イタリアでは先月27日、主力戦車アリエテのアップグレードモデルが完成して陸軍の引き渡されたと報じられている。
参考:Танк C1 Ariete получил 1500-сильный двигатель и новые прицелы
参考:Ξεκίνησαν οι δοκιμές του πρώτου εκσυγχρονισμένου άρματος Ariete
生存性の強化に手をつけていないためアリエテのアップグレード内容はどこか的外れのような気もしなくはない
イタリア陸軍のために開発された主力戦車のアリエテ(54トン)は1995年~2002年までに計200輌が実戦配備されたが、1,500馬力のエンジンを搭載する米国のM1エイブラムス(M1/54.45トン→M1A2SEP/63.2トン)やドイツのレオパルト2(A0/55.15トン→A7/66.5トン)に比べてアリエテが搭載するエンジンは1,300馬力と非力で良好な重量出力比を維持するため重量を60トン未満に抑えた結果、装甲の厚さが犠牲になり戦場での生存性に不満が残ることになる。
この問題を解決するためイタリアのイヴェコはコモンレール式の燃料噴射システムとダブルターボチャージャーを採用した新型エンジン(1,578馬力)を完成させたが財政的な問題からエンジン換装に至らず、C1アリエテの発展型に相当するC2アリエテ(別名:アリエテMk.2)も開発計画も中止されてしまい、結局この問題の解消はアリエテのアップグレードまで待たなければならなくなった。
しかし先月27日、イタリア陸軍にアップグレードが施されたアリエテが1輌が引き渡されたと報じられて注目を少しだけ集めている。
BREAKING: 27 january 2022, the first of three C1 Ariete ‘AMV’ upgrade (Aggiornamento Mezza Vita) started the trials. Particular upgrades regards the propulsion (upgraded IVECO V12 MTCA with common-rail injection and now convey 1500hp), and Leonardo optronics from Centauro 2 MGS. https://t.co/Fz06Yrura0 pic.twitter.com/l1F9yxHXiR
— Ciro Nappi (@CiroNappi6) January 31, 2022
このアップグレードには新型エンジン(1,578馬力)への換装、油圧タレットドライブから電動タレットドライブへの変更、装弾筒付徹甲弾への対応、次世代照準システム、レーザー警告受信機、搭載コンピュータのCPU換装、新しい戦闘管理システムへの統合などが含まれており計3輌のプロトタイプが製造される予定で、今回引き渡されたのはプロトタイプの1輌目になるものの新型エンジンへの換装以外の部分は6月以降になるため非常に中途半端な状態での引き渡しと言えるだろう。
一応装甲の厚さ不足を補うため任務(脅威)に応じて2種類の追加装甲パッケージも供給されているらしいが、装甲の根本的な改良やアクティブ防護システム(APS)の追加といった生存性の強化に手をつけていないためアリエテのアップグレード内容はどこか的外れのような気もしなくはない。
恐らくその辺りが少ししか注目を集めない理由なのだろう。
関連記事:ポーランド陸軍の次期主力戦車に新たな挑戦者、イタリアが国際共同開発を提案
※アイキャッチ画像の出典:7th Army Training Command / CC BY 2.0
お知らせ:記事化に追いつかない話題のTwitter(@grandfleet_info)発信を再開しました。 |
戦車の転輪の数って5.6.7個の種類がありますよね
其々の数のメリットデメリットは存在しますか?
また何個が一番ベストなんでしょうか?
分かる方、教えてください
数じゃ無くてサイズの問題ですね。
大口径転輪->高速が出しやすいが、地形追随性悪し、個数が少なくなるので履帯圧分散に不利
小口径転輪->その逆
だからその中間である中口径転輪が今の主流。後は車体の長さと要相談。
そんな感じだったはず。
転輪の数が多い方が、履帯に対する接地圧を分散させやすい。
転輪が小さいと地形の影響を受けやすい。
無理に両立させようとすると、大戦中のドイツ戦車の様に挟み込み転輪になる。
結局、小さい車両は転輪を少なく、大きい車両は転輪を大きくする傾向があります。
訂正
大きい車両は転輪を多くする傾向があります。
この増加装甲は対戦車戦闘想定?いまさら感高い
こんなんでゲリラやテロリストと戦えるのか
戦車の敵は、戦車。
まず、基本を押さえた上での市街戦。
基本的に戦車を市街戦に投入しては、いけません。
増加装甲の不足は、サスペンションの耐過重不足の為でしょう。
そういう基本的な話でなく、現在では戦車は狙われる側でしょ?市街戦でなくとも戦車は民兵、テロリストからドローンや遠隔操作地雷で襲われるだろ?
