ロシア議会は22日、ドネツク人民共和国及びルガンスク人民共和国との友好関係に関する条約を全会一致で批准、これによりロシアは両共和国に軍事基地を設営できるようになった。
参考:Совфед ратифицировал договоры о дружбе и сотрудничестве с ДНР и ЛНР
今のところロシア側は本権利を行使する予定はないと説明している
露国営メディアのRIAノーボスチの報道によれば本条約期間は10年で各共和国の主権や安全保障にロシアが協力、もし条約締結国に対する攻撃の脅威が確認されると「共同防衛・平和維持のため速やかに協議を行い共同であらゆる手段を講じる」と説明しており「各共和国はロシアに対して自国領内で軍事インフラや軍事基地の使用権利を与える」と付け加えている。
つまりドネツクとルガンスクが攻撃を受ければロシア軍が防衛に乗り出し、両共和国内にロシア軍基地を設営する権利も手に入れたという意味だが、当然ウクライナを含む西側諸国はドネツクとルガンスクの独立を認めていない=現在も両地域の主権はウクライナにあるため両共和国内にロシア軍基地を設けるのは容認できない。
今のところロシア側は「本権利を行使する予定はない」と説明しているが、ウクライナ外務省はロシアとの外交関係断絶に関する検討を行うようゼレンスキー大統領に要請しており、両国間関係は悪化の一途を辿っている。
因みにドネツク及びルガンスクに対する独立承認を受けてドイツはノルド・ストリーム2の認証作業停止を発表した。
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※アイキャッチ画像の出典:Минобороны России
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これで、次は「ドネツク人民共和国及びルガンスク人民共和国への攻撃が発生したので、ロシアは条約に基づいて共同防衛・平和維持にあたる」という大義名分が使用可能になったと
勝手に造った国の安全のために軍施設を設営か。
無茶苦茶だが、これに強硬に反発したところでだし、中々面倒くさいなぁ。
西側一丸となってロシア潰しに向かえれば良いけど。
とはいえ西側全体がウクライナ関係に気を取られすぎると今度は中国が動きやすくなるので、日本人としては劣勢になりつつある、あるいはもうなっている台湾まわりや第一列島戦の防衛戦力にも力を入れてほしいので悩ましい限りですね
中国が沖縄でやりたいこと。
侵略する側が悪いのは百も承知だが、それが無血侵攻になっていて
侵略された側が侵略軍と戦おうとする気概を見せないのは何故なのか。
例えそこが親ロシア派武装勢力に支配される土地であってもウクライナ領
であろうに、軍が非力で、どうせ戦っても勝てぬからとこうして譲歩を
続けていったら最終的に国全部を持っていかれるだけだと思うが
歴史的に見て無抵抗主義で国が守れた試しなどない
すぐに攻撃しない理由は東部2州をウクライナ側が実質的に放棄してるから
ウクライナ側が引いている防衛ラインはそこじゃないのさ
NS2停止とかドイツやるやん、見直したで
理由を付けて利用開始するよ。
天安門事件でも、そうだっただろう。