日本関連

防衛省は今後5年間でAMVXPを約140輌調達、派生型も購入してテスト

日本の防衛省はジェーンズに「次期装輪装甲車に選択したAMVXPを今後5年間で約140輌調達する計画だ」と明かしており、2023年度にAMVの派生型を購入してテストする予定だとも付け加えているのが興味深い。

参考:Japan lays out near-term plan for Patria AMVs procurement

個人的には指揮通信車、装甲救急車、迫撃砲搭載車あたりのテストを考えているのではないかと思っている

96式装輪装甲車の後継車輌として小松製作所が開発を進めていた装輪装甲車(改)は耐弾性能が要求要件を満たせず、開発期間を延長して問題の解決を図ったものの耐弾性、重量、量産コストに関する目標を満たせる見込みが立たなかったため計画を中止、仕切り直された次期装輪装甲車は三菱重工の機動装甲車、パトリアのAMVXP8×8、GDLSのLAV6.0(期日までに納品できず失格)による競争入札になり、基本性能とコストでAMVXPが機動装甲車を上回る評価を獲得したためパトリアが次期装輪装甲車に選択された。

出典:防衛装備庁

防衛省は次期装輪装甲車の調達について「新たに策定された防衛力整備計画に基づき5年間で約140輌を調達する計画で、2023年度に29輌(232億円相当)を調達する予定だ。さらにAMVの派生型を購入してテストすることも予定(具体的な購入数量は検討中)している」とジェーンズに明かし、国内でのライセンス生産についても「パトリアと日本企業が交渉中だが、この契約は最終的なものではないので企業名を明かすことはできない」と述べている。

パトリア側も「防衛省や日本の産業界と詳細なライセンス条件について協議を行っており2023年前半に協議がまとまる予定で、日本国内での生産に関連する条件もライセンス協議の中で最終決定される」と明かしているが、やはり興味深いのは「AMVの派生型を購入してテストする」という防衛省の言及だろう。

出典:Patria

AMVXPは基本バージョン(装甲兵員輸送車、歩兵戦闘車、指揮通信車、装甲救急車、偵察車、対戦車ミサイル搭載車、装甲回収車、迫撃砲搭載車)の他に、車体後部の兵員区画の天井高を基本バージョンより34cm拡張したハイルーフモデル(コマンド・C4I用途の指揮通信車、装甲救急車、工作車両)、AMOSや105mm/120mmモバイルキャノンなど大口径の武装搭載に設計が最適化された重火器向けバージョンが用意されており、防衛省が言及した「AMVの派生型」とは装甲兵員輸送車以外のモデルを指している可能性が高い。

防衛省はどの派生型に関心を持っているのかは不明だが、個人的には指揮通信車、装甲救急車、迫撃砲搭載車あたりのテストを考えているのではないかと思っている。

出典:Patria

因みに重火器向けバージョンとは上記のようなタイプのことを指しており、特に120mm重迫撃砲を2門搭載するAMOSシステムをAMVに組み込んだ「Patria AMOS」はノルウェー陸軍とフィンランド陸軍が採用しており、台湾がポーランドから技術移転を受けて導入を検討している「M120Rak」に近い存在だ。

関連記事:陸自の次期装輪装甲車はパトリア、性能とコストで三菱重工を上回る評価
関連記事:台湾、ポーランドから技術移転を受けて120mm迫撃砲搭載の火力支援車両を生産か

 

※アイキャッチ画像の出典:CC BY-SA 3.0/Jorchr スウェーデン軍のPatria AMV

台湾の世論調査、回答者の73%が兵役期間を1年間に延長する案に同意前のページ

攻撃と偵察を両立させる便利な徘徊型弾薬、韓国も開発に乗り出す次のページ

関連記事

  1. 日本関連

    日本政府、次期戦闘機のエンジンと機体の一部を英国と共同開発する方向で最終調整

    日本政府は次期戦闘機F-Xのエンジンと機体の一部を英国と共同開発する方…

  2. 日本関連

    ウクライナ人、日本の非殺傷装備品支援にありがとう、日本に栄光あれ!