そういう対応がどうなのかと、
何でも戦車で対応しようとすると戦車の中にデパートを作る事になるし随伴する他の兵器か戦術、地形でカバーするという判断では?
センタウロ2に半自動装填装置が採用されてたはずだったけど、アリエテにはフィードバックされてないのか…
アリエテMk2はエンジンが1500馬力に自動装填措置と、どっかの戦車そのまんまのスペックだったな
自動装填装置は砲塔を換装しないと、無理だからね。
全然改良されてない我が90式よりはアップグレードやる計画あるだけマシだよな。
い、一応第7師団とかトップガンナーに防楯付けたりカモフラージュを工夫したり発煙弾付けたり人が上に乗れるよう足場増やしたり現地改良レベルの事はやってるから…
中身をゴロっと変える様な改修はしてないが
2002年に1回(内容は不明)と2019年から10式との弾薬共通化作業の検討が行われてますよ
90式改の話開示請求か何かで判明してた気がする
本体には手をつけないんだよね。
追加装甲とか、FCSの更新とか、砲弾の強化とか、もっと根本的なところに手をつけないと。
さすがに、30年も経っているんだからさ。
もっとも、採用から48年(!)も経つ戦車を改良すらしない国だから、諦めるしかないか。
>追加装甲とか、FCSの更新とか、砲弾の強化とか、もっと根本的なところに手をつけないと。
「10式との弾薬共通化」なので、結果として「砲弾の強化」には繋がるかと。
今更DM33相当の弾を開発するとも思えないし﹙その程度なら93式105mmAPFSDSでも到達した威力﹚。
装甲の換装は、90式でも試作段階から考慮してた風なのに、換装した雰囲気が無さそうなのが残念ですね。
10式世代の拘束セラミック装甲を流用したら、同一重量で67%程能力向上しそうなのに。
﹙同一能力だと40%重量減との事なので﹚
90式の車体に、10式の砲塔載せてしまうという、改修の手は無いのでしょうか?
自動装填装置とか一式、砲塔に載っているんだし。
砲塔内部のあの狭さからの印象論ですが、砲塔リング径が合わない気がします。
あと砲撃した時や被弾した時の衝撃は、砲塔リングを介して車体に逃がす筈なので、
砲撃精度なり防御力なり、多少なりとも影響が在るかも?
特に拘束セラミック装甲の場合、衝撃波を上手く逃がせないと、反射波でセラミック本体にダメージを与える筈なので、衝撃波の終端処理は大事だと認識しています。
APSが無く60t未満なので米独主力戦車に比べ追加装甲モジュールがあれども防御力に不安が残る
…ん?
コメントにこうありますが
>アリエテのアップグレード内容はどこか的外れのような気もしなくはない。
的外れでしょうか?、予算的な制約から段階的なアップグレードになる事は珍しくは
ありませんし、基本的な部分はちゃんと押さえている計画に見えるのですが。
将来の付加装甲や装備品追加での重量増加に備えて、機動性を確保する為の動力系の
更新が先なのは順当でしょうし、これを先にするのは整備や保守面でもメリットが
大きい筈です(古いパワーユニットでの部品の枯渇や故障の心配が無くなれば稼働率
の向上や維持費の低減にも繋がるでしょう)。
砲塔システム・FCS・新弾薬・車載電子機器の更新も予算の確保次第なだけで戦闘力
向上の為の基本的な部分は押さえていると思います。特に電子機器は何十年も前の
ものをいつまでも使いたくはないでしょう、保守するメーカー側としても最新のもの
を使って欲しい筈です。
(陸自の87式AWや90式戦車の電子機器の部品なんてどうしてるんでしょうか?
