ルハンシク州のガイダイ知事は6日「2月15日以降にロシア軍は新たな攻勢を開始できるだろう」と明かし、ウクライナ軍関係者も「ロシア軍が準備しているのは本物の機械化旅団だ」と指摘している。
参考:Наступления россиян на Донбассе можно ожидать в любое время после 15 февраля – глава ОВА
ロシア軍の新たな攻勢開始はまもなく始まる可能性が高く、この攻撃には本物の機械化旅団を準備している
ウクライナのマリャル国防次官は「ロシア軍がリマン方面で強力な攻勢を開始した」と、英国のFinancial Times紙も「数週間前からロシア軍はルハンシク州のクレミンナ方面に戦力を集中させており、10日以内にウクライナ軍の反撃で失ったリマン奪回に出る可能性が高い」と言及していたが、ルハンシク州のガイダイ知事も「ロシア軍は2月15日までに本格攻勢の準備が整う」と指摘して注目を集めている。
ガイダイ知事は現地メディアに対して「部分的動員で集められたロシア人の訓練がほぼ完了し、これをウクライナの占領地域に移動させるの10日ほどかかるため『2月15日以降』なら新たな攻勢をいつでも開始できる。さらにロシア軍はルハンシクに多くの予備戦力を終結させて森や塹壕に隠しており、大量に持ち込んだ弾薬も控えめに使用しているので本格攻勢の準備を進めている兆候だ」と説明し、まもなく新たな攻撃が始まる可能性を示唆した。
因みにウクライナ軍関係者はロシア軍が準備している戦力について「侵攻当初と比べれば戦闘能力は落ちるものの本物の機械化旅団だ。これは空挺部隊や海兵隊部隊を強化したものでバスの運転手や学校の教師ではない」と明かしており、新たな攻勢はバフムートのような兵士の波ではなく「精鋭部隊で行われる可能性が高い」と見ているのが興味深い。
追記:国防省情報総局は「本格攻勢に出るポイントを隠すためロシア軍は様々な地域で攻撃を仕掛けてくるだろう」と予想、さらに春攻勢を確実なものにするため「新たに30万人~50万人を動員をする」と付け加えている。
関連記事:ロシア軍の狙いはリマン奪回? 10日以内にクレミンナ方面で本格攻勢が始まる可能性
※アイキャッチ画像の出典:Mil.ru/CC BY 4.0
ロシア軍は大丈夫か? バハムート陥落前に風呂敷を広げ始めたし、今年は大寒波が来たとはいえ、これから気温が上がっていくのにこれから機械化旅団を投入とか、泥濘に足を取られる同じ失敗を繰り返しそうだが
半信半疑で開戦した初期ならいざ知らず、戦時移行した国家の軍隊を甘くみて良い理由は何もないと思うが違うかい?
長期で見たら同じ失敗を繰り返すのが人間であれど、短期間で同じ失敗を繰り返す人間なんて近代国家に存在すると見るのは愚かだとしか言えない。
失敗は愚かだから繰り返すのではなく、資源、地理、気候などの変えようのない構造に由来するのですから、ダメなときは何度やってもダメなんですよ。今回のロシアが失敗の構造を持ってるのかは知りませんが。
ロシアの作戦が長引いて地面がぬかるむ時期になったら、投入した機械化旅団が歩兵旅団化して、作戦の完了が5月くらいまで長引くだけでしょ
政治的に撤退もなければ、玉砕を待つだけなんだから、もがき苦しむ様が変わるだけ
ウクライナ軍バクムトの苦戦から2月15日まで、バクムト維持がきつい感じだし、ロシア軍が今ウクライナに投入している兵力はワグナー含めて40万に達するらしいから、更に30万投入はウクライナ軍との兵力差がほとんどなくなりそうでウクライナ軍はヤバそう。
