スイス政府は26日、米国側と合意に達したF-35Aとパトリオット導入に関する契約内容を公開して大きな注目が集まっている。
参考:Air2030: Contracts in place for F-35A and Patriot
このような契約内容の詳細を一般向けに公開することは非常に珍しくメディアは「F-35Aの輸出契約を分析するのに役立つ」と報じている
ロッキード・マーティンがスイスに提出したF-35A導入に関する最終金額は63億5,200万ドルで、F-35A×36機の取得費用として40億2,900万ドル、スペアパーツ、技術文書、トレーニング、技術サポートなどを含むロジスティックスパッケージに20億2,800万ドル、弾薬取得費用に1億1,200万ドル、訓練およびミッション計画の評価に9,000万ドル、技術的リスクに対応するために8,600万ドル、予想されるインフレ率の調整に520万ドルなどが含まれている。
パトリオットシステムの調達費用は20億9,100万ドルと見積もられており、これにはAN/MPQ-65×5基、AN/MSQ-132×5基、MIM-104E×70発、MIDS-LVT×6基、電源ユニット×5基、ロジスティックスパッケージなどが含まれいるとスイス政府はプレスリリースの中で説明しているが、この契約には計44億2,100万ドルのオフセットが課せられているらしい。
ロッキード・マーティンは30億5,200万ドルのオフセットを実行する必要があり、この内10億5,200万ドルはF-35A取得に関連する部品調達やサービスをスイス企業に発注して相殺する直接投資で、レイセオンは13億6,800万ドルのオフセットを実行する必要があり、この内2億7,300万ドルを直接投資で相殺しなければならないとスイス政府は説明している。
つまりロッキード・マーティンやレイセオンは計94億400万ドル/約1兆円の契約をスイス政府と締結すると計44億2,100万ドル/約5,000億円のオフセットを実行する義務が発生し、その内13億2,500万ドル/約1,500億円を直接投資=装備品調達に関連したサービスをスイス企業に発注することで相殺、残りの30億9,600万ドル/約3,500億円を間接投資=装備品調達に関連しないスイス産業界への投資もしくは希望する技術移転で相殺しなければならないという意味で、このオフセットはF-35Aの引き渡し完了後4年以内に実行しなければならない。
このような契約内容の詳細を一般向けに公開することは非常に珍しくメディアは「F-35Aの輸出契約を分析するのに役立つ」と報じていて、F-35Aとパトリオットに投資する約1兆円の内約5,000億円が国内産業界に還流される仕組みになっているのが興味深いが、この契約(letters of offer and acceptance)はスイス議会が計94億400万ドルの調達資金の拠出に保証を与える後に署名が行われるため現時点で確定した契約ではない。
関連記事:スイスのF-35A導入が正念場、国民投票の実施14ヶ月前までに契約を結べは政府の勝ち
※アイキャッチ画像の出典:Lockheed Martin
大規模な武器購入になるとやっぱりこう言うオフセットが大事になってくるんですね。
日本のF35はロジスティクスサポートまでオフセットになってるのかな?
物は有るけど動きませんじゃー話しにならん。
空自の整備はヒーヒー言ってる…
日本はオフセットで移転や投資より、国内で生産出来る体制を重視するからどうだろ?
米軍頼みのドクトリン下では、インターオペラビリティのという呪文でオフセット要求も無力化されてしまう。
思いやり予算が少ないとかほざいているが、オフセット無しでボロ儲けさせてることをガッツリ主張していかないと。
拡充される防衛予算は、基地防衛を含む継戦能力、兵站など実質的な戦力の底上げに使われるべき。
だから、米国のサプライチェーンに参加させてもらってるやん
開発参加してないF-35のMRO&U確保なんて破格の条件だし、
思いやり予算どうこうも、在日米軍機の日本企業の整備参画は拡大傾向にあるし
思いやり予算が増えたからっていっても回り回って日本に還元されてるのなら、金額的に見ても損してるとは必ずしも言えないよ
せっかく日米ガイドラインが変わったのに勿体ない。
独自のドクトリンを、持ち核報復などどうしても出来無いものをアメちゃんに補完してもらうとか、政治家思いつかないのかな…
思いやり予算の追加項目になった日米共同訓練費用の一部負担は仕方ないと思う。実績、経験、規模、練度を加味すると共同訓練名目の教導訓練になっている面もあるだろうしね。
日本はオフセット要求しなかったのか?
