台湾メディアは20日、米国からタイコンデロガ級巡洋艦を調達できるかもしれないと報じて注目を集めている。
参考:顧立雄赴美展開台美國安高層對話 我方有機會採購提康德羅加級神盾艦
米国はFMSを通じて台湾に何を売りつけるつもりなのか興味深いが、タイコンデロガ級巡洋艦を押し付けるのは台湾が可哀想
米上院外交委員会のボブ・メネンデス委員長は今月16日、今後4年間で45億ドルの軍事支援や中国が台湾を侵略した際に課す制裁を盛り込んだ「2022年台湾政策法」を議会に提出したが、台湾の国防当局者は米国側から100億ドルに近い軍事支援の提案を受けたと現地メディアが報じている。
この軍事支援は対外有償軍事援助(FMS)=武器売却のことを指しており、米国側は退役予定のタイコンデロガ級巡洋艦の調達を台湾側に提案しているらしい。
タイコンデロガ級巡洋艦は30年に設定された耐用年数を越えて運用が続けられいるため故障続きで、予算不足の影響で先送りにされてきたアップグレードのコストも「当初見積もりの175%~200%」に高騰しており、米海軍はタイコンデロガ級7隻の退役を2021年に議会へ要求、もし老朽化した7隻のタイコンデロガ級を5年間維持すると約50億ドルの費用が、予定されていたCG-66/ヒュー・シティとCG-68/アンツィオのアップグレードを実行すると約15億ドルの費用が必要になると説明した。
最終的に議会はタイコンデロガ級5隻の退役を認めており、これを台湾側に有償で導入することを提案しているという意味だ。
この提案については流石に現地メディアも「退役予定のタイコンデロガ級は状態が良くないので新造されたアーレイ・バーク級駆逐艦の調達を目指した方がいい」と報じているが、米国の造船能力は米海軍向けのアーレイ・バーク級駆逐艦を建造しながら台湾向けのアーレイ・バーク級駆逐艦を建造するほど余裕はなく、中国海軍に差を広げられつつ米海軍にアーレイ・バーク級駆逐艦を台湾に融通する余裕もないため、流石に新造のアーレイ・バーク級駆逐艦を台湾が取得するのは難しいだろう。
そもそもアーレイ・バーク級駆逐艦FlightIIIに採用されているAN/SPY-6の輸出要件が整うは2025年頃と言われており、台湾にAN/SPY-6とイージスシステム・ベースライン10の輸出許可が降りるのかという点も含めればアーレイ・バーク級駆逐艦の調達は相当ハードルが高く、最も調達のハードルが低いのは沿海域戦闘艦位しか思いつかないが「キッド級駆逐艦の役割を沿海域戦闘艦が引き継げるか?」と言われると首をかしげたくなる。
果たして米国はFMSを通じて台湾に何を売りつけるつもりなのか興味深いが、タイコンデロガ級巡洋艦を押し付けるのだけは台湾が可哀想なので止めてあげて欲しい。
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うーん、どうしても台湾がFMSするならコンステレーション級が良いんじゃないか?
最新フルスペックイージスより、最新の中堅で量揃えた方が良いでしょ。まぁ導入コストは2/3ぐらいするらしいけど。
なんで個人的には、同じ予算や人員ならFFMオススメ。
というか正直、アメリカの真似とか誰が出来るんだよといいたい。
中国とまともにやり合うことを前提にすると、どうしても防空艦がいる
今の台湾にはまともな防空艦が無い状態。
FFMをおすすめされても、防空艦がない状態でまともに戦えるとは思えない
イージスの庇護下なしの状態のFFMを主力に、中国と戦えと海自にやらせられるか、と想像してみるとかなりきついことは想像に難くない
いや、その前提から逆ですよ。台湾海軍の規模では絶対に中国とまともにやり合ってはいけないです。
フルスペックイージス数隻程度入れても正面からは勝てません。
必要なのは太平洋側のシーレーン確保と艦隊の保全で、終始、中国艦を牽制し続けることです。
そして、それにまず手始めに必要なのは数隻のフルスペックイージス導入ではなく、旧式艦の更新です。
現状の康定級やOHP級がメインの構成のままでは防空能力が脆弱過ぎて、黒海に沈むモスクワの二の舞になるでしょう。
>イージス数隻程度入れても正面からは勝てません