ウクライナ軍はベラルーシ軍に備えて兵力20万人ほどは動けないですからね。前線に投入できる兵力でロシア軍がはじめてウクライナ上回りそう。
アレだけ渋ってたのに欧米が急に戦車を供与するとか言ってきたのは、次のロシアの攻勢が相当ヤバいらしいという情報が入ってたんじゃないですかね。
今まで戦車供与の障害になっていたらしい汚職横流し疑惑のあった幹部を片っ端から首切ったのも、ウクライナ側の慌てぶりが見て取れます。
今回のロシアの攻勢である程度は領土を取られるのはしょうがないとして、春夏の攻勢でその分の失地回復してくれという戦車供与だったんでしょうね。
新国防相に就任するブダノフ氏ですが、昨年夏から秋にかけてのハルキウ攻勢の直後から盛んに「来年春が終わる前(2023夏前)にはクリミア半島にウクライナ軍が到達するだろう」とゆう一切根拠無い話を様々なメディアに答えていました。
どういう訳か他のウクライナ軍高級将校や政権幹部までもが同じ事を言っていたのを覚えています。
あまりに厳しかったセベロドネツクリシチャンスク撤退戦からの心理的逃避なのか、辛かった市民感情へのポジティブ喚起なのか、単なる希望的観測・妄想・プロパンダのたぐいなのかわかりませんでしたが
複数の高級官僚・将校が語っていたことが、今年の春はウクライナにとって完全に裏目った感じになりそうです。
一年どころかまだまだ何年も続くであろう戦争なのはみんなわかっているのだから、クリスマスまでに戦争は終わるみたいなプロパンダ丸出しの言説はもう止めた方がいいと思います。
ウクライナ政府のプロパガンダがウクライナ国内で必要かどうかは、ウクライナ人が判断することじゃないかな…
外野から見たらとんだホラ吹きプロバイダでも、実際に戦時を生きる人には空元気でもないよりはマシということもあるのかもしれない。その辺は俺らも戦時にならないと恐らくわからないよ。
政府が嘘で塗り固めても現地のウクライナ人は従軍している兵士からの情報が入るので現実的に考えてるだろう。
昔と違って戦場からの手紙が検閲されることなどなくスマホで繋がってるのだから。
開戦初期と違ってウクライナ軍に志願する者が激減して動員に頼らなければ兵士が集まらなくなってしまったのは戦場の劣勢や待遇の悪さを国民が知ってしまったからだろう
戦時中は両軍ともプロパガンや虚実を入り混ぜた情報戦を仕掛けるものだから、しかたないんじゃない?
逆になんでもかんでもホントの事しか言わないと、相手に手の内を曝してしまう事になる。狐と狸の化かし合いを外野から見ているのが私たちなのだから、自分の期待と違うからと言ってプロパガンダ丸出しだ、は的を外してるよ。ウクライナは南部奪還を派手に宣伝しておいてハルキウを襲撃した実績もあるからね。
ゲラシモフ参謀総長の今までの軍歴を見ると、戦車小隊、戦車中隊、戦車大隊長、カザン戦車学校、参謀教育を行うマリフスキー戦車アカデミー、第144赤旗親衛自動車化ライフル歩兵師団の戦車連隊長、師団長・・と、ほとんど一貫して戦車指揮官であり、生粋の
「戦車男」
という感じです。ゲラシモフ・ドクトリンなども注目されていますが、その人生はまさに
「戦車道」
あり、おそらく映画の
「Tー34 レジェンド・オブ・ウォー」
を地で行くような感じでしょう。何よりも敵であるウクライナ軍が
「本物の機械化旅団」
と言っています。支援を精鋭である第76赤旗親衛空挺師団や、海軍歩兵旅団に行わせるのも、ゲラシモフの参謀総長としての権限の行使でしょう。
さすがにゲラシモフ参謀総長本人がT-90戦車、あるいはT-14アルマータに搭乗して、直接作戦を指揮することまではないと思いますが、部下の司令官、指揮官などは自分が教育したようなのを集めるのではないでしょうか?
