ウクライナ空軍は10日、航空作戦を実施してロシア軍の地上部隊に打撃を与えSu-34を含む10機の航空機を撃墜したと発表した。
参考:Украинская армия разбила две колонны вражеской техники и поразила 10 самолетов
ウクライナ軍がロシア軍の地上部隊に対して航空作戦を実施、戦闘機や防空システムも敵機を10機撃墜したと主張
ウクライナ空軍は10日、ロシア軍の2つの大規模な車列(戦車、歩兵戦闘車、多連装ロケット砲などを有した空挺部隊の一部らしい)に対してウクライナ軍は空軍の爆撃機と攻撃機、陸軍のヘリコプターを動員して攻撃を行い破壊したと発表、これが事実なら空軍のSu-24MやSu-25、陸軍のMi-24Pを動員した航空作戦をウクライナ軍が実施したという意味で非常に興味深い。

出典:Ministry of Defense of Ukraine / CC BY-SA 4.0
さらに空軍の防空システム(S-300、Buk-M1、Tor)がSu-25×3機とSu-34×1機を撃墜、戦闘機が4つの航空機(主にSu-25)を撃墜、陸軍からの報告で2機のSu-25が撃墜(内1機はスティンガー)されたと発表、つまり10日だけでロシア軍は10機の航空機を失ったという意味だ。
実際、ルニネツの基地まで辿り着けずベラルーシ国境で墜落したロシア軍機の写真(Su-34、Su-25、Mi-8の何れかかが迎撃され損傷し墜落して炎上したと指摘されている)、墜落したSu-25の残骸写真がSNS上に上がってきているので10日にロシア軍機が失われたのは確実だが、本当に10機も撃墜したのかは今のところ確証がない。

出典:VoidWanderer / CC BY-SA 4.0 9K330 Tor
ウクライナの主張を額面通り信じるなら航空戦力、防空システム、無人機戦力(新たにTB2でロシア軍のBuk-M1を破壊する攻撃シーンを10日に公開)は未だ健在なのだろう。
因みにウクライナ空軍はS-300のミサイル発射装置×250輌、Buk-M1×72輌、Tor×100輌、ウクライナ陸軍もOSA×100輌、Strela-10×150輌、ツングースカ×70輌などを保有(一般人が入手できるデータなので正確かどうかは不明)しており、ロシア軍公式発表によるウクライナ軍の防空システム損失は144基(10日発表)なので数字の上ではまだまだ余裕がある。
追記:ウクライナ空軍のSu-25の残骸が報告されているので10日の航空作戦は本当に行われたのかもしれない。
関連記事:映像や画像で確認された装備損失、ロシア軍は1,001、ウクライナ軍は277
※アイキャッチ画像の出典:Eugene Dmitriyenko / CC BY-SA 4.0
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先週まで優勢だった南部での攻勢も行き詰まってきているようだし、峠は超えたのかな
今はまだ次の攻勢のために再編・補給の段階と思いますね。
ロシアの攻勢が停滞するだけでなく、ウクライナ側が逆襲に転じて戦線を膠着させるなり押し返すまで行かないと、峠を超えたとは言い難い気がします。
悲惨な状況と言われてた64kmが位置変更し、キエフが北西から接近されているようだし、まだまだ予断は許さない。
CNNでもそんなこと言ってますね。渋滞が解消されたのであれば、ウクライナは厳しいね。
むっ、なかなかタイムリー(?)な記事が
まあ10機撃墜はないでしょうけど
そんなに簡単にロシアが空爆で勝てるなら、今頃アフガニスタンにタリバン政権はないですよね。
ウクライナは、小さくても軍隊持った国家ですので。
ロシアは湾岸戦争時のアメリカの火力には遠く及ばない。
ロシア側も少なくない血を流すでしょう。
人口4400万人の独立国の兵力16万人の軍隊は小さくないと思います。
MiG-29の供与が中止になったのを受けて
大規模な航空作戦を実施するとロシア側で報道されてたみたいだからやらかしたのかもしれませんね・・
あとロシアの主張があんなだから
米国もどさくさ紛れにF-35で落として何言われても知らぬ存ぜぬで通せばいいのにと思う
ねーよ100歩譲っても完璧に整備されたF-22でウクライナ空軍と連携して行動起こすにしても何が起こるか分からないし、相手が無茶するなら外野が何してもいい訳ないだろ。
やるならステルスUAVでウクライナ国内での偵察ぐらいが最大の譲歩。
