米国関連

国防総省、旧ソ連の技術で開発されたウクライナ製レーダーを購入

ウクライナの防衛産業企業「イスクラ」は6日、国防総省と移動式レーダー供給に関する新しい契約を締結したと明らかにした。

参考:«МАЄМО УСПІШНИЙ ДОСВІД ПОСТАЧАННЯ РАДАРІВ ДО США» — КОНСТРУКТОР РАДІОЛОКАЦІЇ НВК «ІСКРА» ДМИТРО СЕМЕНОВ

旧ソ連の技術をベースに装備品を開発するイスクラからレーダーを購入する国防総省

米国とイスラエルはロシアの防空システム「S-300」に使用されている技術的特性を調べるため合同調査団をウクライナへ派遣、さらに米国は18機のF-15Cをウクライナに派遣(イスラエルはパイロットのみ派遣)してS-300の能力テストを実施した。

参考:Israeli and US Military Specialists Visit Ukraine to Get Acquainted with Russian-Made S-300 Missile Systems

これとは別に国防総省はロシアがシリアに送ったS-300の最新型「PMU2」と同じ技術的特性を備えた移動式レーダー「36D6M1-1」をウクライナの防衛産業企業イスクラから購入して様々な技術的検証を行った結果、S-300PMU2はイスラエル空軍が運用しているF-35Aに致命的脅威を与えないことをイスラエル側に確信させたと言われている。

補足:F-35Aのステルスが素晴らしいのでS-300PMU2では捕捉したり迎撃することが出来ないという意味ではなく、F-35Aのステルスとイスラエル空軍が培った戦術を組み合わせればS-300PMU2の脅威に対抗可能という意味なので注意が必要。因みに36D6M1-1はアクティブおよびパッシブ方式による電子妨害下でも低高度を飛行する目標を検出可能で、アルゴリズムのアップグレードによりステルス機や小型のUAV検出も可能になったと言われている。

ウクライナの防衛産業企業イスクラでチーフデザイナーを務めるDmitro Semenov氏は6日、メディアの取材に対して「私たちは米国へのレーダー供給に成功した経験を有しており米国との協力関係は拡大している」と主張、さらに「数日前に米国へのレーダー供給契約を新たに締結したばかりだ」と明かした。

ただ何を米国に供給するのかについては明かしておらず、これは過去に「36D6M1-1」を米国に輸出する際ロシアの妨害が受けたためだろう。

恐らく米国は旧ソ連の技術をベースにレーダーや電子妨害装置を開発・製造するイスクラの技術力に注目しており、同社が新たに開発したレーダー「90K6E」や電子妨害装置「MandateB1E」を購入して技術的特性を分析する共に旧ソ連の技術に対して有効なステルス技術や新しい電子妨害ポッド開発、航空作戦の戦術研究に活かすのではないだろうか?

日本も旧ソ連の技術をベースに発展してきた中国軍に有効な電子妨害ポッドの開発やステルス技術を開発するなら、こういった機材を取得して研究する努力が必要なのではないだろうか?それとも電子情報収集機で収集した情報だけで十分なのだろうか?

補足:因みに日本政府はウクライナがソ連から独立して以降、総額31億ドル(約3,200億円:2019年5月時点)に達する経済支援を行っている。

中国軍は旧ソ連の技術をベースに独自の発展を遂げているため「参考にならない」と言われてしまえばそれまでだが、、、

参考:空自機を狙うことも可能、ロシアが千島列島に「S-300V4」を初展開

 

※アイキャッチ画像の出典:UkrOboronProm 36D6M1-1

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コメント

    • 匿名
    • 2020年 11月 09日

    先に出た技術が、特に否定すべき点がないならば改良しつつ継承してゆくのが人間の習いですから、最新兵器にも過去の遺伝子は残ってると考えていい
    自衛隊は引っ込み思案なのか、まさかアメリカに遠慮する話しでもあるまいに

    12
    • 匿名
    • 2020年 11月 09日

    ウクライナの勢いが止まらんな
    領土奪還戦争も遠くはないな

    1
      • 匿名
      • 2020年 11月 09日

      どう考えても絶対無理だろ
      これ以上侵略されない様に備えるしかない

      15
    • 匿名
    • 2020年 11月 09日

    色々考えさせられる良記事。

    12
    • 匿名
    • 2020年 11月 09日

    TVアンテナの集団はUHF波レーダーでステルス機の検出用だし、ロール状のアンテナは水平方向にビームを絞り地表付近を飛行する巡航ミサイルやUAに対応した物だろうくらいのことは見ただけでわかる。
    そのUHFレーダーがF-35やF-15をどの程度の距離から検出できるかが問題で、それには実際にテストしてみなければわからないというこちうことだろう。
    敵を知り己を知れば百戦危うからず、を実行してるな、流石イスラエル。

    16
    • 匿名
    • 2020年 11月 09日

    レーダー特性を調べるのに類似の装備品を購入するのはよくあるが、今更調べたところでと言う感想しか思いつかない。別の契約・交渉内容を隠す為に発表したのならある程度納得できる。もしかしたら西側資本でウクライナの軍事産業を活性化させるのが狙いかもしれない。(無理だろうけど)

    2
      • 匿名
      • 2020年 11月 09日

      基本陸装備なんだから基本韓国がやれ案件なんだよな>ウクライナ装備
      民主化してアホやるようになったのでぴくりとも動いてないどころか敵対行動に入ってるが

      1
    • 匿名
    • 2020年 11月 09日

    米国ソ連崩壊直後にS-300を入手してたような…
    現行型とは流石に比較対象にならないのかな?

    4
    • 匿名
    • 2020年 11月 09日

    ここでもイスラエルの名前が出てくる
    レーダー情報の収集に余念がないな
    ┈┈┈
    日本は…どうだろうな
    小規模とはいえ専用装備もあるしある程度は情報収集してると思うが
    さすがに似た技術機材の実地調査は聞かないな

    7
    • 匿名
    • 2020年 11月 09日

    ウクライナは再びロシアにサンドバックにされた身だし危機感が違うわな…

    1
    • 匿名
    • 2020年 11月 09日

    ソ連崩壊以後に開発されたS400の96L6とかへの対策にはあまり参考にならないかな

    1
      • 匿名
      • 2020年 11月 09日

      96L6の参考にはならないとしても、S-300PSから発展した中国のHQ-9やS-300PMU1をライセンス生産したHQ-10の対策につかえるんじゃない?

      どれだけ参考になるかわからんけど

      1
    • 匿名
    • 2020年 11月 09日

    毎回毎回ここに主義信条を書き込みしに来るな。鬱陶しい。大きい砲のコメ欄でやれよ。

    3
      • 匿名
      • 2020年 11月 09日

      戦争屋云々と書いているやつに向けて書いたものです。返信ミスです。

      1
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