ウクライナ軍のザルジニー総司令官はCNNに寄稿したコラムの中で「第二次大戦後にテクノロジーが進歩したものの戦争は依然として敵の破壊と領域支配、これを達成する手段も使用する武器の数に依存している」と述べた。
参考:Ukraine’s army chief: The design of war has changed
参考:Exclusive: Ukraine must adapt to a reduction in Western military aid, embattled army chief says
低空の戦いでの優位性が伝統的な戦力の有効性と生存性を高めるため、基本的な兵器や装備の重要性は低下していない
ウクライナ軍のザルジニー総司令官はCNNに寄稿したコラムの中で「戦争戦略を定義する上で80年前に終結した第二次大戦の遺産は現在も生き続けている。ミサイル技術、航空技術、宇宙技術の分野で目覚ましいテクノロジーの進歩が見られたものの、勝利戦略のコンセプトは依然として敵の破壊と領域支配に、これを達成する手段も使用する武器の数に依存している。それでも個々の戦争はユニークな独自の特性を持っており、それぞれの戦争がどのように形づくられるか、その違いを適切なタイミングで認識して理解すれば問題への対処が明確になる」と指摘。

出典:Zelenskiy Official
この戦争に勝利するためには「ウクライナに優位性がない陣地戦の回避」が重要で、これを達成するには「無人システムや電子戦システムといった新しいテクノロジーへの投資を今以上に増やす必要がある」と強調したものの、同時に「西側諸国からの軍事支援削減と各国の政治的緊張にも対処しなければならない」と述べ、以下のように書いている。
“世界的な緊張は慢性的な火薬不足を引き起こし、砲弾、ミサイル、迎撃弾の備蓄が枯渇している。ロシアは中東地域の紛争が国際社会の関心をウクライナから遠ざけていることに注目し、他の地域でも新たな紛争を引き起こすかもしれない。国際的な対ロシア制裁の脆弱さはロシアが特定国と協力して軍需生産を増やし消耗戦を追求できることを意味している。さらに人的資源を動員することについても「敵が享受している優位性」と「不人気だという理由で動員に踏み切れない我が国の状況」を認識しなければならない”

出典:Генеральний штаб ЗСУ
“武器や装備の調達においても我が国は「規制」と「部分的な独占状態」が足かせになっており、これらの問題は弾薬生産のボトルネックになって同盟国からの供給依存を高める要因になっている。ウクライナにおける2022年以降の戦いは他の戦争と比較しても独特な特徴をもち、安価で、近代的で、効果的な無人システムなど新しいテクノロジーを素早く使いこなすことが重要で、このようなテクノロジーのおかげで指揮官は状況をリアルタイムで監視することが出来るようになった”
“指揮官たちには昼も夜も天候も関係なくリアルタイムのインテリジェンスが途切れなく供給されるため、24時間休みなく射撃調整ができる=前線地域や後方地域に対する高精度な攻撃が可能になり、このことは戦い方自体の全面的な刷新と時代遅れの固定概念を捨てろと強制してくる”

出典:Аеророзвідка
以上が寄稿されたコラムの主要部分の内容で、これを過去記事の内容を加味しながらもっと分かりやすくシンプルに言い直すとこうなる。
どれだけテクノロジーが進歩しても戦争に必要な要素は破壊と支配で、時代によって用いられる手段=武器のレベルには差があるものの「破壊と支配の達成」は依然として武器の数に依存し、独特な特徴をもつウクライナでの戦い=防空システムによる接近拒否が成立して航空戦力が決定的でなくなり、有人機が飛行する高度と地上の間に広がる“air littoral(小型ドローンが主戦場にしているスペースのことで『低空の戦い』と表現されることが多い)”が戦場の優位性を決定づけるようになった。

出典:Аеророзвідка
