中国は11日、米海軍への警告として今年8月に南シナ海へ発射した弾道ミサイルが海上を移動する標的艦に命中していたことを明らかにした。
本当に当たるのか疑問視されていた中国の対艦弾道ミサイルが海上を航行中の艦艇に命中
中国は今年8月、米海軍の空母や基地への攻撃能力を示すため浙江省に配備している弾道ミサイル「DF-21D(東風21D)」と青海省に配備されている弾道ミサイル「DF-26B(東風26B)」を南シナ海に向けて発射、西沙諸島海域に着弾したことを米海軍が確認した。
この弾道ミサイル発射が特に注目されたのはDF-21DとDF-26Bが地上目標を攻撃する通常の弾道ミサイルではなく、海上を航行中の艦艇を攻撃可能な対艦弾道ミサイル(ASBM)と呼ばれるタイプだからだ。
このタイプの弾道ミサイルは光学センサーや合成開口レーダーを搭載した「遥感衛星(表向きは地球観測用衛星)」や戦略爆撃機「H-6N」の機外に吊り下げて搭載され発射可能な超音速無人偵察機「WZ-8」などで米空母の位置を特定後に発射、目標の艦艇近くに誘導してMaRV(終末機動弾頭)に搭載されたレーダーで最終誘導を行い航行中の艦艇に直撃させるというシロモノで米海軍の空母を狙っていると言われている。
問題は「本当に海上を移動可能な空母に弾頭を命中させることが出来るのか?」で、これまで海上を航行中の艦艇に向けて発射して命中したという発表は確認されていなかったが香港のサウスチャイナ・モーニング・ポスト紙(SCMP)は14日、今年8月に南シナ海へ発射した弾道ミサイルが海上を移動する標的艦に命中していたと報じて注目を集めている。
SCMPの説明によれば今年10月、北京航空航天大学で教授を務める人民解放軍元上級大佐の王湘穗氏が浙江省で開催された非公開会合(中国政府主催した国内外の問題及び新しい5ヶ年計画を討議するための会合)に出席して講演した内容が11日に公開され「西沙諸島の南海域を航行していた標的艦にDF-21DとDF-26Bが命中した」と王氏が語った事実が確認されたらしい。
さらに王氏は「これは中国から米国への警告であり軍事的リスクを冒さないことを中国は求めている」と付け加えたとSCMPが報じており、これが事実なら中国の対艦弾道ミサイルが航行中の艦艇に命中することを初めて実証したことになるため、南シナ海で航行の自由作戦を実施する米海軍にとっては無視できない事態だろう。
勿論、南西諸島海域で中国と対立する日本にとっても他人事ではない。
DF-21Dの射程は1,500km以上、DF-26Bの射程は3,000km以上なので南西諸島海域を航行する海上自衛隊の艦艇も影響を受けるのは火を見るよりも明らかだ。
因みに中国軍の護衛艦に対する攻撃手段は海軍の水上艦艇や潜水艦による対艦ミサイルや魚雷、空軍の航空戦力による対艦ミサイルや巡航ミサイル、これに加えて中国ロケット軍による対艦弾道ミサイルが選択肢に加わるため、これに対応する海自にとっては頭の痛い問題だろう。
※アイキャッチ画像の出典:IceUnshattered / CC BY-SA 4.0
潜水艦を増やすのはどうでしょう?
呉基地に停泊中のDDHに7分で着弾してしまう。イージス艦のSM-3で迎撃はできるのかな?
