米海軍は水上艦艇に搭載する対艦ミサイルを自国製の「RGM-84ハープーン」からノルウェー製の「ナーヴァル・ストライク・ミサイル(NSM)」へと切り替え始めており、西側製対艦ミサイルのスタンダードの地位を獲得するかもしれない。
参考:Why The Navy Refuses To Abandon The Harpoon Anti-Ship Missile
米海軍が次世代フリゲートFFG(X)にハープーンではなくナーヴァル・ストライク・ミサイルを採用
ノルウェーのコングスベルグ・ディフェンス&エアロスペースが開発した「ナーヴァル・ストライク・ミサイル(NSM)」は元々、ノルウェー海軍のフリチョフ・ナンセン級フリゲート(4,600トン)やシェル級ミサイル艇(260トン)に搭載する対艦ミサイルとして採用されたもので、西側の標準的な対艦ミサイル「RGM-84ハープーン」の重量がブースター込みで約660kgあるのに対しNSMは同条件で412kgしかない。
この重量差は当然弾頭(高性能爆薬の量:ハープーン220kg NSM110kg)に影響してくるため破壊力という点において「大きな差」が生じるはずなのだが、標準的な遅延信管を使用するハープーンに対しNSMは先進的な新しい信管を備えているため、弾頭が少ない割には着弾した目標に対する破壊力が大きいという特徴がある。
NSMは小さな弾頭で目標の水上艦艇に大きなダメージを与えるため「最も脆弱な部分」に着弾するよう制御されており、目標ごとに複数の爆発タイミングの中から最適なモードを選択して破壊力を最大化させることができるらしい。さらにNSMはミサイル本体の形状がステルスを考慮した設計になっているため搭載された赤外線シーカーで運用する場合、敵はNSMが接近するか着弾するまで気づかれないという特性を持っている。
果たしてNSMが噂されるほどの性能を備えているのかは謎だが着実にNSMを採用する国は増えており、現在開発国を含めて5ヶ国(ノルウェー、ドイツ、米国、ポーランド、マレーシア)が導入したが、これまでの採用例はどれも小型艦への搭載を目的としていたため所詮は「小型艦向けの対艦ミサイル」という認識だった。
しかし米海軍はフリーダム級(2,700トン)やインディペンデンス級(2,300トン)といった比較的小型の沿海域戦闘艦だけでなく、7,000トンクラスの次世代フリゲートFFG(X)にも「RGM-84ハープーン」ではなく「ナーヴァル・ストライク・ミサイル(NSM)」採用を決定したため、NSMの実力や破壊力は本物である可能性が高くなってきた。
現在、米海軍は水上艦や航空機に搭載する対艦ミサイルを「RGM-84ハープーン」から新型の「AGM-158C LRASM」に切り替えている真っ最中だが、LRASMはサイズが大きく価格も高価(1発約390万ドル:4億3,000万円)なのでハープーンとの併用が行われる見通しが、次世代フリゲートFFG(X)がNSM搭載を選択したことで将来的な米海軍の対艦ミサイルはLRASMとNSMに統一されるかもしれない。
補足:ナーヴァル・ストライク・ミサイルの米軍販売には米企業のレイセオンが関わっているため、その力も影響している可能性が高い
因みに、日本は航空自衛隊が導入中のF-35Aに搭載する空対艦ミサイルとして「ナーヴァル・ストライク・ミサイル(NSM)」をベースに開発された「ジョイント・ストライク・ミサイル(JSM)」の採用を決定しており、このJSMは現時点でF-35A/Cのウェポンベイに収まる唯一の空対艦ミサイルだ。
このようなF-35向けの空対艦ミサイルがノルウェーに開発できたのは、F-35統合に強い発言権(F-35プログラム出資国)有しているためだ。
少し話は反れるが、F-35は予定発注数だけでも優に3,000機を超えている=F-35に統合される兵器には膨大な需要が約束されているため、F-35統合への権利を有するF-35プログラム出資国はF-35向けの兵器開発を盛んに進めている。
要するにF-35プログラム出資国にとってF-35の価格や関連費用が少々高くても、F-35向けに開発した武器や装備が売れれば自国の防衛産業に利益が発生するため、F-35調達に投資した資金が回り回って国内産業の発展に寄与することになると言う意味で、そういった観点で見れば日本よりもF-35導入に対する批判や風当たりは少ない。
そのため日本もF-35プログラムに出資していたらF-35向けに開発した防衛装備品の海外輸出が実現して、日本の防衛産業発展に役立っていたかもしれないと考えると複雑な気分になってしまう。
※アイキャッチ画像の出典:public domain ナーヴァル・ストライク・ミサイル
時期的にFFMでもNSM採用は難しいと思うが。
小改良で既存艦のVLSに使用出来るのかな?