いまだに原型の頃の電子機器のまま部品供給してるんでしょうか)
増加装甲やらAPSの追加は幾らでも後付けが出来るので、今やる必要がある基本は
押さえているアップグレードだと思います。
60tでも装甲に不安てMBTの世界重量級過ぎる。
山がちな島国の日本だからこそコンパクトな戦車で事足りてよかった。
重さ=防御力みたいなの見ると毎回10式は大丈夫なんだろうか? と心配になる。
日本の装甲材が優秀なのはわかるけど、つい最近までドンパチやってた国々の戦車が軒並み重量増加してるのを見ると実戦に耐えうるのか疑ってしまう…
日本の装甲は間違いなく世界トップクラスである事は間違いないだろうが同じく世界トップクラスの米独辺りの戦車より20t以上軽くてそれでも10式はエイブラムスやレオパルトと同等以上の防護力がある!と言い張るのはただの信仰力ですね
エイブラムスやレオの重量増加の多くは非正規戦向けの装備だから
こと正規戦においては大差ないと言っても別に信仰云々ではないけどな
公表されてる各種試験からも10式の正面装甲は増加装甲抜きでKE弾に対してRHA換算1000mm級を達成してるのは読み取れるし
でも、隣国では、90式や10式は、側面ならK2で2両を射貫けると笑い話の種にされているよ。
敵国に脅威を与えないんじゃ、存在価値半減ってところだね。
10式とK2が実際に戦ったら、K2程度ボコれるでしょ。
内心鼻で笑っておけば良いんじゃないですかね。
>10式とK2が実際に戦ったら、K2程度ボコれるでしょ。
その根拠は何?
それは、君の「願望」なんじゃないの?
C4IやFCSだけをとってみても10式の方が優れていて、それもかなりの性能差があるんだぞ。
どう考えても10式が有利だろ。
側面ならレオでもk2でも大差無いよ…
むしろそれは、そんな的外れの指摘()をしてる相手の方が滑稽
と言う話だし
そもそも韓国は敵国じゃない
政治的にいくら溝があろうが、それと敵国であることには天と地の差があるんだけど……
>そもそも韓国は敵国じゃない
彼らはそうは思ってないだろう。
明らかに、日本に復讐する気満々じゃないか。
本気で思ってるなら、やばいレベルのバイアス掛かってるから気をつけた方がいいと思いますよ
なんで正面装甲じゃなくて側面なのさ。諸外国でもせいぜいが35〜40mm機関砲耐えるぐらいじゃないの?
日本の軍オタだって、K1の時に障害物を乗り越えられなかったとか、砲身が裂けたとか言って笑ったじゃないか。同様に、隣国は、日本の欠点を上げてバカにするのが目的なのだから、正面装甲に言及しないよ。
コメ主の「tofu」さんの投稿に対して、側面装甲の弱さも言及したほうがいいということだろう。
個人的には笑ってた連中を軍オタとカテゴライズするのはちょっと抵抗ある
もちろん広義の軍オタなんだけど、情報ソースはバイアスかかったコピペやろ感凄いというか
例えばF-15Kがマンホールに撃墜云々とかそういう連中は嬉々として取り上げるけど
F-15C/Dを唯一AAMで撃墜した空軍は自衛隊、とか
自分の撃ったミサイルに撃墜された米軍のF/A-18の話、とか
嘲笑はすぐにブーメランになって帰ってくることすら知らないのはちょっとねぇ
ネタとしては好きだけどね、そういうのも
>でも、隣国では、90式や10式は、側面ならK2で2両を射貫けると笑い話の種にされているよ。
側面なら90式や10式に限らず耐KEは35mm弾程度なので、態々第三世代戦車を持ってくる必要は無いよ。
過去の一戸氏の推測だけど、M1A2の対KE弾は質量効率で約1、同重量のRHAと概ね同じとされています﹙グランドパワー2004年9月号﹚。
無印M1の約1.2から悪化、ただの空間装甲で1.25。
劣化ウランの重量効率の悪さが響いています。
容積効率﹙同じ厚さでの防御力﹚はM1A2が約1.3と高いのですけどね。
追加パッケージ無しならロシアや中国の戦車も50tくらいだから、必ずしも本体が重い必要ない気がする。ただ、その追加パッケージを作ったor付けたと言う話を聞かない・・・。
単体試験はしてる様なので、試作はしたのだろうけど、