    日本が非殺傷装備品をウクライナに贈与することを受けて駐日ウクライナ大使…

  3. 日本関連

    豪軍の衛星通信を巡る戦いに三菱電機が参入、ボーイング、エアバス、ロッキードと競合

    オーストラリア軍の衛星通信を巡る戦いに日本の三菱電機が参入したと報じら…

  4. 日本関連

    日本、AN/APG-82搭載したF-15Jへ国産「AAM-4B」搭載検討

    日本の防衛省は、アップグレードが予定されている航空自衛隊が運用中のF-…

  5. 日本関連

    日本、極超音速ミサイル対策としてレーダーの能力強化や早期警戒機を新規取得

    朝日新聞は21日、極超音速ミサイルの迎撃能力を向上させるため防衛省は固…

コメント

    • ジョーン
    • 2022年 12月 23日

    AMV、140輌だから年間25〜30輌ペースか
    航空新聞社だかなんかの記事で派生型は指揮通信車、装甲トラック・救急車の調達を考えてると聞いたし、全体で1000輌超えたりして…

    6
      • 774rr
      • 2022年 12月 23日

      > 派生型は指揮通信車、装甲トラック・救急車の調達を考えてる
      つくづくMAVの不採用が悔やまれる。。。
      性能で負けてたって言っても兵器は1度開発して終わり!じゃなく改良を加え続けるモノなんやし
      採用後に三菱にフィードバック出して気に食わないトコ改良させれば良かったのに

      これこそ財務省から指導があって然るべき事柄やろ
      国内にお金を還流させーや

      19
        • NAFO
        • 2022年 12月 24日

        ライセンス生産になれば国内にお金は還流するよ。
        海外で広く採用されているモデルを採用する利点だってあるし三菱一極集中は寡占という意味でも三菱のキャパ的にも良くない気がするし。

        51
          • 774rr
          • 2022年 12月 25日

          ライセンス料は出たきりだよ
          割合は謎やけど安くは無いでしょ

          > 三菱一極集中は〜良くない気がする
          何が良く無いか解からんけど MAVを日立に作らせるなりなんなり出来るでしょ

          2
        • トクメイ
        • 2022年 12月 24日

        国内に金が回とか言うけどコストが何倍にもなり納入の遅れだけ、儲かるのも特定の業者だけだ

        20
        • 粉雪
        • 2022年 12月 24日

        輸出を考えたら知名度もバトルプルーフもあるAMVが有利なのでライセンス生産から輸出に繋げれば他の国産兵器の足がかりになる可能性は期待出来るのではないでしょうか。

        国内だけで輸出を考えないのであればMAVも良かったかもしれませんがやはり輸出になると厳しい所だと思います。

        9
        • 赤べこ
        • 2022年 12月 24日

        陸上自衛隊に改良なんてありえないです。
        製造出来なくなって、内部部品がそうとっかえとなっても、より高性能になるのに、わざわざスペックダウンさせるなんて当たり前です。
        MAVでは、IEDなどの防爆対策は、皆無で、現代では使いものにならないでしょう。
        さらに、改良したとしても、価格は必ず低減が要求され、高くなるようだったら、ボツになってしまいます。

        15
        • nachteule
        • 2022年 12月 25日

         採用後にどれだけの規模かは分からないが改良させるとか比較検討の意味ないやんけ。最初からほぼ完成品で比較しないなら、コストの比較なんてできないし、その改良が良い方向になるとも限らない。

        7
    • ブルーピーコック
    • 2022年 12月 23日

    派生型であるポーランドのロソマクがアフガニスタンで恐れられた話を聞くに、対弾性能はお墨付きだろうからな。その辺は輸出も兵器の戦闘経験も無い日本の装甲車には辛い所よな。パトリアのライセンス生産でその辺の知見が得られればいいが。

