米国はトルコに対してターボシャフトエンジンの輸出を停止したが、トルコは短期間で米国製に替わる国産ターボシャフトエンジンを完成させてきた。
参考:Turkey First Indigenous Helicopter Engine to be Ready for Integration This Year
輸出がストップした攻撃ヘリ「T129 ATAK」の搭載エンジン国産化に成功か
トルコ航空宇宙産業(TAI)がシコルスキーの協力を得て開発中の国産多用途ヘリ「T-625」やイタリアのアグスタ(現アグスタウェストランド)が開発した攻撃ヘリ「A129 マングスタ」を一部改良してライセンス生産している「T129 ATAK」は、米国企業のLHTEC(ロールスロイスとハネウェルの合弁企業)が製造したエンジン「CTS800-4A(T800の民生向けタイプ)」を搭載しているのだが、米国がトルコへの輸出承認を保留し続けているため入手できなくなり深刻な事態を招いている。

出典:Anna Zvereva / CC BY-SA 2.0 多用途ヘリ「T-625」
特に攻撃ヘリ「T129 ATAK」はパキスタンから30機の受注していたのだがエンジンの入手が出来ないため現在、納期を1年先延ばしすることでパキスタンと合意しているが、パキスタンは中国が開発した攻撃ヘリ「Z-10」に興味を示し始めているため、このままエンジン問題で納期がずるずると遅れるようなら約15億ドルの契約が紙くずになってしまう。
さらに攻撃ヘリ「T129 ATAK」にはフィリピンも興味を示しており、同機の購入交渉を開始する了解覚書(MOU)調印まで話が進んだのだが、こちらもエンジン問題で交渉がストップしている間に米国がAH-1ZとAH-64Eを提案(米国の提案は高価過ぎて拒否された)するなど潜在的な顧客の喪失危機に直面している。
この問題を解決するためトルコは輸入に頼っていた「CTS800-4A」を国産エンジンに切り替えると言っていたが、流石に1年や2年でどうにかなる話ではないため不可能だと思っていた。しかしトルコは2017年に開発を開始した国産のターボシャフトエンジン「TS1400(1400hp相当)」が完成したと発表、同エンジンはトルコ航空宇宙産業に引き渡されT-625への統合が行われると明らかにした。
今回の発表には含まれていなかったが、恐らくTS1400は輸出がストップしているT129 ATAKにも統合され速やかにテストが実施されるはずだ。
このエンジンが上手く作動するのかは不明が昨年に実施された地上試験はクリアしているので、トルコにしてみれば満を持して実機への統合作業を開始すると言ったところだが、ターボシャフトエンジンの開発はトルコにとって初めての経験にも関わらず設計から試作エンジンの製造まで、たった3年で実現させさのは驚異的なスピードと言わざるを得ない。
一応、来年から試作エンジンの連続生産が始まり2024年に量産が開始される予定になっているので、これが上手く軌道にのればフィリピンがT129 ATAKを購入する可能性が高い。
侮れないトルコの防衛産業や軍事技術の水準
因みトルコはミサイル等に搭載するローコスト・ターボジェットエンジン「TEI-TJ300(最大推力1,300N)」の試作品完成を19日に発表している。
これは亜音速で長距離を飛行する巡航ミサイルなどに組み込まれる使い捨てのエンジンで、米国が現在開発中のローコスト・ターボジェットエンジン「TDI-J85(最大推力890N)」より強力な推力を発生させることができる点に目が行くが、航続距離に関係してくる燃料効率については明かされていないのでTDI-J85を凌駕する組み込み用ローコスト・ターボジェットエンジンなのかは判断できないが、トルコが組み込み用ローコスト・ターボジェットエンジンを開発したのは今回で2基目で、将来的にはこのような経験を生かして無人航空機用のローコスト・ターボジェットエンジンを開発するつもりなのだろう。
