ウクライナ戦況

ウクライナ空軍がA-10を否定、対地攻撃のみで維持費もF-16より高価

ウクライナ軍のシルシキー大将はロイターの取材に「A-10、AH-64、AH-1、UH-60が役に立つ」と主張したが、空軍のイグナト報道官は13日「A-10はシングルミッションにしか対応していない上、F-16よりも維持費が高く空軍にとって負担が大きすぎる」と述べた。

参考:Воздушные силы объяснили, почему истребители F-16, а не штурмовики А-10 – приоритет для Украины

空軍のリソースが限られているためシングルミッションのA-10受け入れは負担が大きい

ウクライナ東部での戦いを指揮しているシルシキー大将はロイターの取材に応じ「もしA-10が我々に与えられるのであれば、、、選択肢の1つとして話すことができる。これは新しいものではないが戦争で実績を積み上げてきた信頼性の高いシステムで、歩兵の支援に役立つ対地兵器を数多く使用できる」と述べ、A-10は戦力的に優位なロシア軍相手に主導権を握ろうと試みているウクライナ軍に「効果的な支援(近接航空支援)」を提供できると主張。

出典:U.S. Air National Guard photo by Staff Sgt. Mercedee Wilds

さらにシルシキー大将は「AH-64、AH-1、UH-60といった攻撃ヘリも重要な役割を果たすことができる(UH-60もスタブ翼のExternal Stores Support System=ESSSを追加することでヘルファイアーやロケット弾などを携行可)」と付け加えていたが、空軍のイグナト報道官は13日「A-10はシングルミッションにしか対応していない上、F-16よりも維持費が高く空軍にとって負担が大きすぎる」と現地メディアの取材に回答した。

“西側製戦闘機の受け入れに関する優先順位は訓練が進められているF-16だ。この機体は空や地上の目標に対して作戦を実行できるマルチロール機だが、(シルシキー大将が言及した)A-10が対応できる作戦は地上部隊への火力支援(シングルミッション)のみで維持費もF-16より高価だ。さらに空軍のリソースが不足しているためA-10の受け入れは負担が大きすぎる。地上軍にとって航空支援が重要なのは理解出来るが、このニーズはSu-25、Mi-24、Mi-8によって提供(機首を持ち上げた格好でロケット弾を遠距離に飛ばす方法)されている”

出典:Skywarrior/CC BY-SA 4.0

“ロシア軍は前線付近に多くの防空システムを配備して(戦線上空で)航空優勢を享受している。特に占領地上空では強力なSu-35が我々の航空機を脅かしているため、航空支援に使用される機体(Su-25、Mi-24、Mi-8)の運用は大幅に制限されている。前線での成功条件は制空権を獲得することにあり、これはF-16とAIM-120の組み合わせによってのみ実現する。地上軍が望んでいる西側製の攻撃機や攻撃ヘリは制空権を確保した後でなら効果的に機能するだろう”

“シルシキー大将は地上軍の司令官として航空支援の充実を望んでいると思うが、現在までウクライナはA-10の提供を公式に要請したことはなく、現時点で最も優先されるべきはF-16だ”

出典:PHOTO BY Senior Airman Duncan Bevan

要するに「空軍のリソースが限られているためシングルミッションのA-10受け入れは負担が大きい」「空対空と空対地に対応できるF-16で戦線上空の状況を改善できれば航空支援機の運用制限を緩和できる」「その後の選択肢としてならA-10、AH-64、AH-1、UH-60の受け入れもあり得る」といった所だろう。

関連記事:ウクライナ軍のシルシキー大将、戦局を打開するチャンスは常にある

 