    47
      • あああ
      • 2022年 12月 23日

      でもあれ砲塔はオットーメラーラのイタリア製で付加装甲はラファエルでイスラエル製だぞ。確かにRPG耐弾はしたが所詮はRPG7でもある。現用アンチタンクと言えるRPG29なら多分無理だろう。90年代製タンデム用の付加装甲となると今度は反応装甲になる。
      それで陸自AMVの付加装甲だけど、これはアフターの担当メーカー次第で大きく変わる可能性が高い。もし日立ならロソマク同様に輸入品になるが三菱なら国産品が使われるのではないか。担当メーカー次第で防護性能の拡張幅が別物になっちゃうの今どきあるあるだよね。

      12
    • エニグマ軍曹
    • 2022年 12月 23日

    たしかに120mm迫撃砲搭載型を普通科連隊に導入できれば、戦術機動/展開能力が極端に劣ってる重迫撃砲部隊を一気に高機動装甲化できる。
    可能性は低いが、IFV型とSPAA型も少量輸入できれば、共通機動車系の開発(つまり三菱)にいい刺激になると思うし、明らかに旧式化してる97式の一時的な代替・増援ができる。純国産でないことは悔やまれるが、AMVを選んだことで得られるものが多いことは明らかだ。

    34
      • 戦略眼
      • 2022年 12月 23日

      120mm戦車砲搭載型を導入して、16式機動戦闘車を置き換えれば良いんだ。

      10
        • エニグマ軍曹
        • 2022年 12月 23日

        まあ理屈だとそうなるが…ネタよな…?

        13
          • 戦略眼
          • 2022年 12月 24日

          怒りに震える、ネタです。

          2
        • 半分の防衛費の国から
        • 2022年 12月 23日

        16式を魔改造する。10式のJSW砲が16式に搭載されて、16式改と呼ばれるのでは?そして、主砲を取られた10式にはJSW55口径の長砲身砲が搭載される‥を推奨しますよ。

        1
          • HAi
          • 2022年 12月 24日

          装輪だとフルスペック120mm砲をそのまま乗せるのは反動制御的に無理でしょうね

          4
            • 戦略眼
            • 2022年 12月 24日

            Centauro IIは、フルスペックの120mm砲を載せているからなあ。
            AMVも120mm直射砲を搭載出来るとあるので、可能なのでしょう。
            105mm砲でも充分16式機動戦闘車を代替出来るので、何の為に無駄に兵站と生産を混乱させるのかと思いますね。

            1
              • 名無し2
              • 2022年 12月 24日

              MCVのアクティブサスペンションを用いた反動制御が対戦車戦闘に有用と判断されているのではないでしょうか。戦車駆逐車用として有用な車台をあわよくば装輪装甲車にも流用しようとしたがやはり専用設計のAMVには勝てなかったと

              4
          • nachteule
          • 2022年 12月 25日

           10式で撃てても90式で撃てないとか言われているのが本当なら、16式に搭載するためにどれだけ魔改造する必要があるのか。

           大体、反動制御にハンデがある車両に大口径搭載するのにガチの戦車に積む砲をそのまま移植って話なんて聞いた事もない。砲自体トン単位の重量増になるかロングリコイルにするとかでようやく搭載しているのに。

          2
    • あああ
    • 2022年 12月 23日

    多様なバリエを即導入できて開発期間不要で開発順番の待ちもない。しかも販売と運用で実績が既にある物のライセンス生産は得られる物も多い。輸入でアフターのみでも同じでメディバック型なんか特にそうだ。進化の早い流行りの分野は国産開発が不向きだ。IFAKの件でそれは明確だった。
    三菱とて実績がない分野は技術輸入の国産化でも別に良いと思う。彼らが注力すべき開発作業は新型AAVであり、次期主力戦闘車でありAPCの派生ではない。
    ただ今後5年で150両という数字はどうなんだろね。派生が完全未定な感からしてAPC型に限定され、今に数が確定なら全車輸入でしょう。これにライセンス生産の体制次第で、派生の採用次第で、どんどん増勢という考えなのか。
    そして急に浮上したAMOS。もしこれの採用ならMCV系で統合化になるのではないか。次期重迫装甲車は完全に三菱だし、共通戦術の重迫型の見送りもありえなくもない。例の両用式の軽量戦闘車は小松共々消滅しただろうし。

