米国関連

どんどん増えていくHIMARS、まもなくウクライナへの追加提供を米国が発表

国防総省のジョン・カービー報道官は「ロシア軍の前進を食い止めるのに効果を発揮しているHIMARSの追加提供を今週中に発表する予定だ」と明かし、どんどん増えるHIMARSにロシア軍は頭を悩ませることになるだろう。

参考:США передадут Украине дополнительные HIMARS – Белый дом

4輌づつ提供してきたHIMARSの数を引き上げてくるとロシアは困ったことになるだろう

国防総省のジョン・カービー報道官は19日、今週中に追加のHIMARSが含まれる16番目のウクライナ支援パッケージを発表すると明かして注目を集めている。

出典:Генеральний штаб ЗСУ

カービー報道官は「ウクライナに対する歴史的なレベルの安全保障支援を我々は継続する、バイデン政権は今週中に追加供給分のHIMARS、多連装ロケットシステムや榴弾砲で使用する弾薬などが含まれる16番目のウクライナ支援パッケージを発表する」と明かしたが、パッケージの詳細や規模については言及していない。

ウクライナへの武器支援を調整する4回目のラムシュタイン会議が20日に開催される予定で、会議後に16番目のウクライナ支援パッケージを発表する可能性が高く、これまで米国はHIMARSを4輌づつ提供(6月1日、6月23日、7月8日)してきたので今回の追加提供も「4輌」だと思われるが、18日にラムシュタイン会議について米国のオースティン国防長官と協議したウクライナのレズニコフ国防相は「長官は非常に良いニュースを持っている。詳細を発表できるのはもう少し後になる」と述べているため何らかのサプライズがあるかもしれない。

出典:Public Domain

最もウクライナが期待しているのは「クリミア大橋を破壊するための武器=300km先の目標を攻撃できるATACMS提供」だが、武器の性質上ATACMSの提供に踏み切っても公表される可能性は低く、4輌づつ提供してきたHIMARSの数を引き上げてくるとロシアは困ったことになるだろう。

因みにロシアのショイグ国防相は「現地部隊に最優先で西側諸国が供給した長距離攻撃兵器(HIMARS、MLRS、ハープーンなど)を破壊しろと命じた」と報じられている。

関連記事:米国がHIMARS提供を正式発表、ドイツに続き英国もMLRS提供を表明
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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Marine Corps photo by Lance Cpl. William Chockey

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コメント

    • ブルーピーコック
    • 2022年 7月 20日

    アメリカ「ウクライナくん、新しいハープーンミサイルとHIMARSのコンテナよ~(中身はATACMS)」

    ウクライナ「ハープーンミサイル(の弾頭付きのATACMS)のコンテナご提供ありがとうございまーす」

    条約は守っており不正はない。ジッサイ良心的。

    23
      • 名無しさん
      • 2022年 7月 20日

      射程距離を伸ばすことで、クリミア大橋を狙うのもいいが、後方に下げて安心している弾薬庫を引き続き攻撃してほしいですね。
      今朝の報道だと橋や鉄道も狙っていそうなので、固定の目標は悉くターゲットになっていそうですが。

      12
        • 鳥刺
        • 2022年 7月 20日

        物資集積地や上級司令部が射程内から無くなれば、次は交通インフラの番ですな。ヘルソン後方の端が目標になるなら、次はベルゴロド~ボルチャンスク~ユピャンスクの鉄道なども狙い目。

        5
      • 匿名
      • 2022年 7月 20日

      早くクリミア大橋が落ちる所がみてぇなぁ…!

      9
    • tofu
    • 2022年 7月 20日

    西側製自走砲/自走ロケット砲の効果で単純な砲兵火力でウクライナの10倍とも言われるロシアに対抗できているんだとすれば
    精密誘導兵器(とその的確な運用)ってのはやっぱり強力なんだね……

    41
    • 計算上百発百中の10砲は百発一中の100砲に勝てる

      5
        • 平八郎
        • 2022年 7月 20日

        「百発百中の一砲能く百発一中の敵砲百門に対抗し得る」
        という言葉って
        旧軍の精神主義を批判する文脈で
        「1ターンで百発百中側は全滅するやろ」みたいなツッコまれ方をしますけど
        本当にそんな便利な大砲があったら
        相手から簡単に見つからない遠距離から撃つでしょうし
        百発一中側は大規模な兵站が必要で
        そこを百発百中の大砲で痛撃されると一発で何十門も使用不能になってしまいます。

          • かず
          • 2022年 7月 20日

          元々は載せられる砲数に制限のある艦船での話と考えれば、そう変な考えでもない

          13
          • ネコ歩き
          • 2022年 7月 20日

          「百発百中の一砲能く百発一中の敵砲百門に対抗し得る」は東郷平八郎元帥の言葉だったかと。
          つまりは、あくまでも海戦における砲術の話で、練度で敵艦隊に著しく優越すれば劣勢でも勝てるという意味。対馬海戦でその通りの結果になったのは周知の事実です。

