米国のミリタリーウォッチは28日、日本独自の第6世代戦闘機(次世代戦闘機「NGF」)開発プログラムは日本と同じように第5世代戦闘機の開発をスキップして第6世代戦闘機開発を行う欧州のプログラムより実現性が高いと報じている。
参考:Japan Says No to American and British Designs: Will Develop Sixth Generation Fighter On its Own
欧州よりも日本の第6世代戦闘機開発プログラムの方が実現性が高いか?
第5世代戦闘機の開発して実用化した経験をもつ国は米国、ロシア、中国だけだが、欧州と日本は第5世代戦闘機の開発をスキップして直接「第6世代戦闘機」の開発を本格的に始めようとしているが、米国のミリタリーウォッチは欧州と日本の第6世代戦闘機開発プログラムに異なる評価を下している。

引用:BAE Systems テンペスト
欧州の戦闘機開発経験は4ヶ国共同開発の第4世代戦闘機「タイフーン」と仏単独開発の第4世代戦闘機「ラファール」が最後で第4.5世代機や第5世代機の開発経験が乏しいにも関わらず、英国主導の「テンペスト」プログラムと仏独主導の「FCAS」プログラムに分裂しているため本当に第6世代戦闘機を開発できる能力があるのか疑わしいと指摘した。
一方の日本は戦闘機の海外輸出経験はないものの、これまで単独開発及び米国との共同開発を通じて国産戦闘機F-1やF-2を製造、米国から導入した戦闘機F-4やF-15を国内でライセンス生産し、第5世代戦闘機F-35の最終組立や一部部品の国内製造を通じて経験を積み、第6世代戦闘機開発のために研究を続けてきた技術を検証する先進技術実証機「X-2」まで開発した経験を持っている。

出典:防衛装備庁 先進技術実証機「X-2」
補足:日本のF-35最終組立や部品製造を経験に加えるならテンペストプログラムに参加を表明しているイタリアも同じ経験を積んでいることになり、英国はF-35の開発費を米国に次いで負担しているためF-35に関する技術的な情報へのアクセスが可能でF-35の製造に深く関わっているため、日本以上に第5世代戦闘機の製造経験は持っていると予想される。
特に三菱重工業が開発した先進技術実証機「X-2」のステルス性能は非常に良好な数値を示しており、日本独自の技術でステルス戦闘機の機体設計が可能であることを実証した。さらに日本が第6世代戦闘機用に研究開発したエンジン「XF9-1」は戦闘機F-22に搭載されている「F119」に匹敵する推力を出すことが確認されているなど、一部の基礎研究に限れば欧州の第6世代戦闘機開発プログラムより先行していると見ることができる上、足りない第5世代戦闘機開発経験を米国企業との連携で補うことも忘れていない。
日本は米英が提案した共同開発案やテンペストプログラムへの合流を拒否したが、日本主導による独自の第6世代戦闘機(次世代戦闘機「NGF」)開発プログラムに米国企業を参加させることで日本に欠けている技術や経験を取り込む方針を打ち出しており、欧州よりも実現性が高い第6世代戦闘機開発プログラムだと評価している。
あくまでこれはミリタリーウォッチ独自に評価であり、一部首を傾げたくなる部分もあるため鵜呑みには出来ないが、一部の基礎研究に限れば欧州の第6世代戦闘機開発プログラムよりも先行しているという部分は「当たらずとも遠からず」と言った所だろう。
※アイキャッチ画像の出典:財務省 令和2年度防衛関係予算のポイント
テンペストよりってところは個人的には疑問に思う。とはいえ確かにFCASよりはまともにできるだろうな。あれが上手くいく気がしないよ。
テンペストはまだ何も出来てないペーパープランじゃん。
コンセプトはなかなかに先進的だとは思うけど全てはこれから開発開始で、既に一番重要なエンジンとレーダーの試作が済んでいるF-3と比べても開発のハードルは数段高いよ。
たしかテンペスト計画にはK国さんも参加するとかしないとか。
現物が無い云々とはいつもの流れですね。
危ういことになるに一票。
韓国にテンペストに合流するプランなんざねぇよ
口から出まかせ吐くんじゃねぇ
それにテンペストは電子戦に強いスウェーデンとセンサー系が強いイタリアとエンジンに強いイギリスが居るからこそ結構いい線に行くって言われてるんだよ
問題があるとすればコロナで次期戦闘機開発の予算がおりそうにないってことぐらいか
なんでも韓国韓国ってそんなに韓国が好きか
それでいくと日本は何に強いんでしょうか?
>それでいくと日本は何に強いんでしょうか?
