国防総省のジョン・カービー報道官は28日、8月末に撤退期限が控えているアフガニスタンのカーブル空港から米軍の撤退作業が始まったと明かした。
参考:The latest on the Kabul airport attack
アフガニスタンからの米軍撤退は最終局面、兵力が減少する中で新しいテロ攻撃を防ぎながら撤退作業を行う
26日夜に発生したテロ攻撃を影響で各国は国外退避を希望する人々の輸送作戦打ち切りを相次いで表明したが米国は8月31日に設定された撤退スケジュールを維持しており、現在でも米国市民(パスポート所持者)や協力関係にあったアフガニスタン人(特別移民ビザ所持者)をカーブル空港に受け入れ続けているが、国防総省のジョン・カービー報道官は「カーブル空港から米軍の撤退作業が始まった」と明かした。
カービー報道官は撤退スケジュールの詳細には触れなかったものの米軍関係者は「本国に持ち帰る装備や機材の輸送作業が始まっている」と明かし、ロイターはカーブル空港に残っている米軍の数が4,000人(ピーク時5,800人)を切ったと報じているので国外退避を希望する人々の輸送業務は終焉に近く、今後は兵力が減少する中で新しいテロ攻撃を如何に防ぎながら撤退作業を期限内に完了させるかに焦点が移るものと思われる。

出典:Department of Defense
因みにバイデン大統領は28日に開催された国家安全保障チームとの会議後「新しいテロ攻撃が今後24時間~36時間以内(日本時間なら29日~30日)に発生する可能性が高いと報告を受けたので、現地の部隊に可能な限り予防措置を講じて兵士の安全を最優先するよう命じた」と明かしており、別の米国当局者は「カーブル空港への新しい攻撃はほぼ確実に行われる」と言っているので31日の撤退が完了するまで恐怖の3日間が始まったと言えるだろう。
タリバンは米軍が撤退後にカーブル空港を直ぐに接収すると発表しており、商用便再開後にパスポートやビザなど法的書類を所持するアフガニスタン人は海外に行くことができると明かしているが、肝心のカーブル空港を再開できるスタッフを確保できるのかが問題となっており、協力を要請されたトルコはトルコ軍の駐留を拒否されたため「民間スタッフの安全が確保できないので協力は難しい」と言っている。
恐らくカーブル空港の商用便再開には暫く時間がかかるはずなので、米軍撤退後に残される協力関係にあったアフガニスタン人の国外退避は相当難しいだろう。
※アイキャッチ画像の出典:Department of Defense
タリバンがカブール空港を摂取した後
ISISのテロを常に警戒し、時には銃撃戦も起こるだろうが
西側諸国は傍観するだけで、アフガン住民はこれからたまったもんじゃないな
中東は国よりも部族単位ですからね(偏見)
タリバンもISもそれぞれ派閥がありますし、中東情勢全般まで影響しそうですね。
傍観もなにもタリバンがそんな支援求めないのでは?少なくとも1万以上居た特殊部隊の人員なんて半分ぐらいは楽勝で残っているだろうから、対テロに回して安全確保ぐらいするのでは?
枝主はタリバンを支援するとは言っていない。
場合によってはタリバンの政権に介入する余地を残した傍観。
特殊部隊が半分位「楽勝で」残るというのは希望的観測なので根拠にならない。
そもそも特殊部隊という響きに幻想を持つな。
軍隊は前線の兵隊だけでやるものではない。
まずは後方支援から学んでおいで。
空路がだめなら、陸路も海路もあるが、ISIS-Kが国内を跋扈している状況下では、陸路も
安全ではないだろうね。タリバーン(政権)は世銀やIMFから事実上の経済制裁を受けていて、
国の再建は出だしから躓いている。ロシアも支援する気配はないし、パクと中国でさえ慎重
になっている。でも、どこかが支援するだろうね。
タリバンを支援するのは、恐らく国家と言うよりはパキスタンやアラブ諸国内に居るシンパや富裕層って所だと思います
アルカイダのオサマ・ビンラディンもゼネコン財閥の息子でしたし、裏でタリバンに金を出しそうなムスリムの富裕層・あるいは名を隠して支援しそうなアラブの王族関係者は結構いると思います
陸路が駄目だから空路なのではと…
とは言え、陸路よりも空路の方が楽な一面もありますし。
車両の確保、護衛、道中の燃料補給、場合によっては車両をカブールまで返す帰路、攻撃を受けた場合のバックアップ等々
陸軍は動きが遅いとか言われる事があるけど、色々大変ですからね。
最近やたらと都合の良い仮定を持ち出すキッズはお帰り下さい。(貴方じゃないよ)
お前もただの素人のゴミだろ
ソ連もアメリカもアフガン攻略できなかったのは陸路での移動が難しいからってのもあるな
天然の要塞ですね。
カブールで5400ft、バーミヤンで7500f、国土の半分が6000ft越えのため、空路もかなり厳しいですね。
ヘリに限って言えば、高標高、高温環境のため、運航制限が厳しい。
本日のカブールが22℃(海面高度だと32℃)、年間最高気温が34℃(同じく44℃)←ザックリ
ソ連もアメリカも補給の負担がヤバかった…
本当人類って住める所ならこんな所にだって住むんだね
要塞内で仲間割れしてるってのにソ連とアメリカをぶっ飛ばして……
気温的には高標高(の割に)高気温、なので人が住むにはそこまできつくないかと。
高標高ったってボリビアやエクアドルよりは遥かに低く野辺山高原辺りと大差ない訳だからね。スポーツや重労働するのに少し負担になる程度、それこそ高地トレーニングにはちょうど良いくらいの高度。
湿度が低くて寒暖差が激しいのは確かだけど、人の住む気候としては世界の中でそこまで厳しい方とは言えないんじゃないかなぁ。
ここで言ってるのは高標高「の上に」高気温なので大気密度が低く、航空機(特にヘリ)の運用に適さない、という事ね。
エンジンの実質吸気量が減ってパワーが上がらない上に揚力も減るダブルパンチ、いや冷却効率も下がるからトリプルパンチか。
補足ありがとうございます。
ブログタイトルに合わせて航空に焦点を合わせました。
陸まで広げると収集が…
アフガンは谷間が多いので、ソ連時代は谷間にハインドを誘い込んで山上から撃ち下ろしたとか。
標高で言えばアフリカは結構高いんですよね。
ISテロの狙いは?
