米海軍のジェイソン・ロイド少将は「海軍は軽空母にどのような能力を要求するか調査を行っており、アメリカ級強襲揚陸艦やフォード級空母の設計を生かした軽空母案の検討を行っている」と明かして注目を集めている。
参考:Navy Looking At America And Ford Class Derivatives In New Light Aircraft Carrier Studies
海軍内部で進められている軽空母検討、アメリカ級強襲揚陸艦ベースではなくフォード級空母ベースが有利か
海軍エンジニア協会のフォーラムに出席した海軍艦艇システムコマンドのジェイソン・ロイド副司令官(少将)は先週、マーク・エスパー元国防長官が発表した海軍の艦隊再編計画「Battle Force 2045」で言及された軽空母について「どのような能力を要求するか調査を行っている」と語り「アメリカ級強襲揚陸艦をベースにした軽空母案やフォード級空母の設計を生かした派生型の軽空母の検討を行っている」と明かしたが、ロイド少将によれば既存の設計とは全く異なる案も検討しているらしい。
ロイド少将が言及したアメリカ級強襲揚陸艦ベースの軽空母案はF-35Bの運用を前提とした「ライトニングキャリア」として考えているのか、固定翼機を運用する航空支援設備(カタパルトやアレスティング・ワイヤなど)を搭載してF-35Cを運用する小型空母として考えているのかは不明だが、海軍エンジニア協会のフォーラムに登場した海軍艦艇システムコマンドの艦艇設計責任者は「通常動力で作動するアメリカ級強襲揚陸艦ベースの軽空母案では原子力空母のような航続距離は望めず、船体が箱型形状なので航空機の発艦に有利な合成風も作り出せない」と指摘している。
さらにフォード級空母の設計を生かした派生型の軽空母案を検討しているため米海軍の考えている軽空母はライトニングキャリアではなく、カタパルトで発艦するF-35Cを運用可能な小型空母である可能性が高い。
しかしロイド少将は航空技術の発達や垂直離着陸が可能な無人航空機が近い将来に開発される可能性も否定できないため「アメリカ級強襲揚陸艦をベースにした軽空母案やフォード級空母の設計を生かした派生型の軽空母案の評価は将来全く異なるものになるかもしれない」とも語っており、これは軽空母に搭載する航空機が全て無人戦闘機になる可能性もあるということを示唆しているのだろう。
ただバイデン政権の下で海軍長官代理に就任したトーマス・ハーカー氏は「トランプ政権で策定された計画の一部はそのまま実行に移されると信じているが残りはそうでない可能性が高い」と述べて、トランプ大統領が掲げた355隻体制や2045年までに500隻体制を実現させるマーク・エスパー元国防長官が発表した「Battle Force 2045」の大幅な見直しを予告しているため、軽空母の導入計画自体が無かったことになるかもしれない。
参考:Navy Shipbuilding Faces Review from Incoming Biden Officials
果たしてバイデン政権は海軍の将来をどの様に書き換えるのか現時点では不明だが、少なくとも将来の軽空母について語るのだけは時期尚早だろう。
関連記事:米国が海軍の艦隊再編計画を発表、2045年までに500隻体制+軽空母6隻導入
※アイキャッチ画像の出典:U.S. Navy photo courtesy of HII by Derek Fountain/Released
有益な案でもトランプが計画したという理由だけで
破棄されるプロジェクトも出てきそうだな
今回のCVL構想の言い出しっぺは故マケイン議員だったような。
そもそも大統領が全ての計画を言い出す訳でもなし。基本は有力議員や省庁が出した計画を採用して推進するもの
で、アメリカの2大政党制では、政権交代に伴って省庁のトップだけでなく、次官級以下のポストが全部変わるのが通例
なので、共和党政権下の構想が民主党政権下で中止されたり大幅変更が加えられるのは毎度の事と
アメリカは昔から軽空母は考えていた筈。
スペインのプリンシペ・デ・アストゥリアスがそれ。
当時は制海艦と呼ばれていた。
カタパルト付きで通常動力とか願ったり叶ったりだよ早く作って参考にさせてくれ
カタパルト付けるなら動力は原子力に換装するんじゃないかな
蒸気式にしろ電磁式にしろ通常動力では不便だろうし
ヴィクラントかQEをベースにすれば良さそう
水漏れ不可避、橋もくぐれなくなります。
以下妄想
電磁カタパルトを装備し航空機を全て無人機で揃えた軽空母
通常動力。燃料は追随する補給艦から得る
艦内では機体の整備は最小限におさえ、修理が必要な機体は後方まで自力で飛んで本土の工場で作業
パイロットはおろか整備員の人員を減らして維持費を抑える
無人機で揃えた場合訓練が不要なのがコスト面に効いてきそうだ。ミサイル艦みたいなもんだし
21世紀のカラブランカ級キタコレ
案外妄想ではないかも・・・。
動力関係はズムウォルトの成果を丸々活かせますからね。
失敗作みたいな兵器を作っても、結局は技術投資なので他へ成果を活かせるのがアメリカの強みだと思います。
経済的にも軍事的にも米軍は原子力空母とF35Cは破棄して軽空母とF35Bを大量に運用したほうが良いと思う。
気持ちはわからんでもないが、やはりF-35BよりCの方が効率はいい。
元々、作戦単位等から空母の大きさが決まってきたはず。
F-35Bを運用する軽空母は、その費用が出せない国の次善の策です。
海上自衛隊と共同開発できないかな?アメリカは技術提供して日本が建造、結果で方針を決める。そんな流れにならないかな?