※アイキャッチ画像の出典:PHOTO BY: Staff Sgt. Gregory Nash

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コメント

    • 戦略眼
    • 2024年 1月 14日

    正論だよね。
    問題は、F-35の引渡しの遅れに引きずられて、F-16AMのウクライナへの引渡しが遅れていることたね。

    21
    • たむごん
    • 2024年 1月 14日

    シルシキー大将、基本的な事をインタビューで丁寧に答えられており、まさに仰る通りですね。

    限られたリソースを、有効に使う事は、どの組織も重要ですね。

    >地上軍が望んでいる西側製の攻撃機や攻撃ヘリは制空権を確保した後でなら効果的に機能するだろう

    2
      • hiroさん
      • 2024年 1月 14日

      陸軍のシルスキー大将の楽観的希望を、空軍のイグナト報道官が現実的に修正した記事ですよ。

      7
        • たむごん
        • 2024年 1月 14日

        ご指摘ありがとうございます、自分が書き間違えています、

        主語が、イグナト報道官でした。

        >シルシキー大将、基本的な事をインタビューで丁寧に答えられており…

    • れんちゃ
    • 2024年 1月 14日

    ウクライナ空軍としてはF-16に対する期待が大きく、F-16以外でという話を嫌ってるからね。なので公式見解としてはF-16じゃなきゃダメだって話になる。他が来る場合でも別口でよろしくとなるのは当然だね。
    また、ウクライナ空軍の正パイロットたちは当然ながら戦闘機のそれもF-16である方を好む。ただ、実際の所はF-16がいつ届くのか、実用機は何機手に入るのかという問題が付きまとってもくる。
    従って、実際にはF-16を念頭にして実際にはF-16までの機体なら何をどれだけいつまでに仕入れられるのかという様な話になってるのだとか。更に言えば、パイロット育成や傭兵パイロット等で賄う場合は話が異なってくるという面もある。
    ここらはもっと話が現実的な手配段階になってこないと実態が見えてこない話だね。F-16は絶対に実現不可能だとかやっていた頃と似たような状況の話なので、実際の所あまり輪郭が見えた話ではない。F-16は不可能からF-16だ、でもF-16はいついつまでは無理だとか何機までしか無理なので別のミックスでだとか…
    また、ロシアとの交渉の流れ次第では多くのF-16配備はロシアとの停戦後数年後に手控えたという名目でそれ以外の西側機体が来るなんて話が進む可能性すらある訳だ。本当に全数をF-16だけで入れ替えられるのか、別の機体を混ぜるのか、まだまだなんとも言い難い話だね。まだまだ全然先が見えてない。

    4
    • ページ
    • 2024年 1月 14日

    逆だと思われる
    現状のウクライナ軍の新規パイロットにマルチロール任務を訓練している時間的余裕は少ない
    それなら、需要の多い対地任務専用機で対地攻撃のみ訓練した方が良いと思う
    攻撃ヘリコプターではないMi8すら非効率なトス攻撃に、動員されてる状況はどれだけ対地攻撃機が必要か現れている
    機体は使い潰すつもりで、短期使う前提なら維持費もそこまで高騰しないとも思う
    あくまで、急場をある程度は凌ぐ前提ならA10も活躍出来ると思う

    6
      •  
      • 2024年 1月 14日

      だ か ら

      その攻撃機は相手の戦闘機に迎撃されるから意味無いだろ
      まずは相手の戦闘機に打ち勝たないと何も始まらないって話なんだけど…

      40
        • nachteule
        • 2024年 1月 15日

         そんな話してしまったら現状で地上攻撃に使用している航空機も無駄に撃墜されるだけだから運用停止した方が良いよね。

        2
      • にわか
      • 2024年 1月 14日

      迎撃されて近づけないから仕方なく非効率な支援やってるわけでな…。
      大体急場をしのぐとか言うがそんな損害無視の航空支援なんかしてたら数ヶ月もしないうちに航空支援できる機体そのものが一機残らず全滅するわ。

      31
        •  
        • 2024年 1月 15日

        F-16とAMRAAMで制空戦闘に臨むとかそれこそ何も残らなそうですが…
        S-400に頭を押さえられて高空を飛べない状態で、敵AWACSの管制下で、相対的高エネルギー状態の敵を相手に、性能の劣る兵器で、数的劣勢を覆して、制空権が確保できると本気で思っているんですかね?

