ロシア関連

最強のミサイル空母? ロシア、2027年までにステルス爆撃機「PAK DA」運用開始

ロシアメディア「RIA Novosti」は、現在、開発が進められている次世代ステルス爆撃機「PAK DA」について、2027年までに部隊での運用が始まると報じている。

参考:Перспективный “стратег” ПАК ДА поступит на вооружение до 2027 года

ロシアのステルス爆撃機「PAK DA」は2027年までに運用開始

ロシア国防省のアレクセイ・クリボルチコ次官は、雑誌「ロシアの防衛」とのインタビューの中で、開発が進められている次世代ステルス爆撃機「PAK DA」は2027年までに部隊での運用が始まるだろうと語った。

画像の出典:ロシア国防省 PAK DAのコンセプトイラスト

次世代ステルス爆撃機「PAK DA」は、Tu-22MやTu-160、Tu-95といった機体の後継機として開発が進められており、試作機の完成は2021年頃、テスト飛行は2025年前後に行われるだろうと言われてきたが、今回の発言で、このスケジュールの信憑性が高まったと言える。

この機体は「超音速飛行」よりも「ステルス性能」を重視した設計で、無給油で約1万2,000kmの航続距離を持ち、最大7,000kmの射程を持つミサイルを搭載すると言われているが、機体の仕様や性能については不明な部分が多く、ロシアが開発している航空機のなかでも最上級にミステリアスな機体だ。

ロシアでは爆撃機のことを「Missile aircraft carrier(ミサイル空母=母機という意味)」と呼んでおり、当然「PAK DA」も巡航ミサイルや極超音速ミサイルの発射母機として活用してくると見られるが、既存のロシア爆撃機はステルス性能を持っていなかったため、本機はより強力で恐ろしい存在になるだろう。

スホーイが開発した第5世代戦闘機のプロトタイプ「C-22」

ロシアのスホーイ設計局(現:公共株式会社スホーイ・カンパニー)は、創立80周年を記念して、過去に開発した第5世代戦闘機のプロトタイプ「C-22」の写真を公開した。

出典:Саид Аминов @saidpvoのツイート画像

この機体の詳しい開発経緯などは明らかにされていないが、1983年に「C-22」というコードネームで開発が行われたとだけ明かされており、同時期に開発されていたSU-47(前進翼にカナードと尾翼を持つロマン溢れる機体)に似ているが、米国のF-22と同じ二次元式の推力偏向パドルが取り付けられている。

出典:Саид Аминов @saidpvoのツイート画像

恐らくSU-47を開発中に、米国のF-22の要素を取り入れたSU-47の派生型として「C-22」が開発されたのかもしれないが、1983年という設計開始時期を考えると、いまいち説得力に欠ける。

どちらにしても公開された写真は2点のみで、推力偏向パドル以外にSU-47と外見上の違いが見つからないと言えば、幻の戦闘機「C-22」が台無しになってしまうので口が裂けても言ってはならない。

 

※アイキャッチ画像の出典:Mil.ru / CC BY 4.0 ロシアの爆撃機Tu-160

また同じ箇所が故障? 韓国海軍、新型フリゲート艦「大邱」の推進システムが再び停止前のページ

GPSの補完的役割を想定? 米軍、日本の準天頂衛星システム「みちびき」利用を検討か次のページ

関連記事

  1. ロシア関連

    極超音速兵器が検出可能? ロシアが発表した輸出用レーダー「59N6-TE」の実力

    ロシアが売りに出した極超音速兵器を含む航空機を効果的に検出可能な輸出用…

  2. ロシア関連

    ロシア陸軍の最新鋭T-90M、ウクライナと国境を接するクルスク地域に配備

    ウクライナ国境に近いロシアのクルスク州郊外で昨夜、鉄道車輌によって運搬…

  3. ロシア関連

    ロシア空軍、タキシング中だったSu-30SMからパイロット2人が機外に放り出される

    F-15QAでの事故に続き今度はロシア空軍のSu-30SMで射出座席が…

  4. ロシア関連

    ロシアの新型戦闘機「LTS」はステルスと安価な運用コストを両立したマルチロール機

    ロシアのプーチン大統領はMAKS国際航空ショーの会場を訪れ、スホーイ設…

  5. ロシア関連

    ロシア領ブリャンスク州でSu-34と2機のMi-8が墜落、友軍による誤射?

    ウクライナと国境を接するロシア領ブリャンスク州でSu-34とMi-8が…

  6. ロシア関連

    ロシアの第103修理工場、3年以内に800輌のT-62アップグレードを受注

    ロシア軍南部管区の副司令を務めたこともあるグルリョフ下院議員は12日、…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ポチって応援してくれると頑張れます!

にほんブログ村 その他趣味ブログ ミリタリーへ

最近の記事

関連コンテンツ

  1. 欧州関連

    トルコのBAYKAR、KızılelmaとAkinciによる編隊飛行を飛行を披露…
  2. 軍事的雑学

    4/28更新|西側諸国がウクライナに提供を約束した重装備のリスト
  3. 米国関連

    米陸軍の2023年調達コスト、AMPVは1,080万ドル、MPFは1,250万ド…
  4. 中国関連

    中国、量産中の052DL型駆逐艦が進水間近、055型駆逐艦7番艦が初期作戦能力を…
  5. 米国関連

    米海軍の2023年調達コスト、MQ-25Aは1.7億ドル、アーレイ・バーク級は1…
PAGE TOP