抑止力というのは勝つことが目的じゃないよ。
相手にそれだけのカロリーを消費させることに意味がある。
仮に、イージス艦が稼働状態にあった場合、そのイージスシステムによる防空能力を飽和仕切るためには、
多数の航空機と水上艦、多数の対艦ミサイルが必要になります。
つまりはそのイージスシステムを「破るためだけ」に大量の戦力を消費することになるので、
イージスの随伴艦や別働隊に振り向けるべき戦力に充足しきれない可能性がでるため、それらによる反撃によって自軍への損耗が発生する可能性が高くなります。
つまり完封ができなくなるということです。
戦争において大事なのは、自身の被害を最小に抑えつつ勝利することです。
「勝てるかもしれない、けれど勝利するためには高い代償が必要になる」
と認識させさえすれば、抑止力は成立します。
>旧式艦の更新
だから、キッド級の更新が最優先では?リンク16にも非対応だし。
タイコンデロガ級でもいいから置き換えてリンク16に対応させないとまずいでしょう。
成功級はリンク16に対応しているし、まだまだ増勢可能な上に、米国同盟国でも多数運用されている上に、改修も盛んなので、フリゲート艦の更新はなんとかなる
他国同型艦と同じように、成功級をESSM等に対応させれば、決して戦力として遅れをとることはない
個艦能力はまだ見通したつけれど、
艦隊防空能力とその指揮を担うキッド級を更新しなければどうにもならないと考えます
確かに、イージス艦を数隻取得したところでそれらを有事にどこにどんな目的で配置するのだろう?という根本的な疑問が。台湾海峡では無いでしょう、そこはSAM・SSMと機雷と損耗覚悟のミサイル艇の戦場でしょうから。台湾の南側海域の防空も強いてイージス艦を投入せねばならない必然性もちょっと見えてこない。台湾がシーレーン言い出す海軍力でもないですしね…
タイコンデロガ級を渡しても中国に侵攻された時に真っ先にミサイルで壊されるだろうなぁ。しかしアーレイ・バーク、タイコンデロガの後継はどうなるんだろう。ズムウォルト級は大失敗だしなぁ。
>中国に侵攻された時に真っ先にミサイルで壊されるだろう
どうやって、イージスシステムによる防空網を対艦ミサイルが突破できるの?
突破するには、イージスシステムを飽和仕切るだけの物量が必要になってくる。
そのリソースを中国軍に負わせている時点で、抑止力が働いていませんか?
>後継はどうなるんだ
もうとっくに決まってますよ。
DDG-Xはすでに設計が開始、2028年から建造開始予定
>タイコンデロガ級巡洋艦を押し付けるのだけは台湾が可哀想なので止めてあげて欲しい。
いや管理人さん、元々米国は台湾へ新鋭の武器を売る事はしなかったので、台湾海軍も過去にアレン・M・サムナー級やギアリング級駆逐艦を魔改造しまくった挙句、ギアリング級の一部に積んでいたスタンダードSM-1の箱型発射機に至っては退役後にノックス級フリゲートへ乗せ換えると言う事までやっている位で、どうしても旧式艦を運用せざるを得ないんです。
その点、タイコンデロガ級に関してはその前身と言えるキッド級(台湾名基隆級)4隻を台湾海軍が運用しているので、まだマシかと思われます。
同感。
アメリカが最新型イージス艦を売るとは思えない。
旧式とはいえ、イージス艦を手に入れるチャンスだし、金を出せば最新仕様にも出来る。
BMD対応にできれば、更に抑止力になる。
キッド級をVLSに換装して、共同交戦能力を持たせれば、なおよし。
維持コストや改修コストがかかるのは目に見えているけど、他に手に入れられるものが無ければそれを選ぶしかないですからね・・・
国防総省「タイコンデロガ級を押し付けるのは流石に可哀想だよなぁ」
ズムウォルト「ふぁ~、暇だなぁ」
国防総省「閃いた!」
インディペンデンス級 「おっと?もしやもしや」
国防総省 「いや、お呼びじゃないです」
インディペンデンス級 「😱」
いやでもわんちゃん呼ばれるかも?
なんかこいつは使えないけどやたら挑戦的な設計詰め込んでるから、国外に流したくない要素技術使われてても可笑しくないのがまた…
日本で有償修理してあげられないのかな?