米を怒らせることで米軍の撤退を遅らせて、再びタリバンと米軍が争うような混沌に持ち込みたいのか、
あるいはタリバン分派と組んでタリバン主流派に揺さぶりかけてるのか
だれか分析してみ
個人的な意見ですが、ISはアフガンでのタリバン勝利と米軍敗走と言う状況下で、漁夫の利を得るつもりだと考えています
先ず、カーブル空港周辺でのテロで米軍に心理的打撃を与えてアフガン撤退の日程を繰り上げた後、今度は米軍との戦闘で消耗しているタリバンに攻撃を加えて、アフガンの支配権をタリバンから奪いたいと言う処でしょう
恐らく、その後はアフガンを根拠地としてテロリストの養成を行い、最終的には欧米に対して9.11テロレベルの大規模なテロ攻撃を連続して実行する事で欧米社会を破壊しようと言うのがISの戦略ではないでしょうか
その分析だと、世界は今後タリバン主流派側を援助したほうが利益になる
まさに逆転現象
気の毒だが女性の人権解放はまだまだ遠退く
流石に今回の件は同盟国から見てもアメリカへの権威失墜やろ
9月11日の予定だった撤退期限を、タリバンが首都を陥落したから
8月31日で撤退しまーすじゃ、これまで付き合ってきた同盟国の
梯子降ろされた感は半端ないわ
更に言うなら、今回のアフガンからの米軍敗走(撤退と言う程整然としていない為、こう表現する)は米国の権威失墜に止まらず『自由と民主主義の崩壊の始まり(そして中国やイスラム・ロシア中心の反自由・権威主義の勃興)』と後世に評価されるかも知れないよ
何故なら「無秩序が支配する地域には、自由と民主主義よりも秩序をもたらす方が先」だからで、その点でタリバンは極端な部分があってもアフガンの人々に受け入れられやすい「コーラン重視の秩序」をもたらして勝利を収めた。
その結果、今後中国やロシア等の権威主義の国々が欧米に対して「今の世界は自由と民主主義よりも秩序の方が重要だ!」と反論する論拠を与えてしまった事が理由の一つ
そしてもう一つは、今回の米軍敗走で「米国はイザとなると、我が身可愛さで友好国を見捨てて逃げ出す」と言う決定的なマイナスイメージを世界に印象付けてしまった事
この二つの事態から考えると、近い将来に権威主義の国々が「自由と民主主義よりも秩序を世界に!」とのスローガンで新興国に対して働きかけを行ったら、案外自由と民主主義は崩壊してしまう可能性が少なく無いと思う
コロナ騒動以降、何処も彼処も全体主義が罷り通ってるわけで、自由と民主主義なんて既に半壊してるようなもんだろ
そうかなぁ。
自分で戦わない国を米国は救わないってだけの話でしょ。
端から見ててもアフガン政府軍はやる気なさ過ぎる。
問題はそこじゃない
撤退期限を速めた上、同盟国がアフガンに滞在している同胞や協力者のアフガン人を救出している最中に「一抜けた!」と叫んで逃げ出したから
同盟国からしたら、いきなり同胞や協力者を置き去りにせざるを得ないと言う最悪の事態に直面したのだから、もう米国を信用する事は無いだろう
と言う訳で、今回の件で同盟国が米国を非難しているのは旧アフガン政府軍のだらしなさとは関係が無い
ついでに言えば要所要所に設置されていた米軍基地の施設や装備の処理もろくにせず引き上げたから、それらがそのままタリバンのものになって大幅に戦力を増強させ、外部への備えが内側に向いたアイアンメイデンになったようなものという
現地協力者の情報詰まった生体認証装置みたいな機密の塊さえ放置してタリバンに持っていかれるってどれだけ杜撰な後処理だったんだ
せめて基地離れるなら政府軍に渡せばよかったものを
菅「俺はわるくねえ!運が悪かっただけ!」
マジでこう思ってそう
バイデン「俺はわるくねえ!トランプが悪かっただけ!」
さすがに今回の件で誰も責任を取らないというわけいかないと思っているらしく、
政権内で誰の首を差し出すか、という話が出てきてるらしい。
有力視されてるのが国防長官だとか。
※バイデンが今の国防長官を指名したのはアフガン撤退を支持してるからだったんだけどね。
訪米したイスラエル首相を迎えての記者会見中、爆睡するバイデン
リンク
後でどんな言い訳するのかな?