    16
    • lo
    • 2022年 12月 23日

    次期装輪装甲車事業と共通戦術装輪装甲車事業は別物でAMVは次期装輪装甲車事業で選定されたものなのでAMVの派生型はAPC型・装甲救急車型・指揮通信型・兵站支援型を調達する予定で自走迫撃砲型等の戦闘車両は共通戦術装輪装甲車事業で調達されるので……

    11
      • トーマ
      • 2022年 12月 23日

      別に導入するとは明言してないし、テストぐらいはしてもいんじゃない?

      15
        • lo
        • 2022年 12月 23日

        IFV型もRCV型も自走迫型も三菱のMAVベースで試作まで済んでるのにわざわざテストする理由がありますかね

        9
          • トーマ
          • 2022年 12月 23日

          MAVベースの性能が海外市場で評価の高いAMVと比較してどうなのか確認する絶好の機会だと思うけど、何が気に食わないのかよくわからん。

          それともテストしてMAVベースの試作がご破産になるのを恐れてるの?

          29
            • 戦略眼
            • 2022年 12月 23日

            同クラスの装甲車を2種類導入するという無能さが、許せない!

            7
              • ido
              • 2022年 12月 24日

              無能?我々一般素人より防衛省職員の方が頭いいでしょうよ。何を根拠として無能というのか。

              27
                • 兵長
                • 2022年 12月 24日

                いや…無能だよ。
                戦時の事を考えたら、補給出来ない状況では現場で共食いさせるしかない、それが出来ないと分かってるのに、二種入れるのは無能の極み。
                また兵站二重と余計な予算食って、現場にしわ寄せがくる。
                無能の極み!

                3
                  • ido
                  • 2022年 12月 24日

                  試験的に導入するのに何が無能なのか。双方の車両をテストして次世代の車両をさらに高性能化させる。これは普通だと思うがな。

                  22
              • ネコ歩き
              • 2022年 12月 24日

              そういう部分の突っ込みは財務省がやってます。財務省の予算折衝担当官もかなり優秀で予算圧縮に賢明ですので、予算を確保するにはガチガチの理論武装が必須と言われます。
              パトリア導入に当たっては財務省も納得せざるを得ない根拠付けがあるんでしょう。

              8
            • 名無し2
            • 2022年 12月 23日

            MAVってもともと装輪戦車として設計された車台なので歩兵を12人乗せる作りになっていなかっただけでそれ以外の支援車両のベースとしてなら国産で問題ないと判断されたのでは?

            8
            • ジョーン
            • 2022年 12月 24日

            ただでさえ元の計画から遅延しまくってるのに新しくコンペやる意味はそんな無いと思う
            使えそうなのがあるのにわざわざ新仕様の別車体作って比べていろいろ契約し直すとなると数年単位でさらに遅延するだろうしね…

            5
      • 2022年 12月 23日

      ゲシュタルト崩壊起こしたわ

      17
    • 無印
    • 2022年 12月 23日

    82式式装甲車の後継どうするのかな~と思ってたら、やはり考えてましたか
    コマツ撤退以降音沙汰が無いNBC偵察車の後継も担ってほしい

    6
      • 兵長
      • 2022年 12月 25日

      NAC対応車もAMV改良で良かろう。

      1
    • 名無し2
    • 2022年 12月 23日

    装甲車だから防御性能は最も肝心な性能なわけだが、それが及ばなかったということは機動戦闘車の車台流用に由来する設計上の理由なのか、それとも防衛省に表彰を受けた三菱自慢の装甲材の材質自体が実はたいして強くもなかったのかが気になるところだ。パトリアの国内生産でそれらの「優れた」材料を使うことも原理上は可能かもしれないが、もし三菱製の素材が他社で生産や加工ができないものなのであれば、パトリアとのライセンスや三菱の供給能力上難しいだろう。

    7
    • ズマ
    • 2022年 12月 23日

    指揮通信車がより重要そうに見える
    火力は正直他の車両でも類似したことはできる

    8
    • トト
    • 2022年 12月 23日

    まるで戦艦みたいな砲塔だけどあれで迫撃砲なんだ。しかも直接射撃可能とか面白いな。
    装填時の砲身の姿勢とか制限ないのだろうか?