        4
          • にわか
          • 2024年 1月 15日

          そもそも別にロシア軍相手に真正面から制空戦闘挑むとかの話はしたつもり無かったが…。
          航空優勢取れてない状況下では高級棺桶にしかならないA-10を損耗前提で航空支援させるとかいう無意味なことしてたらもし航空支援が十分可能になったとしてもその時にはもう航空支援を提供できる機体が残ってないよねって話しかしてない。
          勝手にF-16でロシアの防空網に挑むとか言う妄想膨らませて批判しないでもらえませんかね?
          一応制空権が確保できると思ってるかって事に返答させてもらうと思ってるわけ無いだろとしか。
          個人的な感想としてF-16は絶望的な空軍力の差を多少埋めるぐらいの役割しか無いと思ってる。

          6
            •  
            • 2024年 1月 15日

            >もし航空支援が十分可能になったとしてもその時にはもう航空支援を提供できる機体が残ってないよねって話

            支離滅裂ですね
            そんな時は制空戦闘を挑まない限り来ません

            2
              • にわか
              • 2024年 1月 15日

              たがらさぁ…。
              そもそも私は最初のページさんの損失を気にせず急場しのぎで航空支援をするのにA-10は有効だろうコメントに対して「そんな事しても無用な犠牲だすだけだ」って趣旨の意見しただけなのよ。
              別にじゃぁ具体的には航空優勢取るにはどうするかとかいう話はしてないし「F-16のAMRAAMで〜」のとこなんて私としてはよく損害出るよねってだけの内容うっすいコメントを深堀りして批判してくるなってびっくりした。
              それに対してロシアの防空網に挑んで勝てるわけないって言ってきたから別にそういう意図で言ったわけじゃないよって返しただけ。
              まぁいつか航空優勢が取れるみたいにも
              捉えられるようなコメントした私も悪かった。

              2
                • にわか
                • 2024年 1月 15日

                割と読みづらい文章のまま送信押してしまった…。
                まぁ一言で言うならどうやって航空優勢とるとかそういう高次元の話したつもり無かったし勘違いさせるような文章になってごめんねとだけ。
                無駄にコメント欄長くして申し訳ございませんでした。

                1
                  •  
                  • 2024年 1月 15日

                  ああまあなんとなく理解しましたこちらこそすいません
                  一個上の方にコメントつけるべきでしたね…

      • Whiskey Dick
      • 2024年 1月 14日

      A10のような新規の航空機を与えるぐらいなら、貧乏国からSu25を買い集めて提供する方が簡単なような。Su25ならウクライナ軍も使い慣れているから訓練の手間も省ける。

      13
        • 理想はこの翼では届かない
        • 2024年 1月 14日

        どこが提供するのかという問題はありますが、Su-25をかき集めたほうが整備・運用面で考えても良いはずですよね
        ウクライナ首脳部に未だに「西側兵器は質で圧倒的に勝る(はず)」というイメージがこびりついているのではと思います。そして現実的な現場サイド(空軍)からすれば「A-10よりSu-25をよこせ」という発言につながっているのでは

        首脳部と現場で認識に大きなズレがあるのはよくないですね

        11
          • NHG
          • 2024年 1月 14日

          かき集めてというけど、その排出する国が代替えにF-16よこせって話になったら結局同じ
          同じどころかF-16に移行するまでSu-25提供しないとかなったらことをより複雑にするだけだから、直に渡すので適切だと思う
          あと本文によると宇のSu-25は露Su-35に頭押さえられてて動けないって話みたいだから、Su-25をいくら提供しても意味ないみたい(意味がないというよりは「有意ではない」か?)

          2
    • 58式素人
    • 2024年 1月 14日

    いちヲタクとしては。
    A10にF16相当のアビオは載らないでしょうか。
    そうすれば、問題解決(笑)のような。F-16は単発だし、装甲もないし。
    A-10の打たれ強さは証明済みだし、前線での運用もF-16よりずっと楽でしょう。
    例証として、A-4にF-16相当のアビオを載せたカフ改造モデルもあります。
    ニュージーランドで行われ、現在、その機体は米国の民間会社にあると思います。
    Su-25で同じことをしても良いと思ったりもします。
    退役パイロットの復帰および高齢化(?)にも対応ができたりして。

      • PLAtankLovers
      • 2024年 1月 14日

      中身入れ換えたところで航続距離が短い鈍足の棺桶作る意味ないよね……
      制空優勢を取れてない状況でアビオニクス載せかえA-10飛ばしても射撃訓練の的になって終わりそう。足遅いし。つか対地攻撃専用に作られた機体で空戦とか出来ねーだろ

