オーストラリアの緑の党/The Greensは18日、2022年に予定されている総選挙に向けて米英と締結した軍事同盟「AUKUS」廃止や国防予算の削減を公約に掲げ注目を集めている。
参考:Greens Pledge to Cancel AUKUS, Cut Australian Defence Spending Amid China Tensions
オーストラリアの国防予算は大きく削減してAUKUS体制も大きく見直すと発表した緑の党
オーストラリアのモリソン政権は中国の脅威に対抗するため方針を転換、米英支援の下で原潜導入を行うことや両国と幅広い軍事協力を行うことを目的にした軍事同盟「AUKUS」を締結、さらにモリソン政権は2020年度387億豪ドル/約3.3兆円(2020年度)だった国防予算を15%(446.2億豪ドル/約3.8兆円)引き上げ、同国のGDP比に占める国防予算は1%台を突破して現在は2.1%に達している。
これに異を唱えるのが緑の党/The Greensで、2022年に予定されている総選挙に向けて米英と締結した軍事同盟「AUKUS」廃止、国内にある全ての外国軍基地の閉鎖、2026年までに国防予算のGDP比を1%まで削減(実質的に現行の国防予算を半分にするという意味)を公約に掲げ「オーストラリアの国力に見合った機動性の高い軍隊への転換」を主張した。

出典:U.S. Navy photo courtesy of General Dynamics Electric Boat
削減することで捻出した資金はホームレスに対する住宅供給(約100万戸)や学校施設の近代化、所得補償制度の拡充、歯科医療や精神医療をメディケア(公費負担医療)に組み込むための財源に回すと緑の党は説明しており、さらに同党は「致死性の高い自律兵器の開発禁止」も主張している。
つまり緑の党が単独で政権を奪取するか、2大政党の自由党と労働党が単独過半数を獲得できなかった場合に緑の党が連立政権入りすれば、オーストラリアの国防予算は大きく削減してAUKUS体制も大きく見直す=実質的な廃止を目指すと言っているのでクアッド構成国の日本としても見過ごせない動きだ。
ただ緑の党は定数76議席の上院で11%を超える9議席を確保しているものの肝心の下院(151議席)では1議席の獲得に留まるため、2022年の総選挙(上院の半数と下院の全議席)で政権を単独で奪取するのは非現実的だと思われるが、同党が掲げる気候変動対策への支持は根強いものがあり「原子炉を搭載した潜水艦の導入反対勢力」を取り込めば議席数が二桁台に躍進する可能性も0ではないので、もし2大政党の自由党と労働党が単独過半数を取れなければ連立相手に緑の党が浮上するかもしれない。
まぁ緑の党が掲げる「国力に見合った機動性の高い軍隊への転換」はオーストラリアの直面する安全保障の脅威を完全に無視しているので選挙用のポーズだと思われるが、果たしてオーストラリアの原潜導入は2022年度の総選挙にどのような影響を及ぼすのか注目される。
逆にモリスン首相率いる自由党は来年の総選挙で勝利=政権維持を達成すれば国民から原潜導入の承認を得たことになるので、ここは絶対に負けられない=対外的(主に米英に対して)に政治的混乱を招くことは許されないところだろう。
関連記事:オーストラリア、原潜導入コストだけで1,000豪億ドル/約7.9兆円を超える出費を覚悟か
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※アイキャッチ画像の出典:Defence Images / CC BY-SA 2.0 アスチュート級原潜
環境ポピュリストは本当タチ悪いな
日本もこういうポピュリズムとは無縁じゃないけど、向こうはちょっと筋金入り過ぎる
民主主義国家なら法に触れない限りどんな政治的主張をしても良いはずですからね。
緑の党の主張は個人的にはおかしいと思いますが選挙で議席を会得しているという事は彼らの主張を支持する国民もいるという事です。
ここは与党に持ちこたえて欲しい
ただ与党は原潜8隻体制で莫大な予算を使うと正式発表しているから、オーストラリアの原子力アレルギー者や国内向け予算削減に反対する国民が対中危機感を持っている国民の数を上回る可能性がないと言い切れないのが厳しそうではある
まさに問題はそこで、
>原子力アレルギー者や国内向け予算削減に反対する国民
がいるということは、当然与党議員の中にもいる可能性があるし。あるいは当選のために慎重姿勢をアピールする可能性もある。対中のためとはいえ、莫大な予算をつぎ込むことには反対すること自体は、民主主義国家としては当然出てくる意見でもあるが。
結局は空気だ。今回の原潜導入をオーストラリア国民はどう思っているか、という観点に着目した日本語記事はなかなかない。英語苦手だけど自分で現地のニュースを読むしかないのかなあ。
日本にも未だにこっちから戦争を仕掛けない限り戦争は起きないとか
専守防衛しか認めないとか言ってる、頭お花畑が多いからな
あと日本は核アレルギーが多くて原子力潜水艦なんぞは一生無理やし
オーストラリアも国内に原子力関連業者が存在しないレベルで原子力アレルギーが存在しますが、原潜導入なるか…かなり気になります
そもそもオーストラリアの核アレルギーって何に起因するものなんですか?