量産した雰囲気が無さそうなのが気になるよね。
付加装甲Ⅰ型が、爆発反応装甲で歩兵携行型対戦車ロケットへの対処が目的とされ、
付加装甲Ⅱ型が受動装甲﹙恐らく拘束セラミック装甲﹚で、歩兵携行型対戦車ロケットとよ30mm級徹甲弾の対処用途と言われています。
なので付加装甲抜きだと、それらの脅威に対応出来ないと見なせそう。
聞いた話なので根拠はないですが、車体そのものが小さいので同じレベルの装甲でも軽く造れるそうです。もちろん装甲材の性能とかそもそもの厚み等は機密でしょうから分かりませんが、体積が小さいから軽いっていうのはすごく納得できたのを覚えています。
小さいと将来の拡張性的には不利かも知れませんしどっちが良いのかは分かりませんが…
あと10式戦車の場合、砲塔内部空間が狭すぎて、長期間の戦闘を不安視している人もいますね。
そういう時はロシアのT-90A(重量46.5t)を思い出すといいと思う
コーカサス2020で事故で誤って対戦車ミサイルが後方側面とかいう戦車の弱点に等しい箇所に直撃したけど貫通せずに耐えてるから
最新鋭のT-14アルマータも欧米の戦車に比べると随分軽量な55tだけど性能はT-90よりさらに防御力が高いし
10式の場合車体サイズや重量配分で考えたらいいと思う
確か90式よりも装甲の重量が重くなってる(44tの時か48tの時かはちょっと忘れたけど
90式よりも新型の装甲を90式よりも分厚く配置してるし
それに自分の主砲の直撃にゼロ距離で耐えられるだけの装甲はあるって話だし、そうなると10式120mm装弾筒付翼安定徹甲弾には耐えられるだけの防護力があるとみていいかと
どんな戦車の装甲いえども一度対戦車火器が被弾した場所は大幅に防御能力が低下します(例えばセラミック装甲はAPFSDSを食らうと一度で広域に渡ってひび割れてしまい使い物にならなくなる)
そのため戦車は分厚いサンドイッチのように同種の、あるいは性質の異なる複数の装甲を何層にも重ね合わせ、被弾しても使い物にならなくなった装甲の下にまた別の装甲があるという複合装甲にするのが主流であり、極端な話その層が多ければ多いほど同一箇所への被弾に耐えうる(正面での撃ち合いに勝てる可能性が高くなる)反面、重くもなるということです
日本では平地での持続した戦車戦や対戦車火器を持った歩兵との長時間戦闘をせず、高低のある日本の地形と機動性を生かす運用方針であるため、装甲の層を減らしてでも重量を減らし、機動性や燃費、輸送性を優先しているため軽いと思われます
ですので数発の対戦車火器や砲弾なら被弾しても、同様の複合装甲をもった重量級の戦車と大差ない生存性があるでしょうし、被弾が多い戦闘をしてしまうと当然それよりは生存性が劣ると考えられます
一戸氏によると「90式戦車の開発ビデオ」で紹介された90式戦車の主砲による90式戦車への射撃テストでは、車体に最低4発・砲塔に最低1発の弾痕が確認出来る状態で、被弾テスト後90式戦車は自走してたとの事です。
車体の弾痕は、一戸氏の見解によるとHEATが3発・APFSDSが1発との事なので、反証としては弱いかも知れませんが複数発被弾の耐久力はありそうかなと。
リンク
『ちなみに強度低下を引き起こさせるクラックは、セラミックスのとある強度(秘密)を高くするのと同時に、クラックを引き起こさせる要因のある材料特性を重視した材料設計をすれば、クラック自体の発生が見事に減っちゃうのだ。』
転用したのは戦鳥でのsorya氏のコメントです。
上記工夫が、日本の拘束セラミック装甲では適用されている様で、
被弾が即耐弾性の大幅低下には繋がらないのだと解釈しています。
APFSDSは通常の金属装甲では防げず、それを防げるセラミック装甲の性質は被弾時に砕けることによってAPFSDSの浸透力を相殺・分散・消失させるというものです
なのでおそらく『強度低下を引き起こさせるクラックは~』というのは表層の金属装甲にAPFSDS以外の対戦車火器が命中したときなど、戦車本体に大きな衝撃が加わった際、その衝撃で内部のセラミック装甲にクラックが生じる確率を下げたというものであり、APFSDSを被弾してもクラックを生じさせにくくするという意味では無いと思われます