      27
      • Easy
      • 2024年 1月 14日

      打たれ強いと言っても、それは歩兵の機銃弾程度の相手の話ですから。
      本物の対空ミサイルに耐えられるわけではないですよ。
      あれは敵が高度な対空兵器を持っていないか,事前に空爆でそういう兵器を皆殺しにしていることが前提です。
      敵の対空兵器が生きている戦場に突っ込ませるものではないですよ、そんなとこに送ったらそれこそ次から次へと消耗品のように撃墜されることになります。
      アメリカ軍の兵器はこういう「アメリカ軍でしか使い道のない」兵器が結構あるんですよ。強いと言えば強いんですが,それは「アメリカ軍が物量に物を言わせてその兵器が活躍できる環境を整えるから」なんですね。
      他の国が真似して同じことが出来ると思ってはいけません。

      32
      • 58式素人
      • 2024年 1月 14日

      ヲタクの話として。
      A-10は被弾前提でしょう。
      WIKIによると、A-10の操縦席は23mmはもちろん
      57mm対空砲弾に耐えるようです。
      歩兵の持つ小火器(〜12.7mm?)では無敵でしょう。
      過去にSAMでエンジンを片方壊されても帰還したようです。
      戦闘機相手に格闘線は難しいでしょうが、
      視界外から対空ミサイルを打つなら、
      その搭載量の大きさはものを言うものと想像します。
      と、ヲタクが言いたいこと(笑)を言います。

      5
        • Pla tanks Lovers
        • 2024年 1月 14日

        BVRやるってこと?スパローとか積めたっけ?
        A-10ってステルス性考えてないから簡単に捕捉されそうよね。あとMANPADSはなんとか出来てもスホイとかミグのミサイル相手に耐えられるかは微妙。わざわざ中身入れ換えて訓練してA-10渡すなら、Su-25をアプデするか残存の戦闘機でCasやった方がいいのでは

        12
          • Easy
          • 2024年 1月 14日

          湯水の如く補修部品が湧いて出て来るアメリカ軍なら「エンジンが片方やられただけ!」ですが。
          ウクライナでそれをやっても、エンジン破壊されたら全損と一緒ですよ。修理出来ませんから。
          被弾したらイコール損失です。自己生産出来ない兵器で戦うというのはそういうことなんです。

          14
            • れんちゃ
            • 2024年 1月 17日

            その米軍がA-10が使えるのに空軍上官の志向にあわせて予算を他に回す為に使わなくなるという事で、一式まるごと引き継ぐ事を考えてるって話なんでは?むしろ他の航空機の方がそんな条件の良い話はなさそうだけど…他の機体だとエンジンとか専用治具とかスペアとか予備機とかまるっとくるプランなんかあるっけ?そもそも旧ソ連機をまとまった数手当てする術がないってのはかなり前から問題になってた筈だけども。

            2
          • 58式素人
          • 2024年 1月 14日

          ヲタクの話として。
          先にも書きましたが、
          Su-25のアプデはあるのでは、と思っています。
          A-10と同じで、被弾時も搭乗員は助かりそうですし。

          2
            • 匿名希望係
            • 2024年 1月 15日

            SU-25の話題ならむかしここのきじにもあったはず。

            1
              • 58式素人
              • 2024年 1月 16日

              ご教授ありがとうございます。
              少し探してみます。

    • ku
    • 2024年 1月 14日

    F‐16にしたって機体とパイロットだけじゃ使い物にならないんだし。
    整備員と整備の為の機材、部品の供給がなければまったく役に立たない。
    飛行の度に整備しなければならないので整備員の養成は重要。

    7
    • そもそも
    • 2024年 1月 14日

    自前で整備できる旧ソ連機しか
    維持できないだろう
    金が無いんだから

    その内、年金不払いで一揆が起きる

    10
      • 歴史と貧困
      • 2024年 1月 14日

      CNNの「ウクライナに訪れるターニングポイント」という記事でしたが、
      ウクライナの抱える財政赤字は膨大で、来る2月には公共部門への賃金の支払いができなくなる見通し とのことでした。ウクライナ国内についても、

      「あの朝はひどかった。ドローンだけでなくロケット弾も撃ち込まれた。事態が本当に深刻となったのは、ロシアのロケット弾を迎撃するパトリオットミサイルがいくつ残っているのかが分からなかったからだ」。友人で欧州安全保障協力機構(OSCE)の元同僚、オルハ・ラドケヴィチ氏は、筆者にそう語った。