アメリカは自国建造に拘っています。
日本が建造しては貿易不均衡で関係が悪化するだけですね。
自動車ですらあんなに米国内に工場建ててるのに未だに文句言われますからね。
共同開発で得意分野ごとに役割分担程度が最も角がないと思います。
日本も似たような軽空母が欲しいな
日米で共同開発して、日本の造船所で建造したらどうだろう?
出来が良かったら同盟国に輸出したりという事も出来そうだけど
アメリカに自国の雇用を減らしてまで日本に作らせるアドバンテージが果たして我が国にあると思ってるの?
流石に日本の造船業を過大評価しすぎてるよそれ。身の丈に合わない展望は韓国人のそれと全く一緒
そもそも三菱もJMUもFFMで手がいっぱいなのに売れるかどうかもわからない他国向けの空母にリソース割いてたら既存の計画すらうまくいかないよ
FFMを作るのは三菱重工と三井E&S造船だから今後哨戒艦とか作るから分からないけど今JMUが作ってる軍艦は0です、とここまで書いて思ったけどいずもの改装とかで意外とJMUも忙しいのかも
あったとしても、まずは日米共同研究でしょうね。
(昔あった三胴船研究もどこにいったのやらって感じですが)
それにメンテナンスを考えたら、ノーフォーク基地やサンディエゴ基地といった主要な海軍基地に隣接した造船所での建造を求められることになると思います。
共同開発しそうな新技術が出て来ました、もしかしたらこれで再検討指示が出た?
その1
地球温暖化を解決か⁉産総研が酸素と水素を半永久的に作る装置を発明しました!https://www.youtube.com/watch?v=__vJaT7JML0
その2
三菱重工が【水素エンジン】の安定燃焼に成功しました。
リンク
その3
次世代セラミック電池で長時間駆動を可能に~多様な燃料が使える燃料電池と、全固体電池で実現~【産総研公式】
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その4
産総研ゼロエミッション国際共同研究センター(GZR) 2020年始動【産総研公式】
リンク
これを発展させて開発可能な予測が出たのかもしれませんよ、いつ出来るかはわかりませんけど。
まあロマンですよね。
海自は保守的ですから、作ってるものも現実的かつまるで石橋をたたいて渡るような兵器も多いですし。
かくいう自分も三胴船空母の夢を見ましたがw
(横幅が広くい飛行甲板になるし、船体が高速化しやすいので船速もかせげるとは思うのですが、コスト面で問題でそう)
こういう感じの空母でしょうか?排水量4万トン位で6万トンに近い能力でというコンセプトで、アメリカもロシアも同じ事を考えている様です、日本でこういう空母の提案をアメリカに出来れば良いのですけど、アンモニアタービン機関で電磁カタパルトとかぶっ飛び設計になったりしないかな?
>半双胴船型クリロフ軽空母案の設計と特許
リンク
アメリカ級ベースの軽空母を日本と共同開発できないかな?
アメリカは技術提供して、日本が建造。その結果で方針を決める。いい流れだと思う。
空母を小型化するメリットは無いって結論したからフォード級を作ったんじゃないのか?