すでにウクライナ軍は多数の戦車を失って、クレミンナから退却しているとも言われ、ゲラシモフの攻勢を阻止するのは容易ではないでしょう。
>侵攻当初と比べれば戦闘能力は落ちるものの本物の機械化旅団だ。これは空挺部隊や海兵隊部隊を強化したもの
空挺部隊にしろ海兵部隊にしろ緒戦からずっと転戦し損害を積み重ねてきましたから、「いろんなところから寄せ集めて頭数だけ集めた部隊」と言っているようにも聞こえますがねえ。他の軍管区から回せる無傷の部隊もないなら頭打ちということでしょう。
それにしても、空挺部隊、海兵部隊とも各自が専門的スキルを有する職業軍人で構成され、本来は海洋国の本邦に直接的脅威を与える存在だっただけに、再建できないほどに磨り潰すことになれば本邦には実にありがたいことですな。
「一週間後にもう一度戦地に来てください。本物の機械化旅団というものをお見せしますよ。」
究極の機械化旅団vs至高のジャベリン
ロシア「欧米よ、本物の機械化旅団を見よ」
T-34「ブロロロロロロロ」
宇「レオパルト2で独ソ戦再来させてやんよ」
前々から気になってるんだけど、このガイダイ知事って何処に居るの?州都?占領された敵地のど真ん中の役所にいるのかな。
激戦地に近く、かなり敵側に精通した情報を話してるけど、暗殺とか身柄の拘束とかされないのだろうか。
この人の言う事あんまり当たらないから・・・
ただ基本的に楽観的な事言う人なのに今回は警戒してるし何かあるのかねー?
玉石混交だった動員兵の玉の部分だけで作った機械化旅団ですか。あとは石の部分を前線に送って正規兵を押し出して集めたりもするのかな?どっちにしても合理的な判断だと思います。
ただ、「本物」かつ「世界最強」とまで言われていた第27親衛自動車化狙撃旅団なんかも緒戦で解体レベルに損耗してますからね。手放しでロシア軍大逆転を支持できないと思います。あくまで個人の印象ですけど、ロシア軍は機械化軍を攻撃力の核心にしている割に戦車の使い方がお粗末ですよね。市街地攻撃や野戦の重層陣地突破での戦車の使い方なんかチェチェンでダメ出しされてた所治ってないですし、MBT1700両損耗も納得です。背景として、27Bのような最精鋭部隊ですらああなった事を踏まえると戦車兵個々人の練度より、現場から上級司令部まで指揮官が戦車部隊の使い方に明るくなかったか、ロシア軍の操典レベルでの課題なんじゃないかと思います。これが治らない限りは機械化旅団を何個作っても戦線を食い破るような事は難しいような。まぁ3個や5個一気に作って飽和的に投入してきたら話は別ですが…。
というところに加えて、ぼちぼちロシアでも戦車兵が足りなくなってくるのでは?という気もするんですよね。ロシア軍の戦車の在庫は2万両(T-72のサブタイプだけで数千両)って言いますけど、戦車兵もセットでモスボールしてる訳ではないですからね。徴兵者の訓練過程(1年間)を考えると戦車乗員として訓練が施された一般人がそうそうストックある訳でもないですからね。ウクライナにはぜひ攻勢を粉砕して、ロシアの軍事力を人的に再起不能なレベルまで落として頂きたいところです。
さまざまな失策や手痛い反撃を経て
それらの問題への対処をしたうえでのロシア軍の本気の攻勢が予想されます
恐らく物量でも、機甲戦力の性能でも、ウクライナ軍を上回るでしょう
ハイマースの弾を撃ち尽くしても、ジャベリンを撃ち尽くしても
それ以上の数が出てくると思います、止められないでしょう
歩兵中心の攻勢ですら今止めることができていないんですから
対抗できる機甲戦力が圧倒的に不足していれば、止めるのは物理的に不可能と考えます
非常にマズい状況だと思います
動員の効果を甘く見積もり
ロシアがとことんやる可能性に目を背け続けた西側
今更慌てて高性能な戦車供与の準備を開始した所で全く間に合っていません
ウクライナ軍が壊滅的な損害を受け
いくら武器を供与されても戦闘続行は難しい状況に陥るのが最悪のシナリオですが
それが現実にならない事を祈るばかりです
ロシアは当然それを狙っており
西側が油断して武器供与が間に合っていない今がチャンスでしょうね
どっちみちハリコフが抜かれない限りロシア軍のドニエプル川到達はありえないし、ドニエプル川右岸到達を許しさえさしなければウクライナ軍は戦い続けられる一方で、策源地たるルガンスクの解放なしにウクライナに平和はない訳で、今回の攻勢でどのような結果になろうともどちらの成果も得られないだろうことを思うと、確かにウクライナ大統領の言う「記念事業」というのは的を得ていると思います。