また実験で使われたAPFSDSが1発ということはセラミック装甲が一層は入っているという証明でしかなく、対戦車戦における類似箇所への2発以上のAPFSDS被弾に対する生存性への証明にはならないかと
セラミック・バルクの終末局面のみをイメージされている見たいですが、
拘束セラミック装甲だと圧力容器が十分機能した場合、境界面撃破といって、セラミックの表層の極浅い箇所で食い止める事も期待出来ます。
セラミックが余り粉砕されず大きなクラスターを維持すると﹙恐らくクラスターが流動性を持たず足場としての機能を保持した状態だと﹚、拘束セラミック装甲で起き得る現象の様です。
例えば、一戸氏が紹介されたアメリカの実験、具体的には
・円柱状のセラミックに鋼鉄製の円筒
を焼き嵌め圧力を印可
・鋼鉄製の蓋をネジ止めまたは溶接止めして圧力容器を形成
・蓋の方向からAPFSDSを模したロットを撃ち込む形態で試験
といったものですが、蓋部分を色々な条件で試験しています。
その結果だと、
・圧力容器の表側蓋の硬度が高い程
・裏側の蓋の厚みか厚い程
・蓋部分と圧力容器側面との接合部が強い程
・圧力容器とセラミックバルクとの間に異物が少ない程
拘束セラミック装甲は高い防御力を示したとの事です。
﹙被弾した側ではなく﹚逆側の裏蓋を強化しても防御力が上がり、
しかも「表層での境界面撃破」と一見すると裏蓋は関係無さそうな結果を残す、
と面白い現象が起きているのです。
ちなみに境界面撃破したサンプルの写真では、表層にはクレーター状の痕跡が、裏側には比較的荒くですが中心から放射状に亀裂が入っていました。
セラミックのクラックの伝達速度は、HEATのメタルジェットより遅いもののAPFSDSよりも十分速いので、
セラミック単体でAPFSDSを受け止める為には、無限大のセラミック・バルクが必要になります。
﹙対HEATの場合、クラックが伝播していない箇所が足場として機能するので、セラミック単体でも対HEATでは高い防御力を示す﹚
所要サイズが無限大だと製造物として成立しないので、圧力容器を用いる事で無限大バルクの代用としているのが拘束セラミック装甲です。
ただし、圧力容器壁面~浸透物﹙メタルジェットなりロット﹚間に存在するセラミック・クラスターの固着具合が甘いと、仮想の無限大バルクを再現出来ないみたいで、
一見関係の無さそうな、裏蓋強化による﹙表層での﹚境界面撃破は、
「衝撃による裏蓋変形→内部空間の拡大」といったものを防ぐ事でセラミック・クラスターの自由度を奪い、
間接的に拘束セラミック装甲の防御力を向上しているのだろうと解釈しています。
>セラミック・バルクの終末局面のみをイメージされている見たいですが、
ちなみに、これの極端な事例が、
恐らくはK2の粉吹き被弾試験の動画かと。
セラミック・バルクが粉砕され、その際に形成された微細なセラミック・クラスターが、極端な流動性を持って噴出した事例。
何度もごめんなさい。
補足です。
>ちなみに境界面撃破したサンプルの写真では、表層にはクレーター状の痕跡が、裏側には比較的荒くですが中心から放射状に亀裂が入っていました。
写真が荒いので見落としの可能性はありますが…、
表層側だと、クレーターは確認出来るものの、クラックは無さそうでした。
中心部のクレーターと、同心円状に飛散した元侵徹体?の縞模様以外だと、表面は綺麗な感じ。
月面とかのクレーターを連想したら良いのかな。
侵徹体のKEが綺麗に熱に変換されて、溶けたのですかね? >表面に見当たらないクラック
衝撃インピーダンスは、ある程度電気信号の世界のインピーダンスと似た振る舞いをするそうです。
条件の変わる箇所﹙形状の変わる箇所や物的に異なるものの接合部﹚
そこのインピーダンス整合が不十分だと反射が大きくなり、
整合が十分だと余り反射が起きないと。
また被弾試験だと、試験物か空中に浮遊している場合を除き固定部があるので、ここが終端の役目を負う筈です。