英国の核実験じゃないの?
確か自分たちの領域で好き勝手に核実験されまくって実害を受けたからだったかと思います
原子力発電も許さないほど嫌っていたはず
原潜は持ってもしょうがないからでは?
どこで使うの?
南シナ海で作戦し中国本土沿岸地域をミサイル攻撃可能な能力を保有するのが目的。
そりゃ左翼政党から見たらAUKUSなんて邪魔者以外何者でもないもんな
赤化ではなく緑化が自由主義陣営にとって最大の内憂じゃないかなって
……昨今の環境投資ブームは中国経済の封じこめって側面もあるんだろうけど、一方で日米欧のレアメタルの対中依存や国内で左派勢力の拡大に繋がるあたり大分諸刃の剣というか
スイカの中身は赤いもんだよ。
なるほど!
(いや、マジで的確な表現だと思った)
ピーマンも腐ると赤くなるしな
白地に赤く丸が描かれているのも中身がアカって言う事で・・・
天才。補色だしな。
日本としては一緒に中国に対抗してくれるのは大変有難いけど
北半球と南半球で何千kmも離れてるのに
なんでそこまで対立するのか不思議でしょうがない
政治的なこともあるけど、軍事的にもアメリカと同じく第一列島ラインでの封じ込めが崩されると自国の危険度とそれに対処するためのリソースが一気にふくれあがってかえって金も手間もかかるようになるからね
ウイルスと同じく封じ込めは大金かかるように見えて、可能な限り狭い範囲で早くやったほうが大局的に見ると金も手間も少なく済む
米豪遮断を(今さら)狙ってソロモン諸島に手を伸ばしたり、周辺国へのラジオ放送をやめた豪の代わりにプロパガンダ放送始めたりしているので、売られたケンカは買うってことじゃないですかね
どっちも産経
ラジオ
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ソロモン諸島
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主張が気でも狂ったのかと唖然としますね
国破れて山河あり
ねーよ、そんなもんw
あったとしても、それは、侵略者のもの
九条国滅ぼす
国滅びて憲法あり
ってところかねえ。
緑の党は支持出来る部分も多いが、流石に米英に砂掛ける事態はマズイぞ
緑の人たちは中国を批判しないんですよ。
世界最大の二酸化炭素排出国を批判しない、グレ太。
やっぱり選挙のテーマになりましたか。
当初から原潜導入は、肝心のオーストラリア国民がついていけるのか、
という情報が少なかったので、どうなんだろうかと思っていましたが。
隣のニュージーランドが早々に反発してましたしね。
いくら中国がオーストラリアを威圧しているとはいえ、それだけで強行突破はできないだろうし、現与党政党内でも反発が生じれば、緑の党だけが勝利しなくても原潜導入は難しくなりそう。
片や原潜建造、片や国防費半減とか極端に振れすぎだろ
アメリカもそうだけど右派左派ともに極端な主張で社会の分断を加速させたいようにしか見えない
戦争をやってないときの方が、国家の危機。
与党内で分裂しているわけでなし、なんで極端って話になるのか。既定路線を極端に変えることは許さないって言うなら、コロナ対策みたいなことは絶対無理やね。それをして分断させたいのかって言うなら半端な政策して効果が見込めない事を延々と続けるのかって話。それぞれがこんな根拠でこれくらいいります、いらないですって言うなら納得した上で有権者が判断すればいい。
原潜導入撤回の主張は主張として分からんでもないが、自らの理想論に走る国防費半減は集団的安全保障政策へのあまりの軽視で、どこかの国の万年野党の主張と似たり寄ったりですね。
裏で燃料供給してるのが同じ国だからそりゃまぁ主張も似通ったものになりますわ
どこかの極東の国の野党と似たことを言ってますね
重症です、安楽死をお勧めします。
立憲民主みたいな政党って日本だけしかないと思ってたけど海外にもこういう安全保障情勢もわからない政党があるんだなぁと実感した
緑の党て、環境保護に全ぶりしたグローバリズム政党というイメージがあるんですよね。それで同じくグローバリズム重視のネオリベラルな人達と仲が良いから、当然反戦・非武装という主張になるわけで。
だから安全保障情勢がわからないのではなく、そもそも地球市民全員が武器を捨てれば平和になる、と本気で考えているから、こういう主張になるんじゃないんですかね?
