中東アフリカ関連

エジプトがタイフーン24機調達でイタリアと合意、まもなく契約を締結か

エジプトはイタリアからタイフーン×24機を導入するため協議を重ねてきたが、il Fatto Quotidiano紙は政府高官の発言を引用して「まもなく両国は正式な契約を締結する」と報じている。

参考:L’offerta all’Egitto per 24 Eurofighter

エジプト空軍はタイフーンに続きF-15EXも手に入れる可能性が浮上している

2020年6月に「イタリアとエジプトはFREMM計画に基づいて設計されたベルガミーニ級フリゲート6隻、哨戒艦20隻、タイフーン24機、M-34624機、偵察衛星、ミサイル発射装置20基が含まれた武器販売パッケージ(契約総額100億ドル以上)について協議している」と報じられていたが、どうやら両国はパッケージに含まれるタイフーン24機の取引(約30億ドル)について合意に達したしらしい。

出典:fincantieri

この取引が実現すればエジプトはF-16、Su-35、ラファール、タイフーンを同時運用する稀な国となるが、ここにF-15EXも加わるかもしれないという興味深い話がある。

エジプト空軍は2019年までにSu-35を30機発注、2020年にSu-35を6機(5機という説もある)受け取ったが、バイデン政権は「これ以上Su-35を受け取れば対ロシア制裁(敵対者に対する制裁措置法/CAATSA)を発動する」と圧力を加えており、保有するM1A1(1,300輌以上)、F-16C/D(200機以上)、AH-64D/E(46機)の運用維持に支障をきたすことを恐れたエジプトがSu-35の受け取りを延期しているらしい。

出典:public domain Su-35

発注済みのSu-35を受け取れなくなったエジプトはイスラエルを動かして米国に「F-15EXの売却」を打診、米中央軍のマッケンジー司令官は議会の公聴会で「エジプトに最新のF-15を売却する」と報告して注目を集めたが、国務省も議会もエジプトへのF-15EX売却を承認していないのでSu-35の代わりにF-15EXを入手できるかは未知数だ。

ただウクライナを侵攻したロシアは制裁の影響で武器の製造に支障を来しており、バイデン政権も「海外市場からロシア製兵器を追い出す好機」と考えて議会に武器販売の基準緩和を訴えている。

出典:U.S. Air Force photo by Ethan Wagner F-15EX

この辺りの政治的な動きが上手く噛み合えば、エジプトは東西の代表的な第4世代戦闘機を一通り揃えるというレアな国になるかもしれないが、果たして、、、

関連記事:ロシアとイランが1月中に安全保障協定に署名、Su-35など約100億ドルの武器を調達か?
関連記事:各国の第4世代戦闘機を調達するエジプト空軍、今度はタイフーンを導入

 

※アイキャッチ画像の出典:Copyright Eurofighter

まもなくラムシュタイン会議、ウクライナ勝利を願うなら西側は決断すべき前のページ

米陸軍の次期歩兵戦闘車はハイブリッド駆動、主砲は50mmクラスか次のページ

関連記事

  1. 中東アフリカ関連

    ハマスの奇襲攻撃を受けたイスラエル、前例のない代償を支払わせると約束

    イスラム原理主義組織のハマスが開始した軍事作戦は「ロケット弾と地上侵攻…

  2. 中東アフリカ関連

    エジプトと韓国がT-50/FA-50の現地製造契約を締結、調達規模は約100機

    英国のジェーンズは18日「エジプトが韓国航空宇宙産業(KAI)とT-5…

  3. 中東アフリカ関連

    アラブ首長国連邦、ラファールを導入してもF-35Aの導入は継続すると発表

    アラブ首長国連邦はフランスからラファールを導入すると明かしたため米国製…

  4. 中東アフリカ関連

    アラブ首長国連邦、空軍の次期高等練習機として韓国からT-50を導入か?

    韓国製防空システム取得に約35億ドルを投資するアラブ首長国連邦(UAE…

  5. 中東アフリカ関連

    イラン、1,800km離れた海上の目標に弾道ミサイルを命中させたと発表

    イランは16日、敵水上艦艇に見立てた目標にイスラム革命防衛隊の弾道ミサ…

  6. 中東アフリカ関連

    運用制限にうんざり? アラブ首長国連邦がF-35A取得に向けた協議中断を米国側に通告

    ファーウェイとの関係を問題視されトランプ政権時代に契約を締結したF-3…

コメント

    • クローム
    • 2022年 6月 15日

    考えてはあるんだろうけど、整備や武装の複雑さや運用コストが気になる。
    調べたらヘリコプターや練習機の雑多さもなかなか。AH-64DとKa-52、K-8とL-39とアルファジェットが共存してる。

    13
      • ナニガシ
      • 2022年 6月 15日

      素晴らしいコレクター。
      そんなに操縦士や整備士が余ってるのだろうか?

      10
    • もり
    • 2022年 6月 15日

    まだまだ第4世代は現役だねぇ
    60年代くらいまでは実戦配備されてる第4世代を拝めそうだ

    8
      • 南極1号
      • 2022年 6月 16日

      私が小学生の頃、F-14、F-15が最新鋭機だったのを覚えているけど、F-15は私があの世に行った後も現役とは・・

    • 感謝します
    • 2022年 6月 15日

    東西兵器の博物館開けるぐらいにガラパゴスだな….
    運用コストもそうだし、整備兵泣かせでしょこれはw

    1
    • そら
    • 2022年 6月 15日

    タイフーンにF-15EXまで揃ったら、航空ショーだけで稼げる国になりそう。

    8
      • 匿名
      • 2022年 6月 16日

      あと一通り揃うので、映画など空戦シーンとかの撮影協力も良さそう。

      5
    • KAMA
    • 2022年 6月 15日

    インド・パキスタンでも似たような展開ですから、資金があれば運用はなんとかなるのでしょうね。
    F-15EX購入の仲介をイスラエルに頼んでいるとの事ですので、クーデター後の軍事政権とイスラエルの関係は良好のようですね。

    2
  1. この記事へのトラックバックはありません。

  1. 軍事的雑学

    サプライズ過ぎた? 仏戦闘機ラファールが民間人を空中に射出した事故の真相
  2. 中国関連

    中国は3つの新型エンジン開発を完了、サプライチェーン問題を解決すれば量産開始
  3. 中東アフリカ関連

    アラブ首長国連邦のEDGE、IDEX2023で無人戦闘機「Jeniah」を披露
  4. 米国関連

    米陸軍の2023年調達コスト、AMPVは1,080万ドル、MPFは1,250万ド…
  5. 欧州関連

    オーストリア空軍、お荷物状態だったタイフーンへのアップグレードを検討
PAGE TOP