ロシア軍によるルハーンシク州制圧を阻止する最後の拠点「リシチャンシク」は既に陥落している可能性があり、市内の公園でソビエト連邦旗を掲げる動画がアップされている。
リシチャンシクは既に陥落?ロシア軍はルハーンシク州制圧を達成か?
ドネツ川の渡河に成功したロシア軍はBilohorivkaまで制圧、リシチャンシク市内の公園でソビエト連邦旗を掲げる行為が視覚的に確認されており、もしかするとウクライナ軍はリシチャンシクを放棄して撤退したのかもしれない。
ここままで囲まれた状態から脱出するのはもはや困難なので「ウクライナ軍はリシチャンシクから撤退した」と考える方が自然だが、これまでの経験からウクライナ軍参謀本部が「リシチャンシクからの撤退」を公式に認めるのは数日後になるだろう。
下記がリシチャンシク市内の公園でソビエト連邦旗を掲げる動画。
Лисичанск pic.twitter.com/sT6kiP6pfo
— IgorGirkin (@GirkinGirkin) July 2, 2022
下記がソビエト連邦旗を掲げる動画が撮影されたリシチャンシク市内の公園の位置。
追記:リシチャンシク市内に残ったウクライナ軍部隊とロシア軍が激しく交戦しているという情報もあるが、一両日中にリシチャンシクに制圧されるという見方が多い。
追記:ウクライナ国家警備隊は「リシチャンシク周辺で激しい戦闘が行われているものの街自体は包囲されておらず、現在もウクライナ軍の支配下にある」と述べている。
追記:ロシア軍はリシチャンシクが完全に包囲されたと述べており「ポケット内には最大1万人(民間人を指しているのかウクライナ軍兵士を指しているのかは不明)が残っている」と述べている。
関連記事:ロシア軍がドネツ川渡河に成功、リシチャンシクへの補給路は事実上遮断
※アイキャッチ画像の出典:IgorGirkin
セベロドネツクから撤退してリシチャンシクに戦力集中させるのかと思ってたけど陥落するの意外と早かったな。
予想以上に南翼の崩壊が早かったので、所在の部隊全般の消耗が抗戦の限界を迎えていたかなという印象ですね。
最初からセベロドネツクを捨てて地の利のあるリシチャンスクに陣取って戦えば損害がもっと少なくてすんだかも……と考えちゃいますね
次の大きな戦場はスラビャンスクに移るんでしょうか
前にロシア軍が攻めようとした時はドネツ川の渡河に失敗して大損害を出しましたが今はもう渡河済み
楽な戦いにはなりそうにありませんね
セベロドネツクを早期に捨ててしまうと、その後の反攻でドネツ川を渡河しないと行けなくなる為、その手間と損害を嫌ったウクライナ軍はセベロドネツクを固守しようとしたのですが、ロシア軍が予想以上に態勢を立て直した結果、逆にウクライナ軍誘引と包囲撃滅のチャンスを摑んでモノにしたと言った所です。
後、今回のロシア軍によるドネツ川渡河は、以前大失敗した時とは対照的に周辺地域をロシア軍が既に押さえていた上に、ウクライナ軍から離れた所で行いましたから、ロシア軍もようやくマトモな作戦が出来る条件が整った事を示しておりますので、恐らく今後はロシア軍得意の連続無停止攻撃でキーウ陥落の可能性も浮上して来るでしょう。
>次の大きな戦場はスラビャンスクに移るんでしょうか
リシチャンシクとスラビャンスクの中間のSivers’k(シヴェルシク)の東でKam’yanka川とSukha Plotva川という二つの小川の小さな谷を対戦車壕で連結していれば結構持ちこたえれるような気がしますが、そういう準備をしていたか不明です。尚、スラビャンスクの北西のイジュームからロシア軍はドネツ川を渡って南下しており放置すればスラビャンスクが東西から挟まれたりクラマトルスクと合わせて包囲される危険があります。イジューム市はドネツ川が中心部を流れ、ウクライナ軍は車両用の2本の橋の一部を破壊し車両を通行不能にしましたがロシア軍工兵隊が二つの浮橋を造って南部に侵攻したようです。ロシア軍が今も浮橋を使っているのか既存の橋を修復して使っているのか不明ですが、いずれにせよ、長距離精密攻撃できるHIMARSの供与を受けたなら橋を破壊してロシア軍の補給を遮断すべきです。