あと、東京新聞の記者が日本のミサイル防衛に「周辺国の理解は得たのか?」と河野太郎に聞いてたけど、中共大使館にも行ってASBM配備に「周辺国の理解は得たんですか?」と聞いてきなさい。机をバンバン叩きながら4時間怒鳴り続けろ。
弾道ミサイルは通常弾頭でも早期警戒衛星に引っかかるような使い方すると発射場所と規模によってはヤバいんだけどな…
MARVが実用レベルに達してたのは驚き
しかし、任意の回避行動をとる艦船へ誘導可能なのか
あらかじめ指定された航路を進む標的ならば命中は容易だろうし。
しかし以前から指摘されるように、回避行動の遅い大型空母には重大な脅威だと認めるしかない
動画でみると結構動くよ。
大型艦船ほど推進方向への惰力があって、舵を切っても旋回始めるまでの時間にキロ単位で前進する
その時間差を利用して攻撃するのが対艦弾道ミサイル
DF21の、射程2000キロ内というのはその時間差内に探知到達する限界という意味ですよ
つまり米空母は旋回しても避けられない、中国はかならず飽和攻撃やらかすから、左右どちらか、あるいは直進してもミサイルの雨から逃げられない
これからの艦艇はすべてレーダーに探知されないよう半潜水艇にしないといけないのかも知れませんね。
ステルス形状のレーダーマストと砲や兵装のみ海上に露出するような。
潜水艦のような静粛性はなくても衛星や偵察機に発見されなければそもそも標的にされませんから。
そうすると、それを狩るための潜水艦がますます重要になってくるのでしょうか?
シンファクシ級潜水空母、はようつくろうず
半潜水艦アイデアは数十年前からあがってるが、現実にはステルス艦艇という形で具現してる
それは何故だか考えてみようか
逆にいうと、潜水艦を浮上させてミッションを与える場面がどんなのかを考えてくれよな
アメリカは無視できないものの、無視するしかないでしょう。それが航行の自由作戦、領土・領海・領有の否定ですから。そして中国が撃てないのも変わらず、現状の軍事バランスでは北朝鮮の弾道ミサイル同様に吠えることが精一杯でしょう。
中国は膨張主義により自らが引き起こした問題を解決しない限り、世界からの賛同を得られることはなく、正当性をもって振るえる軍事力は手にできません。しかし過ちを認め路線を曲げることは肥大化した民族意識が許さず、国内がもたないでしょう。今や緩やかな衰退しか道はありません。
航行の自由作戦はあくまで平時の行動ですからね。
やっぱり習包子皇帝のおかげで世界が中共の脅威に気付いたのだと思う。
韜光養晦を唱えた鄧小平同志はあの世でプーさんを罵倒しているだろう。
中国はあくまで貿易で儲けたのであって、国内のみの力で伸長したわけではありませんからね。ハブられれば終わりなのに袈裟から鎧を出すとは、余りにも愚かと言わざるを得ません。
プーさんもまた改革解放路線の流れですよ
小平がその時出来なかった偉大な中華の開花を、今の自分の役割だと信じてるだけ
その前に共産党の体質改善をやれって話
にしたってやりすぎでしょうよ、肉まん主席は…
この「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」って中国系メディアだから、
当然、成功したと報じるのでは?
憶測だけど、アメリカが衛星とかで監視・事実確認していれば、周辺に艦艇を派遣する事を躊躇う様に
なると思う。
公式に否定されていない以上は中国は対艦弾道ミサイルを有してると断定されて結構と判断してる。
こちらもそういう前提で対応する他ない。
スポッターに民間人や漁船を使ってる恐れもあり、金で敵国の民間人を買収あるいは脅迫で空母をスパイすることも考えられる。
アメリカの構想してたCPGSを先に実現した様なモノ
遂に命中させやがったか・・・これが事実なら中国のA2/AD戦略はより強固になるぞ?アメリカ軍はともかく、海上自衛隊は対抗できるのか・・・
航空機がセンサーならば、A-SAMで地平線から顔を出した段階で迎撃して制圧し、そもそも撃たせなければ良い
海上民兵や衛星なら撃破困難
おそらく、近接信管で算段を飛ばして、レーダや、空母の甲板を使えなくするのでは?