ウクライナとロシアの戦争は過去の戦争と比べて“air littoral”の活用頻度が極めて高く、拡張された認識力は戦車といった伝統的な地上戦力の機動スペースを奪い去り、この分野の優位性は当初ウクライナにあったのだが、ロシアは短期間の内に適応してウクライナに追いつき、制裁の効果のなさも手伝ってドローンの大量投入に成功し、ウクライナは「人的資源の動員」や「軍需生産量」で優位性を発揮出来ない「陣地戦」や「消耗戦」に引きずり込まれた。
これを打開するには低空の戦いで優位性を確保する必要があり、新しい技術を素早く戦いに投入して「自軍の認識力を拡張し敵の認識力を制限できるか」が重要になるが、これは「無人システムや電子戦システムといった新しいテクノロジーだけあればいい」という話ではなく、低空の戦いでの優位性が伝統的な戦力の有効性と生存性を高めるため基本的な兵器や装備の重要性は低下していない。

出典:左 PRESIDENT OF UKRAINE/右 Головнокомандувач ЗСУ
ザルジニー総司令官は「戦場の優位性を取り戻す新しいテクノロジー」について「解決の目処がついている」「このようなシステム構築の生産に最大5ヶ月かかる」とコラムの中で言及しているため、夏以降の戦い方に変化が見られるかもしれないが、そこまでザルジニー総司令官が現在の立場を守ることが出来るかどうかは謎だ。
因みにCNNは「ザルジニー総司令官によるコラムは解任騒動が出る前に書かれたもの」「この中でゼレンスキー大統領との関係悪化に繋がった大規模動員(不人気だという理由で動員に踏み切れない我が国の状況という部分)についても言及している」「数日以内にザルジニー総司令官の解任が発表される可能性がある」と指摘している。
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※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ
戦いは数だよ兄貴!
とにかく兵隊さえいっぱい居ればどうにかなっちゃう陸戦!
兵糧と水を忘れたら、数が多いことが仇になることだけは忘れずに。
あと、疫病も怖いです。あと、給料の未払いによる兵隊の盗賊化も。あと、多民族国家であちこちから多量に集めると言語の壁で意思疎通が取れないことも。
ゼレンスキー大統領が一種の諦めの境地に達してしまえば話は早いのでしょうが、公職者や国家元首だからとそこまで求めるのも酷な部分はあります。
>国家元首だからとそこまで求めるのも酷な部分はあります。
覚悟も能力も先の見通しもない人間が、国家元首に立候補することがそもそも間違いでしょう。ロシアの隣国が甘い立場で済むはずがありません。文字通りの国家の頂点であり、失敗した時に尻拭いをしてくれる上司がいない立場なのですから。
サウジのような王政国家や、北朝鮮のような実質的な世襲制の王朝国家で、金正男のように暗殺される危険のある国なら話も違うでしょうが、民主政体で無能を国家元首に選ぶのは、“究極的な人選ミス”でしかありません。せめて政治や軍事の経験者を選ぶべきでしょうし。
どのような経緯があれ評価というものは下されますし、国家元首は最終的な責任を負う立場ですが、人選ミスを結論とするのであればそれは本質的には主権者の問題でしょう。
ですよね。ウクライナが民主政体であるならば、主権者(国民)に問題があった。
株式会社で論ずるならば、会社が経営破綻すれば社長が責められるのは当然の流れなれど、その人物を選んだ株主総会に責任は帰結すると言える。(社員の選挙で社長を選び、株主総会は追認するだけという稀有な体制でもなければ)
まあ、労働組合の力が強かったり、創業者一族がいたり、ワンマン社長の娘婿だったりと、ホモサピエンスの組織である以上、なかなか建前通りには回らないのも世の常なのでしょうが。国家もまたそういったややこしさは抱えている。
逆にロシアの今の国体の場合、議論の余地なく全責任はウラジミール・プーチン一人にある。彼が独裁体制の下で憲法を改定した以上、実質的な専制君主に等しい。2000年の頃ならば、彼を選んだ主権者はロシア国民でしたが。
※一度上手く送信できませんでした。連投となっていたらご容赦を
ですよね。ウクライナが民主政体であるならば、主権者(国民)に問題があった。