一個前の記事でS-300について色々飛び交ってたけど、
個人的に気になるのはミサイルの在庫をウクライナはどれくらい抱えていたのか、だな。
専門家の人ならそこから、開戦からこれまでの使用頻度どかでウクライナの防空体制がどれくらいまで機能するかが計算できるだろうから。
> S-300のミサイル発射装置×250輌
これ発射機ベースでx4=1000発という意味なんだろうか
ウクライナ軍て貧乏なイメージだったけど、
経済崩壊するほど軍拡やってたソ連軍が倉庫に予備弾付きで買い揃えてた可能性もあるね。
もしもそんな防空体制ならロシア空軍が入って行けないのも納得。
老朽化や整備不良、ロシアによる破壊を差し引いていも、ウクライナがまだ相当数の対空ミサイルを温存してるのは確実、だからこそロシア空軍が動かないのでなく動けないという不思議の説明がつく
ウクライナは防空壊滅したからこれから空爆によって敗北が決定したとか、いささか早とちり、エビデンスなさそうですねw
クリミア併合時に再整備したそうですよ。
それでも稼働可能だったレーダーは、せいぜい10セット程度。
ただ、250輌もランチャーを持っていたなら、弾薬はそれなりにあるかもしれませんね。
本邦のようにランチャーの中が空っぽだったら知りませんが。
それだけでなくブークやトールなども保有してますから、中低空SAMがそれなりに残っている可能性はありますね。
西側の感覚だと長距離SAM1セットにはランチャーが4〜5基程で構成されます。
映像を見るとS-300も演習等でランチャー4基が映っていますので、同様の可能性が高いと思われます。
仮に同じだとすると10セットならランチャー40基、定数160発になり、また通常ランチャー搭載数と同数の予備弾を用意しますので、ウクライナでも同様なら予備弾が160発あることになります。
MiG-29と一緒にS-300も送ろうという話もあるみたいですが、MiG-29の方が行き詰まっていますからね。
>本邦のようにランチャーの中が空っぽだったら知りませんが。
ソースを教えてください。
自衛隊は弾薬不足と聞きますけど、それって本当なんですかね?
きちんとした情報源を見たことがないので、気になります。
おそらく2017年ごろに北朝鮮の弾道ミサイルへの対応で、パトリオット PAC3が各地に配備展開した際に、
一部のランチャーに実弾ではなくPAC3のイナート弾が搭載されてた、という噂
海上自衛隊の護衛艦で、対艦ミサイル発射筒を四連装できるのに三連装にしている艦がある
ということから出てきた、ソース不明の話かと。
公式には発表してませんが、25万人の人員がいる自衛隊と5万人の人員を持つ在日米軍の弾薬量が同じという予測?があったはずです。米軍は弾薬備蓄がかなり多い方なので比べていいのかは分かりませんが・・・(フランスやドイツ、ロシアなんかも弾薬備蓄は少ないそうです)。
ランチャーが空という表現は適切ではなかったかもしれません。
実際はパトリオットのランチャーが1台4基積めるところを2基しか積んでいない車両があるのが写真でも分かります
日本に限らず訓練などでは各種ランチャーにフル装填しないことや、戦車や自走砲に砲弾を最大積載しないこと、戦闘機をフル装備せず飛ばす事などがよくあるので、その写真の本当の撮影状況がわからないことには何とも言えないかと
それを「本邦のようにランチャーの中が空っぽ」と書くのは最大限よく言っても「悪意のある虚言」ですね。
ランチャーをフルに埋めない意図なんていくらでも考えられるにも関わらずそれを無視して
「ウクライナのミサイル在庫量」の話の中で「ランチャーが半分しか埋まってない事があった」を「ランチャーの中が【空っぽ】」と表現するのはあまりにも不自然。
正直「日本のミサイル在庫量が極端に少ない」かの様に誤解させたい意図がある、とでも考えないと理解できませんね。
ごめんレス先ズレた。
上のコメへのレスね。
s300貴重だって言われてたし、250輌は想像より遥かに多かったよね。
発射装置に装填されてない補充用弾薬もあるだろうし、そりゃロシア空軍も低空飛行させますわ
そもそも国防費だけわかったとしても、予算配分や概算要求さえわからない状態でミサイルの備蓄数を推測するのは一般人には到底無理ですね。
撃破こそすれどもウクライナ側も中々無傷にはいかないか…
リンク
なんかロシア側ではウクライナ軍を空爆107ヶ所、TB2を5機撃墜とか大攻勢の発表してるみたいなので
迎撃で必死の抵抗という話なんだろうか?