    8
    • 霞ヶ浦
    • 2022年 12月 23日

    AMOS搭載車は興味あったからテストして良い結果なら導入してもらいたいな

    5
    • 折口
    • 2022年 12月 23日

    えっ少ない…
    MAV落選の原因の一つに16式の追加増産決定があったとも言われています。防衛力整備計画の見直しによって今後5年間でさらに16式等を0.2兆円ぶん調達する事になり、16式の製造ライン転用を見込んでいたMAVの供給能力が足りなくなったというものです(理由はこれだけではないだろうが)。
    0.2兆円ぶんっていうと過去の調達価格によれば200~300両程度で、16式の採用後7年間での累計生産数が200両なので実質倍増なんですよね。何でそんな急に自走砲増やすかといえば陸自の旅師団改変で即応機動連隊を中核とする装輪装甲師団を増やさなきゃいけなくなったからで、装輪装甲師団を増やすとなるとやはりAPCも全然足りないんです。退役はまだまだ先の96WAPCの総生産数が380ですから、AMV160両全部足したとて比率はトントンですよ。

    「次期装輪装甲車のコンペはWAPC枠の普通科向け装甲兵員輸送車の入札」であって「即応機動連隊向けの装甲車ファミリーは兵員輸送型も含めてまた別」という話も以前囁かれていましたが、国内メーカーの生産余力を配分しながら増備しなきゃいけない現代でそんな悠長な事言ってられるか?という気もするし、陸自が何考えてるのか全然分からなくなりました。

    9
      • あああ
      • 2022年 12月 23日

      16式のMCVは戦車砲搭載で10式と合わせ600両の上限が今もあるはず。しかも運用側も74式互換の既存インフラ消費を目的のもんを当初予定に倍増されると大変困る。16式は105mm在庫枯渇と同時に改装して他の用途に転用される前提の装備だろうに思う。
      この辺は90式が10式互換で改装されずに規模縮小で退役してくのも同じだろう。10式互換の120mmを運用するならMCV系になる。共通戦術でMGSと言った感じですね。しかしそれも戦車定数との兼ね合いで数で上限がある。
      なので機甲科部隊は共通戦術のIFV/RCV型に期待してるという訳。16式が数で上限一杯ならこれがベスト。これらがワンセットで要するに戦車代替装備になる。そしてAMVは主に普通科部隊の装備となる。7DのAPCはやっぱ装軌、水機のAPCはAAV、結局は配備先と目的で全部別なので多種多様になってしまう。

      5
        • マモっちゃん
        • 2022年 12月 24日

        16式が戦車定数に含まれるってのは開発当時に「可能性があった」だけで、実際には大綱から戦車定数そのものがなくなり、将来規模として欄外註記される程度になっているから上限は既にないよ。

        15
          • あああ
          • 2022年 12月 24日

          ここの定数は無論、整備目標だ。本来、大綱別表は防衛整備計画で達すべき目標数で、右肩上がりから減勢に転じても意味合いは同じだろう。国側が今後300両(10式以降を)を買いますよと規定する数字でもある。
          だがその300両整備は戦車生産の永続が半ば目的なので、いつ終えても構わない16式とは根本が異なる。とはいえMCVは新たな機甲科の主力装備で戦車定数に無縁なはずもなく、そこで合わせて600、MCV枠は上限300という事なんだろう。
          それ以外でMCV予定数を今に300とする根拠もまた見つからない。ちなみに前は戦車400の時にMCV200とされてたぞ。更に前、構想当時は100だった。