株式会社で論ずるならば、会社が経営破綻すれば社長が責められるのは当然の流れなれど、その人物を選んだ株主総会に責任は帰結すると言える。(社員の選挙で社長を選び、株主総会は追認するだけという稀有な体制でもなければ)
まあ、労働組合の力が強かったり、創業者一族がいたり、ワンマン社長の娘婿だったりと、ホモサピエンスの組織である以上、なかなか建前通りには回らないのも世の常なのでしょうが。国家もまたそういったややこしさは抱えている。
逆にロシアの今の国体の場合、議論の余地なく全責任はウラジミール・プーチン一人にある。彼が独裁体制の下で憲法を改定した以上、実質的な専制君主に等しい。2000年の頃ならば、彼を選んだ主権者はロシア国民でしたが。
そうはいうけど、序盤は良くやったと思うぜ。
つか、ゼレンスキーだったからキエフ陥落は阻止できた、諸外国から大量の武器援助を取り付けることが出来た、そして今あのロシアという超大国相手に2年近く耐えてるというだけでも充分凄いと思うぜ。
確かに最近は陰りが見えてきたけど、これ以上に上手い立ち回り出来た人間そう居ないと思うよ、コイツ以外が大統領になってたらマジで3日で首都陥落してただろ。 今ココ、この瞬間だけにフォーカスをして人物評をするのは決めるのは時期尚早だと思う。というか、俺ら外国人はゼレンスキーという人物を知らなさすぎだからな。
三日で終っていたほうがウクライナにとっては幸いだったと思いますけどね。
もう国家再建できるかどうか怪しいくらい人口が減ってる
2500万で若者がいなくなっている
人間を人間たらしめているのは法律だ。法律の保護が無ければ、人間は熊と同じだ。ロシアに制圧され、チベット人やウイグル人のような目にあった方が幸いだとは、とてもじゃないけど思えない。
そんなこと言っていられるのは貴方が実際に戦わされているウクライナ人じゃないからです。死の恐怖が間近に迫ったら自由を捨ててでも生き残れる道を選びたい人も少なからず居て、そういった人達は現に投降して捕虜になっているんですよ。
ロシアに降伏したら、今の傘下の少数民族国家のように次の戦場で使い潰されるんですけどね
次は日本かもしれないしバルト三国かもしれない
「かもしれない」ですね。
そんなものは現状見た上での結果論でしかないでしょうに。後からなら何とでも言えるしウクライナ優勢でプーチン大統領が弱気な姿勢を見せた時にあなた自身やウクライナ国民含め今こそ停戦協議すべきだと声高に言ってた人なんていたんですかね?
この戦争はロシアの今後含めて舐められたら終わり、ロシアの安保が絡んだ状態で事構えるならワンサイドゲームじゃない限りは根気強くやる覚悟を見せられてロシアはロシアだと改めて思い知らされた。そこまで分かっていての現状継続なら、それはウクライナの意思でしょう。
戦争を始めた以上は終わらせ方が問題だけど、どっちも折れる気配が無くてどうしようもない。ここに至っても互いに被害を与え続ける事でどっちが先に折れるかのチキンレース続けている以上は国力削ってまで双方が望んでやっている事でしかない。あそこで辞めとけば良かったなんて思うならさっさと損切りして辞めるべきでそれをしないなら落ちるところまで落ちるしかないんですよ。
物理の原則は揺るがないですからね。
速さ・質量・火薬の量などにより、陣地戦ならば破壊・制圧できる面積が変わってきます。
少数のミサイルに依存して予算切れしていては、市街戦が分かりやすいのですが、大量の建物が残っているため大損失が発生しますからね。
質と量の双方で圧倒的に勝っているイスラエル軍が、ガザ地区の市街戦でハマスを相手に4ヶ月近くも苦労しているのもそこですよね。キルレートで論じるならイスラエルの圧勝でしょうが、予算と人員の費用対効果で考えると天秤が拮抗してしまう。
特にガザの場合は、居住区画を破壊して難民を増やすほど、“復讐に燃えた人件費無料”のハマス新兵を生み出してしまい、敵の兵力が何時までも減らないという泥沼になりますし。イスラエルはハイテク産業が強い国ですが、ガザでは何の強みも活かせません。
あれは終わったらネタニヤフが首になるからわざと引き延ばしている可能性が考えられます
仰る通りで、キルレだけで効果を測るのは、非常に難しいですね。
