かう大平原に突出出来るかというと冒険なのは否めないような。
戦域北西角のロシア軍部隊は、後方を脅威され補給困難な状態で圧迫されてるわけですから、それこそ浸透攻撃の教科書的には近日中に戦線が倒壊してもおかしくはない状況ではありますが、さて。
今のロシア軍の陣地の構成の仕方は、機動防御第一で、前哨となる第一線の兵力を減らして、第二線、第三線以降に配置する予備の機動兵力、あるいは予備の砲兵を増やして、様子見をしながら補給が苦しくなる、弾が少なくなる敵の主力に一気に反撃し、包囲し、壊滅させようという方式で、要するに第一次世界大戦のフランスのペタン将軍がやってた縦深防御だとか、クルクス戦のパックフロント、バルジの戦いでアメリカ軍がバスト―ニュで守って、パットンの戦車で反撃するとかと基本は同じです。
ペタン将軍が、縦深防御で浸透戦術を阻止して、戦車と砲撃で反撃といってたように、ある意味で最も基本的な戦車の使い方と言えます。
イジュ―ムやクビヤンスクが、防御の中心と考えると、バラクレヤは前哨となる第一線であり、そこの兵力が少ないのはまあ普通であり、機動防御のためにロシア軍は主力となる予備をセメニフカに移動、集合させて、さらに予備の砲兵で砲撃、となればこれは基本通りの応戦ということかもしれません。
一方でウクライナ軍の方は、第一次攻撃部隊がタマ切れしても、予備のタマのある第二次、第三次攻撃部隊が後ろで待機していて、次々と交代しながら攻撃を続ければ、ロシア軍予備の機動防御をも突破できる可能性があります。
1個旅団なのか、1個大隊なのか、というのがまさにそのへんで、複数の大隊であれば、前衛の大隊がタマ切れしても、タマのある第二、第三の大隊が交代して、攻撃を続けることができるかもしれません。
さすがにありえないという、1個大隊とかであったら、まさにタマ切れしたころに集中した防御、反撃で対応され、その結果は北朝鮮から砲弾を輸入するロシア砲兵の突撃破砕射撃により、バンザイ突撃的なものになるかもしれません。
ヘルソン方面のウクライナ軍の攻撃が歩兵中心になっているというのは、ロシア軍の対戦車兵器ですでにウクライナ戦車が破壊されたためかもしれません。
バラクレヤ正面のウクライナ軍には、第25空挺旅団も攻撃参加しているという続報が入っていますね。一応攻撃衝力は持続しそうです。
ドネツ西岸に確保した橋頭堡の基部で、占領されるとM3高速道路の保持に直で響くバラクレヤが、放棄前提の前哨というのは違和感がありますが、ロシア側も、兵力不足に伴う戦線縮小の兆候(橋頭堡の放棄?)はあった様子ですし。本番がセメニフカ以降という所は、まさにお説の通りです。流動的な状況下での指揮・偵察・火力運用の能力が試される事になります。
ヘルソン正面の攻撃が、拠点間の間隙を狙った浸透攻撃タイプ(戦車・歩兵戦闘車の援護を欠いているという意味では無い)だったのは攻勢当初からですし、歩戦チームの攻撃動画もTwitterで流れていました。
基本、装甲援護の無い歩兵のみの陣地攻撃は現代では無謀の範疇なので、戦車を全て喪失しているなら攻勢自体が既に停止しているでしょうね。
Semenivkaはバラクレヤと並んでこの地域の防御の要で
ここを抜ければクピャンスクへの道が拓けたと言っても過言ではない
一気に奪還とまではいかなくとも火砲の射程内に進出するだけでも相当大きいぞ
……なんて思ってたらSemenivkaを通り越してShevchenkoveで戦闘なんて未確認情報まで飛び交ってるんだが
一週間前なら新露派に妄想と一蹴されそうだった状況がここ数日で現実になってるからもうなんも分からん
主戦場はやっぱりヘルソンではないかと思っている。ドニエプル川の北および西に展開するロシア軍は万単位だそうだから、ロシアはこの地域にかなりこだわっている。プーチン・ロシアは「ウクライナを黒海から引き離す」という妄執に囚われているのだろう。
この地域をウクライナ軍が奪還すれば、ロシア軍に対するダメージ、とくに心理的ダメージが大きいのでは? ドニエプル河をウクライナ軍が渡る頃には、ロシア軍の主力はボロボロになっているのでは? クリミアを死守しなければならないし、この地域に固執すると思う。
部外者の素人の勝手な戯言かな?
クリミアの聖域化には
黒海沿岸をロシア直轄領にする必要があり
かなりこだわってそう
ウクの反転攻勢でヘルソン奪還に動くと思っていたが
こだわりを逆手に取って
橋を落として狩場にし
ウクの主戦場は西部
ロシアの主戦場は狩場と化したヘルソンなのかもしれません
無傷でヘルソン手に入れたのも
ロシア的にはなんとしても死守したいでしょう
ウクライナ的には
むしろ良い流れなのかと
西部ではなく東部やった
市街戦を挑むのならば。
大口径の直射火力があるほうが良いのでは。
ミサイルやロケット弾では威力不足な気がします。爆発威力だけなので・・。
WW2のベルリン攻防戦で、ソ連軍は203mm砲を使ったそうですし。
近距離で発砲すれば、爆発威力+運動エネルギーになります。
大口径の無反動砲があればいいですね。
お互いの居場所は判るので、あとは持っている火力の差かなと思います。
ひょっとして、チェグエフ付近の橋は生きてる?