          3
    • 黒丸
    • 2022年 12月 23日

    戦場で必要性があり、今までの日本になく
    急ぎで調達しなければならないのは装甲救急車かな?
    国家防衛戦略にも記載があるから

    リンク
    VIII 防衛力の中核である自衛隊員の能力を発揮するための基盤の強化
    2 衛生機能の変革
    持続性・強靱性の観点から、有事において危険を顧みずに任務を遂行する隊員の生命・身体を救う組織に変革する。

    7
    • Natto
    • 2022年 12月 23日

    AMOS
    戦車でしょ?大砲が2つもあってオトクなので調達数は半分ね
    by財務省

    9
      • KNOB CREEK
      • 2022年 12月 24日

      防衛省「ハイハイ、いつものね…(ゲッソリ)」
      パトリア「…アンタ達いつもこんなの相手にしてんの?」

      4
    • 2022年 12月 23日

    AMVXPを5年間で2000億円と報じられたので
    140両は違うでしょうね
    元々は140両くらいの予定だったのが防衛3文書改定で15師団以外全ての師団旅団が機動化されることになった
    予算が大幅に増えてトータル調達数は増えるでしょう

    1両5億として2000億だと400両
    年間80両調達
    派生型は指揮通信型、救急車型、施設支援型、兵站支援型の4パターン
    共通装輪装甲車事業の歩兵戦闘型、偵察戦闘型、機動迫撃砲型がどうなるかでしょうね

    7
      • トーリスガーリン
      • 2022年 12月 23日

      仮に140両なら単純計算1両14億ということになり高過ぎる
      ガチで言ってるなら断じて許容できない水準ですわな

      2
        • フラット
        • 2022年 12月 23日

        今日出た予算概要で価格出てましたが、だいたい一両5億円でしたね

        10
          • トーリスガーリン
          • 2022年 12月 24日

          やっぱそれ位ですか
          初年度なので諸々込みでその価格なのかそれとも今後本格的にライセンス生産が始まったら上がるのか下がるのかわかりませんが(若干上がるかな?)、10式の調達価格越えは流石にね
          96式が20年くらいかけて400両くらい調達だったので、それを5年でやるというのはなかなかインパクトが大きいですね

          1
    • 匿名
    • 2022年 12月 23日

    このブログで何回も指摘しているように、兵器の売り込みというのは単に兵器を言い値で売るだけでなく、購入国の経済に寄与する「特典」も付けて売るのが「兵器取り引きの常識」だと、何回も説明されてきた訳です。
    今回、日本はフィンランドから装輪装甲車を「買ってあげる」立場です。だから当然、日本はフィンランドから「経済的特典」をたんまりと受け取る権利があるのが「兵器取り引きの常識」な訳ですよね? だったら日本はフィンランドに多額の「経済的特典」とやらを要求しようじゃありませんか! なにをはばかる事なく、堂々と「経済的特典」とやらをガッポリといただこうじゃありませんか!
    だってそれが「世界の常識」なのだから!
    兵器取り引きは、買う側の方が立場が強いんでしょ?

    10
      • 名無し2
      • 2022年 12月 24日

      世界最高の装甲車を売ってくれる上に図面までくれて作り方も教えてくれるっていうんだからさすがはフィンランドですよね。現地の雇用と技術発展にきちんと配慮してくれる。アメリカなら完成品を高額で売りつけられるし、中露なら最悪金だけ取られ商品が届かないこともあり得ます。

      27
    • はひふへ~ほ~
    • 2022年 12月 23日

    なお某K氏は、フランスのスコーピオンを推しているけどな。(笑)
    『防衛省の「次期装輪装甲車」決定に見た調達の欠陥(リンク)』

    7
      • エポキシパテ
      • 2022年 12月 24日

      どうせその通りにしても批判するよ、あ奴は。

      24
    • マモっちゃん
    • 2022年 12月 23日

    正直、AMVXPより、ヘリコプター2種の単価が異様なレベルで跳ね上がっているのが予算概要見てて気になる…。
    UH-2の1機27億とSH-60Lの1機100億ってこの間のヘリコプターを無人機に置き換える方針受けて、AH-64の時と同様に将来分の予算が圧縮されてるのか?
    と、思ったけど少なくともUH-2は無人機置き換えの対象外だから更にわからなくなる、この辺調べることできないかな。
    (同じように過去の調達金額から跳ね上がったF-35Bは為替安の影響をもろに受けた、03式改は弾薬費や製造体制拡充が一緒に計上されているのではと推測)