メルカバを撃破する動画を見たのですが、市街地の建物内・後面や側面や上部などから、RPG7のヤシン105(自作弾頭200ドル)を打ち込むものを拝見しました。
ロシア軍と比較すれば、砲撃による破壊が不徹底ですが、仰る通りのジレンマを抱えていると推察します。
砲・弾薬の援助を要請しているようですが、イスラエルですら不足しているように感じています(ヒズボラ戦に備えている見方もあるようですが…)。
まあそうなると、イスラエルよりも軍事的能力の劣るロシアが、国土が広く人口比もガザ住民に対するのと同等で正規の軍隊も有するウクライナを屈服し得ると考えているのは、理解に苦しみますな。
何をどう認識したらロシア軍がイスラエル軍に劣ると思えるのかわからない
イスラエル軍がロシア軍と戦ったら、手も足も出んぞ
ウクライナのように100万の兵士なんて容易できないのだから
「規模を除けば」と付け加えればよかったですかねえ。
陸海空の異種部隊間で高度な連携を可能とする作戦能力といい、人口5%に相当する兵力を短期に準備できる動員能力といい、比較するのもおこがましいのはロシア軍フリークであらばこそ言わずとも認めるところとは思いましたがねえ。
そのイスラエル軍ですら、民兵程度の軍事力しか持たない狭小なガザ地区に対してコメ元の言うように4カ月たっても決着を付けられないのだから、ロシアがウクライナを屈服し得るはずがないのは分かりそうなものですがねえ。。
>「規模を除けば」と付け加えればよかったですかねえ。
「テクノロジーが進歩しても戦争は武器の数に依存する」という記事のコメントで前提条件から「規模を除く」のですか?
そこに文句をつけるのであれば大元のコメ主に言うべきでは?
そもそもザルジニーも規模が大きいからロシアの軍事能力はイスラエルに勝ると言っているわけではないでしょうに。
たむごんさんのコメントには特に異論は無いですけど。
じゃあ、こちらに文句を転嫁されても迷惑ですな。
品行はともかくイスラエルの軍事能力の高さは中東戦争以来定評のあるところで、兵力規模が大きいという一点でロシアの方が高いという珍説を披露するのであれば、自分の責任でやっていただきたい。
「珍説」は「暇な人」の持論であって私の関知する所ではありません。私が言っているのは「規模を除けば」と付け加えれば大抵の議論に意味がなくなるのではということです(少なくともこの記事はザルジニーが技術的優位が規模の力によって押されているという趣旨)。中国が手ごわいのは兎に角人口が多いから。ロシアが手ごわいのは広くて資源や作物が豊富だから。アメリカが強いのも経済力を背景とした軍事力があるから。NATOのような軍事同盟やEUのような経済共同体も極論すれば「規模」を得るために組織されています。
そんなこともありますまい。
人口面だけ見ても、人口比は「ガザ地区に対するイスラエル」、「ウクライナに対するロシア」とも同等なのだから、前者に対する後者の規模比を考慮すれば、ロシアは10~20倍規模の軍隊が必要でしょう。
「イスラエルと比較してロシアの軍隊(および国力)の規模が大きい」だけでは、ウクライナを屈服し得る理由にならんのですよ。
イスラエルの強さは瞬間火力だから、おそらく長期戦に持ち込まれれば生産力の弱さで負けるだろう。
ただ手も足も出ないってことはない。というかミサイルや爆弾の備蓄が尽きるまでは、イスラエルが優勢の状態が続くと思うけどね。
イスラエルがハマスに苦戦しているのは、とてつもない規模の地下トンネルを作って事前に準備をしていたからだと思う。それに対してロシアはウクライナとの膠着状態を崩せていないし、破綻国家の北朝鮮に頼るほどに追い詰められている。
>>破綻国家の北朝鮮に頼るほどに追い詰められている。
まーだこんな事言ってんのか
ロシアは砲弾が枯渇しているから北朝鮮から砲弾買ってるんじゃなくて、自前でNATOの調達量以上の砲弾を製造できてる上で北朝鮮の砲弾も買ってんのよ
意図的に見ない知らないフリしてんのか知らんが、そんなとんちきな事を念仏みたいに唱えててもロシア軍の火力投射量が減る事はねーぞ
砲弾が枯渇していないんなら、わざわざ貸しを作ってまで北朝鮮から砲弾は買わんでしょうに。。
ロシアの砲弾年間製造量はもう300万発を超えてるんですぜ?