衛星のセンサーを潰すレーザー砲か高出力なレーダービーム発射機を用意しておくのが吉かと。
>>肥大化した民族意識が許さず、国内がもたないでしょう。今や緩やかな衰退しか道はありません。
大朝鮮についての説明ですか?穏やかな衰退なんぞ望むべきも無い、大爆発する以外に道はない。
対抗策として早期警戒衛星の充実と艦載版PAC-3の開発はどうだろうか?
いくら対艦弾道ミサイルでも大気圏内に再突入したあとはスピードがマッハ1あたりまで落ちるし、PAC-3ぐらいならばコストや大きさ的にもミサイル本体や運用できる艦艇を充分な数を用意できると思う。
艦載版PAC-3ってそれSM-6じゃあかんの?
迎撃ミサイルの射程外で弾頭を切り離されると厄介なので、F-14とAIM-54の様な長距離迎撃システムがいるかと。
対艦ミサイルをどうやって運ぶかの違いであって、驚異度が跳ね上がるわけでは無いと思うが。
空母は基本、安全のために対艦ミサイルの射程圏外にいる
その射程が伸びれば空母を後方に下げざるをえず、距離によっては艦載機の航続距離圏外となって空母を無力化できてしまう
これは十分に脅威だと思うのだが
撃破不能、視認不能な内陸から好きなだけ撃てる。
キャリアに依存しない恐るべき武器だ
F-14やBMDの様に、対抗手段を備えられないだろうか?
8月の演習時には米側が飛行禁止区域に偵察機を飛ばして中国側が強く抗議しましたが、その際に陸上からの対艦弾道弾発射は報道されていましたね。
米軍は移動標的艦の存在と命中の有無は把握できていなかったのでしょうか。
まあ、把握していたとしても探知能力を暴露するので公表はしないでしょう。
演習の偵察から得た情報は日米間で共有してるとは思うのですが。
遠距離から艦砲射撃を加えられる、という感じですか?
まぁ、近いね
威力は戦艦砲どころじゃないけどね
空母のプレゼンスが大きく低下したのはもう否定できないな
アンドリューマーシャルの想定通り
おそらくアメリカはアメリカ本土から地球上どこでも爆撃できる体制にシフトしていくだろう
それはB-21でもあるし繰り返し利用可能なロケットかもしれない
空母は空母で価値は残るけど、戦闘初期は後方に下がってfleet in beingに徹するのではないかな
敵国を直接打撃するような海軍から敵海軍の撃破を目標とするように変化するんだろう
こういうマネをしてきた以上はICBMにこの弾頭を仕込むのも時間の問題。
安全な後方はない
探知どうするんだ?
命中したとはいうものの、どの様な状況かで評価が変わると思う。
標的の航行時のスピードや発射したのは何発かなどね。
当然、米軍も対抗策を講じてきているので、警戒はしても慌てる必要はないでしょう。
ミサイルの同時発射数や標的艦の速度と回避行動の有無が記載されてないからなんとも言えませんよね。
米空母に発射しようとする場合は、超音速無人機が撃墜されずに観測し続けられるかは疑問ですし、そもそも発射された時点で偵察衛星に探知されて対応が取られると思います。
撃墜されてもおよそで充分。
あとは終末シーカーで探すか民間人を利用する
艦隊行動中に民間人が必ず近づける方法がある中国ってそっちの方が凄いな
ミサイル要らないんじゃね?
迎撃ミサイル、迎撃レーザーの研究開発を推進するしかない
対艦弾道弾の標的にならない小型艦船で対応するにも、それでは航洋性や攻撃能力が限定されるから、海軍理論の全面的見直しにまでつながる
そこまで手が届くというのが問題なわけで
ミサイルの配置場所次第で日本近海は射程内に入る事になる
核と違って通常兵器なので何の制約もなく使うでしょうから
有事の際に米軍の艦隊が日本に近づく事すら出来なくなる
中国側も対艦弾道ミサイル(DF-21やDF-26)のみを、単体・単発で使用する計画ではありません。
対艦ミサイル(YJ-12やYJ-18)、極超音速滑空体(DF-17)及びH-6爆撃機搭載用の対艦弾道ミサイルと併せて使用します。
もし、DF-21やDF-26を航行中の艦艇に命中させることができたなら、DF-17も命中させられる可能性が高いです。
米空母打撃群の対空能力に強いプレッシャーを与えられて、米海軍は進退を考えざるを得ないというのが重要。
いつも思うんですが、こういうあからさま過ぎる釣りに掛かる人が
多数いるのはなぜ??