リシチャンスクは、5万人ほど大軍でないと山だらけのために包囲出来ない地形だからウクライナ軍の発表どおりに包囲はされずにロシア軍に攻めこまれていそうだが、リシチャンスクは長くてあと1ヶ月ぐらいしか持ちそうにないな。
リシチャンシク・ポケット尖端の防御に関わったウクライナ軍部隊の現在の状態はおしなべて良くない感触なので、戦線の安定には暫くかかるかもしれませんね。
それにしても、何故今のロシアの征服の象徴にソ連旗がたびたび登場するんでしょう? ロシア史的には最大版図で懐かしの栄光で、現状に対するルサンチマンの表われかも知れませんが……密告と行列…
ソ連という国はロシア人のイメージがあるけど
実際は多民族国家でアジアや白人やイスラム系までいろんな人種がいる
そのためソ連の旗は団結や平等を表していて
今回の戦争でもウクライナ人とロシア人がかつてのように団結するということで旗を使用しているんでしょう
実際高齢のウクライナ人女性がウクライナ兵をロシア兵だと勘違いして出迎えに行ったなんて話があるくらいですし
いえ、ウクライナ軍にとってはここからが本当の地獄だと思います。
要は独ソ戦末期と同じ様なパターンで、ウクライナ軍が戦線を安定させる前にロシア軍が次々と戦力を投入する為、ウクライナ軍前線は連続的な縦深・包囲攻撃にさらされると言うロシア軍得意の「連続無停止攻撃」が続く可能性があるからです。
そうなると、ウクライナ軍は完全に擦り切れて態勢を立て直せないまま首都キーウが陥落する可能性も有り得るので、そろそろNATO軍も本格的な介入を検討しないと不味い所に来ている様な気がします。
今まではウクライナ軍は軍事的合理性を無視して三方をロシア軍に囲まれた奥で戦う愚を犯していましたが、20km程度西のSivers’k(シヴェルシク)や更に西のスラビャンスクに撤退してイジュームから挟撃されないようにすれば囲まれる不利は起きないでしょう。
そのためには、供与されたHIMARSによって、イジュームでロシア軍がドネツ川を渡るのに現在使用している橋(ロシア軍工兵隊が造った浮橋か破壊された既存の橋を修復したのか不明)を破壊してロシア軍の補給を妨害すれば良いのです。そうすれば、ウクライナ軍はスラビャンスクを相当期間維持できる可能性が高く、場合によってはロシア軍がスラビャンスク攻略を諦めるかもしれません。ただし、ロシア軍がスラビャンスク攻略を諦めた場合は、ドニエプル川河口を渡った南西部のヘルソンからウクライナ西部への攻略に変更する可能性があるかもしれません。
ウクライナ軍が三方をロシア軍に囲まれた状態で戦った理由ですが、一応軍事的合理性は有って、セベロドネツクの場合は「反攻時の拠点確保(ドネツ川を渡河しないで済むから)」、後者の場合も「高地に在るから戦術上の防御に有利」と言う事情が有ったからです。
只、結果的にロシア軍が態勢を立て直す時期を予測し損ねた結果、力を回復したロシア軍に押し切られた訳ですが。
後、ウクライナへ送られたHIMARSや西側製の自走砲ですが、限られた情報を読み解く限りでは大半が南部へ送られた可能性が高く(最近イジューム方面で起きた長距離砲撃はトーチカUが使われたと指摘する声有り)、イジューム方面の橋を破壊するのは難しいのではと考えます。
それと、現在のウクライナ軍の状況から考えると、仮にSivers’k(シヴェルシク)やスラビャンスクに撤退しても追撃して来るロシア軍を振り切れないのではと危惧します。最近のセベロドネツク・リシチャンシク方面の戦いではロシア軍がウクライナ軍に食らい付いて離れない状況が増えているのです。
私は今のロシア軍にはそのような攻勢はできないのではと思います。
ポパスナやToshkivkaの突破攻勢でロシア軍は3つの梯団に部隊を分けての連続攻撃でウクライナ軍陣地を突破していますが、ウクライナ軍主力は後退に成功しています。
もしロシア軍に無停止進撃のような攻勢ができるのなら、この時既に実施して、ウクライナ軍の後退を許さなかったと思うのです。
>何故今のロシアの征服の象徴にソ連旗がたびたび登場するんでしょう?