          18
            • 無無
            • 2022年 7月 21日

            少しだけ史実と異なる
            日本側の練度は申し分のないレベルであったが、ロシア側が著しく劣っていた事実はない、連合艦隊側にも相当な命中弾があったものの、バルチック艦隊の砲弾は高温多湿の南洋を長期航海している間に劣化してしまい、命中弾の大多数が不発弾だったのが日本側に功を奏した
            ソ連時代に出された記録の多くは、帝政時代を下げるために意図的に酷評してある場合が多かったが、現代ではその認識は訂正すべき
            ロシアもよく戦ったんだよ

            3
        • 戦略眼
        • 2022年 7月 20日

        面制圧を考えなければね。

        4
          • バクー油田
          • 2022年 7月 20日

          ハイマースで戦線近くの弾薬庫狙われたから弾薬集積を戦線後方の下げた結果
          ロシアの唯一の勝ちパターンである面制圧が出来なくなったんですよねw
          楽しいなあw
          勧善懲悪がはっきりしてる戦争で悪役がどんどん悪行をくじかれていくのは見てて楽しいなあw
          西側の兵器は量より質に偏ってて、単価が高いものが多いので、量で責められた場合の脆弱さが気になってました。
          それが今回の戦争のセベロドネツク辺りから顕在化してきて「やっぱ質では量にかなわんのかな?あかんか」と恐怖してました(中国も量なんで)が、質で量を潰す事が出来るパターンが出てきてうれぴー

          3
        • 2022年 7月 20日

        >計算上百発百中の10砲は百発一中の100砲に勝てる
        少し違うけど、理論上は百発一中の100の砲は百発百中の1の砲よりも勝るんだが
        現代戦において対砲撃レーダーなどが発達して100の砲が百発を撃つ前にカウンター砲撃を食らうようになって、実質十発程度しか撃てなくなってきてるんだよね
        ちゃんと百発撃てるのであれば東部ドンバス地方の露軍みたいに面制圧砲撃や進撃阻止砲撃ができてすごい強いんだが…

        3
          • きっど
          • 2022年 7月 20日

          相手に対抗できる砲兵戦力が無い、もしくは対砲兵戦で勝利を収めて一方的に撃ちまくれる戦況へと持ち込めれば、大量の火砲の継続的な射撃ほど怖いものは無いのですがね
          まあ対砲兵戦で勝利を収めた時点で半ば勝ち確の状態では有るのですが、そこから敵陣を占領して勝利を確実にする際の出血を大幅に抑えられます

      • 名無しさん
      • 2022年 7月 20日

      火力差が10倍あっても、射程距離の差が40kmもあったら、ほぼ一方的に撃たれる状況になるだろうな。

      ロシア軍が致命的なのは、この距離の差を埋めるための探索システムも精密誘導ミサイルも航空戦力も十分に持ち合わせていないこと。
      ミサイルは半導体不足、航空戦力は工作機械のメンテナンス不備と経済制裁がアキレス腱になってる。
      単純な火力の性能差だけでなく、この戦争全体を取り巻く環境が、ウクライナ優位の状況を作り出している。

      21
        • ナイトアウル
        • 2022年 7月 20日

         ロシアだって長距離のロケットはあるし命中率を何とかする為にクラスター弾がある訳で。

        1
      • けい2020
      • 2022年 7月 21日

      面制圧可能な砲兵火力が必要だったのが、破壊すべき対象を特定できないというのが大きいので、
      戦場認識力の向上で目標をピンポイントで狙えるなら、精密誘導兵器が圧倒的な効果出るのが大きいのでしょう

      ロシア軍が第二次大戦体制のままで、ウクライナ軍が最新現代軍という事なのかと

      海上・航空戦に比べると、状況的に陸上戦は遅れてたけど、追いついてきたって事なのかも

      2
    • 774rr
    • 2022年 7月 20日

    21世紀に多連装ロケットがこれだけ持て囃されるとは思ってなかった
    普通の榴弾砲に比べて長射程なのが効くのかな

    25
    • 2022年 7月 20日

    ついにクリミア大橋へのATACMS斉射が見られるのか

    17
      • 匿名
      • 2022年 7月 20日

      ATACMSはコンテナに一発しか入らんよ

        • 2022年 7月 20日

        1両じゃなくて複数のHIMARSでって意味だな
        のんびり一発ずつ撃っても迎撃されるよw
        そんなことより想像してみてほしいんだ
        映画のワンシーンのように、大統領が「オペレーションOO」を発令、
        夕陽をバックに何両もずらりと並んだHIMARSからATACMSが同時に発射される様子を。

        2
    • 通りすがり
    • 2022年 7月 20日

    補充のためにどんどん生産して安くなれば良いのだが
    西側のこの系統の兵器は、有用ではあるけど昔からちょっと高すぎる

    13
    • みくす
    • 2022年 7月 20日

    いいのかね。HIMARSの特殊弾頭援助してクリミア大橋攻撃される事態になったら
    いよいよロシア領土攻撃する武器を与えた、ウクライナ助長してロシアを害したとアメリカが宣戦布告されるのでは。世界中どこも同情せんよ。
    おすすめはウラジオストクから横須賀、カムチャッカからハワイへの原子力魚雷の特急便で軍港艦隊壊滅。
    ミサイルディフェンス(笑)

    2
      • 無無
      • 2022年 7月 20日

      まるで意味が判りません、自動翻訳の丸写しですか?