結構あるよ。
F-2開発の頃から色々と要素開発を仕込んでいるから。
詳細は纏めサイトをどうぞ。
リンク
>FCASよりはまとも
そうかい?でも全翼ステルス無人機のnEUROnで得たであろう知見もあるし、そうバカにしたもんでもないだろ。ドイツ側さえ余計なワガママをゴネなければ、だが。それと、むしろテンペストは英国・イタリア・スウェーデンの3ヵ国それぞれの要求性能の摺り合わせがけっこう地獄だと思うぞ?相変わらずの呉越同舟だろ。
日本は欧州各国とは事情が全然違うんだよねぇ…センサーフージョン・僚機間リアルタイムリンク・無人機(機体・AI)、そっち系の開発能力が国内の電機系企業にどんだけあるのか不安は大きい。
センサーフージョン、本邦だと先進統合センサ・システムの名のもと2010年から研究しているのが該当するのかな?
IRとの連動により、レーダーの単独使用に比べ検出閾値を-3dB﹙真数表記だと半減﹚、検出距離で1.2倍に向上させてたかと。
僚機間リアルタイムリンク﹙僚機間の高速秘匿データリンク﹚は、実証実験用の改修がF-2が2021年6月、T-4が2021年9月なので、これからだね。
ただ、FCSに連動したデータリンクは10式で経験済みだから、何とかなりそうな気がします﹙単なる印象論です﹚。
無人機は、何だか弱そうなイメージ﹙これまた印象論です﹚。
一応研究は、今年度から遠隔操作型支援機技術
の名のもと行ってるけど。
> ドイツ側さえ余計なワガママをゴネなければ、だが。
FCASに対する否定的な見方の大半はまさしくここを問題視してると思いますよ。
加えて言えばフランス側も決して協調性が高い訳ではないですし。
あとテンペストは「個々の要求をすり合わせずに独自仕様を求める国は自己負担で派生機を作れる(から日本もテンペスト計画内で大型機を作れば良い)」と謳ってるので擦り合わせの問題はないはず。
ただそれで共同開発のメリットが十分に出るのか、という疑問はありますけどね。
テンペストはサーブがどこまで主導権を握れるかが鍵だろう、サーブならあまり高望みせず手堅く作れる気がする
グリペンのように各国の技術を買えるのなら成功、イギリスが色気を出して主導権を握ると失敗しそう
ヨーロッパの戦闘機開発経験は日本よりは圧倒的に進んでる。ユーロファイターだってヨーロッパ内だけで作って、スーパークルーズもできるF16なんかよりはずっと優れた戦闘機だし、トーネードもある。対して日本はT2の改造版戦闘機とF16の改造モノしか経験はない。でも確かにXF9-1などのエンジンの開発技術は非常に高く、日本にも戦闘機開発能力はある
でも英独仏に勝るってのは言い過ぎかなあ
トーネードは、余剰推力と維持旋回率が共にF-4より劣る、戦闘機と言うより攻撃機よりの機体ですよ。
ユーロファイターは、余剰推力は良好だけど空力特性の不味さで相殺してる機体で、
「軽トラックにF1のエンジンを搭載して高性能を目指したような機体」との評も在る様です。
機体の空力設計なら、非力なエンジンの割に優れた飛行性能を得ている、ラファールの方が上かな。
ラファールは、フランス製なのが玉に瑕ですけど。
日本は、戦後の空白期もあり、戦闘機開発の経験が乏しいのは否定しないけど、
機体の構造材とセンサー類は先端行ってるし、
エンジンは漸く人並みのを自前で用意出来そうだし、
ステルス関連の要素技術は開発済みだし、
残る懸念はシステムを纏めあげる能力かな?
FSXで日米共同開発になった一因として、仕様策定の迷走ぶりもあった様なので﹙経済摩擦の方が要因として大きかったかもしれないけど﹚。
「独や仏よりも開発能力が上」かどうかは分かりませんが、
「『独仏の共同開発』よりはスムーズに開発が進む」とは思いますよ。
ヨーロッパが日本より圧倒的に進んでいるならA400Mのぐだぐだはどうして発生したんでしょうね、同時期に開発を始めた日本のC-2よりすべてが一回り下の性能しかないのに開発費の高騰でエアバスが倒産しそうになってた。
ユーロファイターも欠陥が直らず機体寿命が大幅に少なくなっているうえにAESAへの交換も進んでいない。
日本はF-2を問題なく運用してるし、津波で塩水に使った機体の金属パーツを交換して再生してまでして使っている。
モックアップを作るのと比べれば、試験機を既に飛ばしているということは開発が圧倒的に進んでいることを示している。
ステルス機の必要事項である15トンエンジンと同調制御、超高性能AESAレーダー、ウエポンベイを含めた低RCSの機体デザイン、日本は基本的な要素技術は殆ど全ていぇにしている。
日米欧中露の何れもが、開発に失敗する気がするなあ。
西側はF-35一択、東側はSU-27の改良型が続くのではないかな。
この結論が一番ありそうだ。
最終的に失敗するというより、途中で有人戦闘機の意義が薄れて開発中止になるんじゃないかな。
このブログの前の記事にあったように、無人兵器と精密誘導兵器、極超音速飛翔体の時代になるような。
で、戦闘機は現用のアップデート版で十分と。
そもそも第6世代の定義ってなんなんでしょうね?