私は寝てないんだ!
こっちだって寝てないですよ!
そんなこと言ったら! 10ヶ月の子供が病院にも行けてないんですよ!
アメリカにガチ切れして公式に非難したイギリスと比べたらだいぶ控えめだな
救出予定だったアフガン人協力者を助けるには
秘密裏に自衛隊と連絡を取り、カブール郊外の荒野に集めて
輸送機で強行直陸して救出するぐらいの荒技ぐらいしか思い浮かばん
こんな映画みたいな事は出来るはずないと分かっているがね
アフガン人協力者も国外へ救いたい善意の意見へ、難癖つける気はホント無い上で一言だけ、
> 荒野に集めて輸送機で強行直陸して救出
イーグルクロー作戦って縁起悪いのを連想しちゃう……。
※C130強行直陸には、エンテベ空港救出って成功事例もあるか。
エンテベ空港救出作戦の場合は、離着陸した所が普通の滑走路(地上支援は無かったが、滑走路上の誘導灯が正常に作動したままだったので安全に着陸出来た)だから、荒野からC-130を発進させようとしたイーグルクロー作戦とは比較にならないぞ……
そもそもターゲット(避難民)がランデブーポイントに来れるかが1番の問題で…
両作戦もターゲットの位置は把握できていましたが、今回はねぇ
それな。
管理人さんが別記事で書いた【米軍が25日に「カーブル空港や米軍を狙ったテロ攻撃が高い確立で行われるとの情報を掴んだ」というのはタリバン経由のものだったのかも】は説得力あり、実際に起った現地26夕の爆弾攻撃を思うと、
事前警告の確度の高さを納得しちゃう。
【別の米国当局者は「カーブル空港への新しい攻撃はほぼ確実に行われる」と言っているので31日の撤退が完了するまで恐怖の3日間が始まった】、嫌な確信だが、また爆発が起こるのね……。
私の想像(妄想?)だが、ここ数日で爆発阻止された爆弾は、実は何発か在るんじゃ?米軍を始めとする外国軍か、タリバンか、あるいは両者の即席連合チームとか。内通者保護とかの事情で表沙汰に出来ず、数年後に暴露本→ハリウッド映画化とか。
9月以降のタリバン占領下も問題多いが、まず「恐怖の3日間」を関係各位は無事に乗り越えておくれ。
>ここ数日で爆発阻止された爆弾は、実は何発か在るんじゃ?米軍を始めとする外国軍か、タリバンか、あるいは両者の即席連合チームとか。
数日前にカンダハル近郊で、アメリカ軍がMQ9でIS-Kの作戦立案者を攻撃したのは、タリバンからの情報提供を元に実施されたという報道もあるので、
既にアメリカ軍レベルでは、実質的にタリバンと共闘している状況に入ってるんではないでしょうか。
カブールでのアメリカ国民や協力者の脱出も、アメリカ軍とタリバンとの極めて良好な関係の元で実施されているとしか思えない状況なので、
タリバンと対決すべしと言っているのは、現場を知らない野党政治家と国民だけなのかもしれません。
下の方が書かれているように、「タリバン(アフガン?)は、IS系、純タリバン系、新興タリバン系の三つの派閥に分かれる」と思われます。
私が付け加えるなら、各派閥はさらに細分化されていますので、例えば新興タリバンのある一派は協力体制だが別の一派は中立ないしは敵対している。
日本人としては仏教の宗派違いが近い?村単位の水利権?
ISに関しても、トルコ方面とアフガン、パキスタン方面では別派閥と言われていますし。
どの派閥、一族が味方なのか見極める必要がありますね。
(今日の敵は明日の友、その逆もまた然り)
追い出す側は最終日に大攻勢に出るよね、その後の国民へのアピールのために。お目付け役の中国とロシアが居るからあくまでテロリストがやったことにするんでしょうけど
今後、タリバンは、IS系、純タリバン系、新興タリバン系の三つの派閥に、大まかにわかれていくんじゃないかな
IS系は純タリバン系とも新興タリバン系とも、全くあってないから、ここの争いをどうタリバンが処理するかだよ
今のところ、アメリカを使うってやり方をしてるが