F-35のライセンス生産の話を、三菱が利益が出ないから断って、FACO(最終組み立て・検品)とアジア地域の大規模整備基地を作るが当初の話だったと思うが、そこから追加購入を全機アメリカで製造したものを購入する話が、日本で最終組み立てする事になったりしてるから、交渉上でオフセット要求しているのでは?
あとIHIのエンジン製造下請け(たしか一部部品生産と最終組み立て)もあるから、大々的に広報されないだけだろうな
(報道側が大きく報道しないだけ)
日本はF-35のサプライチェーンに参加していない。
日本が製造に参加しているのは日本向けの機体に使用される極一部の部品製造で、これも米企業分を回してもらってるだけ。
MRO&U確保の確保だってF-35導入とは別に2,000億円以上支払っているんだから、破格の条件なんてとんでもない。
何でも話を美化して日本すげーに内容をすり替えるのは良くないよ。
サプライチェーンに参加どうこうの話なんてしてないのにムキになっているんだ?
そもそも日本がF-35購入しようとしていた時期では、開発に加わっていない国はF-35を購入出来ないという話の最中だったろうに。
それに、F-35の追加購入に関する話が追加分全機輸入だったのが、最終組み立てを日本に持ち込んだりしている時点で、「国内の産業に仕事を回した」と、政治家や官僚の仕事を評価するべきだ。
>開発に加わっていない国はF-35を購入出来ないという話
最初から出資国以外の国へ販売をする計画だったけど、、、
こういうのが日本は優遇されてるーみたいな間違った認識を広める根源なんだよ。
そもそも日本の兵器購入自体がアメリカとの貿易のオフセットみたいなもん
貿易黒字の相殺という意味ならそのとおりだが、これは兵器調達に関連したオフセットではないよ。
契約総額の半値分を地場企業で・・・
現地法人立ち上げても所詮代理店だし・・・
それが物理的に可能なら国産でF35戦力化したら?
兵器を売る前に、相手国の投資先を見つけなきゃならんか。
これ、オフセットの投資先が倒産したらどうなるんだろ?
どうも合法的なフリをした袖の下に見えるんだが。
この投資先って、軍需に限られているの?
それとも、例えばチョコレートの工場に投資、でもありなのかなぁ?
武器を買ってあげるんだから投資してねって交渉ですからね。
国としては当たり前の事をしているだけでは?
国内産業を守るのは国の義務ですし。
学生時代にスイス旅行でバス乗ってたら、
アルプス山脈の絶壁に囲まれた基地から🇨🇭ホーネットが飛び立って行くのを観れたんだけど、
よくあんな狭いとこで運用するなぁ…っていうのを思い出した。F-35Bも良いと思うんだけどなぁ…スイスくん
アメリカのスーパーでスイスチーズと金時計が特売されるようになるのかな?
という冗談は置いといて、EUからの風当たりが強くなってるスイス(スイス自体はEU非加盟だが周囲全部が加盟国なので移動の自由を保証するシェンゲン協定や市場開放にはタダ乗りしており、なおかつ金融や産業にかかるEUの法規制の多くは及んでいない)が軍備枠を拡大してまで米国製兵器を導入すると、欧州議会からの風当たりがさらに厳しくなりそうな気もする。まぁNATOやEDAは欧州議会と厳密には連携してないので、欧州製戦闘機を蹴ったとしてもそれを名目に別件制裁を載せてくることはないだろうけど。
「EUの法規制の多くは及んでいない」それ故、金融面などでスイスのお世話になっている政治家や企業家もいるのでは.
自民党もF-35を言い値で買うだけじゃなくて
新幹線のオフセットくらい要求したらどうかね
サポートでメーカーが死ぬ目にあうんでむしろざけんなコラ案件では?>新幹線
日本はアメリカに投資して経済的利益を得ているのだから兵器を買えという逆オフセットをやられている
新幹線じゃないけど、F-35の導入および追加導入の決定の前後でアメリカ向けの地下鉄車両の大量受注案件を日本メーカーが立て続けに受けてますな
川崎と中国が受注を競った奴かな?
尤も 川崎の地下鉄車両は今大事故を起こして株価が絶賛急落中やけど。。。
どんな事故?
もうアメリカは中国製を買わないはず。
近畿車輌や日本車輌も新規で取り始めてるよ
アメリカの鉄道車両って、日本製がものすごい勢いで増えてる
スイスの飛行隊の飛行隊あたり作戦機定数は12機編成だっけ?うろおぼえ
2飛行隊分24機、残りの12機は予備と教育機?