英国は米国製の戦術弾道ミサイル=ATACMSを導入しておらず、英国防省は27日に発行したナイトフォール計画の情報提供依頼書の中で「外国政府からの制限を一切受けない射程600km以上の戦術弾道ミサイル」を要求し、一刻を争う目標への攻撃に適した弾道ミサイル取得に動きだした。
参考:NIGHTFALL
英国が戦術弾道ミサイルを再取得すれば「一刻を争う目標への攻撃に適した兵器」が充実することになる
英国とフランスはハープーン、エグゾセ、SCALP-EG/ストーム・シャドウを更新するためM5.0で飛行可能な対地/対艦ミサイル=Future Cruise/Anti-Ship Weapon(FC/ASW)を開発中だが、ウクライナとロシアの戦争が勃発して長距離攻撃兵器の重要性が高まり、英国防省は2025年7月「ストーム・シャドウの新規発注と後継システムの開発強化で合意した」と、フランスもルコルニュ国防相のMBDAの生産施設を訪問して「最後の発注から15年ぶりにSCALP-EGの生産を再開する」と発表した。
Production of SCALP missiles to equip our forces will resume in 2025, 15 years after our last order.
On @MBDA_UK‘s site in Stevenage with my counterpart @JohnHealey_MP, where some of these missiles are produced.
Supplied to Ukraine, the Franco-British SCALP/Storm Shadow missile… pic.twitter.com/Slw52D5Nji
— Sébastien Lecornu (@SebLecornu) July 9, 2025
さらに英国は射程2,000kmを超える長距離攻撃兵器(恐らく巡航ミサイル)をドイツと共同開発すると発表済みだが、英国防省はナイトフォール計画に関する情報提供依頼書(RFI)を27日に発行し、移動式プラットフォームから発射可能で「基本的な弾道軌道」に加え「ある程度の機動性」を備えた射程600km以上の戦術弾道ミサイルを要求している。
他にも移動式プラットフォームに2発搭載できること、GPS信号が劣化する環境下で作動可能なナビゲーションシステムを備えていること、約300kgの弾頭を運搬できること、将来の契約締結に備えて最低でも月10発の生産が可能なこと、必要に応じて生産量を拡張できること、調達コストが1発あたり50万ポンド(弾頭・発射装置・開発費用を除く)に収まること、テスト用ユニット5発を9ヶ月~12ヶ月以内に準備できること、海外技術への依存を最小限にすること、理想的には外国政府からの制限を一切受けないアップグレード可能な設計=ITAR Freeであることを要求しているため、米国製PrSM取得を想定していないと示唆した格好だ。

出典:Photo by John Hamilton
因みにNATO加盟国のM270、HIMARS、Chunmoo運用国の一部はATACMSやCTM-290を導入しているため、ミサイル技術管理レジーム(MTCR)の規制に引っかからない射程300km以下の戦術弾道ミサイルを保有しているが、M270運用国の英国はATACMSを導入しておらず、射程300kmを越える戦術弾道ミサイルを保有しているのは国産のBORA(射程780km)を保有するトルコだけで、英国がナイトフォール計画を通じて戦術弾道ミサイルを再取得すれば「移動式の防空システムや弾道ミサイルなど『一刻を争う目標』への攻撃に適した兵器」が充実することになる。
関連記事:英国、射程2,000kmを超える長距離攻撃兵器の共同開発を発表
関連記事:英仏の新型対地/対艦ミサイル、紆余曲折を経て本格開発へ移行
※アイキャッチ画像の出典:Lockheed Martin





















>「基本的な弾道軌道」に加え「ある程度の機動性」を備えた射程600km以上の戦術弾道ミサイル
ダメ元で高速滑空弾売り込んだらどうかな
高速滑空弾はブロック1で300~500kmと微妙に足らず、ブロック2だと2000km~だから合わないんじゃないかな