F3もアメリカが開発中の次世代戦闘機の持つ特性を踏まえて考えないと中途半端なものになってしまう気もします。
米軍が後だしで第6世代機を出してきた時、先行の日欧のは第5.5世代機と言い換えられたりしそうですね。
5.5世代呼ばわりを避けるためにも、F-35だとアップデートしても得られない何かが欲しいところでです。
波長の1/8の寸法の構造物があると共振現象を起こす様なので、UHF﹙波長10cm~1m﹚に対するステルスは、翼端や空気取り入れ口なとその手の寸法の構造物が存在する以上、どう対処しても無理でしょうが。
第6世代の定義は今の所、欧州で定義されているものしか存在していない。
アメリカは第6世代の定義を未だにしていない……。
アメリカの次世代機開発はまだだいぶ先なので、それを待っている時間はF-3にはない。
日本は別に「第6世代機を作りたい」訳じゃないでしょう。
10数年後までにF-2の後継機が必要。国内技術の維持・向上のために国産ベースで。今から10年以上掛けて開発する以上30年一線で戦える機体を。そのためには今後10年で実現可能かつ効果的な技術は取り入れたい。それ以降の技術も可能なら取り込む余地を。…の結果として「現在想定されている『第6世代機』のカテゴリに入りそうだ」と言うだけの事。
大事なのは「(10〜20年後の)日本が欲しい機体」を実現する事。それが世界から何世代と呼ばれようと知ったこっちゃないでしょう。
「第6世代機であるため」なんて目的で、例えば「極超音速機を目指して兵器搭載量や航続距離が縮小する」なんてのは愚の骨頂かと。
X-2とXF-9の実物が存在してるという一点だけで日本が先行していると断言できる
実戦配備されてる米中露以外の国の次期戦闘機計画って全部モックしか無いんだもんよ
>全部モックしか無いんだもんよ
~モックアップの無い、計画だけ、御話しの物も在りますね。
実際に飛べるステルス実験機を作った日本を誇りに思いたいです。
技術実証機X-2ってのは当時の技術の集大成的な、いわばステルス機の習作、基本の「キ」みたいな存在。むろんあの機と製造過程から貴重な知見も得られたとは思うが、ぶっちゃけ言うほどNGFとの繋がりはない。形状はNGFのままで80%縮尺の機、なんて訳でもないし。テンペストやFCAS開発前にあのレベルの機体を英仏の軍用機製造企業が試作してみる必要もあるのかないのか、って話でもある。逆に日本がNGF前に単独で独自開発した機は何だ?と聞かれればF-1(F-2は日本単独とは言えんので)にまでさかのぼらねばならないしな。
で、もう一方のXF-9エンジンだが、あれも現状、実験室内の安定恒常運転でぶっ壊れずに無事予定通りの大推力が出せました、という程度の段階だから。実用エンジンとしての完成まではまだまだ先が遠い。戦闘機動時の吸入気は瞬時瞬時に速度や流入量が大変化する、しかも入り口は屈曲ステルダクト、ゆえに燃焼状態もきめ細やかに制御せねばならない。でも日本は過去に戦闘機用エンジンってまだ一つも作ってないわけだから。
要するに、日本は日本で英仏とは違うベクトルでの苦労がこの先もいろいろあって、別に日本が先を行っているとかそういう話じゃないでしょう、と。
F-2において「米の協力無しではなんともならなかった」
部分があるかと言われるとエンジン以外思いつかないので、
日英仏のスタートラインはそれぞれF-2タイフーンラファール、と考えていいんじゃないかなぁ。
ただX-2の存在がアドバンテージと言えるかは微妙な所かな。なんせそのX-2のRCS試験をフランスでやってるんだからね。
日本が必死にX-2のRCS模型作って送って試験してもらってようやく得た知見を
フランスは月単位や週単位のトライアンドエラーで積み上げていける訳で、フランスが実機を公表してないからステルス技術で日本が上、というのはあまりに楽観的かな。
XF9-1については仰る通り。納入されてからもうかなり経つけど試験結果や改善要望なんかは出揃ったんだろうか。F-3の方針決定待ちかな?