ストレス発散だな。
わかりやすい分、気兼ねなく叩ける。
最も、それが管理人さんの負担を増やしてしまうんだけど…。
これから詳細が明らかになっていくだろうけど現時点ではまだ何とも言えないねぇ。
果たしてマッハ10の落下速度で発生する断熱圧縮に耐えられるセンサーをつくれたのか、はたまた単なる誘導爆弾や対艦ミサイルに弾道ブースターをつけて長射程化しただけの代物なのか。
ただまぁ・・・アメリカが「弾道兵器の使用は先制核攻撃とみなし即時核兵器で報復する」とか宣言しちゃえば使えなくなる代物ではあるね。
脅迫合戦は独裁国家の方が有利
じゃあなんで今やってる貿易戦争で中国はボコボコにされてるんです?
歴史的に言えば大衆が敵意を共有した民主主義国家は比較的”理性的”な独裁国家よりも遥かに残虐
やってるのが「脅迫」合戦じゃなくて「経済制裁」合戦だからだろ?
弾頭の区別が出来ないから核攻撃だと誤認される恐れがあるんだよな。
それとは別に、核弾頭では無い場合、弾頭は何になるんでしょうか?
核以外の弾頭が何なのか、それ説明必要かい
申し訳ない。好奇心で書いたのだけど何か気に障りましたか?
障ってません
核でないなら通常弾頭でくくって良いでしょうと
炸薬を入れるかどうかって話ですね
散弾飛ばして、航空機の運用をさせない、レーダを使わせない。
極超音速で飛行せずに
亜音速で命中しやすいように標的が電波誘導してたのなら草
あいつらの事だどうせこういうシナリオだろ
中国共産党が世界征服の野望を捨てれば済む問題ですよ
雉も鳴かねば撃たれまい
臆病な中国だからこそ、去勢を張っていることは判っている
だが国際政治では、冗談では済まないこともあると理解すべき
日本にとって、中共は現実の脅威
日本も同じ物を配備した方が良いと思いますよ、航空機、艦艇、潜水艦発射型とかでASBM使えば中国海軍艦艇も舐めて来なくなるでしょう、電磁パルス弾頭(有るのか不明)でも良いかと。
参考、偶然出て来たデス。
リンク
自分に向かってくる弾道ミサイルならESSM Block IIですら迎撃できるだろう
なに言ってんのって感じ
DFミサイルの仕様が記事の通りならば、空母の周辺に似たような形状のダミーを置けば、直撃回避可能になりそう。
高圧ガスで急速膨張させるようなソフトビニールのダミーを放出すればできそうに思う。
それ技術的に可能なのか疑問
自分が攻め手の立場になれば?
高価で強大な米空母が標的ならば、ダミーもろと撃沈められるように一気に複数の弾頭で襲うだろ?
人海戦術を下地にしてる大国がセコセコ攻撃するはずもなく
ダミーなど無意味
DF-26なり21による(複合)飽和攻撃は、戦術として十分予測できる。むしろそれ一択かもしれない。
もっとも、1発でもDFが成果を上げれば、米国は逆上して大規模報復を躊躇わないだろうけど。
普通の巡航ミサイルならBAEでヌルカという囮ミサイル出しているので、ASBN対応版出せば良いのでは?分身の術みたいに大量に出せば有効かもです。
難しいはずである真上からのレーダー捜索を可能としたのは素晴らしいのだが、それ故に使用する周波数帯も限られてくるはず。ECMに対して如何ほどの抗耐性があるかが気になる処。