ブースターを少し大型化、あるいは小さい1段目を追加すれば済む話で、技術的には何も問題ないでしょう。
そこは英国で、または共同で開発してもいいし。
それより「外国政府からの制限を一切受けない」が致命的じゃないかなぁ。
今の日本政府がそんなことを確約できるとは思えない。
イギリスの課題は、経済と工業力、お金がない事なんですよね。
EU離脱で、金融優位を失いEU域内に流出、工業もEU域内に流出、貴金属・非鉄金属取引もウクライナ経済制裁でドバイなどに流出しました。
富裕層課税お金がないのでやったら、海外流出してしまい税収が減るかもしれないと言われていて、とにかくお金がないので国防費にどこまで使えるのかなあと…。
>イギリスの課題は、経済と工業力、お金がない事
さらっと致命的なこと書いててメロンソーダ吹きました
製造業が壊滅という事で、中間層も消滅していってるんですよね。
ユーロダラーで、オイルマネーなどの外国人が、不動産買ったりして値上がってしまい。
イギリス人の一般庶民は、不動産値上がり=家賃の値上がりに追いつけず、ホームレスになったり大変だなあと(東京も少し気配がでてますね)。
遠い外国の戦争に注力してる余裕がないのですが、上流階級エリート層は、そういう末端のことは分からないんだろうなあと眺めています…
まあ、イギリスってシティの国だけあって金融資本主義というか国際自由資本主義が世界で一番進んでるところがありますからね
サッチャーみたいな人が出てくるのも早かったし
日本が少子化の最先端にいるように資本主義の自壊の最先端にいる感じ
だから昨日NHKの国際報道で中国のロボット産業の話やってたけど
社会主義の中国が金融的な誘因も使ってあれほど上手くイノベーションのエコシステムというか経済史系の一昔前の言い方をすればナショナルイノベーションシステムを構築できてるのに
イギリスがなにもかも上手くいってないのを見るとああ、資本主義は負けたんだなって実感する
大英帝国時代、19世紀~20世紀に至る最強国家の面影、すっかりなくなりましたよね。
(ソフトバンクが)アームはナスダック上場選びまして、アストラゼネカもアメリカに上場する話しがでました。
仰る点で言えば、イギリスは金融に注力したのに金融すらこれでは、何のために金融に注力したのかよく分からなくなってるなと感じています。
>アストラゼネカはロンドン証券取引所の上場企業の中で時価総額が最大で、実現すれば同証取にとって打撃となりそうだ。同証取はここ数カ月、上場廃止が相次いでいる上、大型の新規株式公開(IPO)を獲得し損ねている。
(2025年7月2日 英製薬アストラゼネカ、米国への上場移転を検討=英紙 ロイター)
イギリスの国力低下は純然たる事実で、正直軍事の前に産業だろ?なんですよね。
なんか、ヨーロッパ勢の今でも強国面が最近滑稽で、、、、金ない。工業力ない。人口多くないと爆弾だらけでよくあれだけ強気だなと。
その内実が出てるのが、ウクライナ戦後支援が平和維持軍派遣ではなく、ウクライナ軍の訓練にスケールダウンしていることですね。国防相レベルなので。各国それくらいしかできないってことでしょうね。
真面目にプーチンの言うことを全て受け入れて、国力伸ばすことに集中した方がいいんじゃないですか?ヨーロッパ。
ヨーロッパほんとそうですよね。
(日本もですが)中東・アジアの金持ちに、株・不動産買い漁られたりしてますし。
時価総額ランキングを見ても、ヨーロッパ企業にかつての勢いはなくなってきるんですよね…
まあ、アメリカとの関税交渉でデジタル系全部、アメリカビッグテックに勝てないと言うことでだいぶ屈辱的な条件飲まされましたからね。EU
本邦も苦境ではありますが、モノヅクリが廃れたわけではありません。ただし、町工場系が閉鎖する傾向はありますので油断はできないですが、、、、
こんなもんでしょうというのは、ウクライナ戦争以降の情けな砲弾などの生産が応えられないことから明白でした。客観的に考えると西側は完全にアメリカ一強ですね。中国は同盟、友好国との結束顕示してるので、シャレにならないレベルで冷戦再開ですね。
地政学的には利用価値があるのは、ロシアなんですよね。アメリカにとって。アメリカと同盟とかなくても、コウモリ的に立ち回って、自己利益を追求してくれれば中国の足を引っ張れる。ロシアとしても自己の価値を高められるから、満足。
