ウクライナの独立記念日(24日)にバイデン大統領は29億8,000万ドルのウクライナ支援パッケージを発表、さらにジョンソン首相はロシア軍の大規模攻撃が懸念されているキーウを訪問して見せた。
参考:Байден объявил о $3 млрд военной помощи Украине в День Независимости
参考:Джонсон приехал в Киев в третий раз с начала вторжения России
資金や物資だけでなく危険を冒してまでキーウを訪問する行動にウクライナ全体が感銘しているのかもしれない。
米当局者はAP通信に対して「ウクライナが今後何年も戦うために必要な装備や訓練をカバーするため30億ドルの追加支援がまもなく発表される予定で、ウクライナの独立記念日を祝う24日に支援パッケージが発表される予定だ」と明かしていたが、バイデン大統領は29億8,000万ドルのウクライナ支援パッケージを24日に発表、このパッケージには防空システム、砲兵装備と弾薬、無人航空機、レーダーなどが含まれると明かした。
今のところパッケージ内容の詳細は不明なので何とも言えないが、期待されている戦闘機の提供は確認されていない。
さらに興味深いのは侵攻後3度目となるキーウ訪問をジョンソン首相が実行したことで、ウクライナメディアも「ロシア軍のミサイル攻撃が懸念されているにも関わらず、独立記念日にジョンソン首相がキーウに到着した」と報じており、ジョンソン首相は「何がウクライナで起こっているのかが我々全員にとって重要なことで、だからこそ私は今日キーウにいるし、だからこそ英国はウクライナを支える友人とともに歩み続けるのだ。この戦争にウクライナが勝利すると私は信じている」と述べている。
ゼレンスキー大統領はジョンソン首相のキーウ訪問を受けて「独立記念日にウクライナの偉大な友人であるジョンソン首相の訪問を歓迎できることが嬉しい。侵攻当初から妥協することなく我が国への支援を、国際社会の中でウクライナの利益を守り続けてくれてありがとう。このような友人を持つことが出来て我が国は幸運だ」と声明を発表しており、資金や物資だけでなく危険を冒してまでキーウを訪問する行動にウクライナ全体が感銘を受けているのかもしれない。
追記:ジョンソン首相はウクライナに対する5,400万ポンドの軍事支援パッケージを発表、このパッケージにはウクライナに提供する掃海艇の訓練費用、対戦車兵器、無人機が含まれており、ノルウェーと共同で提供するマイクロドローン「Black Hornet」の提供数は850機だと明かした。
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※アイキャッチ画像の出典:Boris Johnson
独立記念日にサプライズ訪問か。ジョンソン首相もニクイことするね。
欧米で支援の物量では当然アメリカが断トツだけど、イギリスは欧米の中でも最も早い段階から、確固たる意志でウクライナを支えていたように思う。
もちろんポーランドも覚悟のほどは強いのだけど、イギリスの凄いところは地理的には遠く離れたウクライナで起きた有事に、我が事として関与を決意したこと。独仏の対応が途中までグダっていたのと比べると実に鮮明なコントラスト。
これは歴史的な対露意識とかもあろうけど、一義的にはジョンソン首相の慧眼だと思う。
ただ、そのジョンソン氏も秋までなんだよね。外国から見ていくら素晴らしい活躍をしていても、国内問題如何で即刻退場になってしまう。
議院内閣制の辛いところですな。(まったく他人事とは思えない…)
その議院内閣制も現在進行系でやらかしてるロシアを見れば万倍どころじゃないほどマシな政体なんすよね。
議院内閣制のメリットはトップが交代しても国益と国民感情が大きく変わらない限り、外交方針は一貫して実行されることにあります。
プーチンは本当の議院内閣制を知らないのでトップが交代しさえすれば、状況がロシアに好転すると期待しているかもしれませんが、それが起きるのはロシアのような独裁国であって、民主主義国家では簡単には起きません。
まあ、オーストラリアの対中政策のように、大きく反対方向に舵を切ることはありますが、それはオーストラリアの国益に直結するような事態になったからであって、その後は政権交代しても方針は変わってません。
もう死に体のジョンソンさん、最後のご奉公かよ
それでも無意味ではない
我々は経験した被災地を思い出すといい、まわりから忘れられてしまう疎外感、孤独感がいかに人の心を蝕むか、
誰かから心配されている、連帯されていることは大切なんだよ
ウクライナは我々により先に権威的侵略国家と戦ってくれてるんだから
西側中から支援が集まるウクライナと比べイランとか北朝鮮からしか来ないロシア…
ロシアの場合は支援じゃ無くて傭兵なのが信用を物語ってますね。
そのうち金の切れ目が縁の切れ目となるでしょう。
反社会の輩が、義理人情を語るのみで実際は利害関係でしか動かないのと同じですよ
多くの途上国がウクライナ戦争に様子見やだんまりを決め込んでいますが、本気のロシア支持など居ないって考えていいです
彼等は金や支援をくれる方にすぐなびく、元から信義や善意の欠けたロシアに友人なんていませんって
あれ、ジョンソンって今やレームダック状態だよね?
イギリスの場合は軍事関係はイギリス王家の許可が必要になっているから、内閣が変わっても王家が変わらない限りはこの体制維持し続けるでしょうね。
軍事には実権持ち続けている君主の軍事には即応できる君主政と議会内閣政両立の強みといってよい。