      59
      • 73式
      • 2022年 7月 20日

      それやったらNATO対ロシアっていうロシアに最悪の事態になるわけなんだが。

      28
      • 名無し
      • 2022年 7月 20日

      アメリカに宣戦布告するとNATOの全加盟国が自動的に参戦しますよ、今のロシア軍にNATOと戦う余力があるとは思えません
      それにクリミアは元々ウクライナ領ですし、ロシア領への越境攻撃にも何ら違法性はないです。既にトーチカUや無人機等でロシア領の航空基地や弾薬庫を越境攻撃してますし

      原子力魚雷ってステータス6核魚雷の事ですか?そんなもん都市部に撃ち込んだら即報復喰らいますよ。ハワイと横須賀は米海軍の重要拠点ですが、うまく叩いても2〜3個空母群程度でしょうし、NATOと地続きのロシアにとって相応の報復攻撃を喰らってまで叩くほどの価値はないと思いますね。

      26
      • ブルーピーコック
      • 2022年 7月 20日

      あなたの居る世界では、ロシアの原子力魚雷が実用化されているのですか!それはそれはロシアに歯向かうのも辛い世界なのでしょう。強く生きてくださいね。

      こちらの世界ではまだ実用化されていないので、心配してくれなくとも大丈夫ですよ

      12
      • ido
      • 2022年 7月 20日

      こんなに頭おかしいやつも久しぶりにあったな。

      18
      • KNOB CREEK
      • 2022年 7月 20日

      ????「お前もしかして、まだ自分が死なないと思ってるんじゃないのかね?」

      ネットには何故かこんな輩がわんさかいるけど何故揃いも揃って都合良く自分だけは無事に助かると思ってんのかね?
      事が起こればお前も俺もここに書き込んでる全員が平等に戦禍に巻き込まれるんだぞ?

      9
        • 名無し2
        • 2022年 7月 20日

        最初はプーチンロシアの狂気に戦きましたがどうも正気でやってるみたいなので全面核戦争の心配はゼロで見積もっていいっぽいです

        2
    • ムム
    • 2022年 7月 20日

    次はロシアがイランから仕入れたドローンでHIMARSを狙っていくっていう展開なのかな
    多連装ロケットの攻略がこんなに重要になるんだな

    3
    • ミリメシ食べたい
    • 2022年 7月 20日

    >>イランから仕入れたドローン
    拒否されたという報道と、まだ動きがないという2種類の報道がありますね。
    どっちにしろ制裁の下で、ずっとやってきて自国でそれなりに兵器を国産化している国ですから侮れない能力がありそうです。
    仮にイランがロシアにドローンを売却するとイスラエルはウクライナへの売却に傾くのでしょうか?

    3
    • ポン
    • 2022年 7月 20日

    その良いニュース、F-16の供与だったりしないかなぁ(願望)

    1
      • おわふ
      • 2022年 7月 20日

      その前に西側最新戦車かと(願望)

      1
      • KNOB CREEK
      • 2022年 7月 20日

      水面下で決まってたとしてもHIMARSの供与に漕ぎ着けるまでそれなりに時間がかかってたしてそれ以上に高度な技能を求められる戦闘機となると表立って発表するにはまだまだ難しいんじゃないかねぇ…

    • 名無し2
    • 2022年 7月 21日

    素晴らしい。西側製最新兵器は全てロシアの兵器より25年は進んでおり「ゲームチェンジャー」の呼び名に値し、本気で戦えばロシアなど敵ではないが、ロシアの対抗手段は核だけでありどうせ撃てない。このまま西側の最新兵器の供与がさらに拡大されることを望む。

    1
    • 無無
    • 2022年 7月 21日

    実戦配備が始まってるのに、HIMARSはゲームチェンジャーにならないと必死に下げていた人たちは、すっかり静かに
    当のロシアが重要攻撃目標と認定したから否定もできないし
    まあ察するけど

    6
    • 名無し2
    • 2022年 7月 21日

    ジャベリンやハイマースがゲームチェンジャー言われるのはバランスの取れた軍事援助、航空兵力や長距離ロケットなどを援助されれば対抗できないロシアはガス停めるとか核で住民を殺すなどと脅してくるので、結果的に一部の兵器が奇跡の超兵器のような活躍をしてしまってるに過ぎない。遅れたロシアの兵器体系に合わせてやってる欧米優しすぎない?

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