さらに興味深いトルコの兵器に関する興味深いニュースがある。

出典:CeeGee / CC BY-SA 4.0 バイラクタルTB2
ロシアメディアは最近、リビア内戦に持ち込んだロシア製近距離対空防御システム「パーンツィリ-S1」がトルコ製の無人攻撃機「バイラクタルTB2」に完敗=役に立たないと報じている。5月下旬に実施されたバイラクタルTB2によるリビア政府軍の攻撃で、反政府組織「リビア国民軍」は有効な反撃を行えないまま9両のパーンツィリを失ったため「ジェノサイド」だったと呼んでいる。
特にバイラクタルTB2は4,000m以上の高度から精密誘導兵器で攻撃を仕掛けてきたため、パーンツィリに搭載されていた赤外線探知機では効果的に標的を捕捉することが難しかったと敗戦の原因をロシアメディアが指摘しているが、リビアに持ち込まれたパーンツィリは輸出仕様だったのでレーダーと赤外線探知機を搭載した正規のパーンツィリであれば結果は異なっていただろうと主張しているが、これはトルコが開発した無人航空機(UAV)の能力をロシアが過小評価して低高度のみに対応したパーンツィリしかリビアに与えなかったのが敗因だろう。
トルコは無人航空機開発においては先頭トップグループに近い技術力を備えていると評価されており、現在は米国のMQ-9リッパー並の性能を備えた双発タイプの無人航空機(離陸重量5.5トン)を開発中で、この機体は最大1万2,000mもの高高度を飛行することができ1.3トンまでの兵器を携行することが可能だと言われている。
このようにトルコの防衛産業や軍事技術の水準は飛躍的に向上しており、特にシリアやリビアで兵器の実戦テストを行うことが出来るため侮れない実力を秘めているのかもしれない。
※アイキャッチ画像の出典:MilborneOne / CC BY-SA 4.0 攻撃ヘリ「T129 ATAK」
無人航空機技術は現状は無人爆撃機でとどまっているけれど、そのうち自動戦闘も任せられるようになるのだろうなあ。
イランのF-5モドキの戦闘機みたいな大本営発表で実情は謎の中。
韓国のミサイル挺みたいに就役してからトラブル続出になるかも知れないからトルコ内製エンジンが如何様な代物なのか、まだ何とも言えない。
バイラクタルTB2って鴨撃ちされる雑魚のイメージなんだけどな
シリアではロシアの電子戦部隊に無双されたし、リビアでは支那の翼竜IIに無双されてたじゃん
マングスタの記事!
TAKじゃなくてA129の方、昔から好きなんだけとあまり話題にならない機体ですよね。陸自のAH-Xに意外と良いんじゃ無いかと思うんですが、どうなんでしよ? やっぱ欧州製だと難しいのでしょうか?
さすが、世界初で謎の鉄器文明を作ったヒッタイトというべきトルコ。アーリア系なのか?
古代文明といえども、後に世界の文献と知恵が集まったイスタンブール。
欧州が中世以前に原始的な社会であったころ、アラビア化学やアラビア数学らの知恵の館を支えた東ローマという時代も有った
近隣のイランも、実はドイツと共に飛躍できるアーリア文明の末裔であり秘めた工業力を持つと言われるらしい
近代文明で偉そうにする欧州やアメリカだが、その原点は、アラビア科学やインドの数学をも取り入れて世界の数学にしたアラビア数学が原点である
成り上がりの欧米とは違い、素養があるメソポタミア文明の真髄なのか (笑)
トルコの防衛産業の技術は日進月歩だな
国から仕事を振ってもらうだけの日本の親のスネかじり企業ととは大違いで、国際市場にも果敢に挑戦している
陸自はヘリ、特に戦闘ヘリは調達ミスで壊滅的だし安いT129 ATAKを購入しても良いんじゃないか
何処かの国にはスリオンという名品ヘリコプターが有りますね。
戦闘ヘリは地対空ミサイルの進化で使いどころが難しい兵器になりつつあるから調達は急がなくても良いと思うし購入するならヴァイパーで良いよ。
日本よりもよっぽど技術力あるじゃんw
XF9にいったいどれだけ時間掛けりゃ気が済むの?