元記事と元記事の元記事を見に行ったけど、ウクライナ空軍のお偉いさんが喋っているだけでよく分からず…
まったくの嘘ではないだろうけど全部鵜呑みにもできないお話
大本営補正で話半分に聞いといた方がよさそうだけど、まだ組織的な航空作戦を実施できる戦力があるのはほぼ間違いなさそうか。
戦争前に位置隠蔽をかなり入念に計画していたのかな。
この戦争が終わったら、色々と興味深い話が出てくるかもしれない。
願わくば、NATOには作戦機の供給を決断してほしい。
義勇軍でA10フリート投入機会だけど継戦で露軍弱りきった所で極秘裏に一挙投入で一日で派遣軍を壊滅させてバンカー逃げてるプーチンが戦術核使用の判断下す前に片をつけりゃ米軍参戦への対抗措置が何もできもせず戦争終わらせそうな気がするのでとりま今はウ軍スホイ25に手柄渡しておけって納得してる
そんな夢物語が成功するとは思えないですけどね
おぉ~!
読者が見たがってる情報を載せてくれるとか神
まだまだ防空ミサイルの余裕はあるんですね
NATOに戦闘機の供与を催促したりキエフ近郊まで迫ってきてるという記事をみて弾数が限界近いかって予測してたけどこれならもう少し防衛出来そう
空挺部隊の車列を攻撃というのがいいですね。虎の子の航空戦力を出すからには高価値な目標を狙わないと。補給も優遇されてたでしょうし。
ロシア側の航空機の損害はSu-25が多いですが、制空権が取れてないところに出す機体ではないと思うけれど焦っているのでしょうか。比較的安価なので使い捨てのつもりでしょうか。
Su-25にSEAD任務は荷が重いんじゃないでしょうかね。
無誘導爆弾が中心になっているなら、オサーやストレラ相手にも苦戦しそう。
まさか、ロシア軍内部でも制空権が取れた取れていないの情報が錯綜している?
SEAD任務は辛そうですよね。損耗覚悟でCAS任務でしょうか。
A-10でやるようなもんですからね
普通に無謀でしょう
でも軍隊だから上官がやれっつったらやるんです
こういう一方からの戦果発表って実数の2~3倍くらいが相場だと思うんで
ウクライナが撃墜したのは多くて4~5機くらいじゃないだろうか
自分も同じ位の感覚で見ていますが、
それでも十分優れた成果だとも思っています。
ウクライナの作戦機は大体125機だけどロシア発表の撃墜数だと98機なんだよな
鵜呑みにするならウクライナは残り27機しかないことになるが果たして真相は如何に…
というか戦時供与じゃなくてNATOが格安で販売するとかできないんかな…
普通の商業取引ならロシアだって口出しできないだろうに
アメリカ国防総省がウクライナ空軍機は大半が使用可能と本日付けで発表してるので、ロシアの過大戦果報告のようですね…
お互い発表の3分の1程度の損害と思っておくべきかもしれませんね。
>数字の上ではまだまだ余裕がある。
管理人さん、頭プーチンsamo撃破お見事!!
これは良くないなぁ
当事者ですら戦況の把握は極めて難しいのに、ましてや我々は8000km離れたただの民間人ですよ
勝ち誇ることでも嘲笑うことでもありませんよ。
おっとこれは失礼をば!
あの頭プーチンの自爆があまりにも滑稽だったものでつい…失礼を致しましたm(_ _)m
あの人の人に当たるような物言いはどうかと思うけど、こういった煽りはそれ以上に感心しない。
自分が間違ってた
ネガティブなニュースもあって、頭プーチンって言われて、カっとなってしまった
さすがに、自分が言い過ぎたと反省してる
すまない
— 個人的には、伝え方によっても印象が変わる部分が大きいのではないか、と思います。
— 開戦当初、「ウクライナは2日で陥落する」と思っていた人は(私も含めて)少なくないと思いますから、いろいろな意見や見方が表明できて、厚みのある検討や分析ができるのは大事な事だと思っています。
もうこの際だから、追加機体は義勇兵パイロットが無断で乗って出撃したってことにすればいいのでは?