日本なら造船技術もあるし、イージス艦の整備もしてるんだし。
台湾に渡す前の米軍艦の整備なら法律的に行けそうだけど。
日本は造船技術があってもタイコンデロガ級を整備する技術は無いと思います。
そもそも、今の日本にタイコンデロガ級を5隻整備する余裕は無いと思います。
日本でイージスシステムは触れない。
船体ならキッド級で慣れている。
今の日本にキッド級を整備できるノウハウがありましたっけ?
そして、今の日本にタイコンデロガ級を5隻整備する余裕は無いと思います。
多分、台湾は慣れてるって事じゃないですかね?
おそらく横須賀米海軍基地のドックなら、通常のドック点検は可能かと
まあ台湾が本当にほしいのは潜水艦だと思う
そこまでするぐらいなら、こんごう型の提供を考えるほうが早いと思う
実際の所、タイコンデロガ級とこんごうではどちらが台湾にとって使えるのかな?
タイコンデロガ:古いが兵装は充実
こんごう:兵装は劣るが現役
まぁ、どっちも古いけどね。こんごうは次のイージス艦の建造が無いと渡せないけど。
こんごう型の兵装がタイコンデロガ級に比べて少ないのはそのとおりだけど、問題は火器管制システムとしてイージスとFCS-2の2種類を積んでる事だと思う
海自オペレーターは日英語並行入力とかいう曲芸で運用してるらしいけど、それが本当ならどちらも母国語じゃない台湾海軍士官が習得する難易度はかなり高いはす
うーん…アメリカの苦労してるって話しか聞かないなぁ
日本には建艦能力強化とかの話は無いのかなぁ
軍拡しますってのも遅そうだし…
まあ取り敢えず台湾加油
まぁ購入してもいいんじゃないかな
台湾は昔と違い中国の上陸を防ぐのは不可能
どんな船を導入しても先制攻撃が出来ない以上戦力差で即沈められる
有事の際は役に立たないけど、アメリカとの繋がりを示すための象徴として導入するのはありだと思う
生活習慣を考えると日本のフネが良いと思う。
アメリカの古いフネで日韓台は炊飯とかはどうしてたんだろう?
韓国が売り込みに来そう。
余剰の造船能力で言うと米国も日本も結構手一杯なので、友好国で余裕ありそうなのはあと韓国と欧州方面だけじゃないかなという気がします。ラファイエット級の縁もありますし豪州での失敗を埋めるために色々前のめりになっているフランスとか良いんじゃないでしょうか。
むしろ欧州が一番きつい
理由は、ロシアに依存していたガスパイプライン調達を、船舶輸送に切り替えないといけないから、
そのガス輸送船の建造に持てるリソースの全てを注ぎ込んでいる状態
タイコンデロガ級→もうボロボロ
アーレイバーク級→他国に譲るほど余裕が無い
ズムウォルト級→3隻しかないので無理
LCS→クソ
コンステレーション級→完成は4年後、量産はまだ先
DDG(X)→コンステレーション級よりもっと先
こんなにあるのに台湾に送れる弾がないのが逆に凄いな…
採算割れで軍艦が建造できる造船所を閉鎖したのが今頃ですが効いてきましたね・・・
台湾は防空レーダー網の整備更新を急いでるけど、地上の固定レーダーだけじゃ不十分
台湾島東洋上に浮かべるためのイージス艦の調達は必須と言っていいと思う
射撃指揮装置が4基あるデロガ級の方が台湾に向いている、改修済みの艦は個艦防御も優れているからね。
変に揉めてポシャるより相手が用意できる物を受け入れるしかない状況
タイコンデロガ級をFMSはロマンがある!素晴らしい!!
が、現実的に老朽化が来る所まで来てるので厳しいよな流石に
ここで日本のもがみ型準同型艦及びDDXを輸出を考えて貰えたら嬉しい
日本にとっても米国にとっても台湾にとってもメリットがある
問題は日本の武器輸出論と台湾が実績の無い日本製兵器に頼る気になるかどうか
台湾はデロガ級の前のキッド級を現在も運用していますので、装備で圧倒し艦齢もまだ若いデロガ級の方が「まだマシ」かと思われますが
他のコメントでも指摘されていますが、他に選択肢が無いのであれば無理をしてでも使うしか有りません
いつの段階で175%から200%にアップデートコストが膨れ上がったのかわからないが、昨今の物価高騰で台湾に引き渡すまでに、その倍になっていたとしてもおかしくないよな……
台湾に供与する兵器やその他技術は中国に筒抜けになることをアメリカは知ってるから無理。
建造中のFFM-5/6が台湾に供与されたら胸熱、5番艦は今日進水予定だけど
レーダーやシステムそのものが古いバージョンでも相当能力があるから台湾も欲しいだろうな。
それに世代が違えばアメリカも中国に洩れてもそれほど困ることもないだろう。
ただ船体にしろシステムにしろ旧型だと部品そのものがないから、ニコイチどころか2隻を部品取りで1隻運用になりかねないのでは?