今日もご苦労様です
環境規制の現在は違うが、
RRなど、多くのエンジンメーカーの新製品は、10年程度しか時間がかかりません、えっ
日本が76年前に作ったキ83に似てるね~w
冶金技術が致命的に劣っている半島には大型ジェットエンジンは作れないから日本を気にしなくて結構。
「ヘリ用のターボシャフトエンジン」なら20年以上前に国産化してますが。
国産名品兵器のエンジンを自国開発なんて最初から考えもせずにGEに丸投げするどこぞの半島国家への皮肉でしょうか?
残念ながら日本はとっくにXTS2を開発完了しているわけだが
出力伝達系が違うだけで、開発難易度はずいぶん変わるということだな
うっす!お疲れ様です!
戦車の開発が後発の10式より遅れて、今も国産パワーパック
国産ヘリ用ターボシャフト:日本は20年以上前に国産化済み。
戦闘機用ターボファンエンジン:日本はプロトタイプが防衛装備庁に納品されてテスト中。トルコはRRに泣きついたりライセンス生産のF110流用しようとしたりと必死。
まあどちらも自国開発なんて考えもしないどこぞの半島国家よりは「よっぽど技術力ある」のは間違いないですね。
実物が出て来てからですね。
トルコはジェットエンジンブレード(長寿命なのね)の冶金をはできるのかね?
ヘリコとしては減速機も含めた振動解析、対策が必須だから、エンジンが出来てないなら未だ完了してないだろう。書かれてるスケジュールでフィリピンへの売り込みは無理だろうねえ
この手のマンセー記事はアルタイ戦車でも見飽きた(韓国のパワーパックがダメになる前にはサウジに200両売れる、韓国のパワパックがダメになった後はオーストリアか買う、国内の大型トラクター企業で作る・・・)
日の出るアナトリア半島、
Turkeyのチキンと治金はバカには出来ないかもしれません
錬金術発祥の地アラビアは、欧州が土人だったころにフラスコを発明し、化学の礎や科学者を誕生させた
そもそも、ペルシャのサザンガラスも、エデンの地とエジプトで技術競争で飛躍した技術である
かつて、十字軍は遠征中で盗みと強奪が横行したが、地中海やアラビアの石造りの荘厳な建物を見て、
おらたちも、これをつくらないと土人と間違われると焦ったのであった・・・
治金(ちきん)やない、冶金(やきん)や・・・(冶金警察)
オ・スマン
夜勤ですか?
F110-GE-129BをTEIでライセンス生産していたし、当初予定では国内の使用のF135の製造と欧州でのエンジンデポを担当とする予定だから、その辺は大丈夫かと。
必要は発明の母と言ったところか
外交が追い込まれてる分、必至でやり遂げるんだろうな
現状ではまだ国内向けの強弁の可能性もありますね。いずれにせよ、トルコがアメリカから切り捨てられてどうなるのかはもうすぐ分かるでしょう。
英国はトルコに、ドイツはイランに・・とういうように、多極化する世界情勢、
でも、ドイツの不運は続く・・というところか
フランはリビアの油田にゾッコンで
アメリカは、自国が自由とう無政府主義者にテロされても軍隊は動かないと言って、世界のテロを支援する
じきにアメリカは分裂し、衰退する
特許とかはガン無視なんでしょうね…
バイラクタルTB2はアメリカの無人機とは一味違ったデザインで最初からステルス性を考慮してることに好感が持てる。
一般的にどこでも手に入る汎用の軍用部品をを集めて国産のドローンに纏めあげたものだろうが、高性能なレーダーを持たないSAMぶたいなら一方的に狩られそう。
エンジンを後部に装備した推進式の胴体で、主翼から伸ばしたブーム上にへの字型の尾翼ってデザインは20年くらい昔のラジコン機にもあったが、抗揚比が取れてエンジンの後流の影響は受けないし、流行りのステルス性にも有利だからこれからの無人機のデザインの主流になるかも。
アメリカの禁輸処置とネオコン、そしてユダヤ投資家は、好きになれない
へぇ、まさかここまでとは
我が国のTS-1は米国70年代レベルの低出力な上問題多発、稼働率壊滅な状況で後継のXTS-2は配備されず