【反撃が順調なウクライナ軍、ミサイルでサキ空軍基地を攻撃したと認める】
認めなくても良かったのに(笑)
「たばこの不始末による爆発で戦闘機を多数失った」というロシア側の説明の方が、むしろロシア軍にとってより屈辱的なストーリーであり、ロシア軍を無能集団と貶めるネタに使えたという皮肉な現実。
記事にもあるように「どうやって攻撃した?」が不明な距離にある基地ですから、今回の攻勢に合せてミサイル攻撃を認めてロシア側を撹乱する意図があるのでは?
おそらく最も効果的な時期にミサイル攻撃を認める予定だったと思われます。
しかし、本当にどうやってミサイル攻撃したのだろうか?
クリミアまで届く兵器を所有している??
想像するしか無いのですが。
以前に記事上で言われていましたが、
①大きなクレーターが二箇所できている、
②戦闘機と集積した弾薬が正確に攻撃されている、の二点で
”GPS誘導、親子弾頭、何らかの子弾頭終末誘導” のSRBMを想像させるものでした。
しかし、単弾ロケットなら付き物の推進機関の残骸についての話がないですね。
弾道弾ならば、ブーストロケットを途中で切り離す二段式以上かなと。
ウクライナの装備品で該当するものは解りません。
射程の面であり得る”フリム2” は単弾式と聞いています。
何かしら開発中のミサイルでもあるのでしょうか。
きっとシャングリラからHIMARSを撃ったんでしょう。(ルーズベルト風味)
Phillips P. OBrien氏 (セント・アンドルーズ大学 戦略学教授)がツイートしてますが、
・(HIMARSの罠を伏せた上で)ヘルソンへの圧迫を強めロシア軍の精鋭をその戦場に誘引する
・ロシア軍が川をこえたのを見計らって橋を落とし、最も有利な戦場でロシア精鋭を討ち取りにいく
・同時に戦力を引き抜かれ弱体化した他の戦場のロシア軍を狩る
という一挙両得狙いの戦略的作戦だ、という見立てを書いています。
この人は2015年に出版した本が結論の出し方が強引だということで批判もありますが、
キャリアもあり日本なら慶応大学くらいの立ち位置の大学の教授で、まともな専門家と看做していい人でしょう。
さらにこれに鹵獲にも成功すれば、ロシアは師団級、展開中兵力の上位1割の戦力を失い、
ウクライナ軍は不足している機甲戦力を大幅に補充することになるので、
あくまで成功すればですが、パワーバランスが変わる分水嶺になる戦いになるのではないかと思います。
バラクリアは戦車15両と特殊部隊で急襲したそうだし、ウクライナ軍の一番強力な自走榴弾砲であるPzh2000も参加しているし、当初言われていたような日和見的な攻撃ではなさそうですね。その教授の説のように最初から一挙両得を狙った欲張りな作戦だったのでしょうか。
ただしウクライナの戦力には限りがあるので、機動戦力は主に東部に配置して南部戦線は歩兵でなるべくがんばる、ただし補給や指揮系統の攪乱を行いつつあまり無理はしない、という方針かもしれません。
鹵獲はあわよくばでしょうねどね。でもバラクリア周辺では大量にロシア軍装備を鹵獲できているようです。燃料が足りないのかな。
あわせて新着のロシア第3軍団をこの混乱に乗じて撃破できれば、ロシアの士気を粉砕して一気に開戦前の状態に持って行ける可能性もでてきたかもしれない。
ロシアはここで核使わなければ何時使うんだ?
それとも作動しないのかなーwww
10年に一回オーバーホールちゃんとしていないのかなー
其れと、ロシアの大砲の砲身命数が2万発とか・・・西側のと比べても、4倍以上・・・そんな事あるのか?
ロケットランチャーだって、何回の発射に耐えられるのかなー・・・回転しながら発射するから消耗ははっせいするし。
共産系の人達の特徴て、メンテしながら機械(人)をしないで使うのが苦手www
管理人さん、サキ飛行場は海軍基地なので空軍基地という表記を修正した方が良いかと思います。
ウクライナ軍によるハルキウ州での機甲電撃戦は、米欧の手厚いISR提供の賜物でしょう。
Ukraine War Map (@War_Mapper)の更新情報によると、ウクライナ軍はSemenivka, Volokhiv Yar, Vovchni Yar, Kalynivka, Yakovenkove, Bairak, Nova Husarivkaの7つの街を再奪取した模様です。
リンク
先行部隊はすでにシェフチェンコフに到達しているとも、迂回したとも言われており、定かではありません。
クピャンスクでは、ロシア軍がHIMARSによる攻撃を受けているとのことです。