    10
    • けい2020
    • 2022年 12月 23日

    そもそも、2023年度ってあと4ヶ月なのに、まだ生産企業すら決まってなくて
    そのへんも全て不透明(未決定で)話しが進んでるという防衛装備庁の無能ぶり

    このまま生産企業と体制が決まらないままなら、また選定からやり直し予定って
    今の緊迫した状況をまったく理解してない官僚が防衛関係省庁にいる恐怖

    6
      • 2022年 12月 23日

      2023年度って来年の4月からだけど、、、どっちが無能なんだ?

      27
      • マモっちゃん
      • 2022年 12月 24日

      F-15の時と同じように調達初年度となるR5年度予算調達分はパトリア本社生産、R6年度調達分はノックダウン生産、R7年度調達分以降から国内企業ライセンス生産となる可能性大。
      特にR5、R6年度の調達分はライセンス担当企業の社員育成のために必ずパトリア側も生産に携わる形にする。
      どんな組織であっても教育を疎かにしたらゴミだって言うのはそれこそ今戦争中のロシアが証明してるのに、ロシアの惨状を他山の石に出来ないお前以上の無能はいない。

      ついでに言えば記事中で「2023年前半に協議をまとめる予定」とパトリア側が明かしたと書いてあるんだか、それすら読めないのか?

      14
        • けい2020
        • 2022年 12月 24日

        これから協議するのに、選定理由が生産体制とかが三菱と同等程度って矛盾しまくりでは?

        2
          • おにぎり
          • 2022年 12月 24日

          >>国内でのライセンス生産についても「パトリアと日本企業が交渉中だが、この契約は最終的なものではないので企業名を明かすことはできない」と述べている。
          パトリア側も「防衛省や日本の産業界と詳細なライセンス条件について協議を行っており2023年前半に協議がまとまる予定で、日本国内での生産に関連する条件もライセンス協議の中で最終決定される」

          最終協議がまだなだけで大枠で決まってるなら問題ないやん

          18
          • マモっちゃん
          • 2022年 12月 24日

          R5年度分はパトリアが生産するって予想を上げてるんだから、そこを無視して協議に関するところのみの反論で終わるなよ、ストローマン。

          その上でそちらの疑問に答えると16式の30両近い調達ペースが落ちないのに、16式流用とはいえ機動装甲車も30両近く調達するなら新規にライン作る必要あって製造開始が遅れる。
          むしろスロバキアへのAMVXP納入の終わりが見えてラインに余裕があるパトリアの方が製造に取りかかるの速いまである。

          15
            • あああ
            • 2022年 12月 24日

            三菱さんは16式の次は共通戦術だからな。これを同じペースで同等数かもしくはそれ以上か。ってしてる内に今度は73式後継が大量発注になる。7Dが現状維持なら150両にはなる。同時にFVだAWだ99式改、もしくは近代化だになる。
            工場は今装輪生産だけど5年もしたら完全に装軌生産に変わる。場合によっちゃ戦争準備で予定外の90式改装とかやるかも知らん。これらは絶対的に内製化が必須だが装輪装甲は完成品で輸入ができる。維持部品もまんま輸入対応できる。改装の発注も国外メーカーで可能だろう。内製と外製の両立をしてこそ最適化だよね。

            4
    • 匿名
    • 2022年 12月 23日

    今日発表のあった05防衛予算でAMVが一両あたり約5億円要求されていましたね(ライセンス料なども込み?)
    そして某所でお漏らしがあった防衛省資料によれば今後5年で0.2兆円を次期装輪に投入するという想定だったそうで
    仮に0.2兆円を最低額の1500億円であると仮定しても、140両というのは高すぎるんじゃないですか???