かなり難しい分野なのになぁ
ドサクサ紛れに日本下げしたいみたいだけど、米国70年代、ってターボファンエンジンならF100やF110の世代で、こちらもまだまだ問題頻発してた頃。
80年代の後半にようやく禁を解かれて、90年代の内に既にその水準に達してた事にむしろ驚愕するんだけど。
申し訳ないが純粋に技術的な話は掘り下げれば掘り下げるほど日本の凄さが浮き彫りになるだけなので、
どうしても日本下げしたいなら予算や憲法に縛られた「自衛隊の装備の実情」とかに話を絞った方がまだ筋がいいと思いますよ。
「アメリカより○○遅れ」の類の罵倒もトップを独走するアメリカから多少遅れてるのは恥でもなんでも無いので、
むしろ同じコースを走る事すらできない国々に対する流れ弾にしかなりません。
固定翼機と回転翼機をごっちゃにしてるようだねぇ…
4年ほど前に軍事研究で連載されてた元空自技官(最終一佐)によるOH-1開発回顧録すら読んでなさそうだ
エンジンに関しては70年代のコブラやヒューイと比べてすら劣ると後悔していたのは当の彼等なのに外野良いね、妄想で語れて
知れば知るほど米国との差に驚愕するのよ、この分野は
自衛隊は機密が多すぎますからね
その機密の多さは妄想を産む余地になります
自衛隊と自己同一化し精神安定を図る方々には元将官佐官の提言や小論はただただ苦痛を産むのみです
彼らは本質的に国防や軍事に興味は無いのですよ
自分が気持ちよくなれればそれでいい現実なんか知ったこっちゃない
技術の蓄積は一朝では覆らないものなのでしょう。
よほど頑張らなければ覆らないどころか追いつきもできない。
アメリカ畏るべしってところでしょうね。
元の流れまで読んでね。
↓のコメントから話は始まってる。
> 日本よりもよっぽど技術力あるじゃんw
XF9にいったいどれだけ時間掛けりゃ気が済むの?
で、「いや日本はターボシャフトエンジンの国産化はとっくに済んでるぞ」とフルボッコにされた誰かさんが
しれっとスレ切って「TS-1は米国70年代レベル」とゴールを動かして日本下げをして来たから
「この方面で米から20年遅れなら立派なもんだ」と言っている。
もちろん「追い上げて欲しい」と言う願望はあるが、それは評価とは関係ない。
まあ今回のTS1400が現米国レベルの性能で量産に成功したら確かに「この分野でトルコは日本より上」と言えるが
そうなったとしても「トルコがすごい」ってだけで別に日本が恥じる事ではない。
てか上からコメント見てりゃ分かるがまともに学のある日本人でトルコの文明や技術をバカにしてる奴はほぼいないと思うぞ。
このトルコが尊敬してベンチマークしているのが韓国とゆう事実
韓国は技術先進国家だからリスペクトがあるのも当然では?
海外採用実績ゼロの日本の防衛産業と一緒にするのは余りに失礼かと
>韓国は技術先進国家だから
そんなに、未来が有るような感じなのかな
韓国に見切りをつけて、移民する程に、GDPも下がってるんだが。
ま、練習機、試作品程度がちょうどいい。自殺兵器もほどほどに
開発しているのに実用ロケット一つ打ち上げられない国が技術先進国を名乗るのは不思議で滑稽ですな。
ロケットエンジンは技術開発の積み重ねだから他所から技術移転前提の半島じゃ荷が勝ち過ぎていますが。
>海外採用実績ゼロの日本の防衛産業と一緒にするのは余りに失礼かと
一緒にしていない。元コメントもちゃんと読めないのか?
呆けか
日本に仕事を求めるなかで、自国の存続も怪しい状況も、恥を知らないな
併合時代から、虚栄心だけは、一人前。だから、戦後に建国しても、国の体裁も築けず。
いまじゃ、隣国の北から、馬鹿呼ばわりされる有様。さっさと、帰国して心身ともに立ち上げ直したほうがええで
トルコの国産兵器って輸入品の塊で組み立て主体で後はパクリと無許可製造
だから本気で欧米から輸出禁止喰らったら終わる
現在はNATO加盟国ってことでヌルい対応だけなので調子にのってるが、将来のジリ貧は確定してる
現政権が独裁政治で酷いのだクーデターでも起きないとトルコは潰されるよ