米国関連

F-35最大の欠点解消に向けて前進、ALISに代わるODINの評価は上々

F-35の管理システム「ALIS」に代わる「ODIN:オーディン」がアリゾナ州のユマ海兵隊基地に送られ評価テストを受けている。

参考:Pentagon begins rolling out replacement for the F-35 system that maintainers hate the most

ALISに代わるODINの評判は上々、但しODINに最適化したアプリケーション開発は道半ば

ロッキード・マーティンがF-35の運用やメンテンスを支援するため開発した「ALIS」は期待を裏切るパフォーマンスで同機の稼働率向上を妨げており、F-35を整備する現場に混乱を招いた張本人だ。

例えば必要なスペアパーツの入荷時期をALISに尋ねると「数年後」と答えたり、数十億ドル分のスペアパーツが何処に納品され誰が管理しているのかALISに尋ねても「該当なし」と答えたり、ALISに組み込まれたTMS(トレーニング管理システム)は完全に役立たずで今だにノースロップ・グラマン製の旧システム併用を強いられるなどALISが直面する問題を挙げれば切りがない。

この問題を解消するため国防総省は今年1月、ALISを開発中の新管理システム「ODIN:オーディン」で置き換えると発表して注目を集めたが、F-35ジョイント・プログラム・オフィス(JPO)は今月21日、ODIN立ち上げに必要な機器をアリゾナ州のユマ海兵隊基地が先月受領して効果を挙げ始めていると語っている。

出典:ロッキードマーティン 物流情報システム「ALIS」

JPOの説明によればODINサーバーはALISと比べて1/10以下(機内持ち込み手荷物2個分で約30kg以下:ALISは約360kg)と小さいのが特徴だが、現時点でODINサーバー上で稼働させるアプリケーションは完成していないため、最新バージョンのALISを走らせているらしい。

このODINサーバーで稼働するALISは、ALISサーバーで稼働するALISよりも処理時間が約半分に短縮され、データをポータブルデバイスでロードする際の速度も2倍以上、F-35にデータを転送するのに必要な時間も大幅に短縮されたたためF-35のメンテンナンスにかかる時間が短縮と説明しており、現在ユマ海兵隊基地でODINサーバーとペアリングされたF-35Bの飛行テスト中で、大きな問題がなければ他の部隊のALISサーバーもODINサーバーで置き換え行くと話している。

因みにODINの初期運用能力獲得は2022年12月なので、あと1年と2ヶ月でODINをものにしなけれならないJPOにとっては上々のスタートを切ったと言えるかもしれないが、ALISが実行していた各種機能をODINに最適化したアプリケーション開発で躓けば、ODINサーバーで稼働するALIS状態が続くことになるため油断は出来ない。

果たして1年後、F-35運用国はALISの悪夢から予定通り解放されるのか注目される。

 

※アイキャッチ画像の出典:U.S. Air Force photo by J.M. Eddins Jr.

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コメント

    • 匿名
    • 2020年 10月 24日

    コレって、単純にF-35の開発遅延でALISサーバーが時代遅れの仕様に成り下がっていただけではとも……

    24
    • 匿名
    • 2020年 10月 24日

    日本も他人事じゃないから改善の見込みがあるなら朗報

    23
    • 匿名
    • 2020年 10月 24日

    政府が主導してるとか、第309ソフトウェアエンジニアリンググループが参加してるとか
    突っ込みかいありそうなネタなのに、大きさとか重さについて言われても・・・って気がする

    4
    • 匿名
    • 2020年 10月 24日

    完全体になる前に現役引退、ってオチだけはやめてくれ。

    1
      • 匿名
      • 2020年 10月 24日

      名前の読みがオデンではなくオーディンなのか、おでんネタに思い付いただけに残念です。

      3
        • 匿名
        • 2020年 10月 25日

        空なのに海とはこれいかに? ってのはあるですね

    • 匿名
    • 2020年 10月 24日

    F-35はF-16並みの長寿になりそうですね。
    パーツの調達のしやすさは整備のしやすさに直結するので。

    2
    • 匿名
    • 2020年 10月 25日

    サーバーが糞だったというおちかい

    4
    • 匿名
    • 2020年 10月 25日

    ALISの問題点を読む限りではアプリケーションの不具合だと思ってたんだが違うのか?
    なぜサーバースペック上げただけで大部分の問題が解消してるんだ?

    18
      • 匿名
      • 2020年 10月 25日

      操舵よね。よね

      • 匿名
      • 2020年 10月 25日

      最新バージョンのALISだから修正されてるとか、(旧ALISサーバーが)データ処理中にプロ整備士がテキパキと次の操作を行ってタイムアウト→結果的に整合性がズレるみたいなのが原因だったとか

      3
    • 匿名
    • 2020年 10月 25日

    ほんとに改善したのか?はアレだけど
    操作性、応答性の改善は現場には受けが良いだろうね
    会社のパソコンがポンコツで何年前のパソコンだよってやつがwin10へ切り替えで4コア8GB、NVMESSDと現代的なスペックになってストレス無くなったし

    5
    • 匿名
    • 2020年 10月 25日

    これ中途半端に統合したまま開発勧めて行ってALISとODINがモザイク状に絡み合って複雑怪奇なシステムを作り上げ
    なんだか分からんがとにかく動いてるのでヨシ!と現場猫案件で動かしてたら
    トラブルが起きた時にバグの特定が出来ずに積むっていうみずほのシステム障害みたいな事にならんだろうな…?

    2
    • 匿名
    • 2020年 10月 25日

    ただの新しいパソコンって感じっすね

    • 匿名
    • 2020年 10月 27日

    専用サーバーじゃなくて、クラウドサーバーにすべきだと思うんだよね。
    処理能力の問題ならF-35増えたらまた足らなくなるだろ
    大規模管理システムを設計開発経験無いから、こんな事になったのでは。。。

    • 匿名
    • 2020年 10月 30日

    最後の一言はALIS in Nightmareってことを言いたいんかね?

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