んで今年は更に生産量を引き上げると言われてる
北朝鮮から100万発買ったから年間製造分の300万発が無かった事にはならんのですよ
いつまで妄想の中の「枯渇」に縋るんだい
トップで話をつけてまで、不発自爆多発の粗悪な外国製弾薬を前線に急送せざるを得なかったことも、また事実ですからねえ。
国内で300万発超えで製造していながら、なぜそんな不良弾薬を前線で更に100万発前線で使う必要があるのか、つじつまが合わんでしょう。
戦時中の兵器は大いに越したことは無いからでは?
300万発よりも350万発(北の砲弾が半分不発弾
だと仮定した場合)の方が良いじゃないですか。
既に言われてますが、有るか無いかなら有った方がいいというだけの至極当たり前の話だよね
有る上で更に上乗せできるなら当然そちらの方がよい
当たり前の話では?
今年も来年もあと少しで枯渇するんだーをやるつもりすか
>有る上で更に上乗せできるなら当然そちらの方がよい
それも場合によりけりですな。
普通の国であれば、自軍に暴発未発自爆で損害を与えるようなの品質不良の弾薬を、他国に貸しを作ってまで前線で使わせるまで上乗せするようなことはせんでしょう。
「枯渇」という表現については、ウクライナの対空ミサイルの在庫同様、過剰な表現でしたかねえ。
戦いは数だって兄貴が言ってた
違う、弟の方だ。
ゼレンスキー大統領がザルジニを解任したい気持ちはわかるとしても、代わりになる後任がいるのか?シルスキーやブダノフが断った場合、さらに別の人間がいるのか?いたとして受けるのか?また受けたとしても、部下となるはずの他の指揮官が素直にそいつに従うのか?ということが問題になってきます。また従ったとして、ロシア軍に勝てるのか?勝ち負けを別にしてもどこまでやれるのか?というのはさらに根本的な問題です。
ザルジニ解任の理由が、けっこう正直に色々話すのでウクライナ国民に人気があるから、とかでは、納得できないウクライナ人も多いでしょうし、ザルジニでは勝てないから、と言われても、しかしそりゃあ武器の支援が縮小しつつある今の段階になっては誰がやってもそうだろう、とみんな思ってるかもしれません。
そもそもはザルジニやゼレンスキー大統領の能力や資質がどうこう言う以前に、米英軍を始めとするNATO軍の分析や、見通し、予想がいろいろと甘かった、外れていたせいかもしれないのです。もっともイギリスの方は首相も国防相もすでに辞めてしまいました。
>そもそもはザルジニやゼレンスキー大統領の能力や資質がどうこう言う以前に、米英軍を始めとするNATO軍の分析や、見通し、予想がいろいろと甘かった、外れていたせいかもしれないのです。
その通りだと思うよ。反攻作戦に関しては、制空権無しでの大規模な軍事活動が成功すると思う方が、どうかしている。あれは本当に不思議だった。
後はロシアの電子戦能力と、ドローン運用の適応力は、おそらくNATOの予想をはるかに上回っていた。ロシア軍の学習能力を甘く見ていたと思う。
それに、いざとなれば撃墜されること覚悟で航空戦力を使いだす可能性も、極端に軽視していた。
さー日本はどうする?!