    2
    • おにぎり
    • 2022年 12月 24日

    共通戦術装輪もAMVの派生型でいい

    8
    • たけやぶやけた
    • 2022年 12月 24日

    自衛隊員の命が掛かっているのだから、最優秀の装備を導入すればよいと単純に考えるのだが、なぜいつもややこしい話になるのだろうか?

    6
      • nachteule
      • 2022年 12月 26日

       そんな考えして装備を後先考えずに導入しようとするからややこしい事になるんでしょ。

       AH-64Dなんて最初からそれ有りきみたいな選定して結果はアレだし。F-22に拘り過ぎて数年無駄にしているし。10式だって一部分は優秀だが運用思想が世界に追いついてないし、戦車保有数の事を全く考慮に入れずに導入している。
       96式多目的誘導弾システムはシステムが大規模かつ高価格で数が揃えられなかった。16式は射撃の方は優秀だが他国が欲するような一般的な防御力があって荒れ地で雑に運転するのに向かない仕様になっている。

       今回の選定に関しては国内メーカーがよほどなへまをしなければ防御力は十分だし、ファミリー含めれば1000両を超える数が運用されているから有事の時に他国からの部品融通の可能性があるのも良いと思う。何より搭載されている現物の砲塔すらある。コストも安いなら数もそろえられるだろう。陸自にとっては優秀な装備だとは思うし、最悪国内製造無理なら保守点検メインで全部輸入の選択肢もある。

      5
    • ネコ歩き
    • 2022年 12月 24日

    16MCVは戦車でも戦車の任務を完全代替する装備でもありません。防衛戦略上の所要数を調達して生産は終るでしょう。調達ペースから言って、16MCV調達は近々に終了し、生産設備は共通戦術装輪装甲車事業に引き継ぐ構想だったのではと推測します。
    次期装輪装甲車にAMVXP(当面輸入、後日ライセンス生産)を選定したことは、相応に理に適っているのでしょう。AMV派生型の輸入は、共通戦術装輪装甲車との比較評価・参考用の可能性が高いかと。今後の展開はその結果次第かも。

    国内の防衛産業基盤を維持育成するのは大方針ですが、本邦の装輪戦闘車輌の開発実績と技術レベルは現状海外に後塵を拝しているのが現実です。向こう10年ほどを見越した産業基盤育成計画、ぐらいに思っておくほうが現実的と思います。

    2
      • あああ
      • 2022年 12月 24日

      装輪装甲はニーズが多種多様で民生多様で進化が早く、競争原理で洗練されてる上に実戦投入もされ信用のある完成品の導入が費用対効果で勝る。そのほうが逆に国内基盤維持にもつながるという皮肉。特に機密性の高い分野でもなく使える部品のツテが広いほど有利だ。
      そのツテが無い小松にモワグ製のラ国させようとしてたの実は正解でそれをしてたら違ったか知らんけど、当時に先方から情報保全の危うさで見限られた側なので型落ちしか期待もできんかな。だがパトリアは最新型でのラ国をと言う。国内生産パートナーのアテが小松ではなく機密保全で信用できる相手だからだろね。
      中国寄りの小松退場で装輪装甲の防衛力が逆に飛躍するの笑っちゃうけど同時に怒りも感じる。もっと早く連中をパージするべきだっただろと。マジで貴重な時間の無駄だっただろうに。

      9
  1. この記事へのトラックバックはありません。

  1. 日本関連

    防衛装備庁、日英が共同で進めていた新型空対空ミサイルの研究終了を発表
  2. 欧州関連

    オーストリア空軍、お荷物状態だったタイフーンへのアップグレードを検討
  3. 中国関連

    中国は3つの新型エンジン開発を完了、サプライチェーン問題を解決すれば量産開始
  4. 中東アフリカ関連

    アラブ首長国連邦のEDGE、IDEX2023で無人戦闘機「Jeniah」を披露
  5. 米国関連

    米海軍の2023年調達コスト、MQ-25Aは1.7億ドル、アーレイ・バーク級は1…
PAGE TOP