船体ならキッド級と共通だよ。
台湾を防衛するなら空中と海上の敵目標を識別し。攻撃する兵器があればいいわけで
その運用は別にイージス艦じゃなくてもいいような気がします。
ウクライナが行った砲兵ウーバーを改良して、SM-2/SM-3/SM-6/国産防空弾で
海上・空中・宇宙目標撃ちまくりシステムで、台湾イージス不沈艦を目指すべきでは
まあレーダーの統合が困難ではありますが
確かに。アショアの発展としての分散ネットワーク型防空システムのようなモノはアリだと思います。CICは地下深くに、レーダーは固定式と車両式とを混用し連接させ、ミサイル母体はVLSと車両搭載型(ジャミング対策なら最悪は数㎞の有線で繋いでもいい)混用で。
陸海空の装備が以前から徐々に重厚長大式の少数高性能主義から小型多数の分散ネットワーク主義に移行している現状、タイコ級の数隻を押し付けられてもデメリットが多すぎる気はしますね。
台湾は徴兵制廃止、4ヶ月間の訓練のみ義務化で4軍(憲兵含めたら5軍)ともに人員も装備も大幅削減してリソースを集中させる、とあったけど
国産潜水艦2000t級×8
沱江級コルベット×12
は計画中もしくは進行中でそれに加えて防空艦まで導入して満足に運用する余裕はあるのかな?
サイバー軍も設立してそっちに人手も取られてるのに。
台湾CTSがサイバー軍設立のニュース出した時に今後10年で海軍空軍はそれぞれ1.5万人、全軍で8万人弱と現状の約半分にまで減らすとあったけど不安でしかない(それでも人口比でいうと1/290人なのでかなりの割合)
キッド級は粗大ゴミみたいなやつだしなぁ。モスクワ級と同じく同時対処ができないから鉄の棺桶でしかないのを対米関係を考えて宣伝でどうにかしてた側面があるが、所詮ファミコン前の遺物でしかないのだからもう一回同じことをやったら台湾が裏切りかねん。
向こうがタイコンデロガを求めてるなら上げてしまっていいのでは。
タイコンデロガのベースライン4でBMD対応のシャイローあたりFMSするとしたら。年代的にはこんごう型以上のVLSセル数・ESSMも使用出来て・性能が高い5インチ砲搭載・ヘリ格納庫もあるんだしデチューンされずに搭載ミサイルはトマホーク以外は提供する流れであるなら飛びつくべき案件だとは思う。
賛成出来るかは最低限ベースライン4でAMODかBMD改修されたフルスペックな艦を2隻以上、ミサイルもほぼ制限無しで売るFMSかな。射程限定だけど最新ESSMブロック2とか全セル搭載出来れば480発以上でかなりの攻撃防げると思うんだけど予算的には難しい罠。
仮にイージス巡洋艦を調達しても、1隻では不足でしょう。
中国からすれば的が一つに絞られるし、敵はミサイルだけとは限らない。
ざっと見ると、海軍の対潜能力も不足気味に見えます。
現用の4隻を順次改装しつつ、機会を窺えば良いのではと思います。
リンク16がOKならそこから始めたらと思います。
それと、1隻にあれこれ(MD任務まで)求めるのは無理と思います。
台湾は国土が小さいですけれど、それでも、それ(MD任務)専用に予備共で
2セットは必要かと思います。メンテし易い陸上型の方が良いのではと思います。
日本がセンサー類を売って自分で建造してもらっては?
FFMのレーダー売ってませんでした?
簡単な対潜防空艦なら出来そう。
でも、台湾には売らないでしょうね。
FFM の建造を一時停止して、アーレイ・バーク級を日本で受注して建造すれば、
国際貢献にも国内経済の活性化にもなっていいんじゃないか、と思います。
文句を言う国があれば「ならお前が発注してくれよ」と経済政策として反論するだけでいいかと。