オーストラリアのダットン国防相は10日、導入して間もない欧州製のNH90を早期退役させ米国からUH-60Mを導入すると発表して注目が集まっている。
参考:Australian Defence Force ditches European helicopters
耐用年数を残すNH90を捨ててUH-60Mに切り替えると豪州の納税者は2037年まで18億ドルを節約することができる
オーストラリアは陸軍や海軍が運用していたS-70A、UH-1H、シーキングMk.50Bを更新するため2005年に欧州のNHインダストリーズ(現エアバス)が開発したNH90を発注、最終的に計47機のNH90を導入したが幾つかの不具合を解消するに時間がかかり2014年に予定されていた最終運用能力の獲得は2019年4月にずれ込み、運用上の不満を解決するため別途キャビンの床やフロントガラスの補強、懸垂下降フック、ドアガンナーポジションなどの再設計を行うハメになる。
さらに欧州から取り寄せるスペアパーツの入手性が悪いためNH90の稼働率は非常に低調で、2021年6月にはスペアパーツ不足が原因で全てのNH90が一時的に飛行を停止する自体に陥るなどオーストラリア軍の内部では非常に評判が悪かったのだが導入して間もないNH90の耐用年数(2037年まで運用予定)はまだまだ残されており、今後も同機の問題と付き合いながら運用を続けていくものと思われた。
しかしオーストラリアのダットン国防相は10日、NH90を早期退役させ米国からUH-60Mを最大40機導入すると発表したため注目が集まっており「耐用年数を残すNH90を捨ててUH-60Mに切り替えると豪州の納税者は2037年まで18億ドルを節約することができる」とダットン国防相は説明してるの興味深い。
因みにオーストラリアは今年1月、同じ様な問題に悩まされていたた攻撃ヘリ「ティーガーARH(2040年まで運用可能)」を退役させ米国からAH-64Eを導入すると発表しているため、今回の件と合わせると欧州製回転翼機に対する評価が悪くなるかもしれないが、この問題には欧州製に不慣れなオーストラリア軍のメンテナンスや調達過程でのミスも存在するため全ての責任がエアバスにあるという意味ではないと理解しておく必要がある。
まぁ表面的にみればNH90やティーガーの評判に直結する問題なのでエアバス側も黙ってはいられないだろう。
関連記事:開発中の技術を信用しない豪州、ティーガーを見切り「AH-64E」導入を決定
※アイキャッチ画像の出典:Public Domain
AUKUSのヨーロッパ外しが始まった!と俺がエアバス担当者なら吹聴するな。
でも実際は、NH90は海自も採用検討したらしいけどS70系列と比べてサイズが違うので対抗機種になりえないし、その事はメーカー側も分かっていて商談も持ちかけなかったというしなぁ。逆に豪州からすると欧州のメーカーの製品(のサポート体制)やバックにいる欧州の兵器産業や政府に対する不信感みたいなのがこういう細かいところで蓄積してたんだろうなぁ。
Wikiで確認した限りだと全長やローター径、最大重量はNH90もSH-60J/Kもほぼ同じだけど、違うのはどこのサイズのことかな?
ドンガラ部分の高さじゃない?
UH-60はC-130に搭載するため胴体の全高
なるほど、確かにH-60系の欠点としてキャビンの低さは言われますね。
でも、スペック上は数センチしか違わないんですよね全高。
海自が必要とするのは艦上での運用中の寸法が一定範囲に収まることのはずだから問題にならないと思うんですが。
米大統領のマリーンワンが未だにシーキングを使っている理由。豆知識
SH-60K開発母機選定の時にNH90がパワーがないと評価された件じゃないの?>サイズが違う
なるほど、Wikiの記事をよく見たら「ペイロード余裕小」と判断されたようですね。エンジン出力はそんなに違わない(同じT700エンジンもオプションであり)から、ドンガラの重さか、ローターの効率ですかね。
欧州外しなんか言ったら導入決定しているボクサーは違約金払ってでも辞めるだろうし、現状選定中の装軌車両のリンクスですら勝ち目すら無くなる。将来の取引の可能性を潰す、そんな事言う社員なんか普通にクビだろう。
少なくともオーストラリアの欧州製ヘリは仕様変更含め痛い目に合わせられたし、戦える軍隊にするには不要な物として切り捨てたんだろう。本当にオーストラリアや米海兵隊の切り替えの早さはどこぞの日本も見習って貰いたい。
そう言えば、日本でも海自向けのAW101が川崎重工によるライセンス生産にも関わらず稼働率が低いと一時言われていたし、警視庁が使っていた機体に至っては上手く使いこなせず早期退役を余儀無くされたのに、海保が現在運用しているAS332L1・EC225LP・AW139は特に問題無く運用されているから、欧州製機って言うのは使いこなすのにそれなりのコツが要るのかもね。
ローターの回転方向が逆だからじゃね?(テキトー)
案外とそういった小さな事の積み重ねが
使い辛さに繋がっているかもしれないですよ
アエロスパシアル時代に開発した機体なのがミソとか?
AS332L1とその発展型であるEC225LPはそれで説明出来るけど、それだとアエロスパシアルが全く絡んで居ないAW139(元々はアグスタとベルの共同開発だが、後にベルが離脱して現在はアグスタウエストランドが製造)がキチンと飛んでいる理由が説明出来ない(海保向けのAW139は導入当初SARモードソフトウェアの開発が間に合わず搭載されていなかったが機体自体の問題は報告されていない)。
「海保が現在運用しているAS332L1・EC225LP・AW139は特に問題無く運用されているから」
そこが他の掲示板でAW101のような欧州製ヘリはダメと言われる中での疑問点ですよね
メンテ体制の違いだと思う。
警察消防海保は神戸空港にあるエアバスヘリコプターに重整備依頼ができるが、武装した自衛隊機はそれができないorやらないからでは?
機体やスペアパーツの工場を建てる代わりに、運用を継続させる案をエアバスが出したら揉めそう
攻撃ヘリはやっぱり必要な装備なんだなぁ
それこそ、ドローンに代替される。
全部とは行かなくも、半分以上はドローンかもね、攻撃ヘリならUH60の武装化でよくね?
人も運べるし
FARA も忘れんでくれ。
CH-47ヘリの護衛も出来る機体が必要と言われて早何十年・・・
新しいこととしては
対・中国を考えたら時間が無い、部品供給の長い、メーカーのサポートの悪い兵器を切ったって記事だけ・・だけど、読み応えのある記事
英語・アメリカ 12月10日
Australia Has Had Enough Of Its Dysfunctional MRH90 Helicopters
リンク
他の記事も結構面白いかも? (読み応えって意味で・・・新しい情報がある訳で無いです)
リンク
日本も米ヘリのサポートがks過ぎるんで欧ヘリに手を出したらもっとksだったらしいね
エアバスヘリコプターは神戸空港に事業所を構えており、重整備やパーツ供給等の事業をやっているけどね。
最近も建屋を増築して、ヤル気満々だよ。
米国と東側ほどでは無いにせよ、米国と欧州じゃ技術系統が違うのだから
豪州に限らず、国産と米国製と欧州製の3系統を混在させるよりは、国産とどっちかで統一する方が効率は良い
金がなくて混在させざるを得ない国ならともかく
それなりに金があるのに額面上の値段やカタログスペックだけで判断して混在させるからそうなる
まあ勉強代と思えば良いさ