日本だとJNAAM位しか入り込む余地ないか
まあ当時の法では仕方ない
JNAAMは日本のみの採用になる
ミーティアミサイルの主開発国のイギリスは高速で射程は長いが命中率の悪さに日本との共同開発を申し出た。
命中率の悪い首振りレーダーから日本のAESAレーダーに変更することで格段に性能が上がる。
開発は順調だし完成後はユーロファイターはもちろん、これまで同ミサイルを採用していたラファールやグリペンは当たらないミサイルからかならず命中するミサイルに切り替えるのは当然のこと。
JNAAMに載せ替えることでSu57やJ-20などに対しても優位に立てることになる。
F-35のウエポンベイにも入るから採用国からの大量の注文が入るのは確実で、日本の禁輸でJNAARMを使えない国は、旧式のミーティアを使うことになるが。
残念ながらJNAAMは日本の採用で英国はJNAAMとは別にミーティアの改良版を開発中で英国はこっちをF-35Bに搭載する予定。
だからJNAAMは英国が日本向けに限定して供給するだけ終わりそうな予感がする。そうでないと出資していない日本がJNAAMの輸出で利益を得たら出資国が文句を言ってきそう
あなたの願望は5chでお願いします。
お互いの技術をもとに個別に開発するんじゃなかったっけ
日本のAESAシーカーを使わなければ金をかけるだけで元の木阿弥になるわけで、それでどうしろと・・・・。
日本はシーカーだけ輸出しそれで利益を得ることになるだろう、これならミーティア開発の出資国から文句も出ない、同時にBAEの高速で長射程を可能にするダクテッドロケットの技術も得ることになる。
英国はフィンの改修。これはやらなきゃF-35のウェポンベイに収まらないのでF-35とミーティアを導入する国は採用確定。
日本はシーカーの改良。こちらは効果も費用も納期も未知数だから日本以外は英国含めて各国まだ様子見。
ってだけでは?
リンク
ミーティアのシーカー改良を日本以外が開発中との情報は見つけられませんでした。
ご存知の方は教えてください。
もうちょっと色々調べてから書き込んだ方がよろしいかと思われますよ。
既に他の返信に書いてあるが、共同開発相手の英国すらJNAAMとは別の改良型ミーティアを運用する予定
単純に英国は日本にミーティアを売り込みたいので、客の要望通り現地仕様に合わせてるだけの話
それを知ってか知らずか、大量の注文が入るのは確実(笑)とか臍で茶を沸かす話
「別の改良型ミーティア」ってフィンの改修ではなくてですか?
シーカーの改良をJNAAMとは別にやってるという情報は見つけられませんでした。
出来たら双方リンクを貼っていただけるとありがたいのですが…。
JNAAMはそもそもF-35の運用兵器統合に発言権のない日本がAMRAAMでは心許ないから何とか一枚噛ませてもらうためにその権利を有するイギリスの協力を仰いでいるだけや
そりゃあイギリスからしたらもうある程度の自由は認められてるんだから自国で開発製造した新型空対空ミサイルを運用し、それを輸出して利益を独占しようとするのは国益にかなっているし当然だろう
長年最前線で使用されていた分最も対策が進んでいるとも言えるので、代替わりは致し方ないことなのかな。
中華イージスを突破できなくなってきているということでしょう。
ええなあ
日本のミサイルも採用してもらいたいけどなんか売れるやつあるかな
日本との対艦巡航ミサイル共同開発は米下院パネルから国防総省に提案されてたりするけど、、具体的に米側が何を所望してるのかは不明、、単に資金が欲しいのか欲しい技術があるのか、、
リンク
海兵隊の地対艦ミサイル連隊なんて売り込みに丁度良かったのにね
その時はF-35開発計画に出資できるような世論じゃなかったのでしょうがない
ただ、当時の防衛省も空自もF-22に一筋な空気のなかで、仮に出資できる状況だったとしても出資する決断したのかどうか。
F-35は当時日本では開発の遅れてる第五世代機以上のイメージはなかったよね
自衛隊としても軍縮真っ盛りの時期で、予算は少なく今以上に余裕がなかったし、最近のように積極的に防衛装備品売り込む姿勢もなかった時期だったのに、日本ももしF-35の開発に参加してれば…っていうのはタラレバが過ぎると思う
武器輸出三原則なんてふざけた事やってたのが悪い
あれの改定、破棄に反対していた奴に費用払わせたいくらい
最近も、フィリピンへのレーダー輸出に反対する左翼が騒いでたし、防衛装備品の見本市とかでは毎回「市民」団体が変な集会してるよね。
ああいう現実が見えない前世紀の遺物は早く淘汰されて欲しい。
プラカードの裏側などに以前別のデモで使った板を使いまわしているためハングル文字が残っている「市民」団体ですねw
そんなに人殺しの道具売って稼ぎたいのか?
あなたには人間の持つ「良心」ってものが無いのか?
