リトアニア人が寄付金を集めて調達した対空レーダーがウクライナに到着、米陸軍のIM-SHORADやイスラエルのDrone Domeに採用されているMHRの上位版「ieMHR」を16基提供する予定で、小型ドローンの検出に威力を発揮するはずだ。
参考:„Radarom!“: pirmieji trys Lietuvos žmonių nupirkti radarai Ukrainoje pradės veikti jau kitą savaitę
ieMHRは戦場で偵察に使用される小さなドローンの検出に威力を発揮するだろう
リトアニア人のウクライナ支援団体は今年1月、イスラエル製対空レーダーをウクライナに提供するためクラウドファンディング(RADAROM! Nupirkime Ukrainai radarų LRT)を開始し、目標額500万ユーロを上回る1,400万ユーロを集めることに成功、今月3日に調達したレーダーの一部がウクライナに到着して注目を集めている。
リトアニア人がウクライナのために調達したのはLeonardo DRS製の「ieMHR」で、米陸軍のIM-SHORAD(近接防空システム)やイスラエルのDrone Dome(カウンタードーロンシステム)に採用されている「MHR(RPS-42)」の上位版だ。
このレーダーはRCSの値が小さいナノUAVの検出能力が優れている点で、DRSはMHRよりも大型のieMHRについて「ナノUAVを10km離れた地点で検出できる(MHRは5km)」と主張、過去に「MHRはRCS値0.002㎡のUAV(DJI製Phantom4 Proよりも小さな値)を3.5km離れた地点で検出可能だ」と報じられているため、ieMHRは戦場で偵察に使用される小さなドローンの検出に威力を発揮するだろう。
因みにリトアニア人は集めた資金でieMHRを計16基(固定式12基/移動式4基)提供する予定なので、ieMHRの調達コストは1基(レーダー3面)あたり87.5万ユーロ=1.3億円程度になる計算だ。
余談だが韓国はイスラエル製のカウンタードローンシステム(恐らくDrone Dome)を大統領府、国会、空港、軍事施設に導入していたが、侵入してきた北朝鮮の小型ドーロンを検出するのに失敗(5km前後の検出範囲では固定翼機のUAVを直ぐに見失ってしまう)しており、ナノUAVの検出に限った場合「同じ空域に長時間滞空するクワッドコプターのようなUAVの検出」に向いているのだろう。
関連記事:リトアニア人、クラファンで調達した資金でウクライナに対空レーダー提供
※アイキャッチ画像の出典:Leonardo DRS
サムネ和太鼓かと思った(小並)
バルト三国とポーランドはどんだけロシアが嫌いなんだよ って感じだな。
なにしろ本来親戚といえるウクライナを永遠の敵にしちゃってるしな。
周辺諸国に酷いことしかしてないから 弱体化すればこうなるってことだわ。