我が国としても、台湾有事を望まないなら、ロシアを早めに外交、経済の舞台に戻ってきてもらう方がなんだかんだ有利です。アメリカと関係が改善されればそれとなく抑えてはくれそうですし。
イギリスは独自通貨国なので通貨発行でお金自体はどうとでもなるんですけど、問題は供給能力が今のイギリスにあるのかってとこなんですよね。
金があってもモノが無いや作れない、作れても数少なく需要に及ばないとインフレしてくもんですし。
後イギリスは軍の方もアメリカ軍と一緒に行動する前提な感じになってて、今じゃ単独で能力あるのかも疑問なんですよね。
海軍なんかは原子力潜水艦での弾道ミサイル発射実験を二度失敗してる実績もあって、核の運用能力も疑問で核抑止とかも出来なさそうというか。
仰る通りです。
物不足になると、紙幣の価値が結局下がりますからね(値上がり)。
イギリス海軍の原子力潜水艦、アメリカ製トライデントですから、これまたアメリカの意向次第なのかなあと。
ウクライナ戦争で、我々は武器生産国の発言権の強さを見てきたわけで、イギリスも仰る通りで米国次第なんだろうなと。
今になって各国が急いで開発を進めてるのを見ると地味でもずっと開発を続けて来たのは本当に大事だなと思いますね。
日本がって話ならミサイルとしては唐突だったと思える。でもまぁ、HYFLEXは最初からそのつもりだったのかもと言われればそうかも知れない。
スクラムジェットも出来ると確信してる雰囲気だし。そのつもりだったんだろうな。
高速滑空弾ブロック1・ブロック2A・ブロック2B、極超音速誘導弾(HCM)を国内開発中の日本の方針は正しかった
来年から配備開始だったね
今のとこ順調そうで何より
潜水艦発射型までいければ、かなりの抑止力になるな
SCALP-EGって15年も生産してなかったのか…
演習で消耗した分とかは生産しているかと思ってた
2010年頃はテロとの戦い真っ只中だったから、「使う機会が無い」って発注しなくなったのかな
SCALPってなんで、よりにもよってそんなバクロニウムをと思ったらフランス語なのね。
おフランス人による英語圏への嫌がらせだったんだろうか。
弾道弾で射程600キロで50万ポンド(1億円)は厳しくないかなあ。
3億円は超えると思うけど。
アメリカ以上に工業を失ってるイギリスがアメリカにも中国にも左右されないモノづくりをしたいなら生産財のレベルから国有企業で作るしかない
鉄鋼も工作機械もベアリングもモーターも電子部品も光ファイバーもアーセナルで作る
けどイギリスにはアメリカと違ってその財政力もないんだよね
増税しようにも自分たちで育成した金融資本に雁字搦めにされてるし
鉄鋼だけは再国有化したけど
でもあれも国内に残った最後の高炉を持ってた外資に閉鎖されそうになったから大慌てで国有化しただけで場当たり的で全く戦略がないし
金融資本というか金融資本主義者か
というかはっきり言えば醜悪な資本家
資源の呪いがあるならば、金融立国の呪いもある。同じ資本があるなら金融に投資したほうが儲かるのである。
これこそがアメリカもイギリスも陥っている工業力低下の原因である
まずは工業に不利な税制から変えなければならない
そうですね。
その国に有力な産業があると、為替相場がその産業に合わせて上昇するため。
他の産業が採算がとれなくなるという呪いですね。
でも税制もなかなか難しい問題です。
トランプは関税でそれをやろうとしています。
果たしてうまくいくかどうか分かりません。
儲かっている産業に課税して、儲かってない産業に補助金を出すことになります。
結局、儲かっている産業の成長を抑制することになるため、色々と軋轢が生まれますね。
ならトランプ大統領くらいの強権でシティを恐怖させて統制下に置くしかないな
場合によっては従わないやつを税務調査でもなんでもして刑務所に入れるくらいして
でも無理だなイギリスの首相にそこまでの権力ないし
そう考えるとやっぱアメリカの大統領ってまだまだフリーハンドがあるね
政治的権力も国家の財政力も他国に対して強力なパワーになる国内市場の規模もあるからやろうと思えばやれることが結構まだ多い
しまった上のL氏のコメにレスしたつもりが
イギリスの方がイスラム教徒に乗っ取られるの早そうなのがね・・・
射程は主権であり人権、真理である