なので、
・セラミック↔圧力容器の裏蓋
・圧力容器の裏蓋↔固定部
これらの箇所のインピーダンス整合が不十分だと、大きな反射波が生成される事になります。
その反射波は表蓋へと向かいますが、表蓋から先は当然オープンなので、概ね全反射。
その反射波は、更に裏蓋側て反射して、要するに往復ビンタ状態に。
衝撃波が往復する間に、セラミック・バルクを破砕する事にエネルギーは費やされ、最終的に粉吹き装甲と化すと。
圧力容器自体のインピーダンス整合が十分でも、固定部の処理が不十分で、アースにエネルギーを逃がせない場合、
固定部にエネルギーが集中して、最悪のケースだと圧力容器がビックリ箱状態になると。
インピーダンス整合が十分で、かつ、固定部の処理も十分な場合だと、
着弾の衝撃波は概ね1回と見なせ、
それ故に反射波によるクラックの再生成が概ね起きず、
一旦融解した表層は綺麗な状態をキープ。
また衝撃波は、波だけど、ある程度着弾時のベクトルに影響を受けて広がる筈なので、
﹙クレーター部に周期的なピークが来るような、絶妙な場所に被弾した場合を除きですが﹚
恐らく防御力の大きな減少は起きないと思います。
「APFSDSが1発」は、一戸氏がビデオで確認出来た弾痕の話し。
試験自体か何発行われたのかは不明だったかと。
「最低~発」との表現はそこから来ていた筈です。
概ね他の方が言っている通りで、90式も10式も全体的に小さいので軽くても防御力は西側MBT相応だと言われていますね(レオパルト2A4に形が似ている90式も、並べてみると特に砲塔がA4より小さいのが分かる)。
ただ一つ、10式だけは基本重量40トン台の成約もあって複合装甲のカバー範囲が西側MBTや90式よりも狭くなっていて、真正面以外は空間装甲が入ってるだけ(側面が無装甲なのは他の戦車も同じだが、90式やエイブラムスでは装甲化されている前側の砲塔側面すら空間装甲になっている)なので、そういう意味で打たれ弱い部分はあるかもしれません。だからこそ爆発反応装甲などからなる付加装甲キットが本体と同時並行で開発されているのですが、小型化と装甲配置節約で重量を稼いで貼り付け装甲で防御力を補うという意味ではソ連の戦車に近い考え方で開発されているとも言えると思いますね。
>ソ連の戦車に近い考え方で開発されているとも言えると思いますね。
うろ覚えですが74式戦車の頃から、西側の技術で作られた東側戦車、的な評価があったと思います。
良くも悪くも日本で戦う前程の戦車だから海外での非正規戦考えると50t行っても不思議じゃない。
ただ一言言わせて貰うなら重さ=防御力と言うのは間違いで、そこに砲塔と車体サイズと言う要素を加えた上での判断な。良いか悪いか別として10式は最近の戦車の中では最小サイズ。
70t重量があろうがサイズが大型バス2台分あるなら装甲が薄くなるのは分かるよね。
日本は和製アルマータはよ(/・ω・)/
アリエテ、砲塔油圧駆動だったんですね…。イタリアと言えばスポーツカーの国ですし大馬力エンジンの設計ノウハウなんかそこらじゅうに転がってそうな気もしますが、思い返して見れば戦中から軍用大出力エンジンの開発には手間取っていた国でしたね。
車体防御が空間装甲のみだったり砲塔の装甲も時代不相応に薄くて狭かったり、何かと性能に不安があるアリエテですが見た目は非常にカッコいいのでこの先何十年も継続して使えるようアップデートを頑張って欲しいいです。
エンジンのシリンダーブロックの写真があるけど、ディーゼルに詳しい方教えて。
クローズドデッキだろうから冷却穴と思うけど、あんなにシリンダー近くに穴開けて耐久性大丈夫なの?
しかも、穴とシリンダーの距離が場所によって違ってみえる…
ロシアと二度と戦争しないから次期戦車もう要らないとかヨーロッパやアメリカで言われてたけど、今後どうするんでしょうね?
ドイツがアレだから共同開発も協力しないでしょうし
チャレンジャイに引き続きアリエッテは潔く諦めるほうがよろしいかと
いかにも避弾経始!な異種金属コンポジット感バリバリの見た目がオワコンすぎるやろ