占領後になんらかの旗を上げるべきシチュエーションのとき、「かつてのウクライナ国旗」を上げるのは、三色旗(白青赤)上げるより、穏やかだからじゃないですか。
周辺住民の協力を取り付けたいところに、三色旗の代わりに「星と鎌」を掲げてる気がする。
ロシア人が気を使うとこうなる、的なやつ。
ウクライナSSR時代の国旗はこれではないですよ
リシチャンシク市内制圧の記念に、ロシア連邦じゃ無くて旧ソ連邦旗を掲揚するとは…まあ、本戦争序盤のキーウ攻略戦でもロシア軍の装甲車が旧ソ連邦旗を掲揚している画像が公開されていたから、末端の将兵や親露派の気分は「ソ連復活」なんでしょうな。
それと、ロシア軍はセベロドネツクからのウクライナ軍撤退に乗じて開始したスチームローラー戦法(縦深&包囲攻撃)がリシチャンシク周辺で成果を上げ始めたと言って良く、今後勢いに乗ったロシア軍が北部等で新たな攻勢を仕掛けたり、南部での防御線でウクライナ軍を分散・拘束させてから首都キーウまでの連続無停止攻撃に入る可能性も有ります。
もうそろそろ、NATOは本格的な軍事介入を検討すべき時期に来ているでしょう。
貴君の主張はよく分かったので、同じ記事で3回もほぼ同内容書き込まなくていいよ
済まない。
つい調子に乗ってしまったわ……
核戦争のリスクがある限りNATOの直接介入はないでしょう
ウクライナはNATO加盟国でも無いですしね。
ただ支援国が非公式に義勇兵として派遣する可能性もあるかも知れません。
いいえ、仮にNATO加盟国で無いからと言ってウクライナを見捨てると、ロシアは間違い無くバルト三国かフィンランド・スウェーデン、或いはポーランドを攻撃する事は確実です。
つまり、次は間違い無くNATO加盟国か加盟手続き中の国が標的となる為、核戦争のリスクは高まりますし、ウクライナが負ければNATO諸国内部や他の国に動揺が生じて何が起きるか分からない以上、NATOも直接介入の可能性を検討しないと不味い事になるでしょう。
それと、支援国は既に義勇兵を送っている様です(特殊部隊の兵士が身分を「義勇兵」に偽装して派遣されていると言う説も有る)。
ウクライナ軍への西側兵器習熟訓練および引き渡しが完了するまでまだ時間がかかるに対し、ロシア軍は立て直しに成功して優勢になっているため、少しでも早く西側兵器を使う義勇兵をまとまった部隊規模で送り込まないことにはウクライナ軍が反攻に出る(勝利する)可能性が低くなる一方ですからね
こんなところで意気揚々とプロパガンダ撮っている場合なのかね。
ヘルソンでは反撃が続いている上に特大級の弾薬庫爆発が起きて、内地でもカザフと中国へのパイプラインが二本吹っ飛んで(ガスプロム株価ェ・・)、これから文字通り冬を迎えるのに。
水兵と憲兵まで混ぜた部隊まで東部に送るみたいだし。
東部にリソース全振りして支配地域相当スッカスカみたいだけど再配置しないのかな。
同意します。ロシア国鉄は4月にデフォルトしてから続報なし、ガスプロムは配当を0にして市場から見限られて詰み
資源によって支えられている外交と経済も同時に破綻、ついでにインフラもズタズタ
プロパガンダどころか戦争してる場合ではないですね、正直今すぐに撤退してももう遅いと思いますが
半導体の輸出規制で兵器産業も今までの生産を維持できないだろうし、
武器輸出外交的なことも出来なくなりそう
食料とエネルギーは高騰してるけど、この混乱が終わるころにはロシア抜きの世界が構築されてそう
主力は撤退できたみたいですね。
ロシアは土地の占領という目的は達成できたがウクライナ軍を殲滅させるというもうひとつの目的は達成できなかった。
これはゾロテやセベロドネツクでも言えたことで包囲の輪が閉じるギリギリのタイミングで逃げられてますね。
とりあえず無理してでも実効支配地域を広げて、
準備が整ったウクライナが反攻に転じたら支配地域の民間人を盾にして、
「ウクライナ軍は民間人を無差別に攻撃している」とか不快なこと言い出すんだろうな…