攻撃の意思はない(byラブロフ外相
と同じノリで言えばいいでしょ。
ウクライナ軍の防空網が現時点において崩壊、もしくは崩壊寸前出会ったという点は自分の見識が間違えてた
ごめんなさい
ただ、将来的には、このままではウクライナの防空網は、必ず崩壊するという点だけは主張させてくれ
繰り返すが、高度対空システムの補充が効かないという問題は解決してない
ウクライナ側の勝ち筋は、長期戦以外に他はなく、その長期戦を支えるには弾薬の補充は欠かせない
携帯SAMが如何に潤沢であろうとも、高高度かつ広範囲をカバーでき、長射程のS300と戦闘機がなければ、十全には活かせない
対空システムの供与は、ウクライナが勝利する上では、絶対に欠かせないものだと、自分は思ってる
供与を実現するには、提供国の安全保障を支えるNATOの抑止力は絶対に必要であり、NATOの抑止力の後退は、ウクライナの敗北決定づけてしまうという危機感が重要であると訴えたかった
Samoさん含めここの常連さんのコメントは見識が深くニワカミリオタとしてはいつも勉強させて頂いておりますよ。
話題が話題だけに楽しくとは言いづらいですが今後ともよろしくお願いします。
— 気分を害されるかも知れませんが、私ならこう書くかな、というものを書いてみました。
— 全部は理解しないで書いているので、私の勘違いがありましたら申し訳ありません。
—- ここから —-
— ウクライナが善戦しているのは私も認めるのですが、これがいつまで続けられるかについては、私はとても心配しています。
— ウクライナの迎撃能力が尽きてしまったら、そのときはただちにロシアの勝利になるか、少なくとも不利な講和条件をのむことになってしまうのではないでしょうか。それともそんなことはないでしょうか。
— 私がウクライナの迎撃能力にとって重要だと考えるのは、S300と戦闘機です。その理由は….です。
— S300と戦闘機がなければ、たとえ携帯SAM(具体的には….や….など)がいくらあっても、….だと考えます。
— そして、NATOはS300と戦闘機のウクライナへの供与を躊躇しています。
— これは、NATOがロシアを恐れている、つまり抑止力として機能していないということだと考えます。
— もちろん、迎撃能力が尽きる前に、ロシアが引き下がるのであれば問題はありません。しかし、両者のタイムリミットが不明な状況で、それに賭けるのは危険だと思っています。
— 他の方はどうお考えでしょうか。
—- ここまで —-
— 「この書き方がいい」とか「この書き方が正しい」とかいうつもりはありません。各自が自分のポテンシャルを発揮できる書き方をすればよいと思います。
— ただ、違う視点の意見がうまく伝わらないのはとても残念だと思い、書かせていただきました。気分を害されたら本当に申し訳ありません。
— ここの3/5の記事「ロシア軍は準備した全戦力をウクライナに投入、今後は消耗戦になる可能性」を読んでいたら….
< 果たして勝利の女神がどちらに微笑もうとしているのか謎だが、ウクライナ軍の防空システムや戦闘機が消耗して効果を失えば一気に戦況はロシア有利に傾くため西側から何らかの支援=ウクライナ上空を飛行禁止区域に設定してロシア軍の航空戦力使用を封じるか、西側が戦闘機や防空システムを提供して損耗分を補充しないとウクライナ側の善戦も無駄に終わるかもしれない。
— ….とあったので、同じ見解の部分も大きいのかな、と感じました。
— すみません、名前タイプミスで「pa」です。
ポーランドの戦闘機は、手続きが暗礁に乗り上げているようですね。
他の旧東側諸国の戦闘機で、NATO規格でないものを探すと、
現在モスボール状態か、退役したばかりの物なのでしょうね。
古い、Mig23/27はダメでしょうかね。
最後期のものならば、西側のF4と同等とは聞きますが。
移動式の対空レーダーを一瞬だけつけて発見、ミサイル打って隠れるっていう戦法は00年代には演習で使われてたと思うが、いまだに有効みたいだな
軍用車両がEV化したら廃熱も抑えられるだろうから赤外線探知も難しくなるし、しかもシューターとセンサーの分離も進むだろうから今後も厄介だな
NATOの事務局長がポーランドからの補給部隊を攻撃したら第五条を適用すると宣言し,同時にポーランドのミグ29を引き渡すか渡さないかで揉めていた。これは機体は引き渡さないが部品は供給するということだったのかもしれない。そして今日11日,ウクライナ空軍がロシア軍に航空攻撃を実施,これにロシア軍はウクライナ西部のルーツィクとイワーノ・フランキーウシクの軍用飛行場にミサイル攻撃。無力化された空港にはミグ29のエンジン補修施設があった。これはウクライナにとって大打撃だが,この事実を打ち消すかのように東部ドニプロで民間人が空爆されたとマスコミが大騒ぎして誤魔化す。西部の二つの軍用飛行場とドニプロはいずれも初めての攻撃。戦線が拡大しつつある。そして,プーチンは,ウクライナとの交渉は毎日行なわれており,いくつかの前向きな進展があったと述べた。他にもキエフに迫る部隊が展開し始めたり,東部で司令官が殺害されるなど,11日は中身の濃い一日だった。
撃墜されてたSu-30SMのパイロット写真あるけど海軍のスーツって未だに発見優先のオレンジ色なんだな。
こうも何度も潰滅したはず、弾丸切れになったはずのウクライナ空軍・防空軍に痛めつけられることが繰り返されると、Mig29の引き渡しが米・ポーランド間で不調なのは表向きの見せかけで、実は既に各国とも航空機・防空ミサイルは引き渡し済みなのではないかねえ。
既成事実になってしまえば、その後で各引き渡し国に対して脅したところで無意味だし、裏でコソコソ進めていたという批判も「国民の生命を守るため」という理由で避けられる。