発着艦の動線の分離とかカタパルトの数とか、大きくなければどうしようもないことの方が多いだろうに
小型の空母複数でリスクを分散したいのかもしれないけど、コストとしてはかえって高くつきそう
ミサイル1発で艦隊の戦力投射能力を全て喪失することを避けるため…ならまあ納得できるかなあ
極超音速、怖いねえ
どうせアメリカンサイズに収まるんやから「軽」なんか名ばかりの6万トン級空母が出来上がるはず。
……英国のQE級設計図をトルコの代わりに購入したりして。
こんな事より多数の通常艦更新どうするの?既存を延命処置しても間に合わないってのに
100機積める正規空母1隻と25機積める軽空母4隻の運用について、
戦闘での喪失リスクと戦力投射能力と人員含めた展開能力や運用コスト、
それぞれの運用理論の中でうまく融合できるものがアメリカにはありそうですけれどどうなんでしょう。
ほんの前まで効率だけを追い求めず、必要なコストはかける運用はしてたはず。
それすら許されない財政難でしょうかね…
NATO諸国や日本の基準になるような軽空母を作って欲しい。何を捨てて何は譲らないのか、空母運用のノウハウと割り切りのバランスを見せて欲しい。西側盟主としての踏ん張りどころだ。
輸送機を改造した空中空母から発進する無人機と、軽空母から発進するF-35Bがチームとなって
中国軍の防空網を突破し航空戦力と防空網を制圧するという考えかな。
無人機は疲労しないので陸上基地へ帰還で、燃料は空中給油で何とかなるという考えか
中国海軍はF-35Bがないので大型空母しか運用できないが
アメリカや同盟国が軽空母やF-35B運用可能艦をあちこちの洋上に配置しておけば
中国側はそれに対抗するためにより多くの大型空母を作り運用せざるを得ない、という考えかな
米海軍のこの手の軽空母構想は昔からちょくちょく持ち上がるが結局現状の正規空母体制の方が効率的という結論でポシャってるんで今回も話半分で見とく方が良さげ
軽空母の基準がわからなくなってきたわ
軽空母量産で艦隊を増やすと護衛する駆逐艦・潜水艦・補給艦も合わせて増勢する必要が出るけどその辺は大丈夫なんだろうか?ただでさえ艦数不足にあえいでいるっぽいのに。
そもそも空母を大型化し、技術進化させ続けたのは、航空戦力を増強しつつ、
人員を削減し、運用効率を上げるためだったはず。なぜ逆方向に?
フォードーカーター時代にこけていたCVV計画に懲りてないのかね?
まぁその時代を知ってる人間は少ないからかね。
当時建造中のニミッツ級に対して排水量が6割で建造費やライフサイクルコストが7割、能力そのものが5割で、通常推進型のJ.F.ケネディー級だと建造費やライフサイクルコストはほとんど変わらないと試算されていたのになぁ。
そりゃ単純に比較すればそうなるだろうさ。
コスト7割だとしても大型空母2隻で軽空母は3隻作れる。ということはまじもんの殴り合いでなければ大型空母は2か所の対応しかできないが軽空母なら3か所いける。撃沈された時のリスクだって2/3だ。
試算なんて導きたい結果ありきでどうとでもなるもの。
正規2隻対CVV3隻だとコストがトントンで、戦闘能力が2対1.5になるから能力の割には金がかなるわな。
小規模な戦争だけしか考えてなければそれでも構わないけどな。
そりゃカカシ相手ならいいけど相手も殴ってくるからね
しかもお互いパンチ一発KO
多少の効率低下で済むなら分散化したいだろう
フォード級(存在自体が高級w)の代わりだから、数は同じでその分「ライトニングキャリア(F-35B)コンセプト」と「武器分散コンセプト」で対応すればいいじゃない?って先生がご提案されてます。
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完全なフォードクラスのプログラムは、長期的には財政的に持続不可能である可能性があります。
その結果、フォードクラスの空母の数を10または11から6に削減し、代わりに議会で義務付けられた数を維持するために4から5のより小さな空母を構築する時期が来ています。
同時に、水陸両用艦隊から派生した「ライトニングキャリア」でこれらをさらに増強する可能性があります。海軍はますます厳しくなる予算環境に直面していますが、サービスは、それが箱の外で考えるならば、まだ艦隊を成長させる機会があります。
また、「海軍作戦の基本的な柱としての「分散致死」の概念。そのような組み合わせが提供するより大きな柔軟性は、個々のキャリア機能の損失を補う以上のものになります。
アメリカ海軍は、フォードクラスの空母、より小型で安価な艦隊型空母、さらに小型の「ライトニングキャリア」の「Hi-Lo」ミックスを追求する必要があります。
軽空母(アメリカ基準)だろうし実現したらド・ゴール~クイーンエリザベスクラスのが出て来て各国から「どこが軽空母じゃい!」って言われそうw
カタパルト付きにするならド・ゴール参考にするのが手軽じゃない?一国を代表する正規空母としては小さ過ぎたけど、フォード級なんて巨大空母をサポートする役割なら充分でしょ。