ロシア軍は3週間の戦いで将官クラスの人材を5人も失うという異常事態に直面して世界中の国防関係者を驚かせているが、これはロシア軍のコマンド&コントロール(指揮統制システム)が崩壊している証拠だと米陸軍の元大将が指摘している。
参考:Gen. David Petraeus explains how Ukraine keeps picking off Russian generals
自分の目と耳で状況を確認するため前に出ざるを得ないロシア軍の上級指揮官たち
ロシア軍はチェチェン紛争で将官クラスを2人しか失っていないが、ウクライナではアンドレイ・スホベツキー少将(第41混成軍副司令官)、ヴィタリー・ゲラシモフ少将(第41混成軍副司令官)、アンドリー・コレスニコフ少将(第29軍陸軍司令官)、オレグ・ミチャエフ少将(第150自動車化狙撃師団司令官)、アンドレイ・モルドヴィチェフ中将(第8諸兵科連合軍司令官)をたった3週間の戦いで失っており、世界中の国防関係者を驚かせている。

出典:Сухопутні війська ЗС України ロシア軍が失った最も最高位のアンドレイ・モルドヴィチェフ中将
この異常事態について米陸軍のデヴィッド・ペトレイアス元大将は「ロシア軍のコマンド&コントロールは崩壊し、通信はウクライナ軍に妨害され、最後に頼った携帯電話による通信も盗聴されたため制御を失った戦闘部隊の行軍が停止してしまった。この状況に焦ったロシア軍の上級指揮官達は現場で何が起こっているのかを直接確認しようと装甲車両に飛び乗ったのだろう」と興味深い指摘を披露した。
つまりウクライナ軍が通信車輌、指揮統制システム、前線の指揮所を効果的に潰し、安全な通信環境が崩壊してしまったロシア軍の上級指揮官達は後方の司令部で報告を受けて指示を出すのが難しくなり、自分の目と耳で状況を確認するため前に出たのは良いが、この行動もウクライナ軍に察知されて襲撃されているという意味だ。

出典:UkrOboronProm 36D6M1-1
因みにウクライナは旧ソ連時代の技術を継承してレーダーや電子妨害システムの独自開発に積極的で、米軍も旧ソ連の技術的特性を備えたレーダーをウクライナを購入して演習やテストに使用しており、デジタル情報関連の技術力も相当高く、こういった分野の技術力もロシア軍を翻弄している要因の一つなのかもしれない。
関連記事:国防総省、旧ソ連の技術で開発されたウクライナ製レーダーを購入
関連記事:ウクライナがロシア軍司令官の殺害を発表、これで将官の戦死は5人目
※アイキャッチ画像の出典:Pravda GerashchenkoのTelegram経由
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例のFSB文書も前線部隊との連絡途絶を指摘していましたね。
ここまで来たらロシア軍司令部よりもウクライナ軍側の方がロシア部隊の配置を理解しているのではなかろうか…
戦車や大砲の数よりも、情報こそが勝敗を分けるの実例がここに。
昔から戦術家たちが、管理できない大軍はお荷物でしかないと切り捨てたのはこういうことか。
自分より大きな相手と闘うのに正面から組み合うのは愚かなだけ、横から後ろからチクチクと急所だけを刺せばいい
この状態で次の大攻勢をやるとどうなるんだろ
中国=ファーウェイが、着々とロシア軍の通信システムを整備していそうな気がします。
中国は通常の貿易と言い張るでしょう。
にわかには信じがたいのだけれど、今回の戦争でロシアには作戦全体を統括する総司令官がいないのでは? という話まで出てきてますね。
確かに、軍レベルで連携して東部の包囲作戦とかやって来ないのを見ると、ありえなくは無いよなと。
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事実は小説より奇なり。
仮想戦記でこんな殺られ方する自衛隊の佐官は許されても、ロシア軍の将校がこんな死に方させたら没くらうだろうな
情報技術は軍民の境が最も少ないデュアルユーステクノロジーの一つ。
ソ連時代に軍事的な電子機器の開発を手掛け、独立後は国を挙げてシリコンバレーを作り上げたウクライナは、当然軍事にも還流させてきたわけだ。
日本も情報技術の素養はあるんだから、産官学の連携を加速させて極東のシリコンバレーを目指してほしいが。
現場がウソしか言わないのプーチンに対してだけでなく上官に対しても同じか
ほんとロシア軍どうしたのか、逆にスナイパーとかで敵将校を殺したとか景気のいい話が全く無い。
別スレで中国製の無線機による被害が酷いって話があって結果的に中国擁護するような発言したら工作員扱いされた。
件の無線機はスクランブル機能すら無い安価な民生品で、そこに中国製かどうかなんてどうでもいい話。
そんな物ですらないよりマシかもしれないが、機密度関係無しにどんな情報であれ漏れたら対策されてしまうのを考えているのか。
チェチェンとやりあった時ですら携帯からの位置情報漏れで痛い目に遭っているのに何やってんだか。
ロシアはソ連時代から先進的なC4Iシステムを持っていたんじゃあなかったのか
一体どういうことだ
①その頃のまま碌に更新していない
②正面装備を優先して数も質も足りてない
③上級将校の粛清が目的だった
④頭ソ連軍
⑤そんな物(先進的なC4Iシステム)は無かった
⑤だったら核兵器と極超音速ミサイル以外の対策が楽になりそうなんだけどなあ
ロシアという国は、我々の考えるよりもはるかに内部が腐ってて機能してないのかも知れない
今回の補給、動員、運用見ててもまともな近代的軍隊じゃない。
10年ほど前に、ロシア海軍の将官が、冷戦後に建造した潜水艦のすべてが欠陥品でまともに運用できないと暴露した報道があったが、
それは汚職や手抜きのせいか、あるいは軍の体質的欠陥のせいなのか、想像に難くない
ソ連時代のC4Iって海洋メインじゃないのか?結果的にある程度の設備を有する艦艇なら運用出来るが陸上基地にあるようなセンター位の規模がないと回せないとかあるんじゃね?
一応の小型の高性能無線機はあるが数が足りてないんだろう。
自国民監視及び自軍の反乱防止用なんで対外的なことは想定されていないってやつで。