立憲民主みたいな政党もネオリベラルな人達と仲が良いから同じようなるのはそうりゃ当然なわけで。
アジアの息がかかってそう
オーストリアがまともな軍事力を備えるのが不都合なんだろう
議員の身辺を洗ったら、チョウとかチンとかそんな感じの怪しい名前が浮かんでくるんじゃないかな
ラッド元首相もターンブル元首相も子供が中国人や中国系と結婚してるから今さら
オーストラリアの与党はこんな世迷い事を主張するアカ共とは徹底的に戦ってほしい
言論の自由があっても真の自由も戦わなければ守れない
かつての西ヨーロッパの社会民主系政党みたいに、実際に政権運営に参画するようになるにつれ、どんだけ現実と折り合いをつけていくかだと思う。
ドイツ緑の党も今回の総選挙過程でかなりトーンダウンした部分はあるしこれで同盟破綻とかにはならないでしょ。
後ろに中国がいなければね。
ドイツは保守系環境保護政党のエコロジー民主党も議席持ってて少々ややこしい
原潜中止までならコスト面でまぁわからんでもないがAUKUS廃止も、となるとやはりそういうことか
オーストラリアは
中国の脅威に対抗するために
今さら、攻撃型原子力潜水艦の建造を検討するとか、軍事費を増額するのは
時間がかかりすぎて期待できない。
だが、このままずっと中国への石炭輸出禁止処置を
どれだけ電力不足で苦しもうとも、何が何でも続けてほしい
すでに中国共産党が隠し切れないほどダメージを受けている
これが中国に対しての考えうる最高の攻撃だと思う
中国は国内の炭鉱をスマート(省人)化させて石炭の増産を行っているし、他の発電(水力や原発)も総動員して電力確保に勤しんでいる。
正直な話、オーストラリアの石炭問題が解決しなくても、電力不足解決への見通しが立っているのよね。
ところが
中国国内の炭鉱地帯の豪雨で石炭価格が高騰して面白いことになっているんだよなw
天罰としか思えん
来年のオリンピックはボイコットと電力不足で出来なくなって
あいつらの溺愛する
メンツをつぶしてしまえ
水力発電所は大雨で壊れ、炭鉱は再開しても落盤で死傷者が出ていると聞いていますよ
>中国への石炭輸出禁止処置
この件で中国はもう石炭に見切りつけて液化天然ガス爆買いしてそれでの発電へ切り替え進めているから、輸出止め続けても中国側のダメージは減る一方だよ
むしろ中国のガス爆買いの余波で液化天然ガスが凄い勢いで値上がりして中国以外の多方面へのダメージが増加している
ガス爆買いして値上がりしたらお前ら中国も無傷じゃねーだろ
なぜ、中国以外がダメージ受けるんだ?
バカか?
中国:石炭からガスへ切り替え
中国以外:単純にガスの値段が上がりまくってコストが一気に増加
リンク
人がいての国じゃなく国家があってこその国民と言うことを理解していない脳味噌お花畑な連中がどこの国にもいるんだな
お国のすることだから仕方ないと思って付き合ってたら「一億玉砕」とか「一億総特攻」て言い出す政府もありまして
核嫌いではあるけど今後、オーストラリアの主力の石炭が環境で使えなくなる方向に行くが、自然エネルギーだけでまかなえるんだろうか。
緑の党的には、核も石炭も使用禁止にしたいそうな感じあるけど、産業がなくなると福祉もしんどくなるんじゃないかな、それこそ防衛なんてしてられなくなりそうだけど
自分に直接被害受けなきゃいいのスタンスなのか、それとも中華に配慮・陣営の政党なのかどうなのか
まあ日本とかよりも絶対的な人口が少ないから、福祉に必要な予算も少ないと考えられれば、日本ほど死に物狂いでお金かき集める必要はないのかもしれない。あるいは毛沢東主義みたいに全員農業をやれば平和くらいのことを考えているのかもしれんが。それにほかの大陸から離れているからアメリカみたいなモンロー主義のような主張が出ることは不思議じゃない。
問題は、現代社会においてオーストラリアはそんなに隔絶された場所なのか、だと思うが。
原発なんて置き換えれば温室効果ガスが減るし、爆発しても人が立ち入れない土地になるから自然が回復するしで彼らの基準にピッタリだと思うのだが
使い道が水素やメタンの原料に変わるだけで、オーストラリアの石炭の需要今後も増える一方だぞ。
緑の党は日本で言う社民党みたいなものだし…。社民党は一貫してお笑い違憲軍の解体や原発全廃や在日米軍の即時撤退を求めてるような人らだからね?
緑の党といえば反捕鯨運動でシーシェパードを支援していたところで、これがオーストラリア人のアジア人(日本人)嫌いにちょうど乗っかって受けてたところはあるんだけど、今この政策を実施する=中国への迎合になるので、オーストラリアの中間層はまず両手では賛成しないだろう。アジアのド辺境にある白人国家はつらいよな。
>アジアのド辺境にある白人国家はつらいよな。
知らんがな、と言いたいけどね。自分たちの考え方が正しくてそれ以外は野蛮、っていう姿勢を何年も続けてきている国なんだ。アジアにいるならアジアのやり方に多少は合わせりゃいいのに、それができないないんだから苦労するしかないだろうよ。
世界では、緑の党はほとんど「極左」扱い。その主張は過激すぎる。
今年ドイツ総選挙で左派が政権を獲り、緑の党が政権入りした。
関連記事:リンク
>「オーストラリアの国力に見合った機動性の高い軍隊への転換」を主張した。
>さらに同党は「致死性の高い自律兵器の開発禁止」も主張している。
このご時世に無人機なしで、安価で機動性の高い軍隊って可能なのか?
日本にも緑色を売りにした政党があったっけ
あれに中味アカなんやろなぁ
ターンブルとかの別働隊で連立あり得るというのが頭痛いね。他人事ではないが