私は他人の流す血を小金に変える事に疑問持たない「人でなし」を心底軽蔑しますわ
無差別殺傷兵器売って稼ごうって訳じゃあるまいし。
特に対空・対艦ミサイルは軍用機・軍用艦艇に向けられる物だしね。
「(武器輸出対象の)友好国の多数の民間人の命よりその敵国の少数の兵士の命の方が重い」とお考えならそれ以上話す言葉はありませんが。
ぶっちゃけ「他人の流す血を小金に変える」という点では武器輸出より韓国をホワイト国にしてた事の方がはるかに問題。
現実を見る事が出来ずお花畑の綺麗事しか言えない前世紀の遺物どもはいずれ皆居なくなるだろう…
まだ輸出の実績もないのに予め文句言われてもな
とっくに武器で稼いでる中国、北朝鮮、ロシアにも言っといてくれ、お仲間だろ?
兵器輸出にあまり乗り気でない日本に言って、何で兵器輸出に積極的な中国韓国に言わないの?
バカなの?
自分が住んでも居ない他所の国の事文句言ったって意味ないでしょ?
意思反映させようにも選挙権だって無いんだし所詮他所様の事なんてどうでもいい話なのに
だから自分は自国の武器輸出には断固反対を表明するしアベとジミンには絶対投票しないわ
> 所詮他所様の事なんてどうでもいい
人命尊重を理由に武器輸出を批判する人間がそれ言っちゃダメだろwww
つまり貴方が求めるのは「できるだけ人が死なないこと」ではなく、
とにかく「日本が武器輸出をしないこと」な訳ですね。
それによって友好国の防空網が突破され、民間人が何人犠牲になろうとも知ったことではない、と。
私は「どこの誰とも知らない相手の命」であれば「友好国の民間人」の方が「その敵国の兵士」の命より大事なので、日本が優秀な兵器を友好国に適正な価格で輸出する事を支持します。
当然「大量破壊兵器」の輸出には反対ですし、間接的にそれにつながる「某国のホワイト国復帰」にも断固反対です。
馬鹿だね、兵器に使われている電子部品とか日本製パーツがたくさん使われているけど。
部品単位で言えば日本製はとっくに海外の兵器に使用されているよ。
>意思反映させようにも選挙権だって無いんだし
日本に住んでいても日本の選挙権が無かったりして。
またまたこういうこと言う人が出てきましたね。
ノルウェーってなんかミサイル関係強いな
でもハープーンが時代遅れってのも、比較データ上の話で、そもそも実戦経験がないから不発だの迎撃されましたもないよね
実力の見えないまま消えて行く兵器ってのも切ないね
兵器は一度も使われず倉庫で耐用年数迎えて破棄されるのが一番幸せにきまってるだろ
時々基地祭とかで俺たちミリオタを楽しませてくれたら御の字だ
おもちゃじゃねーんだから、たとえ相手がチョンだろうがチャンだろうが、これが実際に人に向かって使われるのなんて見たくねーよ。
プレイングマンティス作戦でイラン海軍凹ってるけど、アレで性能が確認されたというのもね……
兵器なんて実力発揮する=死人が出るだぜ。自分は実力発揮しないまま引退してくれた方がいいな。何より壊れないしな!
ハープーンといえば対艦ミサイルの代名詞のような時代がありましたっけ。
記事とは関係ないけど、軍事縛りで記事を毎日量産できるのには感心してしまうわ。しかも国内の報道機関が取り上げていない内容で、ここの管理人は何者なの?本当に1人でこれだけの記事を書いてるのなら尊敬するわ
いや、どう考えても数人以上のグループで目的をもって活動しているように見える。
普通にブログ主さんが個人でやってる思うぜ? 多分英語圏の軍事系専門ニュースや個人ブログいくつかブックマークしておけば対応できるはず
ブログ開設当初の記事とか見てる感じだと専門のライターさんが書いた文章じゃなさげだし
Googleさんのおかげで
まだここに取り上げられてない海外軍事系記事が俺の元にもどんどん来てるんだが?
31中期防で検討されている海自のはやぶさ型ミサイル挺の後継に当たる1000トン級哨戒艦に採用されないかな?
はやぶさ型、掃海艦の一部、DEをFFMに置き換えると記憶してます。
哨戒艦は予算の兼ね合いでミサイルの装備しないのではないでしょうか。搭載出来てもseaRAM程度かと。
ミサイル艇はSSM4発に抑えている事が多いようですし、FFMの配備が進めば前線で使えるSSMの本数自体は増えるはずです。
現在も日本はSSMの自国開発を続けていますし、NSMを採用する可能性は低いでしょうね。個人的にはASM-3のVLS艦載化版を見てみたいですね。
なんでもかんでもアメリカという時代じゃないのね
国産対艦ミサイルも、実戦を知らぬまま引退していくのも、それはそれで幸福なことで
>実戦を知らぬまま引退していくのも・・・
昔、マッハバロンという特撮ロボット物の番組がありました。
そのエンディング曲にこのようなセリフがありましたっけ。
懐かしいなぁ。
すみません、親父の独り言です。