ただXF9-1についてはスタータージェネレーターがストール抑制とかにも使える様になってればそれらの心配はかなり軽減されると思うんだけどどうなんでしょうね。
>日本が必死にX-2のRCS模型作って送って試験してもらってようやく得た知見を
フランスは月単位や週単位のトライアンドエラーで積み上げていける訳で、
「RCS評価方式の研究(1)屋外計測評価技術の研究」で、日本もステルス評価系を構築しています。
リンク1
リンク2
X-2では動的RCS計測のみだった様ですが、オープンサイトで静的RCS計測も可能な様です。
リンク3
ちなみに、EMC国際標準規格であるCISPRによると、オープンサイトでの計測が基本、暗室での計測は代替手段との事です。
﹙パナソニックの様に、高精度オープンサイトを設置し,それを基準としてEMC測定のトレーサビリティ体系を構築してる所も在ります﹚
>フランスが実機を公表してないからステルス技術で日本が上、というのはあまりに楽観的かな。
動的RCS計測を行っていない点は、フランス側のマイナス要素の様に思えます。
機体制御の為の動翼の動作は、RCS悪化要素になる筈で、
日本は、推力偏向で機体の姿勢制御を部分的に代替することも、研究項目にあげてます。
フランスは、この手のステルス機体制御をFCAS試作機で開発する事になるだろうから、その点は日本より一歩遅れてるかと。
﹙米中露にとっては既存技術でしょうが﹚
日本でも飯岡支所で、大型目標のRCS計測が可能となるRCS計測場を整備中。
リンク
日本にはX-2があるが、英国がF-35の保険に作ったレプリカなるステルス機はどんなもんなんじゃろ?
調べても出てこんのよね
複座の双発機。2014年頃にモックアップかテストヘッドらしき機体が目撃されているそうです。搭載エンジンは不明。
BAE レプリカ
リンク1
リンク2
X-2のステルス性能ってそんなに良かったの。
そんな報道あったかな。
X-2ではなく実物大RCS試験模型での結果だけど、
FNNスーパーニュースによると、RCSは中型の鳥より小さく昆虫より大きい模様。
フランスの施設で実物大RCS試験はやっていて、昆虫よりは少し大きく見える程度っていう結果は技本が発表してる。
なので実質F35(小鳥かそれ以下)と同じくらいなんじゃないかな多分。
ただまぁそれはX-2での話なので実際に大型化するF3でどこまで実現できるのかはわからないけど。
新型車エンジンは推力のみならず電力系も強いらしいと何かで見たような
やはり高出力光学レーザーをば
XF9-1の﹙スタータ・ジェネレータの﹚発電能力は180kW
参考までに、
F-15E→76kW、F-22→130kW、F-35→160kW
これ米国の自画自賛だからね、米国と組むのが正解とさ
俺たちは飼い犬かよって
> 日本は米英が提案した共同開発案やテンペストプログラムへの合流を拒否したが、
え、ホント? 独自路線で行くって?そりゃすごい。
第6世代のコンセプトってあったよね。3iファイターとかいう
リンク
拒否した「米が提案した共同開発案」ってのはF-22やYF-23ベースの話。
今濃厚なのは「米と共同での新規開発」。
共同開発の領域を共同交戦能力や搭載兵器との統合周りだけで済ましてくれるといいけどねぇ…。
NGF限定かもしれませんが、防衛庁は、
国内開発:100%日本出資、海外との協業も含む
国際共同開発:複数国間で開発費をシェア
といった感じで定義してます。
﹙「将来戦闘機システム開発の実現性に関する研究」の行政事業レビューシートから意訳﹚
空自F2後継機、防衛省がロッキードマーティン提案のF22とF35ベースのハイブリッド型を断る
https://www.mod.go.jp/j/approach/hyouka/seisaku/31/pdf/jizen_02_honbun.pdf
日本として次期戦闘機事業で譲れないポイントとして、以下の2点を挙げた。
1.運用要求(どんな戦闘機にしたいのか)は、日本が主体性を持って決められること。
2.開発途中、または完成後にあっても、諸元の変更や改修の自由度は、完全に日本側に担保されること。
宇都議員は「エンジン、レーダーなどどこの分野を日本が受け持つかも、まだまだ未定」と述べた。