チェコ国防省は進めている陸軍の次期歩兵戦闘車(IFV)の入札について「全ての提案がチェコの要求する要件を満たしていない」という異例の発表を行い注目を集めている。
参考:No Czech IFV Contenders Meet Requirements
恐らく3社とも現地生産に関するチェコ企業の関わり方についてチェコ国防省の要求を満たす提案を提示できなかったのだろう
チェコ陸軍が運用中の歩兵戦闘車「BVP-2」はチェコスロバキア時代に旧ソ連のBMP-2をライセンス生産したもので、チェコとスロバキアが連邦制を解消した際にチェコ陸軍がBVP-2を280輌を継承していたのだが、流石に生産から30年以上が経過したため次期歩兵戦闘車の調達プログラムを開始、これにBAEシステムズがCV90、ジェネラル・ダイナミクスがASCOD、ラインメタルがLYNXを提案して入札が行われたもののチェコ国防省は「全ての提案がチェコの要求する要件を満たしていない」という異例の発表を行い注目を集めている。
具体的に何が要件を満たしていなかったのかについてチェコ国防省は「提案された車輌の技術特性に関する情報の欠落及び不正確さ、チェコ防衛産業界との協力関係に関する情報の不足など」と明かしており、提案された全ての提案について「これ以上の検討や評価は行わない」と語っているため入札は一旦白紙に戻され仕切り直しになるのだろう。
チェコ国防省が要件を満たしていないと指摘した「チェコ防衛産業界との協力関係に関する情報の不足」とは次期IFV製造に関する作業の約40%(作業ベースなのか金額ベースなのかは不明)を国営企業VOP CZに担当させるという部分で、恐らく3社とも現地生産に関するVOP CZの関わり方についてチェコ国防省の要求を満たすレベルの提案ではなかったという意味だ。
因みに今後の次期IFVプログラム(計210輌を19億ユーロ/2,490億円で調達)に関する再入札やスケジュールについてチェコ国防省は何も触れていないが、この計画は何度も遅延しており今回のことで本プログラムはさらなる遅れを覚悟(当初予定なら来年に量産車輌の引き渡しが始まる予定だった)する必要がある。
※アイキャッチ画像の出典:BAESystems CV90
BMPがコンセプト的にも機械強度的にも限界なのはわかるけど、チェコ国内で使うことを考えると西欧式の比較的小さくて重いIFVより、車体が少し大きくなっても不整地走破や渡河性能に秀でるBMP寄りの車両のほうがいいんじゃないか。そもそもBMP自体あのへんの中央ヨーロッパで使うために設計されてる訳だし
サイズで言えばリンクス最新版なら全てにおいて上だからその話はおかしい。最新であるBMP3ですら設計自体30年前で、そこから最新光学機器、各種戦闘システムや防御力向上の装甲とかで重量増していってそれに合わせたサスペンションやエンジンとか積むようにしたらBMPの何が残るのか。別に不整地走破とかなんて重かろうが工夫次第だし、74式が無理な坂登りが10式だと出来たりするんでそこら辺は駆動系とかでの進歩があればいける感じがする。渡河性はどこまで重要と考えているかだな。
パンドール装輪はスケルトン型軽量中口径RWSで機関砲乗っててもちゃんと浮航できるから採用してるし装軌も浮航となればK21一択でしょうかね
BMP3はロシア本国においても既に過去の装備であるからに検討対象にさえなりえない
あれ?韓国は参加してないの?
なんか韓国向けっぽい案件なのにね
再入札があったら応募するのかな
陸の装備は該当すれば、入札は必ずするってイメージあるからね。
陸軍現役2万のチェコでもAPS付きで10億以上する装軌IFVを4個大隊も整備するというのに89年式シャシーの再生産に既存砲塔リビルトを乗っけてやり過ごそうとか考えてる某国が東洋にございましてね
いやでもチェコはゴリゴリの陸軍国ですから(海軍ありましたっけ?)
本邦は空海>陸なのである意味致し方ないかと。
あと89式後継の件について、砲塔はたしかに再利用だったと思いますが、シャシーは新規設計ではなかったでしょうか。(共通車体でしたっけ?)
シャシーも再生産というのは興味深いので情報元をご教示いただけましたら幸いです。
89式FV後継には砲塔フレーム再利用のリビルト品のっけて73式後継には幻の89年式三菱型APCをあてるだけの事ですよ
前方機銃とか見ればわかると思いますがあれは22年式ではなく89式派生で当時既にあったデザインのモデファイに過ぎません
無論ながらショート車体でもグロス40tで動力装置も全く別(シリーズHVではなし)なので新型と言えば新型でしょうが
73式装甲車後継の話でしたか。
不勉強ですみません、私は「幻の89年式三菱型APC」を存じませんでしたのでてっきり89式装甲戦闘車の後継のことだと思っておりました。
73式装甲車後継となりますと新型共通戦術装甲軌道車がそれに該当するかと思われます。
コメ主さんの仰る内容を鑑みるに、新型共通戦術装甲軌道車が第7師団で1970年代後半に試験的に改装された車両(73式APCベース)に類似している、という話が関連しているのかなと思いました。
ちなみに私は某Ddogさんのブログを拝謁しながら話していましたのでご参考まで。
少なくともうちの国ではないな
逆のパターン(車体が新規、砲塔が既存の流用)でテストしてた光景はあったけども
30年以上前の思想で作られた砲塔再利用の時点でやる気がね。これでミサイルも光学系も再利用するなら作らない方がマシにすら思えてくる。主砲の方はまだ弾種は対空可能だからありだと思うけど。
でも下手にやる気出されてプーマみたいなの出されてもアレだし、今ので必要充分な性能を出せてるならそのままでもいいとは思う
ただ流石に重MATやら光学系は近代化すると思うよ
今でなら重MAT誘導装置はデカ邪魔で無駄に高額機器って感じなので中多のせて射撃統制のいちソフトに統合で済むのですごい効率化されるよ
これは既存FVで進めるべき作業でなんなら砲塔オーバーホールで今現在リビルトしちゃって車体新造時に砲塔移設でもいいと思う
重MATの維持困難と10式16式連接戦闘用射撃統制の必要性で推せば事業化可能じゃないかな?
攻防輸送力共に半端なIFV等もう古い!これからは攻防特化のBMPTと防御力輸送力特化のナメルなんかの重装甲車の時代じゃあ!(言ってみたかっただけ)
ハンファのレッドバック選定予感。
兵器産業のある国なら、どこでも国産化への流れが定着しそう。
本当の狙いが、基礎技術の習得あたりにあることはすでにお約束かな。
結局のところ雇用対策としての軍隊が、大規模戦争の可能性低下を受けて国内産業対策(創出・育成・輸出、そして雇用)に進化したって事ですね。MMTじゃないけど国内に投資してその予算を国民や中銀が賄えば無問題なわけですから
だよねぇ… 軍需産業はすそ野が広いから、循環すれば高い経済効果を見込めるし、
いい雇用政策にもなるし。往年の米国をみれば、明々白々だよねぇ。