      「ここで問題になっているのは人の命であり、誰もが実感している通り、もし米国が我々への支援を止めればそうした攻撃はより頻繁で激しいものになるだろう」「人々は最近になってすっかり疲れ切ってしまった。疲労がますます見て取れる。人はこんな環境でどれくらい生きられるのだろうか?」(ラドケヴィチ氏)

      この戦争は多くの前線を抱えている。クリスマス前のキーウを訪れた時、筆者は明確な経済活動の停滞を目の当たりにした。戦争の傷の広がりも、今やほとんど無視できないものとなっている。

      中央駅を出てすぐ旅客らの目に飛び込んでくる背の高いオフィスビルは、正面が爆発で激しく損壊している。街の中心部にあるビストロは、かつて外国人が足繁く通っていたが、この時はウエートレスがたった一人。テーブルも二つしかなかった。「人々はどんどん貧しくなる。状況は毎月悪化している」。ウエートレスは筆者にそう告げた。

      ともあり、太平洋戦争末期の日本を見ているようです。

      13
        • たむごん
        • 2024年 1月 14日

        情報ありがとうございます。
        旧ソ連の警察などが有名ですが、賃金が止まると、汚職がとんでもなくなりますからね…。

        公共部門への賃金、特に国営の部門は、どの国もあるあるですが経営状況が気になりますね。

        2
    • T.T
    • 2024年 1月 14日

    A-10みたいな旧式機がF-16よりも負担がかかる?と一瞬思ったけど、A-10Cで大規模に近代化改修してましたね。
    確かにあれは維持費も訓練も負担になるはずだから、まずはF-16が優先になるのは当然だ。

    6
      • nimo
      • 2024年 1月 14日

      F-16C/D 1機あたりの運用コスト461万ドル 1飛行時間あたりのコスト26,927ドル
      A-10 1機あたりの運用コスト650万ドル 1飛行時間あたりのコスト22,531ドル

      航空機の維持・運用コストについて「製造から15年経過すると毎年3%~7%づつ上昇していく=サプライチェーンが縮小もしくは消滅するためスペアパーツの入手性が悪化する」

      リンク

      2
        • れんちゃ
        • 2024年 1月 17日

        ウクライナはA-10の稼働数を維持する気なんかないと思うよ。使いつぶす為にA-10を支援セット毎そのまま大量に引き取りたいって話かと。そしてF-16をそんな大量に、更に長期に渡ってメンテナンスと共食いレベルの大規模補修し続ける分を受け取れるのかという問題もあるので…

        1
      •  さ
      • 2024年 1月 14日

      古いから負担がかからない、という理屈がよくわからないんだけれど…

      1
    • マダコ
    • 2024年 1月 14日

    そうなりますよね。
    su-25は、A-10よりも、この戦場では、トータルで優秀でもあるでしょう。まず、そこそこの整地で離発着できますし、速度が速いため、一撃離脱もA-10よりは優れていると考えられます。何よりも安価で整備性が良く頑丈です。両者は似ていますが、A-10は、より非対称戦争向けです。
    上空に長時間飛び続けられるような航空優勢も無いのであれば、su-25に分があるでしょう。

    19
    • .
    • 2024年 1月 15日

    グルジアでSu-25再生産できないですかね。

    3
    • れんちゃ
    • 2024年 1月 17日

    ウクライナ空軍側でもF-16調達に不安を感じてる層がいる様で…
    とにかくマルチロールなF-16の数をそろえる事に注力したい建前を別にするとミコラ・オレシチュク中将等は個人的な見解として、戦闘機はF-16の他にも西側の同世代戦闘機、Su-24Mはミラージュ-2000D他、Su-25はA-10などで置き換えたい。旧ソ連機では兵器利用面の問題で出来ない事が多すぎて西側機に刷新していく必要があるとの認識を示しているとされてるね。
    我々からするとスペックシートくらいしかわからないのだが、旧ソ連機を扱ってきたエキスパートからするとやはり色々と問題があるそうで。まあ、Su-25はA-10を目指しただけで、A-10と同じではないからね。特にアビオニクスや航空情報統合、西側遠隔兵器のコントロールあたりで差が大きい様で…旧ソ連機のスペックシートが豪華なのは販売競争面が強いってのもあるのだろうかね。
    Su-25にしても割と簡単にあちこちで落ちてるし、A-10がイラク正規軍相手で見せた様な同じ様な頑丈さなんかはないのかも知れない。

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