これを論じてる媒体、評論家、メディアが少ない気がする。
津田塾大学の松嵜英也准教授や東大の松里公孝教授などは2019年の就任当初からゼレンスキーの実態は単なる無定見なポピュリストであり、このままではウクライナは取り返しのつかないことになると述べていましたが、ある意味最悪のタイミングで化けの皮が剥がれてきてしまったという感じでしょうかね
キエフを退避せず留まった行為は評価されるべきではありますが、仕方のない面は多々あるとはいえある意味2022年のロシアよりも酷いグダグダっぷりですし、初手のキエフでの失敗から政治案件を完全に控えて軍事は軍人に任せるようになったなったプーチンと、未だに政治案件で無謀な攻勢や徹底的な撤退拒否などを強行するゼレンスキーという構図がまるで独ソ戦時の両首脳を彷彿とさせるのがまた皮肉というか
この分析は、ウクライナ侵攻においては極めて適切だと思う。air littoralが重要な役割を果しているし、ロシア軍の適応能力が欧米が考えていたよりも数段上回っていたのは事実だ。
しかし陣地戦は、ロシアとウクライナの双方が完全に制空権を確保していないからこそ成り立つ状況ではないだろうか。ロシアは航空優勢を獲得しているけど、制空権の確保には至っていないのだから。
仮にF35のような最新鋭の戦闘機が存在するなら、ここまでair littoralは重視されなかったと思う。仮にどちらかが制空権を確保できるのなら、こういう膠着状態は発生しないと思う。
つまり仮に先進国が参加する戦争が発生したら、戦いの趨勢は空で決すると思う。従来の航空機はair littoralを苦手とするので、ドローンは重要ではあるけど、ウクライナ侵攻程の重要性は持ち得ないと思う。
>以上が寄稿されたコラムの主要部分の内容で、これを過去記事の内容を加味しながらもっと分かりやすくシンプルに言い直すとこうなる。
抜粋でもこれだけ言い回しが多くて、省略された部分を要約するために過去の発言を参照に、抜粋部分にない主張も補足して記事を仕上げるの凄いですよね。
正直言って捏造と言われても仕方ないくらいのものになってる印象があります。
けれどたぶんこれでもマシなほうです。
以前、東欧の政治に関わる人たちはこれほど遠回りしながら野心に溢れた発言をするのか、と衝撃を受けた覚えがあります。
キューバ危機の時に、ケネディが「軍人だからといって軍事に詳しいとは限らない」という名言(迷言?)を残してましたが
ごく当たり前のことを多数の血を流して絶望的な段階になってからようやく学習できたってことですよね
専門家の考えというのは、猿がダーツ投げて決めるより当たらないという話もあるので
ゼレンスキー政権の被害者みたいになってますが、この人もウクライナの戦争に責任ある立場だと思うのですが
遠くない将来解任が決まってるようなものなので、他人事なのかなあ
正規戦となると民生無人機の多用で戦況が常時解明され続けるのをもはや阻止は出来ないので航空優勢と航空火力ありきで積算される現有火砲数という考えがもはやオワコンだね。海空軍機以前にAHにしろ低空ドローンに連接で常時火力発揮なんぞできるわけがない。陸軍攻撃機たるAHでさえハードの限界として野戦運用に即応性も持続性もない。歩兵中隊にAHを配属なんぞそもそも出来やしない。
しかしドローンで可視化は進みデジタル通信で戦闘意思サイクルは高速化し攻撃機会があるのに手元に火力が無い場面が頻繁になる。その場に軽歩を送り込むなんぞ被害勘定でやってられんし、より迅速で残存できる優位性のある協同の機械化部隊を送るとしてまずそれが手元にあるか?
誰がどう考えても火砲で間接攻撃するのが最速かつ被害勘定で最善でしょう。それがより縦深で対砲戦闘であるにしろAH部隊は容易に動員できない。戦場を支配できるのはやはり大砲とロケットなんだと。ハイエンドの方の航空優勢で拮抗したなら射程延伸化した新型の火砲をより多く整備した方が勝つ。西側はその拮抗する可能性をそもそも排除していたのが今日の苦難の根源でしょう。